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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

新世代Xマウントの普及機 FUJIFILM X-T10を試してみる

 久しぶりにFUJIFILMのXシリーズをお借りしました。5月に発売されたXシリーズの最新機種X-T10と標準ズームのXF 18-55mm F2.8-4 R LM OISと大口径単焦点のXF 35mm F1.4 Rです。X-T10はEVFを内蔵した小型軽量の普及機で、X-T1の流れをくむデザインのカメラです。なのにそのボディサイズはレンズ固定式のX30と良い勝負という小型さが一番の特徴となっています。

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 センサーはAPS-Cサイズで約16MピクセルのX-Trans CMOS IIと代わりがありませんが、普及機ながらもAFなどなど大幅に進化したという最新のXシリーズには興味津々です。


このレビューで使用されている商品はWillVii株式会社が運営するレビューサイト「みんぽす」 が無償で貸与しています。本レビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません。(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)レビュー商品無償貸し出しサービス 「モノフェローズ」に関する詳細はこちら
(WillVii株式会社みんぽす運営事務局)


 公式の製品ページは↓こちらです。機能詳細、正確なスペック等はこちらにあります。

 ボディ色がシルバーとブラックがありますが、送られてきたのはシルバーボディでした。ということで、まずは開梱編。X-T10は店頭などで何度か手にしたことはありますが、じっくりと触れてみるのは初めてです。

ボディ外観と操作系

 まずはボディをじっくり見てみましょう。

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 こうして見るとEVFが収められたペンタ部があって、X-T1にそっくりに思えます。が、写真で見ると分からないのですが、実際のところ兄貴分のX-T1とスペック上のサイズを比べると、幅で約10mm、高さで約7mm、奥行きで約6mmも小さいのです。重量はバッテリー込みでわずか380gしかありませんが、小さいだけに塊感はあって安っぽさは微塵も感じられません。

 相対的にマウントとセンサーは大きく見えるはずですが... それが感じられないのはデザインのせいでしょうか?

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 ボディ上面、いわゆる軍幹部にはダイヤルとレバーが並んでいますが、操作系はXシリーズの常としてまたまた新機軸が取り入れられています。悪く言えば統一されていません。

 左肩は感度ダイヤルではなく、ドライブモード選択のダイヤルになりました。右側にはシャッターダイヤルと露出補正ダイヤルがあるのは良いとして、フルオートモードにワンタッチで切り替えるレバーが追加されています。シャッターダイヤルに割り付けるのではダメだったんですかね? ちなみに感度はメニューから設定するようになっています。

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 背面はこんな感じ。レンズ光軸上にあるEVFの接眼部が目立ちます。EVFはX-T1ほど高倍率ではありませんが、236万画素の有機ELパネルを使用しており、遅れも少なくフレームレートも十分。下位機種だからと行って決して手が抜かれているわけではありません。

 その他操作系では、前後電子ダイヤル(押し込みスイッチ兼用)に、十字キーといくつかのボタンが並んでいます。問題なのは十字キー。この写真の通り何もシルクがありません。これは全てFnキーの一種で、機能割り付けをある程度自由に変更できるようになっているためです。機能のカスタマイズが可能なファンクションボタンは、十字キーの4つを含め全部で7つとなっています。

 覚えてしまえば良いのでしょうが、最初のうちは「これ何だっけ?」と迷うことになりそう。まぁ、大抵の機能はQボタンを押せばアクセス出来ます。

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 背面液晶パネルは3型の92万画素でごく普通のもの。チルト式で上90°、下45°まで可変できます。硬派なことに自撮りには対応してません。

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 X-T1に似ていながら決定的に違うところは、X-T10にはフラッシュが内蔵されていること。収納時はそんなことを露とも思わせないデザイン処理は見事です。左肩のレバーを操作するとこうしてポップアップします。ガイドナンバーは5と、ほんのおまけですけど。

レンズ

 次に今回使うことのできる2本のレンズ。実はどちらも以前に使ったことがあります。

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 まずはキットにもなっている標準ズームXF18-55mmF2.8-4 R LM OISです。Xマウントには廉価版のXCレンズなどもありますが、X-T10にはXFの方がキットになってるあたりに、このカメラの位置づけが何となく感じられます。

 実際バランスは悪くありません。このレンズ、焦点域は普通ですし外観もごく普通なのですが、開放F値がF2.8-4と普通よりも0.5〜1段くらい明るいのが特徴。もちろん手ぶれ補正も内蔵してます。

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 そしてもう一本は単焦点レンズ、XF 35mm F1.4 Rです。X-Pro1と同時に発売されたもので、Xマウントとしては古参の一本ですが、その写りには定評がありますし、これもまた小型軽量です。専用の角形フードが格好いいです。X-T10の小型ボディにも何の違和感もありません。

 このレンズ、画質にこだわっていて手ぶれ補正も入っていませんし、ピント合わせも全群繰り出し式です。それもあって、AF動作はかなり賑やかな上にそんなに速くない、という印象があったのですが(ボディはX-Pro1)、X-T10につけて少し触ってみた範囲では、別のレンズかと思うほど高速に、滑らかにピント合わせが行われます。制御側の進歩だけでこんなことになるなんて驚きました。

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 この35mmをつけた姿はとてもクラシック。X-T10は当初写真で見たときは「野暮ったくてかっこわるい...?」というのが第一印象だったのですが、実物を手にするととても気に入りました。実際は小さいのに、よくぞこれだけ押し出しがあってボリューム感溢れるデザインにしたもんだと感心します。グリップがほとんどありませんが、軽量なのでこれでいいのでしょう。実際標準域のレンズを付けてる限り、ホールド性は問題ありません。

 外装はマグネシウム合金などではなく、エンジニアリング・プラスチックと思われますが、シルバー塗装の仕上げも質感と色あいともに良くできていて、手触りも悪くありません。

大きさ比較

 私の手元にある他のカメラと並べてみました。

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 まずは小さいカメラとして、ニコン 1 J5に標準ズームを付けた状態と比べてみます。さすがにそれなりに大きさは違います。ですが、J5がQ7よりも一回り大きいだけと考えると、APS-Cサイズのカメラとしては、特にXマウント機としてはX-T10はかなり小さいことが分かります。パンケーキのXF18mmF2とかつけたら、素晴らしい常時持ち歩き用カメラになりそう。

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 次はPENTAX K-3 IIです。さすがに一眼レフはかなり大きいです。写真ではわかりにくいですが、奥行き方向の差は圧倒的です。それでもX-T10は肩の高さがあってクラシックなスタイルであるためか、こうしてみると逆にそれほど小ささは感じられないかもしれません。

まとめ

 先にも書きましたが、とにかく写真で見るのと実物を触るのでは印象がこんなに違うカメラも珍しいと思います。写真ではもっさりした感じを受けるのに対し、実物は緻密で綺麗にまとまっていて、Xシリーズとしては、X-TとX-EとX-Mの良いところを全て統合した一台ではないかと思います。

 これでお借りしたXシリーズは何台目でしょうか。欲しい欲しいと思いつつ、Kシリーズとの棲み分け、折り合いがうまくつけられずにずっと保留してきました。X-T10は歴代のXシリーズ中でも第一印象がかなり良い方です。

 既に手元に来てからしばらく経っているのですが、約1ヶ月ほど使ってみてまた感想や写真などをエントリーしたいと思います。

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