私自身は花粉症ではないのですが、周囲に具合の悪そうな人が続出し始めた今日この頃、「いよいよ春だなぁ」とのんきに感じています。梅、菜の花とくれば次は桜ですが、ソメイヨシノの開花にはまだしばらく時間がかかりそう。そんな中、東京では早咲き桜の代表格、河津桜が見頃を迎えています。河津桜と言えば伊豆が有名ですが、近所の桜並木の中に河津桜のコーナーがあり、そこだけは既に3月中旬に見事な花を咲かせ、花見客が大勢訪れていました。
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/750sec, F2.2, ISO200, +2.33EV, AWB
この河津桜並木を見つけたのは実はつい昨年のことです。地元に長年住んでいても全く知りませんでした。こうした隠れた見所は各所にたくさんあるのでしょう。ソメイヨシノの季節に先駆けて、X-T1とK-3を持って自転車に乗って気が早いお花見&写真撮影に出かけてきました。
レンズはX-T1には寄れないことを心配したものの絶対的に明るいXF56mmF1.2、K-3には最近気に入って使っていてワンパターンになりつつあるFA77mmではなくてFA31mmF1.8を付けて行くことにしました。それぞれレンズは1本だけで勝負です。
FUJIFILM X-T1 + XF56mmF1.2 R
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/2500sec, F1.4, ISO200, +2EV, AWB
実はこれらの写真を撮ったのは、先週の日曜日16日のことなのですが、この時点でほぼ満開の一歩手前、八分咲きから九分咲きくらいでした。河津桜は花の寿命がソメイヨシノなどと比べると長いので、まだ今週も見頃だと思います。
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/2200sec, F1.8, ISO200, +1.33EV, AWB
もう葉っぱが出てきていますね。今週あたりは緑が混ざってまた違う姿をしていると思われます。
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/1200sec, F2.0, ISO200, +2.33EV, AWB
APS-Cで56mmとなると画角的には中望遠となるわけですが、このくらいだとどこへ向けても花でフレームが埋め尽くされます。桜は思い切ってプラス補正、というのをどこかで見たので実践してみました。
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/2400sec, F1.2, ISO200, +0.33EV, AWB
開放F1.2です。ボケは微妙にグルグルしているような気がします。非点収差ってやつでしょうか。こういうボケ方するあたりも大口径レンズらしくて面白いですね。
FUJIFILM X-T1, XF56mmF1.2 R, 1/850sec, F4.5, ISO200, +0.67EV, AWB
一転して今度は思い切って絞ってみます。背景がピンク色にトロトロするのも良いですが、桜の木のフォルムを残してみるのはどうかな?と。普通にキットレンズの標準ズームなら、開放でこのくらいでしょうか。
PENTAX K-3 + FA31mmF1.8AL Limited
PENTAX K-3, XF56mmF1.2 R, 1/2000sec, F2.0, ISO200, +1EV, AWB
このレンズはフルサイズ換算で約47mmと、ほぼ標準レンズとなります。最短撮影距離も30cmと十分近いこともあって、万能で使い勝手の良いレンズですが、一方でとても難しくもあります。56mmと比べてみても、このくらいの焦点距離の差は撮り方次第でどうとでもなりますね。
PENTAX K-3, XF56mmF1.2 R, 1/500sec, F2.0, ISO100, +0.3EV, AWB, ほのか
今回のエントリーを撮影したカメラで分けたのは、どうも同じ場所で同じように撮ってもX-T1とK-3では仕上がりの印象がだいぶ違うから。もちろん、仕上がりが違うのは当たり前のことで、レンズはもちろん、露出、ホワイトバランス、そしてJPEGを生成する際の画像処理も全く違うわけで、それぞれの機種の「桜」の解釈の違いを見ることができます。
X-T1では思い切りオーバー補正してみて、なかなか良い感じだったわけですが、PENTAX機にこういう場合に合いそうな「ほのか」というモードがあったことを思いだし、設定してみました。ただでもハイキーになるので、露出補正は控えめに。うーん、どうですかね。
PENTAX K-3, XF56mmF1.2 R, 1/500sec, F2.0, ISO100, +1EV, AWB
やっぱり普通に撮った方が良いかも。
PENTAX K-3, XF56mmF1.2 R, 1/2000sec, F2.0, ISO200, +1EV, AWB
トップの写真と同じ花です。露出が違うせいもありますが、色合いがかなり違いますね。赤系にはFUJIFILMの方が合うかも。PENTAXは青と緑ですから。
ということで、ソメイヨシノはじめ桜の季節本番が楽しみです。東京地方はあと1週間くらいでしょうか。懲りずに今年もたくさん撮って、しばらくは、このブログの「写真」カテゴリーは桜の写真ばかりそうです(A^^;
実は私のコンデジ選びの基準は桜の色だったりします。冬の花では皇帝ダリア。どちらもピンクの透明感のある花びら。
長らくF710からチェンジできなかったのも、この二つ、或いはどちらかの色合いに満足できなかったからです。
私も7年くらい前から近所の河津桜を撮って愉しんでしますが、S90では満足がいかなくて最近はモチベーションが下がっていました。桜の透明感と空の青さのコントラストがきれいに出て自然な色合いがなかなか出てくれなくて。
Hiさんのように花にピントを絞って撮るのではなく、花の色とまだ空気が冷たい澄んだ空の色を撮りたいので。
今年のXQ1は久しぶりに自分的には満足でした。
これならソメイヨシノと春のかすんだ空も期待できそうだと思っています。
K-3も画像もきれいですけど、やはり個人的にはFUJIの方が好みです。K-3の方は緋寒桜に見える色合いですね。
KEYさん、桜はカメラの特性の差がとても良く現れる被写体かも知れませんね。RAWで撮って好きなように現像する腕があれば良いのですが、それだってRAWに記録されなかったものは引き出しようがないわけで。いずれにしてもさすが「記憶色」のFUJIFILMだと思います。
常々私も「花」ではなくて「木」あるいは「木のある風景」を撮りたいと思ってるのですが、どうしても寄ってしまうんですよね。カメラやレンズに撮らされているってことだと思います。その辺は引き続き今後の課題です(^^;