酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

Kマウントの望遠を追い求めると結局ここに行き着く:PENTAX SMC DA★300mm F4 ED [IF] SDM

 新しいレンズを買いました。昨年末以来、AFが強化されたK-3が発売されたり、長年待たされ続けたAFテレコンバーターが発売になったり、Kマウントを取り巻く環境では、今頃になってこのDA★300mmを活用する環境が整いつつあります。サンヨンと呼ばれるこのスペックのレンズは、フィルム時代から各メーカーがそろえてきた定番望遠レンズのひとつ(PENTAXの場合サンヨンゴだったりしましたが)。APS-C一眼レフではフルサイズ換算で460mm相当の画角となる、立派な超望遠レンズです。

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 超望遠域にあって単焦点であるというストイックさから、いったいどうやって使えば良いのか?と心配になり、なかなか手を出せずにいたレンズですが、私なりにいくつか(超)望遠ズームを使ってきた経験では、結局のところ300mmが一本あれば大抵のことは出来るのではないかと思えるようになってきました。

 ということで、今年のF1日本GPのメインレンズはこれに決めました。となれば早く手に入れて練習しなくてはなりません。

開封

 まずは箱を開けてみましょう

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 発売されたのは5年以上前のHOYA時代ことで、当然当初はPENTAXブランドの黒い箱に入っていたと思われますが、私が手に入れた個体はリコーイメージングに統合されて以降の新デザインの箱になっています。この箱が流通し始めたのは今年に入ってからのようなので、比較的新しい製造ロットと思われます。

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 中に入っていた説明書です。300mmF4専用ではなくDAレンズ共通の説明書のようです。そしてこれもいつの間にかしっかりとRICOHロゴになっていました。

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 さて、肝心の本体です。レンズ本体の長さは184mm、最大径は83mm、重量は約1kgです。しかし付属の専用フードはかなり深さがあって立派です。プラスチック製ですが、他のレンズと比べると圧倒的に肉厚で作りがしっかりしており、フード先端部はラバーが張ってあります。

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 フードをつけるとなかなか押し出しのある姿に。もちろんサンニッパとは全く違いますけど。鏡胴の中央部は幅広のピントリング。AF駆動はSDMでこのピントリングを回すといつでもマニュアルフォーカスすることが出来ます。ただし、一応MF/AF切り替えスイッチ付き。PENTAXレンズの場合、手ぶれ補正はボディ側に入っていますので、レンズ側は非常にすっきりしています。

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 前玉側です。ほとんど全部レンズです。格好いいですねぇ。フィルター径は77mm。PENTAXレンズの常として、もちろんこのレンズにもSPコーティングがされていますし、深いフードが付いているので保護フィルターはつけません。
 今の時代にあってレンズ構成は6群8枚と非常にシンプルです。ですがもちろん画質には折り紙付き、非常に評価が高いです。絞り羽根は9枚ですが円形絞りではありません。最短撮影距離は1.4mと、焦点距離を考えるとそこそこ寄れます。しかもIFの影響も少なく、最大撮影倍率は0.24と、ちょっとした超望遠マクロになるのも特徴です。

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 マウント側です。望遠レンズらしく後玉は奥の方にあります。反射防止処理もかなり丁寧にされているようです。マウント面の電子接点の他に、SDMモータ駆動用の電源接点付き。さらに、丁寧なことにレンズ内モーターに対応していない古いボディでもAF出来るように、ボディモーターから駆動できるようにAFカプラーまで装備しています。ずいぶんお金かかってますが、私には必要ありません。

K-3につけてみる

 早速PENTAX K-3につけてみましょう。
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 はい、こんな感じです。三脚座は薄くてあまり出っ張っていないので、手持ちの時でも、そのまま手のひらに乗せても良いし、邪魔なら上に回すか、取り外してしまうことも可能です。結構重たい金属の塊なので軽量化効果を狙って、60-250mmの三脚座と同じように外してしまうのが良いかも。

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 さらに、HD PENTAX-DA AF REAR CONVERTER 1.4X AWを取り付けてみました。この組み合わせで420mmF5.6となり、フルサイズ換算では640mm相当の画角。すでに750mm相当の世界は体験していますが、F1でも飛行機でも、これだけあれば十分でしょう。無理に焦点距離を稼ぐよりはしっかり写し止めて、トリミングである程度対応する方が、K-3との組み合わせでは現実的と思います。

他のレンズと比べてみる

 手持ちの望遠レンズと外観を比べてみましょう。
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 さて、私はKマウントの望遠レンズとしてはDA★60-250mm F4ED [IF] SDMを持っています。K-7とほぼ同時に買ったものですが、使い勝手も画質面でも、私的にはこのレンズも神レンズと思っています。DA★300mm F4ED [IF] SDMと並べるとほとんど兄弟レンズと言えるかも。大きさも重さもほぼ同じ。実はお値段もほぼ同じです。

 この2本を持ち歩く、というのはなかなか骨が折れそうですがそういう場面は少ないでしょう。むしろ300mmを持ち出す時用に、コンパクトな200mm程度までの望遠ズームが欲しくなったりするかも。F1ではどうするか思案のしどころかも...。

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 BIGMAことSIGMAのAPO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMとも並べてみました。こうなるとさすがにDA★300mmF4は小さいく見えますし、重量はかなり軽いです。

 この50-500mmこそF1のために3年前に買ったレンズで、非常に広い焦点距離レンジはもちろん、そこそこの画質、なんとか取り回せるサイズと重量、それにファインダー像が安定して流し撮りモードを持つ手ぶれ補正... と純正レンズでは得られないメリットが数々あるのですが、ちょっと問題が出てきたため使っていません。

 実はこのレンズに問題が発生して使用を諦めたことが、DA★300mmを買わねばならぬと思ったきっかけです。ついでなので、話がDA300mmからやや脱線しますが、50-500mmの何が問題なのかこのエントリーの最後に書き留めておきます。

とりあえず写真を撮ってみる

 そんなこんなで手に入れたDA★300mmF4ですが、実は買ったのは先月のこと。以後、いろいろ忙しかったり、天気が悪かったりでまだちゃんと使えていません。特にテレコンとの組み合わせはまだ1枚も写真を撮っていない状態です。ぼちぼち夏の間に練習しておきたいと思います。

K3PS6772.jpg 荒川を渡る京成線の鉄橋でちょっと撮り鉄。 

K3PS6720.jpg ボケはどうですかね。これだけガチャガチャした背景なのでまぁまぁといえる方かも。

K3PS6579.jpg 私の持っているレンズの中では一番マクロ的に使えるレンズかも。

K3PS6908.jpg 解像感は定評通り。こうした人工物撮るとキレキレです。

 さて、とりあえず飛行機を撮りに行ってみなくては!そこでテレコンとの組み合わせも試してみたいと思います。

【おまけ】SIGMA APO50-500mmのC-AF時ピント抜け問題

 さて、SIGMAのAPO50-500mmという最強の超望遠レンズを持っていながら、なぜまた純正の300mmを買ったのか?という、そのきっかけとなった出来事です。

 というのは、コンティニュアスAFで動くものを追いかけながら連写したとき、SIGMAのAPO50-500mmはピントが正しく追従せず、レンズのサーボが暴れてピンぼけが多発してしまうのです。K-5で使っていた初期は問題ありませんでしたが、K-5のファームウェアがアップデートされた後、いつ頃からかこの現象が出始めました。K-30との組み合わせでも同じ結果に。

 そして今回K-3でも試してみました。以下はC-AFのセレクトエリア拡大モードに設定。Hiモードで連写してみたものです。ピント位置は遠景のビルからカメラを少し振って手前のビルに移します。純正レンズとして今回手に入れたDA★300mmと比較してみました。APO 50-500mmのほうもズーム位置をほぼ300mmに合わせてあります。それぞれ手ぶれ補正を使用しています。

DA★300mmF4 SIGMA APO50-500mm
K3PS7378.jpg K3PS7393.jpg
K3PS7380.jpg K3PS7397.jpg
K3PS7384.jpg K3PS7400.jpg
K3PS7386.jpg K3PS7401.jpg
K3PS7388.jpg K3PS7403.jpg
K3PS7389.jpg K3PS7407.jpg
K3PS7390.jpg K3PS7408.jpg
K3PS7392.jpg K3PS7409.jpg

 適当に手動でカメラを振って撮っただけなので、横並びのカット同士の比較はほぼ意味がありません。ですので縦の流れを全体的に比較して欲しいのですが、純正レンズは当然のようにある時点でAFエリアが手前のビルに移ってから、ズバッと1カットでピントが移動し(6カット目)、その前後は安定しています。

 しかしSIGMAのAPO50-500mmはAFポイントの移動に対し、ピント駆動の開始も遅い(3カット目)のですが、さらにピントが移動し始めると一度オーバーサーボして(4カット目)どこにもピントがどこにも来てない状態になり、その後一度ピントが合った(6カット目)かと思うと、すぐにまた大きく外してしまう... という動きをします。これでは動くものに追従させることはほとんど無理。K-5やK-30よりも症状はより悪化しているようです。

 ということで、互換性の問題か、もしくは故障かも知れないので一度SIGMAに相談してみようとは思っています。故障なら修理すれば直るでしょうし、互換性の問題だったとしてもファームのアップデートか何かで直るなら良いのですが、それもまたK-3側のファームが新しくなってAFアルゴリズムが変更されたり、あるいは将来的に新しいカメラが出たりしたときに、同じようなことになるのが心配です。

 と言うことでこの件はしばらく保留としたいと思います。