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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

レッドブル・エアレース 千葉 2016でチャレンジャーカップのテストフライトだけ観戦してきた!

 レッドブルエアレースが千葉県の湾岸地区、幕張で開催されるようになって今年で2年目です。昨年は興味があったものの気がついたときにはチケットが完売していました。今年はしっかりと事前にチェックしてチケットを確保し、撮影しに行くことができました。
 ですが、今年は天候が悪かったり、その他にも判断ミスなど色々とあって、結局飛行機が飛ぶところを見られたのは土曜日の午前中だけ。若手選手発掘のための下位クラス、チャレンジャーカップのテストフライトだけしか撮ることができませんでした。マスタークラスでは日本人の室谷選手が優勝したというのに、そのフライトは1回も見られず、1カットも撮れず... その辺の経緯も来年に向けての反省の意味も込めて、書き記しておきたいと思います。

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 いずれにせよ、土曜日午前中のチェレンジャーカップのテストフライトだけでも1,000カットくらいシャッターを切ってきたので、いつも通り写真を貼っていきたいと思います。

レッドブルエアレースへの道

 まずは土曜日の朝。開場は午前10時と言うことでしたが、どの程度混むのか、会場内がどんな感じなのかよく分からないので少し早めに出かけました。

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 JR京葉線の海浜幕張駅前。時刻は午前8時半頃ですが、この日は幕張メッセでも何かイベントがあったらしく、スーツを着た人とエアレースを見に行く人でごった返していました。都内ではおなじみのレッドブルのミニもいました。写ってませんがちゃんとお姉さんがサンプルを配っています。

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 駅から歩くこと約20分。途中までは誘導があるのですが、肝心の会場近くになると誘導がなく、どこが入り口なのかよく分かりません。そうこうして少し時間をロスしながらようやくBエリアの入場待ち行列を発見。この写真を撮った午前8時50分頃で、待ち行列は100mくらい。大したことはありませんが、炎天下で1時間以上待つのは体力を消耗します。気がついたら飲み物を一切持ってないことに気付き、まずいな...と思ったものの何とかなりました。

 ちなみに会場内にはペットボトル1本以上の飲み物および全ての食べ物の持ち込みが禁止されています。レジャーシートの持ち込みも禁止。そして会場内ではレッドブル缶が300円なのはまだしも、普通のミネラルウォーターも300円で売られていたり。食べ物を売る屋台もほぼジャンクフードばかりでさらにはキャパ不足。昼時にはどこも長蛇の列でしかも手際が悪く、食べるのは諦めました。

 先ほど書いたとおり持ち込み禁止物があるのとセキュリティのため、入場時の荷物チェックが行われるのですが、少なくとも私が並んだゲートにはチェック係が一列に一人しかおらず、パイプライン化されていません。しかも結構細かくカバンの奥の方までチェックしているため、入場が遅々として進まず滞ります。

 現地の細かいホスピタリティも今ひとつ、会場内放送も音割れしたスピーカーでやかましい音楽を流したり「やばいよ!」しか言わないMCが何か延々喋っていたり、あまり快適に過ごせそうな気がしませんでした。もっと高いチケットだとずいぶん違うのでしょうが。私はこの手の大型イベントはF1日本GPくらいしか経験がないのですが、総合的に言って運営方針、運営のレベルは良くないと思います。

 と、いきなり文句ばかり書き並べてしまいましたが、まだ今年で開催2回目ですから色々試行錯誤中かと思いますので、来年以降に期待したいと思います。

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 さて閑話休題。なんとか会場内に入り観戦&撮影場所を確保。前日までの晴天が残っていて空は良く晴れていています。上空は筋状の雲が広がっていて、風がけっこう吹いているようです。これが後々問題になりますが、この日はだんだん曇ってくるという予報があるだけで、暑いくらいで絶好のエアレース観戦日より、写真を撮るにも光りがたっぷりあって条件は良さそう!と思っていました。この時はまだ。

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 ちなみに私が買ったチケットはBエリアの「カメラ専用エリア」。今年から設定されたチケットです。F1でもカメラマン専用のチケットを買ってるくらいなので、ほとんど詳細を見るまでもなく反射的にこのチケットを買っていました。ピンクまたはオレンジ色のビブスを着せられるところもF1みたい。

 場所はコントロールタワー下の砂浜。コースが全て見渡せて条件は確かに良いところですが、傾斜が緩く自由に写真が撮れるのは最前列だけといった感じ。せっかくこのチケットを買っても、全員が余裕を持って写真が撮れるとは限らないようです。あと足下が完全に砂地というのは予定外でした。荷物やカメラの保護のためにそれなりに準備するべきでした。

 なお、このチケットは「三脚使用可」というのが他のエリアとは違う条件のようですが、そもそも近くを右に左に飛び回る小さな飛行機を撮るのに三脚を使うものなのか疑問です。写真に写ってるようにもはや何ミリなのか分からないような大砲を持ってる人はさすがに三脚に乗せていますが。

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 こちらは普通のBエリア。さすがに人は多くてかなりの混雑。

 これと比べるとカメラ専用エリアはここまで密度は高くなりません。比較的スペースに余裕があってゆったりしているのですが、それでも単純に写真が撮りたいからと言うだけの理由ではあまりコストパフォーマンスは良くないと思います。Bエリアのチケットなどを買って、場所取りのために朝早く出かける方が賢いでしょう。実際カメラ専用エリアでも場所取りは必要になるのですから。

チャレンジャーカップ テストフライト

 さて、前置きが長くなりましたがようやく本題です。午前10時半からいよいよ飛行機が飛び始めました。まずは前座も前座、若手パイロット達によるチャレンジャーカップのテストフライトです。各選手とも3回ずつコースを周回していきます。スモークも出すし、エアレースを始めて見る私には何もかも新鮮でした。

 以下、写真を貼っていきますがトップで飛んできた女性パイロット以外はどれが誰だか分かりません。機体もほとんどワンメイクらしくまったく見分けがつきません。今回のレースには6人が参戦しているそうです。

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 やはり見た目に一番格好良いのはゲートをすり抜け、パイロンを旋回していくシーン。私の目の前にあったエアゲートは高速で真っ直ぐ通り過ぎていきます。

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 遠くにあったゲートとパイロンの間はスラロームのように、ほとんど機体を真横にしながら急旋回したり。

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 行って帰ってきて... と、一つのゲートやパイロンを概ね1往復以上するようにコースが設定されています。覚えるだけでも大変! でもこのクラスのパイロットになると、さすがにミスコースなんてものはないんですね。

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 コースのほぼ中央にある2本のパイロンはチェッカーマークが施されたスペシャル仕様。ここがスタートおよびゴールです。

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 ちなみにみんなギリギリを狙っているのでパイロンに翼端が当たってしまうことがあります。ですがこのパイロンは紙よりも軽いナイロンで出来てるそうで、当たっても機体には何も影響がないように出来ているとか。このカット、左翼端がパイロンを切り裂いた瞬間です。パイロンの先っちょごと吹き飛んでしまいました。

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 パイロンは空気が入った風船ですので、穴が開くと当然こうなってしまいます。こうなるとボートに乗ったスタッフがすぐに修復に駆けつけます。テストフライト中はこういうことも増えますし、この修復作業自体のテストにもなっているようです。

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 わずか数分で修復されて再度空気が送り込まれ、再びパイロンは立ち上がり、競技続行となります。エアレースもF1などの自動車レースと同じで、周囲に多くのスタッフがいて支えられています。後のそのことがよく分かる事件(というのは大げさですが)が起きましたが、それについては後ほどに。

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 さて、コースの西端では高く空に向かって1回宙返り、ハイGターンをします、この時に10G以内に収めることがレギュレーションとなっていて、越えると一発失格となるようです。テストフライト中も結構10Gを越えていました。みんな限界を探ってるのでしょうか。

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 さらにコースの東端でもハイGターンをしますが、こちらはほぼ水平で行います。10Gを越えることはないようですが、私がいたところから近いこともあって、この低空での急旋回する姿はなかなか迫力がありました。

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 テストフライトということもあってか、何かあると途中でコースから離脱したりして、上空へ高く上がっていきます。この時間帯はまだ空は晴れていて綺麗でした。飛行機はやはり青空が似合います。

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 海浜幕張の海岸線は南東を向いているので、海の向こう側は東京の都心。ややもやってましたが、かなり遠くまで見通せました。スタート/ゴールゲートのやや右に東京タワーも見えています。

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 これはどの辺だろう?

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 東京スカイツリーも見えました! さすがに地表付近はどんよりしていて色が濁ってますが。それにしても東京スカイツリー近辺は何もないところにニョキッと建ってるように見えますね。

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 都心とは反対側、東の方は千葉県内房湾岸の工業地帯で、煙突などが立ち並んでおりその向こうには千葉の低い山並みも見えます。
 なお、この時点でも海からの風がかなり強く吹いており、パイロンがかなり傾いています。これがその後起こることの前兆でした。

まさかのキャンセル

 ということで、めくるめく約1時間、6人の選手によるチャレンジャーカップのテストフライトは終了しました。
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 お昼からは曇ってくるかも?というお天気はまだ持ちこたえていて、午後にはいよいよマスタークラスのテストフライトが始まり、その後はチャレンジャーカップ、マスタークラスのそれぞれ予選が行われると言うことで忙しくなってきます。

 と、思っていたら... 午後1時少し前になって急激に天候が悪化してきました。ふと気がつくと海からの風が猛烈に吹き付け、空はどんより雲に覆われています。そして海面は白波が立ち潮が満ちてきました。

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 曇ってくるのと満潮になるのはあらかじめ分かっていたことでしたが、風が強くなるという予報は見逃していました。上の引きの写真でも分かるのですが、海上のパイロンは大きく陸側になびいていますし、左端の一本は倒れてしまいました。しかも波が強くスタッフが修復に向かうことも出来ない状態。

 そもそも風が強すぎると飛行に影響がある上、パイロンも揺れて安定しないと接触の可能性が高くなります。いくら当たっても大丈夫なように出来ているとは言え、安全上にリスクが高いのは事実。しかも倒れたパイロンを修復できないとなると、競技そのものが続行できません。ということで、マスタークラスのテストフライトが予定されていた時刻になって、この日の午後の予定は全てキャンセルすると発表されてしまいました。

 現地にいてもどんどん潮が満ちてくる中、強風に身体が晒され波しぶも砂粒も飛んでくるし、荷物やカメラが心配な状態でしたのでこれは仕方ありません。午前中の好天がウソのような荒れっぷりに、すごすごと引き上げることにしました。翌日は風は止むものの、より天気が悪くなる予報なんですがねぇ...

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 で、私が買ったチケットは2日券だったので、当初は当然日曜日の決勝も行くつもりだったのですが、土曜日だけで予想以上に肉体的精神的にダメージを受けてしまいました。一応翌朝に起きてみると、我が家の周辺はかなり気温が低く強い雨が降っています。

 午後には雨は止むという天気予報でしたが、写真もどんよりしてしまいそうですし、雨混じりの天候の中、あの居心地の悪い砂浜で過ごすことを考えると、気力は完全に萎えやる気ゼロでふて腐れ二度寝してしまいました。その辺、まだこの競技に対する理解も愛も足りていないようです。

 その後ネット配信の中継で決勝の模様は見ていました。天気予報通り、いや予報以上に午後は急速に天気が回復し、レースは滞りなく行われたどころか、なんと日本人の室屋選手が優勝するという大興奮の展開。写真は諦めても現地で観戦したかったなぁ... と後悔をしても後の祭り。高いチケットをほとんど無駄にしてしまって反省しています。来年は色々考えて賢くやりたいと思います。

K-1に関しての発見、K-3IIの再発見

 飛行機はもう何度か撮ってみたわけですが、ここらで動体撮影に対するK-1の使い心地を少しまとめておこうと思います。

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 今回がこれまでの羽田、成田や厚木での旅客機あるいは戦闘機の撮影と大きく違ったのは、プロペラ機とは言え時速300km/h程度でクルクルと飛び回るわけで、どちらかと言うと撮影はF1に近い感覚でした。

 とにかくフレームに入るよう追いかけながら、シャッターを押しきって連写するしかありません。そして画角的にもフルサイズで450mmではやや物足りません。なので、今回はコマ速を稼ぐためにも、より望遠が必要という意味からも、初めてAPS-Cクロップモードを使いました。

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 6.5コマ/秒はまぁまぁです。が、もう少し速いに越したことはありません。クロップについては後でトリミングしても同じだと思って、試しにフルサイズモードでも撮ってみたのですが、4.4コマ/秒ではまったく足りませんし、RAWで撮ってるとSDカードへの書込が間に合わないのか、10コマくらいでシャッターが切れなくなります(一応SanのExtream Proを使い、RAWのみ記録にしてあるのですが)。これではこういう場合役に立ちません。

 AFは相変わらず問題を感じません。AF.Cで9点または33点オート、あるいはセレクトエリア拡大でちゃんと追従します。問題はやはり手ぶれ補正。流し撮り検出も含めてだいぶ強化されたと感じていたのですが、やはり今回のように右に左に上に下にと、動きが複雑な場合は弊害が出てくるように思います。その辺は現地でも感じていて、午後は手ぶれ補正オフにしてみようと思ってたのですが...

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 ちなみにシャッター速度は1/250sec程度に設定してみたのですが、パイロンを流すにはやはりもう少し遅い方が良いですね。ただしプロペラはヘリなどと違ってかなり高速で回ってるらしく、1/500secくらいでも十分に回ってくれます。今回も途中で間違えて1/800secでしばらく撮ってしまったのですが、ピタッと止まってしまうようなことはありませんでした。なので、歩留まりを考えるなら1/500sec程度にしてしまうのもアリかと思いました。

 この辺も午後には色々試してみようと思っていたのですが... いろいろ残念です。

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 ということで、今回実感したのは「K-1はこういう用途にはやっぱり向いていない」ということです。フルサイズの画角も超高画素も超高画質も高感度性能も、K-1の良いところのほとんどはヒラヒラと飛び回る被写体を追いかけて撮るのには生きてきません。当たり前というか「最初から分かってただろ!」といわれてしまうかもしれませんが、ここまでの経験では「何もかもこれでいけるんじゃない?」と思っていたんですよね。

 ということで、今年秋のF1はやっぱりAPS-C機かなと思ってるところ。K-3IIを早まって売ってしまわなくて良かった(A^^; でも、K-3IIを再び使ってみると、それはそれでK-1を知ってしまった今となっては不満が出るような気がするんですよね。

 AFと手ぶれ補正をK-1並にしたK-3IIIが出ないかな... と思っています。

 ちなみに今回のレッドブルエアレースで私が見た範囲では、PENTAX率は思った以上に高かったです。カメラ専用エリアの中だけでK-3系(K-3 or K-3II)を持ってる人が2人、K-1が2人(私を除く)いました。K-3系には60-250とBIGMAが、K-1組のうち片方には私と同じく150-450mmで、もう一方にはなんと5656が付いていました。その方々がK-1にどんな感想を持ったか聞いてみたかったです。