酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

フルサイズ一眼レフと標準ズーム1本で旅をする

 だらだらと神戸焼肉の日2016についてのエントリーを上げてきましたが(関連エントリーは末尾で)、このブログ的には最後はやはりカメラのことについてまとめておきたいと思います。

 今回の旅は百名城スタンプを集める城巡りと、美味しい焼肉を食べることが目的で、写真を撮る事が主目的ではなかったのですが、当然ながらどのカメラとどのレンズを持っていくか悩みました。


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 こういう場合に一番リーズナブルなのはNikon 1。でもカメラおやじの私がそんなチョイスをするわけがありません。ここは何が何でもフルサイズ一眼レフを持っていくのです。PENTAX K-1で行く焼肉と城巡りの旅!

レンズに悩む

 ボディが決まったら次に悩むのはレンズ。具体的には「超広角ズーム+単焦点」か「標準ズームのみ1本勝負」か?が選択肢として残りました。 さすがに望遠ズームを持っていく気力はありません。

 前者のほうが面白い写真撮れそうだし、写真を趣味としている人間としては是非この組み合わせにしたいところ。城巡りでは基本的にDFA15-30mmを使い、必要に応じて単焦点へ交換。夜の焼肉宴会では単焦点一本で良いだろうという目論見です。ただし、最大の懸念点はDFA15-30mmF2.8が大きいし重たいこと。猛暑の中を歩き回ることが予想されたので、なるべく荷物は軽く小さくしたいところです。

 一方、後者の場合はDFA28-105mmを持っていくことになるわけですが、このレンズは小型軽量でPENTAX K-1と組み合わせても持ち運びが苦になるような大きさ、重さにはならず、暑い日差しの中、見知らぬ土地を歩き回るにはうってつけと思われます。(感覚には個人差があります)

 懸念点はワイド端が28mmまでしかないことと、最短撮影距離が50cmと遠いこと。28mmはそれでも広角ですから何とかなるとして、夜の宴会でテーブルの上の肉を撮るのに、50cmという最短撮影距離は問題になる可能性があります。これまでの経験で30cm程度は欲しいんですよね。50cmはのけぞらないと撮れません。

 ですが、そもそも大三元の中核をなすDFA24-70mmF2.8を諦めてこのレンズを買ったのは、こういう「1本だけ持っていこう」と言う場合にも対応するため。なので足りないところはすべて「工夫」するつもりで、このレンズを持っていくことにしました。もし「こりゃダメだ」となったら、そうそうに諦めるつもりで。

ストラップを変える

 ちなみに、K-1にはプレミアム・デビュー・キャンペーンでもらったロゴ入りの本革ストラップをしていたのですが、旅先で歩き回ったり、焼肉の席で使うには不向きだということで、K-3/K-3IIでも使っていた純正のフリーレングス ストラップ(O-ST842)に付け替えました。

 これ、以前から使っているのですが、カバンのストラップなどと同じ方式で長さを自由に調整する事ができます。調整範囲は約1182mm~1732mmとなっていますが、これは両端のテープ部を含んだ長さかと思います。

PENTAX ストラップ O-ST842 伸縮可能タイプ 39739

PENTAX ストラップ O-ST842 伸縮可能タイプ 39739

 可変範囲が50cm以上あるのはいいのですが、ちょっと長すぎる方向に偏っています。最短状態で普通のストラップ並み、そこから少し伸ばすと、楽々とタスキがけができるようになります。出先で歩き回るときはタスキがけにすると、使わないときにカメラを背中のほうに回して置いたりできるので便利です。

 ストラップ部の素材は厚手の布製で、柔らかくて手触りも良いのですが、使ってると毛羽立ってきます。いずれにしろ丈夫で細部の縫製も良くできていて、安心感に関しては問題ありません。

 ストラップはこのままこれでいこうかと思っているところです。

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 ということで、最終的にこういうキットで出かけてきました。これ以外のカメラもレンズも持っていきません。Nikon 1あるいはQ-S1などを念のため持っていく余裕はありましたが、今回は潔くこれっきり。これを普通の小さなカバンに入れ、予備電池も1本だけ持てば十分でしょう。

K-1 + DFA28-105mmで旅をした感想

 以下、今回の旅行で撮った写真で、これまでのエントリーに使わなかったものを中心に張っていきながら、感想をまとめておきます。

大きさと重さは気にならない

 これについてはあらかじめ問題ないと思っていたのですが、実際に気になりませんでした。


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 飛行機乗ると窓の外を撮りたくなりますよね。iPhoneで十分なのですがここはせっかくだからK-1で。狭い機内であまり目立たないようにさりげなく撮るのも問題ありません。シートの下に押し込んだカバンから取りだしても、あの人でかいカメラ持ってるな、くらいで見逃してくれます。

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 猛暑の中1日中歩き回っても、重たいカメラを持ってきたことを後悔するようなこともありません。今回は広島の平和記念資料館に入るときだけ、ロッカーに入れておいたくらいです。

 K-1とDFA28-105mmの組み合わせの重量は1450g。ちなみにK-3IIとDA16-85mmだと1273g。その差177g。約14%増しを大きいと見るか、誤差と見るかは人によりけりかもしれませんが、実際のところ実感として大きな違いは感じませんでした。

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 ボディは大きいですが、レンズはDA16-85mmよりも小さいし、カバンへの収まりは変わりません。ストラップを伸ばしてたすき掛けしておけば取り回しはK-3IIクラスと比べてもほとんど変わらないと思います。

ズームレンジ(特にワイド端)はそこそこ十分

 ズームレンジに関して気にしていたのはワイド端が28mmしかないこと。すでにワイド端が24mm相当のレンズは当たり前になり、さらに超広角の世界を知ってしまった今となっては、28mmはいかにも中途半端で使いこなしが難しそうです。


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 でも実際に改めて28mmという画角を意識して使ってみると、結構広角です。当たり前ですけど。GRのように28mm単焦点を使いこなせるか?と言われるとまったく自信がありません。それって広すぎるだろ!って思ってしまいます。

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 ただ、城巡りとか街歩きとかしていると、場面によっては単純に全景をフレームに収めたいと言うだけの理由で、もっと画角が広ければなぁ、と思うことも度々。旅行先の風景を撮る目的では、意外に18mmくらいの超広角が合うと思います。

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 わりと高い頻度でワイド端を使っていました。もう少し大きくてもいいし、周辺が多少モヤモヤしても24mmまであればなぁ...というのは正直なところ。28mmあれば何とでもなるのは事実ですが、決して十分満足というわけにはいきません。

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 一方でテレ端は十分です。もちろんあればあるだけ良くて、200mmとか300mmまで伸びるに越したことはありませんが、大きさ重さとのバランス次第です。

 ちなみにこれは、神戸港の遊覧船から撮った三菱重工だか川崎重工のドック。自衛隊の潜水艦がいました。

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 おりづるタワーの展望デッキから原爆ドームを見下ろしてみました。

 街歩きではあまり望遠端は重要でもないかもしれませんが。展望台とか登るとズームしたくなることもあります。もしもっとアップが欲しいとなれば、K-1は十分な画素数があるのでクロップまたはトリミングでかなりの部分までカバーできることでしょう。

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 神戸港の客船ターミナル。この日は船はいませんでした。

 ズームレンズって昔から両端ばかり使いがち、と言われてます。私も15-30mmを使っていると、かなりの確率で15mmかまたは30mで撮っていたりします。しかしこのレンズは不思議と中間を使うことが多かったです。28mmにも105mmも格別面白みがあるわけでもなく、標準ズームというのはこういうものなのかもしれません。なお上の写真は88mmで撮っています。

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 姫路城にいたノラ猫たち。暑い中芝生の上でだらだらしていました。人慣れしているようですが、不用意に近づくと怒られそうなので適度な距離で撮ってみました。焦点距離は73mm。この写真の出来はさておき、猫を見つけてむやみにアップにしたりしないあたり、私も成長したものです(^^;

最短撮影距離はあと一歩!

 最も心配していたのはこれ。小型軽量万能標準ズームとして旅先に持って行くからには、食べ物を撮りたくなることもあります。そう言う場合は周囲への気遣いも考えるとiPhoneで済ませても良いのですが、今回は貸し切り宴会ということもあって、気兼ねなく焼肉の写真を撮るのも一つの目的でした。


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 で、結果は記事にもしていますが、代表的なものを再掲するとこんな感じ。やはり現場では近寄りすぎてピントが合わないと言うことが多発しましたが、席に座ったまま背筋を伸ばしてちょっと距離を取れば撮れるし、幸いテレ側に長いのでファインダーを覗いてる限り「寄れない」感を感じることもなく、ストレスはあまり感じませんでした。

 でも後で撮った写真を見てると、どれも遠近感の圧縮が目立って、いかにも中望遠で撮りました感に溢れています。たまには良いのですが、そんな写真ばかりだとちょっとしつこいというか、飽きてくるような気も。やはり食べ物はもう少し短い焦点距離で撮りたいと思いました。そうなると50cmという最短撮影距離はこういう用途にはやはり遠すぎるな、と思います。

 ちなみに開放F値はF3.5-5.6と決して明るくないわけですが、K-1は今まで使っていたAPS-C機と比べると圧倒的に高感度に強いわけで、ISO6400まで気にせずに使いました。シャッター速度も稼げるし、そもそも手ぶれ補正も強力なので、その点はかなり助けられました。多少お酒が入ってラフにとってもちゃんとブレずに写ってました。

ファインダーが暗い...

 事前に気にしていなかったことで、今回改めて気がついたのは、K-1にこのクラスの開放F値のレンズを組み合わせると、ファインダーがかなり暗く感じる、ということです。


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 昼間というか太陽が出ている間は、それでも何とも思いません。特に他の明るいレンズと取っ替え引っ替えしてるわけではないので、慣れる以前に十分にスクリーン上の結像はよく見えます。フルサイズの光学ファインダー最高!って言うだけの余裕があります。

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 ですが夜の室内になると... 他の明るいレンズと比べてるわけではないのに「あれ?」と思うことが数度。絞り込まれたままなのではないか? あるいはニコンのカメラから電池を抜いたときのように、液晶が暗転してるのではないか? と疑いたくなるくらい。これは過去のKシリーズでは感じたことのないものです。

 ですが、これ以前から薄々感じていて、何度かブログに書いた記憶もあります。K-1のファインダーは透過液晶を挟んだせいか、F5.6くらいの暗いレンズを使ったときに、より暗く感じる傾向があるように思います。ISO6400じゃないとまともなシャッター速度が稼げないような環境では、その影響はさらに大きいのでしょう。最近、F2.8以上の明るいレンズに慣れすぎたせいもあるのかも(ドヤ顔で ^^;)

結論

 実は、最終的に「やっぱりDFA24-70mmF2.8じゃないとダメだ!」という結論になるのを半分恐れて、半分期待していたのですが、そうではなく「DFA28-105mmは旅に持って行くならこれ1本でかなりカバーできるぞ」ということを再確認しました。


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 画質には定評があって、こんなにコンパクトなのにスペックで無理をしていないせいか、絞りによらず、焦点距離によらず、撮影距離にもよらず、中心から隅までシャープだしコントラストもあって、いかにも今風の万能レンズらしい写り。悪く言うと個性と面白みがないのですが、それはこのレンズに求めるものではないのでしょう。

 K-1との組みあわせで、サイズと重量のバランスにも優れるし、簡易防滴仕様で多少濡れても平気だし、AFも静かで高速。お値段もリーズナブルときたら、やはりK-1に組み合わせる標準ズームとしては最適かと思います。

 K-1の用途を限定するのではなく、何でもこれで撮ってやる!という私のような使い方をするなら、本当に1本持っていて損はないと思います。

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

 しかし同時に、より広角端が広く、より明るく、より寄れるDFA24-70mmF2.8への未練もまた、強くなってしまいました...。さて困ったぞ(A^^;

焼肉の日2016の旅 関連エントリー

 以下のエントリーは全てK-1と28-105mmで撮った写真を使っています。

城巡り編

焼肉宴会編

番外編