酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

新しい撮影ポイント開拓のロケハンに成田空港へ行ったらレア機に遭遇してしまう

 そう言えば最近民間機を撮ってないなぁと思い出し、(空の)鉄分補給をしたくなりました。しかしお盆休み中の関東地方は連日の雨と曇で、空にカメラを向ける気には到底なれない悪天候続き。だったらこういうときは撮る気満々で出かけて行くのではなく、飛行機を眺めるだけでも良いかと割り切り、成田空港周辺の行ったことのない撮影ポイントの下見に行ってみることにしました。いわゆるロケハンというやつです。

 新しい撮影ポイント開拓と言っても、私が行ったことなかっただけで誰も知らない未知のポイント開拓と言うことではありません。これまで何度か行ったことのある撮影ポイント3カ所は、成田空港に2本ある平行滑走路のうち、西側にあるA滑走路周辺に集中していたのですが、東側のB滑走路にも一度行ってみたいなと思っていたところでした。

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 B滑走路側で簡単にアクセスできる有名撮影ポイントと言えば「十余三東雲の丘」です。ここは比較的新しく整備された公園で、A滑走路南端の「ひこうきの丘」同様に成田空港に離発着する飛行機を見物することを目的に作られたもので、撮影にもぴったりです。

はじめての「十余三東雲の丘」


 場所はB滑走路の北端にあります。盛り土された小高い展望台があって、その上からはB滑走路が一望できます。この展望台は周辺地域への防音堤としての役目も果たしているそうです。

 その様子は↑この成田市観光協会のWEBサイトの写真を見れば一目瞭然、どんなところかよく分かると思います。比較的広い駐車場も整備されており、車があれば非常に行きやすい場所。もっと早く訪れていれば良かった!

 ロケハン目的とは言いつつ、もちろん手ぶらではありません。どんな感じか撮ってみなくてはということでK-3IIと2本の望遠ズームを一応持って行きました。


 この「十余三東雲」の丘の特徴は、なんと言っても滑走路に近いこと。この↑Googleマップを見てもらえばなんとなく想像できるかと思います。
 A滑走路側の「さくらの山」や「ひこうきの丘」も、大規模空港の展望スポットにしては非常に滑走路に近いですが、ここは中でも一番ではないかと思います。もしかしたら伊丹空港の千里川土手よりも近いかも。

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 夏場は南風が吹いて離陸機も着陸機も16L/R(南向き)使用だと思っていたら、この日は逆に34L/R(北向き)運用され、2500mしかないB滑走路は着陸専用で運用されていました。(B滑走路は常に着陸専用と言うことではなく、離陸に使われることもあります)。

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 なので着陸地点はかなり遠いです。フルサイズ換算600mm以上あっても、接地点はトリミング前提になりそう。それ以前に陽炎でまともに写らない場合が多いでしょう。こっちへ向けて離陸してくる飛行機があると面白いのですが、私が見てた間は着陸機のみでした。

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 しかし着陸機が滑走路端までやってくるとほぼ目の前。そして高さもほぼ機体と同じレベルになります。そして誘導路は滑走路のこちら側にあるので、どんどん近づいてきます。空港のターミナルビルから見るよりも近いです。多分。

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 ANAのB787-8ドアップ。こういうのが撮り放題! このカットでズーム位置はテレ端ではなく380mm(フルサイズ換算で570mm)付近です。ちなみにテレ端の450mm(フルサイズ換算675mm)だとトップに貼った写真みたいに完全にはみ出します。

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 だから普段じっくり見ることが出来ない機体のディテールがよく見えます。これはB767-300ERのウィングレット。ANAはちゃんと垂直尾翼同様にロゴを入れてるのが良いですね。

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 で、これだけ近いとパイロットの顔が見えたりします。こちらから見物客がぶんぶん手を振ると、それを見つけたパイロットはちゃんと手を振り返してくれたりします。

 ということで、ここはなかなか他にはない飛行機見物スポットです。ただし、周囲はわりと高い電柱と電線に囲まれていて、地上を撮るにはそれらが邪魔するエリアがかなりあります。この日のように南風運用の場合は間近で機体を見て、パイロットに手を振ることが出来ますが、写真的にはすぐに飽きてしまいます。ロケハン目的と言うこともありましたが、滞在は30分ほどで切り上げることにしました。

 ですから本当は滑走路が南向きの16L運用の日が狙い目でしょう。その場合、着陸機が文字通り目の前をかすめていくわけで、その場合接地ポイントも近いでしょうし、換算300mm程度のレンズで十分に撮れるくらいになると思います。なので、ここはまた南風の日を狙って訪れたいと思います。

「ひこうきの丘」へ移動してレア機に遭遇


 十余三東雲の丘がどんなところか分かったところで、本日のロケハンを終了しても良かったのですが、せっかくだからいつものところに行ってみることにしましょう。A滑走路も当然北風運用がされていましたが、こちらは離陸と着陸の両方で使われていました。まずは着陸側にあたる、A滑走路南端の「ひこうきの丘」へ行ってみましょう。

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 なんか変わったやつがやってくるぞ?と思ったら、カナダ航空の新塗装機でした。コクピットまわりが黒く塗られているのが珍しいですが、おかげでもしかしてA350?と、一瞬勘違いしてしまいました。

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 A350と言えば、デルタ航空のA350が駐機しているのが見えました。デルタ航空のA350はデリバリーされたばかりで10月から成田−デトロイト便に就航する予定と言うことですが、色々な確認のためにやってきたのでしょう。陽炎にまみれていますが、思いがけずその姿を捕らえることが出来て良かったです。

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 それにしても、いつの間にか成田はB787天国になっています。ANAやJALはもちろん、ユナイテッドのB787もかなり増えてきました。それ以外にB787のオペレータは幾つもあります。そのうち767や777のように見飽きて撮り飽きるのも時間の問題かと思います。

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 そんな中、フライトレーダーに見慣れないエアラインの見慣れない飛行機が成田に飛んでくることに気がつきました。それはアンガラ航空のAn-148のいう機体です。アントノフと言えば貨物便か?と思ったのですが、実際やってきたのはこんな小型の旅客機でした。高翼の双発ジェットで座席数は75席程度だそうです。成田にやってくる飛行機としてはかなり小型です。

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 ずんぐりしていてかわいいですね。何となくアントノフらしいフォルムです。ちなみに2004年初飛行の比較的新しい機体で、ロシアやウクライナで主に使用されているそうですが、まだ全世界で数十機程度しか就航していない、正真正銘のレア機です。

 成田へはバイカル湖ツアーのためのチャーター便として、夏になると不定期に飛んでくるそうで、巡り会えたのは運が良かったようです。もちろん、周囲にはあらかじめ下調べした上で狙いに来てる航空写真ファンらしき人達が沢山いました。

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 さらにその後は成田ではおなじみとなったタイ航空のA380がやってきました。おなじみとは言え、A380の定期便は数少ないわけでレア機と言えます。そしてそんなA380の向こうでタキシング中の4発機はアトラス航空のB747-400Fです。いつの間にかユナイテッド航空のB747が退役し、デルタ航空も間もなく退役との噂のなか、B747は急激に数が減ってきました。というか、4発機自体がかなりレアになってきました。

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 とは言え。貨物機ではB747-8Fが増えているところであり、B747自体が消えていなくなる心配はしばらくなさそうです。胴体が長くなったのに2階席がクラシックジャンボ並に短い貨物タイプは、妙な姿に見えますね。

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 曇りと思っていた空は、青空も少し覗くようになってきました。B滑走路は相変わらず34への着陸運用がされてるようです。



 ということで、思いがけずAn-148というレア機にも遭遇できたし、A380にもB747も見ることができたので、ひこうきの丘もおよそ30分ほどの滞在で満足して切り上げることにしました。

念のため「さくらの山」にも寄ってみる


 さて、そのまま帰る前に、一応A滑走路反対側の「さくらの山」に寄ってみることにしましょう。せっかくなので離陸機も一応見ておきたいですからね。

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 ほら、着陸機よりも迫力ありますよね。上はユナイテッドのB777-200ER、下はデルタ航空のB777-200LR。いつもなら特にこの夏場は滑走路上は陽炎でメラメラなのですが、この日は日照時間が短かったせいか、それほど揺らいでいません。うむ、もしかしたらなかなか撮影条件としては良い日だったのかも?

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 そして離陸機はいつものようにすぐ頭上を掠めて行きます。離陸性能の高いB767でもさくらの山上空を通り過ぎるときは、フルサイズ換算で200mmもあれば画面からはみ出しそうになります。

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 香港航空のA330。もちろんテレ端で一部を切り取るのも迫力があって良いです。飛行機の場合お腹ばかりの写真は嫌われがちですが、私はわりと好きです。


 ということで、ここは成田空港周辺の飛行機見物&撮影スポットとしては定番であり鉄板ですね。滑走路の運用状態にかかわらず、色々楽しめます。

 なお、今までそういう経験はなかったのですが、今回は場内放送で飛んでくる飛行機の解説が行われていました。内容的にはフライトレーダーを見ていればほぼ分かることではありますが。しかしここもまた滞在時間30分程度でそろそろ帰ろうか、と思ってるときにその場内放送が「エミレーツのA380は現在石川県上空を成田に向けて飛行中です...」と言うではないですか。

 そうです、一時期はタイ航空とシンガポール航空だけになってしまった成田発着のA380は、今年になってからエミレーツ航空が復活させたのでした。それも午後5時台の到着ということで、明るいうちに撮ろうと思ったら、まだ日の長いこの時期しかありません。ちょっと迷ったあげく、そのエミレーツ航空のA380を待つことにしました。

再び「ひこうきの丘」でエミレーツのA380を待つ


 過去何度も経験しているように、午後5時前後でランウェイチェンジするかも?という心配もありましたが、風の様子を確認して、今日はまだ北風運用が続くと踏んで滑走路南側の「ひこうきの丘」へ再び移動することにしました。なお、A380は超大型機ですので短いB滑走路が使われることはまずありません。必ず4000mあるA滑走路に降りてくるはずです。

 なお「さくらの山」と「ひこうきの丘」間は、空港脇の道路を真っ直ぐ行くだけなので、車で15分もあれば十分余裕を持って移動できます。A滑走路が4000mですので、距離もだいたい5kmほどの道のりです。

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 ということで、予定よりもやや遅れて午後5時半前、ようやくその巨体が成田の南に姿を現しました。しかも雲の隙間から夕日が差してくると言うおまけ付き。A380自体はもう何度も撮ったことありますが、エミレーツ航空のA380は初めてです。相変わらずデカいです。

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 ちなみに「ひこうきの丘」はA滑走路への着陸機にかなり近いですし、中でもA380は超大型機なのでレンズは70-200mmに付け替えています。上の方で貼ったタイ航空の場合も同様です。フルサイズ換算300mmあれば十分すぎるくらいで、逆に最接近時に機体全体をフレームに収めようと思ったらフルサイズ換算で100mm以下が必要になると思います。

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 ちなみにエミレーツのA380が到着する直前に、アンガラ航空のAn-148が出発していきました。バイカル湖ツアーに向かうお客さんを乗せてウラジオストックへ向かうようです。機内はどんな感じなんでしょうね。一度乗ってみたい気がします。

使用したカメラとレンズ

 ということで、ロケハンと言いつつかなり色々撮ってきました。カメラはK-1ではなく連写重視のK-3IIにしました。今回は連写はそれほどしていませんが。そして本文でも書いたように、成田空港周辺の撮影スポットはかなり滑走路に近いので、場合によってはAPS-C機に150-450mmだけだとちょっとワイド端が足りません。なので70-200mmも持って行きました。

 今度は天気の良い日を改めて狙って、十余三東雲の丘で16Lへの着陸機を撮ってみたいと思います。

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340

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