読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

Nikon 1 J5は理想のサブカメラになり得るか?

 やたらに機材整理をしたりして最近落ち着きなく忙しいことこの上ないのですが、その機材整理の一環として今度は新たに手に入れたものがあります。色々思うところがありまして、ニコワンに手を出してしまいました。言わずと知れたニコンのミラーレス規格。名前の由来ともなっている1インチセンサーを搭載し、小型高速を特徴としたシリーズです。

K3II2348.jpg
 今ではペンタックス信者となり果てた私ですが、その昔は20年来のニコン党でした。懐かしいニコンとの再会です(A^^;

 要するにKマウントのサブ機でもあり、Qマウントの新型機の代替えとして使おうという事なのです。APS-C一眼レフでは大きすぎる、Q7では小さすぎるし古すぎる。ならば足して二で割ったサイズのニコン1がちょうど良い... という安易な論理です。二兎追うものは... になるのかどうか?

製品概要

 まずは箱を開けて中身を見てみましょう。

K3II2327.jpg
 購入したのは今春モデルのJ5のダブル・ズームレンズ・キットです。同梱物はこんな感じです。望遠ズームのフードがちゃんと付属してるところが偉いです。

 ボディ色はクラシック風味なシルバーと普通のブラックがラインナップされています。シルバーはWEBで見る限りなかなか良さそうだったのですが、量販店で実物を見るとその質感にちょっと残念な気持ちになりました。マグネシウム合金製のシルバーモデルに慣れすぎてしまったせいでしょう。なのでおとなしくブラックにしておきました。

K3II2329.jpg
 ボディはほとんど真四角。シルバーだとクラシック風味が漂いますが、ブラックだと普通に硬派で精悍です。ニコン1のJシリーズと言えば曲線を使った柔らかいデザインでホワイトボディも用意されていたのですが、このJ5からVシリーズと同様のテイストに変わりました。

 でも、広告には人気の若手女優を起用し、女子カメラとしてのポジションを諦めていないようです。でも、この製品には私のようなおっさんがたくさん寄ってきたのではないかと思います。

K3II2330.jpg
 背面です。十字キーの真ん中にOKボタン、その周囲に四つのボタンという配置はごく一般的。十字キーの周囲はやはりダイヤルになっています。

 液晶モニターは3インチ104万画素と十分なスペック。上下チルト式でしかもタッチパネルになっています。さすが最新のミラーレス機です。

 チルトモニターの処理はまぁまぁです。背面に出っ張りはなくボディ外形と面一になるところは素晴らしいのですが、ボディの厚みを薄く見せようとするデザイン的な努力なのか、天板の形状と液晶のフレーム周囲の線がかみ合っていません。特に左手側の処理はイマイチです。Nikon 1は初代の頃からこの辺のデザインがおかしいと思います。

K3II2332.jpg
 そのチルトモニターはデュアルヒンジ式で上下に動きます。もちろん最近流行の自撮り対応。この手のカメラでは液晶のチルト機構は普通に便利です。ちなみに上位機のV3は外付けEVFに対応しています。この点がJシリーズとVシリーズの大きな違いの一つとなっています。

K3II2335.jpg
 シャッターボタンとその周囲にレバー式の電源スイッチ、録画ボタンの周囲は電子ダイヤルになっています。それにモードダイヤル付。無理がなくてうまく配置されています。モードダイヤルはもうちょっと高さがあれば良いのに。

 録画ボタンが邪魔くさそうですが、意外に気になりません。ちなみに動画は15fpsながら4K撮影が可能です。Full HDなら60p撮影にも対応しています。ほとんど動画は撮りませんが、いざというときに赤いボタンを押すだけで録画ができるのは便利かもしれません。

K3II2347.jpg
 とても小さなボディですが、ちゃんとフラッシュも内蔵しています。GNは5とかなり小型。ポップアップは電源が入ってないと出来ません。まぁ、これもほとんど使うことないでしょう。

K3II2338.jpg
 マウントはNikon 1マウント。撮像素子は1インチの裏面照射CMOSです。このフォーマットには色々賛否両論はあると思いますが、わりと絶妙な大きさだと思います。小さな事ですがCXフォーマットは撮像素子のアスペクト比が3:2なのは個人的にうれしいところです。

 ちなみにセンサーは20Mピクセルの新開発品。画素数など見るとソニー製のような気もしますが、Nikon1ならではの高速電子シャッター、秒間20コマ連写とそれに追従する像面位相差AFなどの仕組みは従来通り健在で、このあたりは依然としてAptina製であることを伺わせます。

 そう、このJ5をはじめJシリーズは伝統的にメカシャッターを搭載していません。フラッシュ同調速度は1/60secと一般的に言って遅いのですが、完全なる電子シャッターだと思うとなかなかの早さ。ちなみに最高シャッター速度は1/16,000secと、電子シャッターならではとなっています。

K3II2345-Edit.jpg
 電池はJ5専用(他機種との互換性なし)のEN-EL24というタイプで850mAh。Nikon 1ではモデルチェンジするたびに電池形状が変わってしまってるそうで、このあたりはリピーターのためにもしっかりと統一して欲しいですね。電池の持ちはスペック値で約250枚となっています。一眼レフと比べるとかなり心許ないですが、ミラーレス機としては標準的でしょうか。

 なお、この電池室のふたがヤケに開きやすいのがちょっと気になります。もう少しロックが硬い方が良いと思います。

 あと、最近のNikon1の特徴なのですが、記録メディアがmicroSDカードとなっています。他のデジカメの多くとは使い回しは出来ません。私の場合はGpPro用に持ってるmicroSDを使い回すことにします。

K3II2326.jpg
 私が購入したときには何かのキャンペーンなのか、Sandiskの8GB microSDカードが同梱されていました。ちょっと容量少ないので常用ではなくもしもの時の予備用にしますけど、こういう実用的なプレゼントは普通にうれしいです。

K3II2350.jpg
 当然ながらUIはペンタックスとは全く異なります。ですが、メニューを一通り眺めているとだいたい分かってきます。このあたりは慣れていくしかないでしょう。ボタン類に割り振られた機能はおおむね一般的なものですが、十字キーの上に割り当てられた「F」はペンタックスでいうところの「コントロールパネル」みたいなもので、重要設定項目へのショートカットです。

 それから重要なのがWi-Fi専用ボタン。このボタンを押すと即座にWi-Fi機能が起動します。この機能についてはまた後日。

キットレンズ

 次にレンズを見ていきましょう。J5には「ダブルレンズ・キット」と「ダブルズーム・キット」の2種類があります。ダブルレンズ・キットは、標準ズームに加えて明るい単焦点レンズがついてきます。私が買ったのはダブルズーム・キットのほうで、標準ズームと望遠ズームがついてくるものです。

 キットレンズとはいえ、望遠ズームは1本持っていて損はないですから。単焦点レンズはいくつかラインナップがあるようなので、欲しくなったら後でじっくり選びたいと思います。

K3II2336.jpg
 まずは標準ズームの「1 Nikkor VR10-30mm F3.5-5.6 PD」です。電動の沈胴機構かつ電動レンズバリア内蔵。ズーミングも電動ですが、スイッチ式ではなくてエンコーダ方式なので、回した分少し遅れてズーミングします。フルサイズ換算で27〜81mm相当の3倍ズームで明るさは平凡。それにしても沈胴時のコンパクトさは素晴らしいです。

K3II2337.jpg
 電源ONするとこのくらい伸びます。ズーミングに従ってほんの少し全長が変わります。電源ON/OFF時の沈胴の動作は十分に速いです。さらにレンズ名にあるとおり手ぶれ補正も入っています。ピントリングはなく、MFはボディ側から操作するパワーズームになりますので、実用性はほとんどありません。

 なお、カメラのレンズマウントに向かって右下に取り外しボタンがあり、バヨネットの回転方向もKマウントと逆回し。悪いことにマウントの左下にはFnボタンがあって、今のところレンズを取り外そうとすると、いつもFnボタンを押してしまいます。かつ、レンズを逆にねじろうとして慌てます。ニコンFマウントを使ってる人なら気にならないでしょう。私もニコンユーザーだったときの感覚をすっかり忘れてしまっています。

K3II2343.jpg
 もう一本のキットズームは「1 Nikkor VR30-110mm F3.8-5.6」です。フルサイズ換算で81〜297mm相当の望遠ズームです。沈胴式ですがズーミング含めて電動ではありません。手ぶれ補正はもちろん内蔵されています。

K3II2342.jpg
 レンズを繰り出してワイド端に設定した状態。繰り出されてくる鏡胴はかなり細身で、前玉もかなり小さいです。全体的にキットズームらしいチープさが満点ですが、マウントはちゃんと金属製なところはニコンのこだわりでしょうか。

K3II2341.jpg
 テレ端まででズームすると、鏡胴は2重になって繰り出されてきます。俗に言うツチノコ形状です。これに付属のフードをつけるとさらに不格好になります。でも、実用品なので気にしない、気にしない。

大きさについて

 さて、ボディサイズについては実物を触ってみないと、写真や数字だけではなんとも伝わりにくいと思います。とりあえずここではPENTAX Q7と並べてみました。

K3II2355.jpg
 まずは標準ズームをつけた状態。この通りNikon 1 J5はQ7と勝負できそうなほど小さいです。一番大きな違いはレンズ径ですが、マウントが大きいのだからこれは当たり前。Nikon 1のほうは沈胴ズームなので鞄への収まりはむしろ良いかも。

K3II2356.jpg
 つぎは望遠ズームをつけた状態。奇しくもQマウントの望遠ズームも沈胴式でした。ただし開放F値が全域F2.8と明るくズーム域もちょっと異なります。前玉はQマウントの方が大きいくらいで、フィルタ径(=キャップ径)は40.5mmで同じだったりします。

 冒頭にも書きましたが、実際のところこのNikon 1 J5は、Qマウントの代替えとしての意味は割と大きいです。Q7は素晴らしく面白い楽しいカメラですが、2年前の1/1.7インチセンサーのテクノロジーをベースとしたカメラは、いささか古さを感じるようになってきました。メインのKマウント機が着実に進化してきていることもあって、ギャップが広がりすぎましたように思います。

 とはいえまだQマウントには愛着も未練もあるのでQ7一式は手元に残していますけど、今後本当にNikon 1が気に入ってしまったら、そしてQマウントの新型がやっぱり出てこなくなったら、本気で乗り換えることになるでしょう。

ちょっとだけ撮ってみた


DSC_0072.jpg
DSC_0823.jpg 実は手に入れてからもう2週間ほど経っているので、それなりに色々撮ってみました。撮ってみた結果についてはまた別途に書きたいと思います。