酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

真夏の早朝散歩は年に一度の恒例行事:上野不忍池で蓮の花と蜜蜂を撮る

 東京地方はなんだか異常に短い梅雨が明けて、紫陽花の季節もあっという間に過ぎ去ってしまいました。かと思えば西日本ではその梅雨前線の活動で豪雨災害が起きたり、季節感がどうもおかしなことになっていますが、それでも夏は確実に訪れているようで、先週末から東京地方では連日猛暑日となるような灼熱の日々が続いています。

 とある休日の朝、寝苦しいまま夜が明け、カーテンの隙間から早くも強い日差しが差し込む中、暑さと寝不足にに頭を抱えてゴロゴロうなされているときにふと思い出したのが、不忍池の美しい風景。そうだ、どうせ寝られないならこのまま起きて散歩に出かけよう!ということで、急遽カメラを担いで外に飛び出してしまいました。都心部といえども休日の早朝ならすいすいとクルマを走らせること20分ほどで上野公園に到着します。

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 約1年ぶりに訪れた不忍池は一面美しいグリーンに覆われていました。今年はいろいろ季節が進んでいるようだったので、もしかしたらすでに蓮も満開かと期待していましたが、そうでもないようです。蓮は長く楽しめる花である一方で、定期的にチェックしていないと時期の見極めが難しいです。今年はちょっと時期を外したようで、あまりたくさんは咲いていませんでした。でもそこそこ楽しめそうです。

蓮と言えば蜂


 不忍池は南東側半分5万5千㎡が全て蓮池となっています。遊歩道の脇からずっと奥まで見渡す限りの蓮で埋め尽くされ、その規模は全国的に見ても最大クラスではないかと思います。

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 立ち入り出来る沿岸や、一部池の上に作られた遊歩道などから、手を伸ばせば触れられるところまで葉っぱで覆われているし、比較的近くに蓮を見ることができるので、フルサイズ換算で200mm程度の望遠があれば撮影には十分すぎます。何しろ蓮の花は巨大ですから。

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 葉っぱの上に顔を出してるだけでなく、下に隠れてる花も一杯あります。日陰になると色合いがガラッと変わってまた違った雰囲気になります。というか、ホワイトバランスのせいかもしれませんが。

 で、蓮とくれば蜂。特に蜜蜂がたくさん群がっています。これだけ巨大な花ですから、さぞかし蜜の吸い甲斐があることでしょう。一株にこうして複数がかりで収穫していることも珍しくありません。

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 しかし蜜蜂は小さい上に不規則にブンブン飛び回るのでカメラ泣かせです。特定のAFポイントに収めようとして追いかけ回すのはちょっと無理。置きピンしてピント面に飛び込んでくるのをじっと待つほうが上手くいくような気がします。

 あと蓮のまわりには時折糸トンボも時々飛び回っているのですが、これまでに一度しか撮れたことがないです。今回もダメでした。

不忍池と言えば弁天堂


 さて、不忍池のシンボルと言えば弁天堂です。池の真ん中にある中ノ島に立っている八角形のお堂です。

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 蓮池から眺める弁天堂は不忍池の典型的風景。ちょうど良い感じに撮れる場所は定番撮影スポットとして、多くのカメラマンがひしめき合っています。

 こうして見るとまだ蕾が多いですね。ということで最盛期はもう少し先のようです。満開になるとこの風景もかなりピンク色の花で埋め尽くされます。

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 DFA★170-200mmF2.8のテレ端で思い切りアップにして見ると、背景の弁天堂はボケすぎて溶けてしまうのですが、なんとか形を残そうと珍しく2段も絞ってしまいました。

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 ちょっと移動したところで、お祖父さん達の集団が「ここが弁天堂バックではお勧め!」って言ってキャッキャしてる場面に出会いました。お祖父さん達がいなくなるまで待ってどれどれ...?と真似してみたのですが、こんな感じです。背景に上野公園の森が入るのは良いのですが、左に精養軒のビルも入ってしまいます。それはともかくやはり花が少ないのが寂しいですね。

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 何気なく撮ってるだけでも蜜蜂は写りこみます。小さな液晶でポストビューを見てるとゴミかと思って液晶をゴシゴシ拭いてしまいました。

敢えて一輪だけ撮る


 寂しい状態ならば逆にその一輪だけぽつんと咲いてるところを狙うというのも良いのではないかと思います。

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 ほら、こんなだだっ広い一面の蓮の葉の中に、咲いてる花は一輪だけ。ちょっと不思議な光景です。

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 あとはなぜかずっと低いところに咲いていたり。ちゃんとそこには日が差し込んでいて、まるで蓮の花だけ輝いてるみたい。

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 低いところにポツンと咲いてると言えば、こんな水面ギリギリに咲いてるやつもあります。こっちの方がイメージ的には蓮っぽい気もしますが、不忍池では不思議とあまり見ない、というか見えないところに一杯あるのかもしれません。

マクロで寄る


 蓮は大きな花なのでそれほど画面一杯に撮るのに、それほど近寄る必要はありませんが、遊歩道脇の手が届きそうなところに咲いてるやつはグッと寄ってマクロ撮影もしてみたくなります。

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 と言っても今回はあまり目の前に咲いてる花を見つけられなくて、蕾が多かったです。でもこんな感じでしっかり色づいていて、開くのも時間の問題ですかね。蓮は花びらに通る葉脈のような模様も綺麗です。

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 まだ十分に開ききっていない若い花はこんな感じで咲いてます。心なしか核花びらもピンと張りきってなくてシワシワな感じ。でも色はかなり濃いので、なかなかデジタルカメラには撮りにくい色合いです。K-5の頃はこの手のピンク色もあっという間にベタッと潰れてしまっていましたが、いつの間にかちゃんと粘るようになりました。

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 葉っぱの影に隠れていたやつを上から覗き込んでみました。真っ黄色な花托はもうしっかりと出来上がっています。でもまだ蜂はこの中に入り込むほどの勇気はないようです。

咲く花あれば散る花あり


 全体的に蕾が多く、これから咲き始めという感じですが、その一方で既に寿命を終えたり、終えつつあるはなもちらほら。種類によるのかもしれません。

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 こんな感じでまだ色がしっかり残ったまま、玉葱を向いたようにポロッと大きな葉っぱの真ん中に落ちていたりします。

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 よーく注意してみてないと見逃してしまいます。というか、明らかに変な方向にカメラ向けている人を見たら、だいたいこれ撮ってるんですよね。

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 場合によってはこんな風に山盛り落ちていたりします。ちょっと風情はなくなるし、蓮の葉っぱには色んなものが落ちて溜まっているので、ゴミだらけの場合もあってなかなか難しいです。

素直に撮る


 でもまぁ素直に何も考えず撮るのが一番綺麗かもしれません。蓮はだいたいどんな風に撮ってもだいたい綺麗に写るので、満足感が高い被写体だと思います。

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 蓮はだいたいどんな風に撮ってもだいたい綺麗に写るので、満足感が高い被写体だと思います。

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 ということで、ぐるっと蓮池を一周してみました。到着したのが6時半ごろで、気がついたら8時を回っていました。夏のこの時期、太陽はすでにかなりの高さに上り、気温も恐らく30度を遙かに超えていたと思います。時計回りに回ったので最後に弁天堂にたどり着き、お参りして今年の蓮撮りは終了です。

 いや、もしかしたら満開になった頃にもう一度訪れたいような気もしますが... さてどうしたものか?


K-1 Mark IIとK-1の2台体制

 今回はK-1 Mark IIとK-1の2台を持ち出しました。レンズはK-1 Mark IIにDFA★70-200mmF2.8、K-1にDFA100mmF2.8 Macroをつけっぱなしにして他のレンズは持って行きませんでした。撮りたい写真にも寄りますが、だいたいここは望遠系があれば問題ありません。実際他のレンズを欲しくなった場面はありませんでした。

 それにしても今回不忍池をぐるっと回っていて印象的だったのは、PENTAXユーザーの多さです。たしかにPENTAX向きなジャンルではあるのですが、それにしても昨年まではここまで多くのPENTAXに出会うことはありませんでした。全部でゆうに二桁を超えるPENTAXユーザーを見かけました。私同様にK-1もしくはK-1 IIにDFA★70-200mmをつけているという人だけで3人はいましたっけ。そりゃ新しく出るDFA★50mmF1.4の初期ロットが全て完売する程度には売れるわけだ、と納得してしまいました。