酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

富士五湖と新倉山浅間公園と田貫湖を巡ってひたすら美しい富士山の姿を撮る

 新年はおめでたい感じの写真から始めることにしましょう。と言っても、実は撮ってきたのは年末のことなのです。(関東地方は)晴天続きの年末中にあって、特に雲ひとつない快晴となったとある日、朝から車を走らせて富士山方面へ向かってみました。

 中央道を西に向かうその道中から、朝日を浴びた美しい富士山が見えています。本気の富士山愛好家&写真家たちにとっては、この朝日に浮かぶ富士山こそがハイライトなのかも?と、早起きしなかったことを少し後悔しつつ、それでも青空の下の富士山はさぞ美しかろうと、期待しながら先を急ぎます。

 有名な絶景スポットから、知る人ぞ知る穴場まで富士山ビュースポットは色々あると思いますが、今回はベタに「湖と富士山」をテーマに、富士五湖を全て巡ってみることにしました。さらに勢い余って6個目の湖、田貫湖まで足を伸ばしてきました。

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 なので以下、ずっと同じような富士山写真が続きます(A^^;

山中湖

 午前中、最初にやってきたのは富士山の東側に位置する山中湖です。富士五湖の中では一番標高が高いところにあります。山中湖周辺はずっと湖畔に公園や無料駐車場が整備されており、ゆっくりドライブするだけでも楽しめますし、数々の絶景スポットがあります。

長池親水公園

 中でも一番手軽で綺麗に富士山が望めるのが湖畔の東側にある長池親水公園ではないかと思います。

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 どーん!とこんな感じです。超広角レンズを使うと太陽も一緒にフレームに収まりますが、逆光ではなく綺麗な順光です。この日は風が強く湖面はさざ波が立っていました。これだけの規模の湖だとそもそも鏡面リフレクションは無理かな?

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 一転、望遠レンズで富士山をアップにしてみました。富士山の南側は雲がモクモクわいていました。山の上の方はさぞ強い風が吹き抜けていることでしょう。

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 さらにアップ。ギザギザの登山道がよく分かります。雪も吹き飛ばされてしまうのか、山頂付近はそれほど白くなっていません。


 長池親水公園は駐車場も整備されていてアクセスも良好です。この周辺はずっと遊歩道というかサイクリングロードが整備されているので、自転車持ち込んでここを起点に湖畔を移動していくのも良いかも知れません。

山中湖パノラマ台

 さて、せっかく山中湖まで来たのでもう一カ所行ってみることにしました。山中湖から三国峠を越えて御殿場方面へ向かう県道147号線沿いにある展望台です。

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 少し高い位置から山中湖を見下ろしつつ、富士山を眺めることが出来ます。ここは富士山ビュー的に定番の展望スポットです。私自身も過去に何度か訪れたことがあります。

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 展望台の奥から山の上に向かってこんな登山道というか、ハイキング用の小道が続いています。ずっと上っていくと鉄砲木ノ頭(明神山)の山頂に出るそうで、パノラマ台から約30分ほどのコースだとか。山頂まで行く気力も体力もないのですが、少しだけ上ってみましょう。

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 パノラマ台から10分ほど上がってきたのですが... 見晴らしはあまり変わっていないかも。それにこの一面に生えている草は何でしょうか?ススキ? これが結構背が高くて視界を遮っています。しかし自然のど真ん中にいる開放感が感じられて気持ちの良いところです。

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 富士山の右側、ちょうど山中湖の向こうに見えているのは南アルプスの山々。少し雲が出ていますが、遠くの方まで綺麗に見通せました。


 山中湖畔からの分岐がやや複雑で、国道413号線(道志みち)と間違えないようにしなくてはなりません。人気スポットの割りに駐車場は10台も入ればギリギリという狭さで、週末などは混雑します。この日は平日でしたが、やはり駐車場は常に1台空きがあるかどうかと言う状態でした。私は運良く停めることが出来ました。

新倉山浅間公園


 次に国道138号線を富士吉田方面へ向かいます。途中には忍野八海などもあって気になるのですが、この日は別に目当てがあったので忍野八海はスルーし、河口湖にの手前でちょっと寄り道をしてみました。

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 富士吉田市のはずれ、中央自動車道と富士急行河口湖線の近くにある新倉山浅間公園へやってきました。駐車場から長い長い石段を登って展望スポットへ向かいます。この石段、300段以上あるそうです。真冬のこの時期でもじんわりと汗をかいてしまいそうな難所です。

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 はい、この風景をどこかで見たことある人も多いのではないかと思います。昔から有名な富士山スポットだったそうですが、近年は外国人観光客に猛烈に人気が出てきて、さらに一段と有名になってきたところ。ここには来たことがなかったので、どんなところなのか一度見ておかなくてはと思っていました。なるほど!

 ちなみに裸の木は全て桜です。なので花が咲く季節はより一層すごい絶景になるそうです。ネットに流れている出来過ぎな絶景写真は多くが桜の季節に撮られたものだと思います。

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 ちなみに目の前にあるこの五重塔は、いわゆる有名どころのお寺にある五重塔(仏塔)とは全く違うもので、そもそもそんなに大きくありません(高さは19.5m)。これは戦争(太平洋戦争だけでなくそれ以前も含めて)で亡くなった富士吉田市民のための忠霊塔として、昭和37年に建てられたものだそうです。てことは、この景色はわりと昔からあるものなんですね。

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 階段を降りた麓には新倉富士浅間神社がひっそりとありました。今日は一日富士山にお世話になるのでちゃんとお参りしてきました。

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 浅間神社の鳥居越しに富士山がよく見えます。これもなかなか贅沢な眺めです。


 駐車場へのアクセス路はかなり狭くてドキドキしました。出入り口含め離合が難しく、混雑するとどうなるのか心配になります。桜の季節は周辺にいくつか臨時駐車場が用意されるようです。

 それにしてもオフシーズンのこの時期でも、やはり噂通りに外国人の観光客がたくさん訪れていました。いまだ衰えないすごい人気ぶりです。でも... 私的にはあまりピンときませんでした。ここよりも他にもっと綺麗な富士山を眺められるところはあるのになぁ、というのが正直な感想です...。

河口湖


 新倉山に寄り道した後、国道137号線の長い長いトンネルを抜けて一気に河口湖の北側湖畔にやってきました。湖北ビューラインと名付けられた道路沿いには、美術館が建ち並んでいたりして、やや昭和の残り香がするリゾート地の風情です。そこをしばらく行った先にある、湖畔の大石公園へ立ち寄ってみました。

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 湖畔は葦が群生しています。そして河口湖の向こうには富士山がドーンと聳えています。おー!

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 時間は既にお昼を過ぎてしまいましたが、太陽との位置関係はこんな感じで基本的に逆光気味です。河口湖は富士山の北側にあるので(特に冬季は)仕方ないですかね。夏だとまた違う景色が見られそうな気がします。

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 その富士山北斜面をアップにしてみました。こちら側は山中湖側から見えた斜面よりも雪が着いてないように見えます。鋭い尾根筋に雪煙が上がっているのがここからでもよく見えました。やっぱり風が強いのでしょう。寒そう〜!


 公園には「ブルーベリーの里 河口湖自然生活館」という施設が併設されていて、駐車場も十分に広いです。ちなみにここは路線バスの停留所もあるし、ガイドブックに載っているのか一層外国人観光客が多かったです。でも、ここよりももっと綺麗な場所があるのにな〜... とさっきと同じこと思ってしまいました。

西湖


 河口湖から湖北ビューラインをそのまま真っ直ぐ西へ向かうと、いつしか道路左手には西湖が現れます。山中湖や河口湖よりもコンパクトで、南側に山があるため急に見通しが悪くなりました。西湖越しに富士山を見るのは無理か? と、心配したのですが、ちゃんと西湖にも富士山ビュースポットはありました。

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 はい、ここです。立派な看板は新しそうです。どうやら富士山が世界遺産に登録された際に造ったものと思われます。

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 西湖の向こう岸にはすぐ山が迫り、富士山は裾野まで見通すことが出来ません。でも水の色は河口湖よりも山中湖よりもエメラルド系でとても綺麗。そして湖上は遊覧船も釣り人もおらず、とてもひっそりとしていました。


 ちょうど西湖の西の端、西湖レストハウスの向かい側に無料駐車場と、富士山ビュースポットがありました。この一帯はキャンプ場や民宿・ペンションが建ち並んでいますが、オフシーズンなのか年末年始休暇を控えて準備中なのか、ひっそりとしていました。その静けさに加え、背後にも山が迫っていて、ちょっと秘境感があって良いところです。

精進湖


 西湖を抜けると湖北ビューラインは国道139号線に合流して終了します。その一帯はかの有名な青木ヶ原樹海。その先に富士五湖の中では一番小さい精進湖があります。

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 国道138号線を外れて、精進湖をぐるっと一周する道路に入ってみましょう。小さな湖なので車ならあっという間に一周できてしまいます。そして湖を挟んで富士山と反対側の湖畔にちょうど良い場所がありました。水際まで降りていくことが出来ます。

 そしてここはもう富士山の西側なので、午後の太陽を浴びて富士山は再び順光になりました。こっち側はそこそこ雪が付いていますね。

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 実は前回のエントリーのトップに、ここで撮った写真を既に使ってしまったのですが、ここは車で湖畔近くまで入ることが出来て、こんな写真を撮ることもできました。というか、最初は別のところに車を停めて、歩いて湖畔に降りてきていたのですが、車を乗り入れて写真を撮ってる人が何人かいたのをみて、真似してみただけです。

 ベストポイントは先客がいたので、ちょっと隅っこで撮ってもこの絶景! 愛車写真家には有名な撮影スポットなのかも。夏タイヤ(純正ホイール)に戻したらまた訪れたいと思ってしまいました。


 場所は↑このあたり。観光協会の前がだだっ広い無料駐車場になっており、道路を挟んだ対岸側の湖畔に降りることが出来ました。ただ、ここはボートが並んでいるし、キャンプ場の表示もあったので、シーズン中は勝手に入れないのかも知れません。

本栖湖


 さて、国道139号線に戻って少し南下したら本栖湖があります。これで富士五湖を全部制覇したことになります。実は本栖湖は昔から大好きで、過去にも何度か訪れたことがあります。

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 ほら! 私個人的にはここから眺める富士山が一番好きです。富士山のフォルムが一番綺麗だし、手前にぽこっと出っ張ってる大室山も味わいがあります。ここまで快晴だった空には良い感じの雲が少し流れてきました。うん、このくらいのアクセントがある方が良いですね。

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 ズームして少し寄ってみました。なおこの風景、どこかで見たことある気がしませんか? 実は現行千円札や旧五千円札に描かれた富士山は、この本栖湖から見た姿です。お札には湖面に逆さ富士が映っていますが、さすがになかなかそんな好条件には巡り会えません。この日も湖面にはさざ波が立っていました。

 本当はここから日没までが、このポイントが本領を発揮する時間帯ですが、この日の夕富士は田貫湖で撮ろうと決めていたので、先を急ぐことにします。


 場所はここ。本栖湖畔を通ってきた国道300号線がトンネルに入るすぐ手前の脇道に、小さな観光案内所と駐車スペースがあります。そして道路の歩道が展望台を兼ねています。実際のところお札に描かれた本栖湖と富士山の姿は、国道300号線を少し上っていった中ノ倉峠というところからの眺望だそうです。そこにもいつか行ってみたいです。

 ここはまだ外国のガイドブックには未掲載なのか、バス等の公共交通機関では訪れにくいからなのか、周囲にいたのは珍しく日本人ばかりでした。混雑して混乱するのはイヤですが、せっかくならここまで来れば良いのに!と思っています。

田貫湖


 本栖湖を過ぎると国道139号線はいつの間にか方向を変えて南に向かっています。そして山梨県から静岡県に入ってすぐのところに田貫湖という人造湖があります。さて、朝の出発時点から今日の最終目的地はここと決めていました。富士五湖を巡ったのは結果的に時間調整のためです。

 なぜなら...
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 こんな絶景ポイントだから! ここも本栖湖に負けず劣らず、富士山のシルエットが綺麗に見えます。そして湖面が凪いでさえいれば逆さ富士が見られることでしょう。やはり風が強いこの日はちょっと無理っぽいですけど、うっすらと不鮮明ながら富士山の姿は湖面に映っています。

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 田貫湖は富士山のほぼ真西にあって「大沢崩れ」がよく見えます。富士山は少しずつ崩壊をしつつあるなんて、話だけではちょっと信じられませんが、この大沢崩れはまさにその現場。実物を見ると、崩れゆく富士山というのがリアリティを持って感じられます。

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 日没が近づいてくると富士山が赤く染まり始めました。湖面も心なしか穏やかになってきたような気がします。

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 ということで、この辺が最も赤く染まった瞬間かと思います。既に湖畔はもちろん裾野の下の方も日没を迎え、富士山上部だけが夕日を浴びています。イメージではもう少し赤くなるかと思ったのですが... むしろ空が晴れすぎだったかも。

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 ということで、日没後あっという間に暗くなってきました。良く晴れていることだし星でも撮っていこうかと思ったのですが、朝からずっと移動し続け、写真取り続けて疲れたし、そもそも寒いし、さらには月が出ているので諦めました。

 星と富士山もかなりベタですが、いつか挑戦してみたいです。星が湖面にリフレクションしてくれたら最高ですよね!


 撮影地は田貫湖キャンプ場です。キャンプ場は南サイトと北サイトがありますが、湖面越しに富士山を見るなら北サイトが適しています。

使ったカメラ

 カメラはいつものPENTAX K-1にレンズは大三元キットです。さすがに望遠ズームはあまり使いませんでしたが、広角と標準はどっちを使うか常に迷い、取っ替え引っ替えやっていました。車移動ですし、こうなると同一ボディ2台持ちしたいと思ってしまいました。あと、データにある通りGX7 MarkIIとパナライカ12-60mmも少しだけ使いました。