浅草に引き続き、K-30にDA50mmF1.8を付けて今度は近所の植物園に行ってみました。とりあえず適当に色々な草花を撮ってきたのですが、Lightroomに取り込んだ写真を見ていると、なぜかサムネイルの一覧を表示した画面全体が紫色なのです。この季節は紫色の花が多いと言うことなのか、あるいは知らないうちにそういう花ばかり撮っているのか分かりません。
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/1250sec, F2.0, ISO100, AWB
紫という色は綺麗に写真に撮るのがなかなか難しい色だと言われてきましたが、最近のデジタルカメラはホワイトバランスもセンサーの色域も優秀で、ほとんど何も考えなくてもそのままの色に写るようになったと思います。
最初に貼った写真もそうですが、これラベンダーですよね? 確かにほんのり良い香りがしているのですが、それにしてもクマバチがたくさん群がっていてブンブンいってるのは奇妙な光景です。クマバチは大きくて見た目が怖そうですが、ミツバチ並に大人しくて人を刺すことはないそうです。実際、人間には見向きもせず、せっせとラベンダーから蜜を集めていました。
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/640sec, F2.8, ISO100, AWB
クマバチ以外に蝶もたくさんラベンダーには群がっていました。よほど美味しい蜜があるんですかね。小さな黄色い蝶はすばしっこくて写真に撮るのは難しいです。じっくりピントを合わせている時間はないので、数打ちゃ当たる作戦で撮ってみました。F2.8まで絞りましたがピント面は薄くて、花にはピント合っていますが実は蝶はボケボケです。
PENTAX K-30, FA50mmF1.4, 1/1600sec, F1.8, ISO100, AWB
アゲハチョウもやってきました。大きくて模様が派手で見応え撮り応えがありますね。ちなみにこのカットはDA50mmF1.8ではなくFA50mmF1.4で撮りました。こういうシーンはボケがうるさくなりがちですが、このくらい絞りを開けてしまえばむしろ問題なさそう。こちらはF1.8まで開けたのでさらにピント薄いわけですが、逆に蝶のほうにピントが行ってます。どちらにしろ偶然です。この領域をコントロールする腕はありません(^^;
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/2000sec, F1.8, ISO100, AWB
その脇にあった妙な姿のこの植物。アーティチョークまたは朝鮮薊というそうで、肝機能を高め利尿作用のある薬草だそうです。肝臓に良いと言われると俄然興味がわいてきます。紫色の特徴的な姿をした花は綺麗なようなグロいような何とも言えない姿です。紫色の部分はまだまだこれから開いてくるようです。しかしこのレンズ、やはり開放でもそこそこクッキリハッキリ、ボケも綺麗ですね。
PENTAX K-30, FA50mmF1.4, 1/3200sec, F1.4, ISO100, AWB
このアーティチョークには蜂でも蝶でもなくて、なにやらカナブンみたいな虫が群がっていました。好きでやってきたのであって捕まった(食虫植物)ではないですよね?
ちなみにこのカットはFA50mmF1.4で開放で撮影。このレンズの開放はかなりソフトで滲みが出てふんわりします。こういう被写体には合ってるかもしれません。
ところでこの2枚を見比べると、紫色の発色がDA50mmとFA50mmでは全然違うようです。そもそも撮った花が違うので花自体の個体差の可能性もあるのですが、同日のほぼ同時刻、場所もほぼ同じ。カメラはK-30で設定は同じ。となるとやはりレンズの特性(カラーバランス)がそもそも違うという可能性もあると思います。
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/2000sec, F1.8, ISO100, AWB
さて、紫色の花と言えばその名の通り、紫陽花。まだ遅咲きのやつは咲いています。しつこいですが今でも綺麗な紫陽花見かけるととりあえずシャッター切ってしまいます。これは八重(と言うのかな?)の額紫陽花。
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/2500sec, F2.0, ISO100, AWB
紫と言ってもこういう青紫系もありますね。いや、これはもうほとんど青かな?
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/1000sec, F2.0, ISO100, リバーサル
額紫陽花の中心部、花の本体が開ききるとこういう姿になるんですね。なるほど…。咲く前の蕾の状態の方が好きかも。この青紫系の紫陽花はリバーサルと相性が良い(=好みの仕上がりになる)と言うことを今年発見し、同じような写真を量産しました。
PENTAX K-30, DA50mmF1.8, 1/640sec, F1.8, ISO200, +0.7EV, AWB
ブドウの木もありました。品種が分からないのですが、これもそのうち熟して紫色になったりするのかも。でも瑞々しいこのグリーンもいいですよね。
DA50mmF1.8は特にマクロに強いレンズではありませんが、草花を普通に撮るにという用途は普通にこなせます。45cmという最短撮影距離は少し遠いようでいて、意外にそれが気になったことはありません。さすが元々の成り立ちが、標準の中の標準レンズだっただけあって、どんなシーンでもそつなくこなすオールラウンダーだなと感じました。
K-30との組み合わせも絶妙で、この季節の日中に絞りを開けて撮るにもISO100が普通に使えて、シャッター速度が1/6000secまであれば露出が追いつかなくなることはありません。そういう意味ではK-xやK-rなど過去のPENTAXエントリー機との相性も良いはずです。
今回はちょっとだけFA50mmF1.4とくらべてみましたが、解放時のシャープさも十分、ボケ具合も綺麗で、コントラストもメリハリがあり、そして発色についてもDA50mmのほうがずっと今風です。どっちが好きか嫌いかはさておき、そういう意味では開放F値だけでなくて、基本的な特性からして大きく違っていそうです。もう少し色々撮りくらべて見たいと思います。