今年のお花見は夜桜三昧! 都内の桜ライトアップポイント三カ所を巡る

投稿者: | 2017年4月10日

 4月に入って2回目の週末を迎えましたが、残念ながら東京の天気は最悪で雨に見舞われてしまいました。その前の平日の間も晴れた日もありましたが、全体的に今ひとつスッキリしない日が多くて、桜の季節ってこんなに天候不順だったかな?とちょっと残念なお花見シーズンになってしまいました。

 もちろん花曇りや雨の中でも桜は綺麗だし楽しみ方は色々あるかと思いますが… 綺麗な写真を撮ろうと思ったら空の影響をあまり受けない夜の方が良いかも? と思いつき、前回のエントリーで書いた六義園の大しだれ桜に続いて今年は結局夜桜巡りばかりをすることに。

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 都内にはライトアップされた夜桜ポイントが幾つもあります。千鳥ヶ淵とか目黒川とか有名なところはもちろん、それ以外にも地元の人達しか知らないような渋いポイントもあります。

 ちょうどソメイヨシノが見頃を迎えたこの一週間の間に巡った夜桜ポイントを3カ所紹介しておきたいと思います。

六本木ミッドタウン

 東京有数の繁華街六本木とあって、ここの桜並木はかなり有名ポイントです。六本木は滅多に足を踏み入れることがない場所ですが、ちょうど飲みに行く機会があったので、少し早めに仕事を切り上げて、マジックアワーの時間帯に見に行ってみました。

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 大江戸線の六本木駅を出て、東京ミッドタウンをミッドタウンガーデンの方へ抜けると… おぉ!すごい!と思わず声を上げてしまうような見事な桜並木。カーブしてるおかげでより一層見通しが利いてきれいです。

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 見上げればミッドタウンの高層ビルと、さらには月も見えました。都会らしい桜の風景です。地面に埋め込まれた照明はしっかりと桜の花を光らせていて、暮れかかる濃紺の空との対比がとても良い感じ。

 六本木ですからそもそもたくさんの人がいますが、それにしても夜桜見物の名所は身動きが出来ないくらい人出溢れる場所もある中、ここはそんなに混んでいませんでした。こんなにきれいな場所なのに!

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 レストランのテラス席から眺める桜並木はさぞきれいで料理もお酒も美味しいことでしょう。ちょっと寒そうですけど。

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 さて、この桜並木一番の絶景ポイントは、サントリー美術館側からミッドタウンガーデンへ渡る歩道橋の上からの景色です。ちょうっどカーブした道路と両側に立ち並ぶ桜が見通せます。あちこちでこの風景の写真は見てきましたが、なるほど、これは素晴らしいです。この日は朝方は雨が降っていたのに、夜になって晴れたおかげで空の色もきれい!

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 桜の花もちょうど満開で、枝が見えないくらいに溢れんばかりの花で埋まってます。ちょっとピンク色が強いように感じるのは空の色との対比なのか、照明に色がついているのか? いや、悪くないと思います。

 なお、空の色が結構どぎついと思われるかも知れませんが、これRAWファイルからカスタムイメージの「鮮やか」相当のキャリブレーションプロファイルで現像しただけで、色関係のパラメータはほとんど弄っていません。むしろ青の彩度は少し下げたくらい。「鮮やか」や「風景」はかなり青系を強調するんですよね。私はこういうの好きなので良いのですが、やり過ぎと思う場合は「ナチュラル」で現像すれば、もっと自然に仕上がります。

錦糸公園

 一気に下町に飛んで、次にやってきたのは錦糸公園。一時期はポケモンGoで有名になった公園ですが、地元では昔から桜の名所として有名でした。それも、猥雑な繁華街にある桜とあって、どちらかと言うと美しい桜の散歩道、というよりは、昭和的お花見が行われるポイントとして… です。

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 どういうことかというと、こんな感じ。桜は見事ですし、すぐ近くには商業施設の立派なビルがあり、その先には東京スカイツリーまで見えるという、まさに夜桜絶景ポイント。しかし、公園の芝生にはレジャーシートを敷いて盛り上がってる人達で埋め尽くされています。いわゆる「お花見宴会」がそこら中で開催されているのです。みんな楽しそうですねぇ。

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 肝心の桜も結構立派です。見切れていますが、この桜並木の下もお花見宴会で埋め尽くされています。全体的にアルコールの香りも漂っていて、何とも言えない雰囲気。風流とはほど遠いですが、これもまた花見の一風景でしょう。もしかして上野公園もこんな感じなんでしょうか。

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 そんなに大きくないですが、カッコイイしだれ桜などもあって、桜はかなり楽しめます。ただしこの錦糸公園は体育館が建てられたり、すぐ近くに商業施設が建つときに再整備されたりして、桜の本数はかなり減ってしまいました。私の記憶にある20年前の錦糸公園では、もっと大量の桜で埋め尽くされ、見渡す限りの宴会風景があったものです。

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 その頃はスカイツリーなんかもなかったですけど。それなりにこの辺りも開発され、現代的な町になってきました。でもお花見宴会の名所としての地位は、いまだに保たれているようで、地元民としてはホッとします。

大横川

 さらに渋いところまでやってきました。ここは完全に地元民しか知らない桜の名所。それでも門前仲町あたりを起点して、運河を船に乗って楽しむお花見クルーズは、そこそこ人気が出てきているようです。大横川はそんなクルーズ船が行き交う運河で、両岸はびっしりとソメイヨシノの並木が、延々5km近くにわたって続いています。

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 その一部がライトアップされていてこんな素晴らしい光り輝く桜のトンネルになっています。何年か前にも撮りに行って記事にしたことあるのですが、ここ2年ほどご無沙汰していて久しぶりに行ってみました。

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 土曜日の夜、深夜に雨が降り出す前のこと。ここのソメイヨシノは他と比べても開花が非常に遅く、この週末にようやく満開を迎えたところ。ちょうど見頃でした。

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 一般的に桜のライトアップは地面に置かれた複数の照明で照らされてることが多いですが、ここのライトアップはビルの上一カ所から強力な投光器で照らされています。なので頭上は明るく、足下に行くほど暗くなり、まるで頭上の桜自体が光ってるかのよう。

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 つまりはこういうことです。従って実はライトアップされているのはほんの20mほどの区間だけで桜の木で言うと3本分だけ。数年前まではこの写真の左端まで同じ規模のソメイヨシノがあったのですが、すぐ横の道路工事の際に切られてしまいました。その後には小さな桜の木が植えられたので、あと15年くらいしたら立派な花を咲かせる木に育つでしょう。

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 なお、ビルに書かれたロゴにある通り、このライトアップは舞台照明を扱う会社がやってるものです。どうせなら並木道全部をやって欲しい!というのは我が儘すぎますね(^^;

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 空からの灯りが強いだけに、背景とのコントラストは強くなります。明るく照らされた桜と、暗い川面に反射する町灯りをバックにするもよし。

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 町灯りをダイレクトに入れて玉ボケにするもよし。とにかくどこをどう切り取っても絵になります。

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 おっと、今年のテーマは「木を撮る」だった。と言うことで引き気味にしてみましたが、もはやどこにピントが来てるのかもよく分かりません。でも夜空に浮かび上がる桜はきれいです。これだけ上から光が回ってる夜桜の姿はなかなか他にはないですから。

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 上から照らされて輝く姿は本当に一瞬息をのむ美しさ。全体ではなくてごく一部でひっそり行われてるからまた良いのかも知れません。

 上に書いた通り、このライトアップは勝手に行われているもので、開花状況に合わせて実施されてるため、期間も時期も不定です。恐らくこの週末で終了するものと思われます。わざわざ遠くから見に行くほどでもない規模なところがちょうど良いのかも知れません。

使ったカメラ

 今回も全てK-1で撮りました。前の記事でも書きましたが、高感度性能、手ぶれ補正、オートフォーカス、そしてホワイトバランスの安定度などなど、K-1以外のカメラは(私にとっては)考えられません。良く晴れた青空と太陽の下でも撮ってみたかったですが、桜はまた来年咲きますから1年後を楽しみにしたいと思います。

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