若大将の握る鮨をX-M1で撮る

投稿者: | 2013年9月29日

 以前ここでも紹介したことのある押上のお寿司屋さんが臨時休業中。お寿司に飢えたときはどこへ行けば良いのか?と真剣に悩む友人に誘われて新規開拓へ出かけてみることにしました。目指すは江戸川区の中部の一之江… というか正確に位置が分かっていませんが、新中川からほど近い地元密着型のお寿司屋さんです。

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FUJIFILM X-M1, XF27mm F2.8, 1/40sec, F2.8, ISO800, AWB

 もちろんカバンの中にはX-M1と2本のレンズを入れていきました。初めてのお店でお寿司を堪能しつつ、飲み屋写真でどのくらい使えるか試してみました。X-M1とパンケーキレンズなら、とてもコンパクトなので、さっさとさりげなく撮ることが出来そうです。

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 向かったお店は「若大将」という名のお寿司屋さん。地下鉄新宿線の一之江駅から徒歩15分くらい。完全な住宅街にあります。建物はとても立派で新しそう。店内はテーブルが3つと、カウンターが6席ほど。その他にお座敷もあるようです。我々はカウンターに座りました。そしてカウンターの向こうには本当に「若大将」みたいな(加山雄三に似てるという意味ではなく)若い板前さんがいました。
 ただし残念なことにこのお店は禁煙ではありません。たばこの煙を浴びながらお寿司を食べる気にはなれませんが、幸い煙はカウンターには流れてきませんでした。

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FUJIFILM X-M1, XF27mm F2.8, 1/30sec, F2.8, ISO200, AWB
 とりあえずの生ビール。メニューを眺めて何にするか考えます。

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FUJIFILM X-M1, XF27mm F2.8, 1/170sec, F2.8, ISO800, AWB
 で、面倒くさいので結局おまかせコースを頼んでしまいました。お刺身や天ぷらなど一通りの料理と、最後にお寿司が出てくるそうです。コース内容はその時々でアレンジされているとのこと。まずはお通し的な小鉢。もずくとエシャロットです。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/13sec, F5.6, ISO800, AWB
 そしてお刺身3品。普通にわさび醤油で頂きます。とても美しくて美味しいです。

 さて、ここで早速レンズ交換。XF27mmF2.8は小さくて明るくてテーブルフォトにはうってつけかと思ったのですが、最近接撮影距離が34cmと今ひとつ。しかもXシリーズの伝統か、やっぱりマクロモードがあって、これを切り替えないと60cmより手前にはピントが合いません。小さなお刺身を撮るにはちょっと物足りなくなって、標準ズームに取り替えました。暗くなりますが手ぶれ補正が付いてるし何とかなるでしょう。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/12sec, F5.6, ISO800, AWB
 カウンター前にネタケースと一緒に並んでいた水槽には何やら巨大な貝がいます。サザエでしょうか? 美味しそうですね(^^;

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/12sec, F5.6, ISO800, AWB
 茶碗蒸しを経て次に来たお皿はこんな美しい盛りつけ。季節の魚、焼いた秋刀魚にスダチを搾って頂きます。ご飯が欲しくなるおいしさです。下に敷いてある長いもも当然食べられます。焦げ目が少し付くくらいに焼いてあって、これもまた美味しいです。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/45sec, F5.3, ISO800, AWB
 そして天ぷらです。野菜中心ですが、サクラエビが超美味しかったです。天つゆではなくてお塩で。奥の黄色い奴はカレー味です。天ぷらにとても良く合います。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/35sec, F4.7, ISO800, AWB
 生ビールの後は日本酒へ。まずは景虎。スッキリ透き通っていてただの水のよう。表面張力でぷっくりするまでなみなみと注いでくれます。おかげでいい感じに酔っ払いました。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/20sec, F5.0, ISO800, AWB

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/18sec, F5.3, ISO800, AWB
 メインディッシュというか〆のお寿司がようやく登場です。マグロ、コハダなど定番から燻りサーモンみたいな新種とりあわせて計五貫。とても美味いです。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/13sec, F5.6, ISO800, AWB

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/20sec, F5.3, ISO800, AWB
 それだけでは足りずに追加発注してしまいました。トロとウニ。どちらもとろけるようでした。これに加えてぷりぷりのイカも頂きました。もう満足です。

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FUJIFILM X-M1, XC16-50mm F3.5-5.6 OIS, 1/20sec, F5.6, ISO800, AWB
 いや、もう一つ気になっていたものを頂きました。さっきまで目の前にいたサザエです。握りも出来るけどお勧めしないとのことで、選択肢は焼きかお刺身。ということで、お刺身で頂くことにしました。ちゃんと肝の部分も付いてます。コリコリして美味いですね。もちろん鮮度は抜群です。

 ということで、ネット情報だけを頼りに行ってみたお店ですが、なかなかレベルの高い美味しいお寿司屋さんでした。飲み食いした量と質を考えればお値段もそれほど高くありません。

 さてX-M1ですが、当初の思惑ははずれ、結局気がつけばXC16-50mmだけ使い続けてしまいました。このレンズも最短撮影距離はワイド端で30cm、テレ端で40cmと決して寄れる方ではありませんが、画角の調整も効くので、食べ物を撮るにしてもどアップにするのではなく、お皿全体の雰囲気を撮ろうとする分には十分です。今回もそうだったようにお店は薄暗くてミックス光源の場合が多いですが、X-M1は従来のXシリーズ同様にAFもAWBも特に問題ないようです。今回はISO800固定にしましたが、流石はX-Trans CMOSとあってノイズは全く気になりません。もう一段感度は上げても大丈夫でしょう。しかしOISの効きも十分なので、シャッター速度は1/20sec程度でほろ酔い気分で使っても、明らかにぶれて失敗したカットはありません。このレンズはきっとどんなシーンでも対応できる万能レンズだと思います。

 今回貼った写真はいつもの癖でストレートに見下ろす感じのカットばかりですが、チルト液晶使ってテーブルレベルまでカメラを下げてみるのも新鮮です。いくつかトライしてみたのですが、傾いてしまったり、ピントがどこに行ってるか分からなくなったりして失敗ばかりでした。もう少し使い込んで慣れる必要がありそうです。


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