今回百里基地にやってきたF/A-18Cとは、岩国基地に駐留する米海兵隊のVMFA-232部隊で”RED DEVILS”と名付けられています。厚木基地から米海軍の駐留部隊がいなくなったこともあり、この百里基地での合同訓練は関東でF/A-18を見ることができるとても貴重なチャンスです。
今回の百里基地での日米共同訓練は7月7日から21日までの2週間という日程で、途中に祝日があるので実質稼働日は9日間だけという短期間です。天気とかいろいろある中で、先月F-2を撮ることができなかったリベンジとばかりに、何とか予定を調整し再び百里基地に行ってきました。
ちなみにRED DEVILSが使用している機体はF/A-18とは言えども厚木にいたE/Fタイプのスーパーホーネットではなく、Cタイプのクラシックホーネットです。それはそれで珍しいかも!
RED DEVILS
朝一はまず滑走路脇で離陸を狙います。最初にWT-22が飛んだ後、続いてWT-07が離陸していきました。離陸後すぐに高度を上げることなく、滑走路上をローパスしていきます。
さらにWT-17も離陸。艦載機だけあって離陸ポイントはかなり早いです。そしてあっという間に脚をしまってしまいます。
ちなみにスーパーホーネットに対しこのクラシックホーネットは機体が一回り小さいそうですが、そのサイズ感の違いはよく分かりません。しかしスーパーホーネットのエアインテークは菱形でシャープな形状をしているのに対し、クラシックホーネットは楕円形をしているのでその違いはよく分かります。あと、エンジン音が全く違うように思いました。
4機目はWT-10が上がっていきました。ここまでで計4機。あと2機残っているのですが地上から動く気配はなく、この日はこの4機だけ飛ぶようです。
午前中の訓練が終わり帰投してきたのを見届けて、お昼ごはんを食べつつ午後の訓練に備えましょう。
午後は離陸後の「捻り」を狙ってみることにします。つまりは離陸後に旋回したところを背中側から狙うというやつで、戦闘機写真の中では定番中の定番の構図。今まで撮ったことがないのですがやってみましょう。捻りを撮る定番ポイントなので周囲には同じことを考えてる人達が沢山います。
そこにさっそくやってきたのはWT-07です。良い感じで上がってきました。距離もバッチリ!
…が、結局そのままあまり捻ってくれずまっすぐ行ってしまい、惜しくも側面のみになってしまいました…
次こそは!と身構える中、続いてやってきたこのWT-17は、ずっと手前のポイントで思い切り捻ってしまい、結局お腹を撮ることになってしまいました。なるほど、それで多くの人がずっと遠くのポイントまで移動してたんですね。
残念ながら他の2機も逃してしまい、結局RED DEVILSの捻りを取ることはできませんでした。でも後で貼りますが自衛隊のF-4の捻りはなんとか撮れたので、初めてとしては良しとしたいと思います。
訓練時間は1時間ほどで、わりとすぐに帰ってきます。帰投時は必ず2機編隊を組んできますが、その捻りも結局お腹側です。これは分かっていたことですけど。
ということで、午後の訓練戻りも見届けます。シャッタースピードを下げたつもりだったのですが、着陸は速度が遅いのであまり背景は流れません。RED DEVILSは安全のためにわりとコンサバな設定で撮りましたが、後でF-4でもう少し冒険してみるつもりです。
そう言えば、合同訓練とは言いつつ自衛隊のF-4と一緒に離陸していくような感じには見えなかったのですが、訓練海域ではちゃんと一緒にいろいろやっていたのかも知れません。基地付近でF-4と絡んだ姿が撮れたのはこれだけです。なかなかレアな光景です。
それにしても、米軍のパイロットには自衛隊のF-4EJはどう見えているのでしょうか? クラシック版とは言えF/A-18と比べるとF-4いろいろ世代が違いがすぎるのではないかと思います。RED DEVILSもその昔はF-4を使っていたわけですが、現役のパイロットはその時代を知らない人達でしょうし。
なお百里基地に飛来していたRED DEVILSは全6機でしたが、結局真っ赤な垂直尾翼を持つ隊長機ともう一機は飛ぶことはなく、4機のみで訓練を行っていました。やはり隊長機が飛ぶことを期待していたんですけどね。
百里と言えばやっぱりファントム
いきなり洋上迷彩キタ〜!
さらに普通の砂漠迷彩も!
偵察機のRF-4Eは普通の戦闘機F-4EJよりも離陸滑走が長いようです。なので離陸シーンはF-4EJとはちょっと違った風に撮れて面白いです。機体の特性なのか、そのように操縦しているのかは分かりませんが。
でもって、これが捻りポイントで撮ったF-4EJの捻り。お見事です! 運良く少し雲が切れて青空が覗いてくれました。完全快晴で青空をバックにたっぷり光を浴びてるともっと綺麗でしょうね。それもまたいつか撮りに訪れたいです。
ちなみにこのカット、FlickrのExproleに選ばれたので、メチャクチャViewとFavが増えました。と言っても、少々マニアックすぎたようで、これまでにExproleされた写真と比べるとそれほどでもないのですが。出来はともかく、苦労して撮った写真が選ばれると嬉しいです。
でも捻らないで真っ直ぐ飛んでいくやつもいます。それでもF-4はなんだかとても優雅でかっこいいですね。
夕方になるにつれてだんだんと天候は回復してきて、空には青空が覗くようになりました。うーん、良い天気の中でRED DEVILSも撮りたかったですが、また今後合同訓練はあるでしょうから、その時にリベンジしたいと思います。
着陸時にパラシュート開くのもかわいいですよね。今回は積極的にシャッタースピード落とし気味にしてみました。最近やってなかったので流し撮り練習しなくては。これで1/160sec。もう少し何とかしたいところですかね。
ならばということで、F1では常用する1/125secまで下げてみました。テレ側にズームしたし離陸機なので機体の速度も上がりました。なので歩留まりがだいぶ下がりますが、やはりこのくらい流れると楽しいです。
思いついて敢えて逆光ポイントに一度行ってみたのですが、傾いた太陽にたいして本当にド逆光。現像で何とかなるレベルではないので、この際真っ黒に潰してみたり… うーん、ダメですねこれは。
RF-4EとRF-4EJが編隊を組んで戻ってきました。
この後、午後5時を回って基地にも動きがなくなったのでそろそろ帰ろうかと思っていたのですが、周辺にいる人達は帰る人がほとんどいません。聞いてみれば今日はもう一回ナイト訓練があるとか。ナイトと言っても午後6時過ぎのことで、この時期はまだ暗くはありません。ということでもう少し居残りすることにしました。
ということで、いつの間にか雲は消え去り、夕日が射す中を離陸していくF-4EJの勇壮を収めることが出来ました。アフターバーナーもちょっと見えてるし、カッコイイ! ここでRED DEVILSもナイト訓練に参加してくれたら良いのに!と期待しましたが、後片付けしていてその気配はありません。
夕日を浴びてF-4EJが編隊を組んだまま同時に離陸していきました。さて、気がついたらもう時刻は7時を回っています。満足したので帰投を待たずにそろそろ帰ることにしましょう。
あ、そう言えばちゃんとT-4も撮りましたよ!
使ったカメラ
動きものは基本的にK-3IIで撮ると決めているのですが、今回はK-1も半分くらい使ってみました。露出やホワイトバランス、AFや手ぶれ補正の動きなんかもこの2台はよく揃っていて、同時に使っても違和感を感じません。ただ、何度も書いたと思いますが、RAWファイルの現像耐性は圧倒的にK-1のほうがあります。なので天候の条件が悪いときはK-1を使いたくなります。
なお、今回は百里基地周辺をあちこち移動しながら撮ったのですが、5656(DA560mmF5.6)を使っている人を2人も見てしまいました。一人はK-1、もう一人はボディ不明でした。なるほど、ペンタックスで飛行機撮るにはやはりそうなるのか… なんてね。
PENTAX デジタル一眼レフ K-1 ボディ 5軸5段手ぶれ補正 ローパスセレクター フルサイズフォーマット 19570
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (9件) を見る
PENTAX デジタル一眼レフ K-3II ボディ GPS内蔵 ローパスセレクタ 最高約8.3コマ/秒 16162
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2015/05/22
- メディア: Camera
- この商品を含むブログ (2件) を見る
RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2015/04/17
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
初めまして、いつもROMってますが書き込むのは初めてです。
K-1やレンズのインプレ等、大変参考になります。
レガシーホーネットにF-4ファントム、かっこいいですね。
米軍のパイロットは、F-4ファントムを見ると興奮するそうですよ。
「親父がベトナム戦争で乗ってたやつだ!」って(笑)
またお邪魔しますので、よろしくお願いします。
Hiroshiさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
そうですか、やはりF-4は米軍の一時代を支えた伝説的な機種ですからね。興奮すると同時にまだ飛んでるのか!って気持ちもあるのかな?と想像しています。
海兵隊のF/A-18もそのうちF-35になるのでしょうか? F-35とF-4の取り合わせとか見てみたいですが、祖頃には自衛隊のF-4もさすがに引退ですかね。
今後もよろしくお願いいたします。
岩国ではもうF-35B飛んでいるので、順次入れ替わって行くんでしょうねぇ。
空自もF-35受け取ったみたいだし、小牧でのライセンス生産の機体も飛んでるみたいだし、F-4と入れ替わるのもあと
数年でしょうか?
撮れるうちに撮っておきたいですね。
そうですね、米軍のF-35導入はどんどん進んでいきそうです。
自衛隊も思ったより順調に進んでいるようですね。ただ百里にはF-4が引退してもF-2あたりがまずは来るのかな?と思いますが。
こんにちは。百里いいですね。行きたいなと思いつつまだ行けてません。是非、教えて頂きたいのですが、近距離でのヒコーキ撮影用に短めの望遠を考えてます。予算があればDFA70-200ですが、DA60-250やタムロン70-200が安価でよいかなと思っています。民間機なら後者でもAFは問題ないかなと思っています。今まで60-250とペンタの70-200を使われて、いかがでしょうか? フルサイズはまだ考えていないですが、今後のペンタの動向も考えると悩ましいですね。
ヒコーキ大好き さん、
私としてはDFA★70-200mmをお勧めしたいところです。やはり明るさの一段分も大きいですし、最新の望遠ズームとあってAFと画質は右に出るものがありません。
ただ現実的なところではお値段がネックですが、それを乗り越えても大きさと重さが実際の運用では問題になります。この点は60-250mmが圧倒的です。仰る通り民間機ならAFも全く問題ないし、画質面も値段分の差はないと思います。
たしかにこの2本の選択は悩ましいところですね…。
こんにちは。
ホーネット来てたんですねぇ。
1週間遅かった・・・
事前情報は手に入れないとダメですね。
洋上迷彩のRFは満喫できたので、
よしとします(笑)
shojiさん、飛来情報重要です。
私もその辺に敏感な知人に頼ってるだけなのですが。
天気とか予定とか色々あるから難しいですけどね。
百里はまだ今後も色々あるでしょうからチェックしていきましょう。
有難うございます。先日ヨドバシカメラでタムロン70-200とDA★60-250を触ってきました。タムロンですが、K70との組み合わせではAFがそんなに遅いとは感じませんでした。60-250も評判ほど遅いとは感じませんでした。ここにきてDFA70-200の価格が下がってきてますので、60-250ならDFA70-200の方がお得感があるかなとも思っています。タムロンにして、来年には出て欲しいK3IIの後継機に貯金するというのもありかなとも思っています。悩みます。純正の安心感とAFや画質の差で3倍という価格が悩みどころです。
ヒコーキ大好き さん、
タムロンA001はとにかくお値段が魅力的ですね。「とりあえず」というつもりで手にするのも良いかもしれません。
とりあえずフルサイズ化の予定がなく、むしろK-3IIIを待っておられるなら、DA★60-250はバランス良いのではないかと思います。