金曜日朝の時点では前日からの雨が残り、路面も完全ウェット。しかし天候はその後回復傾向で、土曜日は曇り時々晴れとなりました。コンディションが大きく変化したその2日間に渡るフリー走行の模様をまとめておきます。
雨のFP1 & FP2
まずは金曜日です。朝から雨が降っていましたが、予報では午後に上がるとのこと。予選も決勝もドライが予想されていたため、どのチームもウェットでわざわざ走るリスクは犯さないのでは?と心配しましたが、結果的に思ったよりもたくさんのマシンが雨の中周回を重ねていました。
McLaren MP4-30 / Jenson Button
Red Bull RB11 / Daniil Kvyat
今回も手に入れたチケットは「カメラマンチケット」です。いくつか種類があるのですが、コース内各所に設けられた写真撮影向きの専用エリアに自由に出入りできる、いわば半自由席チケットです。普段は滅多にお目にかかれない大砲級のレンズを抱えた人がうようよいます。私の450mmのズームなんておもちゃみたいなもんです(^^;
McLaren MP4-30 / Jenson Button
Lotus E23 / Pastor Maldonado
私のチケットは5カ所の専用エリアに入れるもので、例年と同じなのですが、そのなかでも人気が高すぎて今まで入ったことのないDスタンド上部に行ってみました。金曜の午前はまだ人が少なくて、なんとか隙間を見つけられました。ここからはS字2個目を通過し、逆バンクを経てダンロップへ抜けていくあたりが見通せます。
Ferrari SF15-T / Sebastian Vettel
Mercedes F1 W06 / Lewis Hamilton
S字カーブを抜けてくるマシン。スタンドとコースの起伏の関係で、比較的低い目線になるのがポイント。フォーミュラカーですし、フリー走行なので複数台のマシンが折り重なる事はほとんどないのですが、水煙が良い感じに上がって、ウェットも観戦&撮影には悪くありません。
Lotus E23 / Pastor Maldonado
Williams FW37 / Valtteri Bottas
ただAPS-C+450mmでもS字を抜けてくるマシンの正面を撮るにはやや遠いです。反対に逆バンクを駆け抜けていくマシンを真横から流し撮りするには200mmあれば十分。
Ferrari SF15-T / Kimi Raikkonen
McLaren MP4-30 / Fernando Alonso
そしてダンロップへ向かって駆け上がっていく後ろ姿。特に水煙の表情が面白くて、普段は余り撮らないリアの姿をやたらに撮ってしまいました。
Ferrari SF15-T / Sebastian Vettel
Toro Rosso STR10 / Max Verstappen
午後には上がるといわれていた雨は結局そのまま降り続きました。FP1終盤とFP2開始直後にはインターミディエイトで走るマシンもありましたが、それ以外は終始フルウェットでの走行でした。
皮肉なことにFP2が終了するとようやく雨が上がりました。雲は依然としてどんより垂れ込めていて急速な回復はなさそうです。明日以降は晴れるという予報を信じて、鈴鹿サーキットを後にしました。
晴れたFP3
明けて土曜日。ぐずぐずと残っていた雨は夜のうちに上がり、空は秋の雲が広がりつつも隙間から太陽が差し込む穏やかな天候。むしろ気温が上がって暑くなってきました。
Toro Rosso STR10 / Carlos Sainz
FP3の開始時刻はちょうど正午ということもあって、路面は見た目にはすっかり乾いています。ただ、ラバーは全く乗っておらず、綺麗に洗い流された状態と思います。
Ferrari SF15-T / Kimi Raikkonen
McLaren MP4-30 / Fernando Alonso
前日はウェットでまともなセットアップは出来ていないはずなので、このFP3が予選と決勝に向けた唯一のセットアップのチャンスです。そのため、すべてのマシンがタイヤを替えながら積極的に走っていました。
McLaren MP4-30 / Fernando Alonso
Williams FW37 / Feripe Massa
この日の観戦&撮影場所はヘアピンです。カメラマンチケット用の撮影エリアがぐるっとヘアピンを囲んでいます。本当は立ち上がり側にあるIスタンドの最下部を狙っていたのですが、朝一で駆けつけたのにすでに先客で埋まってました。なので、作戦を変えて進入側の正面を狙ってみました。
Ferrari SF15-T / Sebastian Vettel
Williams FW37 / Valtteri Bottas
上から見下ろす形になりますが、フルブレーキングしながらヘアピンに飛び込んで来る姿が目の前で撮れます。タイヤロックさせてスモークが上がるところが狙い目です。ヘアピンは速度変化と進路変化が大きいので流し撮りも難しいです。
Red Bull RB11 / Daniil Kvyat
タイヤスモークは基本的に荷重の抜けたイン側のタイヤで発生するはずですが、場合によってはアウト側がロックしてる場合もありました。F1でもヘアピンにはフェイント気味で進入したりするものなんでしょうか。
Force India VJM08 / Sergio Perez
Force India VJM08 / Nico Hulkenberg
ちなみに今回の日本GPで使用されるタイヤは、昨年同様にプライムがミディアム(白ライン)、オプションがハード(オレンジライン)です。FP3は1時間しかないのでロングランの確認などはあまり出来てないのではないかと思います。
Ferrari SF15-T / Kimi Raikkonen
McLaren MP4-30 / Fernando Alonso<, Manor Marussia MR03B / Will Stevens
時間ぎりぎりまで各車走り続けていましたが、マクラーレンは何か問題があったのか、エンジンのマイレージをセーブしたいのか、特にアロンソがなかなか出てきませんでした。このドライで色々試すチャンスを十分に使い切れなかったのは痛かったのではないかと思います。その他ではなぜかウィリアムズのボッタスも出てきませんでした。ぶっつけ本番にするつもりなのでしょうか。
フリー走行はこれで終了し、午後3時からはいよいよ公式予選です。
カメラの雨対策
鈴鹿サーキットで雨に降られるのは今回が初めてではないのですが(と言うか4回目。うち2回は豪雨)、ここでカメラの雨対策についてちょっとだけ書いておきます。
その前にF1観戦中は傘の使用が禁止されていますし、自分自身もカッパを着ないといけません。ポンチョのような開放部が多いものよりはジャケット&パンツ型になっている、山登り用などのちゃんとしたやつが良いです。私も山登りはしませんが、カッパだけはF1のために割とちゃんとしたやつを持っています。今回も雨量は多くないですが、長時間に渡って雨に打たれるので、朝からしっかりとカッパを着込みました。
そしてカメラもやはり長時間雨に打たれっぱなしにするわけにいかず、濡れないようにする必要があります。私が以前から雨の撮影用(それもF1がほとんどですが)に使っているのが↓これです。OP/TECHのRAINSLEEVEという製品。
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2枚1パックで半ば使い捨てなのですが、装着が簡単でそこそこしっかりしているし、一眼レフ向けにデザインされていて、ファインダーが覗きやすいので気に入っています。
K-3 II + D FA150-450mmに付けるとこんな感じです。大砲級のレンズは無理ですが、一般的なズームなら500mmクラスでも十分にカバーできます。カメラボディにバッテリーグリップが付いていてもOK。
ただし、周囲を見回すと、ゴミ袋をかぶせてフードなどにテープで留めてるだけの人も結構いました。防塵防滴仕様のカメラ、レンズならそれでも十分に役立つと思います。
金曜日の午後、FP2の途中で雨がすっかり上がったように思えたので、油断してカメラのレインカバーは外したのですが、そしてその後またシトシト降ってきてしまいました。再装着が面倒だし、残りは30分程度だったのでそのまま使用しました。この組み合わせは簡易防滴の”WR”ではなく、本格防塵防滴の”AW”仕様になるので、この程度なら大丈夫(なはず)です。実際、壊れませんでした(A^^;
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