酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

本格的な暑さを迎える前から夏バテ対策!浅草の「どぜう飯田屋」でスタミナをつける

 東京の名物と言えば色々ありますが、江戸の昔から続く下町の味覚として欠かせないのが「どぜう鍋」です。東京三大どぜう店の一角を占めていた江東区は高橋の「伊せ喜」が廃業してからずいぶん経ちますし、今となっては食べられるお店も限られている珍味の部類に入る料理です。

 そんな中、浅草の少し外れで合羽橋に近い「飯田屋」は、昔から変わらず営業している「どぜう鍋」専門店です。初夏から夏にかけてこの時期になるとなぜか食べたくなるという意味では鰻に近いような気もします。実際に栄養面で夏バテ防止に効果があるのかどうかは分かりませんが、少なくとも気分的な面での効果は絶大。スタミナがついてどんな酷暑も乗り切れるような気分になってきます。

 飯田屋に前回訪れたのは2年前。やはり梅雨真っ盛りの今ぐらいの季節でした。今年は5月と6月の気候が入れ替わってたんじゃないかというような状態ですが、ともかく私はすぐに夏バテしやすい体質なので、自覚症状が出る前に「どぜう鍋」を食べて対策をすることにしました。

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 さて、久しぶりの「どぜう鍋」を堪能しましょう!

浅草合羽橋 どぜう飯田屋

 まずは場所を確認しておきましょう。浅草とは言っても東京メトロや都営地下鉄の浅草駅からはちょっと距離があります。最寄り駅はつくばエクスプレスの浅草駅で、国際通りをちょっと入ったところにあります。


 お店としては「浅草」よりも「合羽橋」推しです。もちろん、浅草寺から花やしき前をブラブラして、煮込み通りを冷やかしてロック座を通り過ぎて... と散歩するにはちょうど良い距離かもしれません。

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 店構えはこんな感じ。とても立派な二階建ての大きなお店です。

 なんとなく「どぜう」は夜よりも昼というイメージがあるので、今回も土曜日のお昼過ぎ、午後1時に予約していました。さぁ「どぜう」の暖簾をかき分けてさっそく中に入りましょう!

鍋の前におつまみ

 予約客専用なのかもしれませんが、今回も通されたのは二階です。2年前までは全て座敷席だったのですが、いつの間にか半分はテーブル席になっていました。お年寄りにはこっちのほうが楽ちんですからね。もしかしたら外国人観光客対応か?とも思ったのですが、さすがに「どぜう鍋」はまだ海外からの旅行者には発見されていないようです。というかゲテモノ扱いされているのかも。

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 さて、お昼ですが土曜日ですし飲んでしまいましょう。「どぜう鍋」が来るまでのとりあえずの一杯はやはりビール。浅草と言えばアサヒが定番ですが、メニューの中に「隅田川ブルーイング」という地ビールがあったので試してみることにしました。うん、いかにもクラフトビール的な味わい。でも... ビールを主役にして楽しむには良いかもしれないですが、どぜう鍋に限らず料理には合わないかも。

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 なんか、すごい手作り感溢れる七味と山椒。どぜう料理には欠かせない薬味です。奥の入れ物は鍋が煮詰まってきた時用の追加だし汁です。その他に味付け用の「つゆ」もテーブルに用意されています。

 江戸前珍味は「もんじゃ」もそうですが「どぜう鍋」もきっちり手順と作法が決まっています。もちろん店員さんが教えてくれますが、私たちは「あなたたちは分かってる... わよね?」という感じで省略されました。いえ、決して顔パスの常連ではなくて雰囲気で「東京下町育ち」を醸し出していただけです。

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 鍋が来るまではおつまみをいただきましょう。もちろんメニューは全てどぜう料理がほとんど。と言いつつ、いきなり最初は「うざく」です。さっぱり酢の物で夏にはぴったり。今年に限らず近年は食用のための乱獲により絶滅危惧種に入っていますので、こうして「鰻食べたよ!」ってネットに書くと色々と怒られるのかもしれませんが... 鰻食べたのは超久しぶりなので見逃してください。。

 ...と書いていて気がついたのですが、今回のメインであるドジョウも準絶滅危惧種なんですね...。と言っても、食用としてはかなりマイナーなので乱獲が必ずしも主要因ではないと思うのですが。とにかく、なんか色々スミマセン。

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 そして続いて「どぜうの唐揚げ」です。見ての通り黒い棒状のやつが「どじょう」です。丸ごと揚げてあります。細いイカサキのようなものは実はゴボウです。後ほど出てきますが、ゴボウは「どぜう料理」には欠かせない添え物です。

 ちなみにこれ、何もつけずにこのままバリバリ食べても超美味いです。お好みで山椒と七味をちょっと振るのもアリです。

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 さらにまたまた鰻なのですが、白焼きをいただきました。本当にスミマセン。4人で一皿なので見逃してください。

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 ちなみに白焼きの正しい食べ方はこうです。ワサビをたっぷり塗りたくっていただきましょう。白焼きはあっさりしているように見えますが、鰻ですから脂はたっぷり。このくらいワサビを載せても辛さは中和され、風味だけが残ります。

「ぬき鍋」にはゴボウをたっぷり乗せよう

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 とうことで、いよいよメインの「どぜう鍋」がやってきました。まずは初心者向けの「ぬき鍋」から。どぜうを背開きして骨や内臓を取り除いてあります。真ん中に固まってるのはどぜうの卵です。鍋と言っても異様に底の浅い真っ平らなどぜう専用の鍋を使っています。しかしこのままぐつぐつ煮込むわけではありません。

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 「どぜう鍋」にはこうしてネギがついてきますので、暖めながら山盛りに盛ってしまいましょう。煮込むうちにしなしなになって行きますから、心配ありません。「どぜう鍋とは、ネギを美味しく食べるためのものだ」と言った江戸っ子がいるとかいないとか。

 でも私はその説には反対です。

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 どぜう鍋は、ネギではなくゴボウを美味しく食べるためのものだと思います。ゴボウはオプションで別料金なのですが、追加せざるを得ません。

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 はい、こうしてネギの上にさらにゴボウを乗せてしまいましょう。これも煮込んでいくうちに、平たい鍋に溶けていきます。

 そして良い頃合いにどぜうと一緒にガッツリとネギもゴボウもまとめていただいてしまいましょう。ぬき鍋は食感も良いしどぜうのほのかな苦味が上品でさっぱりしています。ネギからでた水分もたっぷりで、ゴボウの歯ごたえも合わさってとても美味しいです。

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 ちなみに「どぜう鍋」に合うお酒と言ったら日本酒以外にあり得ません。ビールは最初の一杯だけですぐに日本酒にスイッチしました。でもほどほどにしないと大変なことになります。まだ昼間ですからね。

どぜうと言えば「まる鍋」

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 そして本来の「どぜう鍋」といえばこちら。どぜうが丸々そのまま入ってる「まる鍋」です。もしかしたらグロいと感じる方もいるかもしれませんが、味を知ってる私にして見たら「美味しそう!」という感想しか出てきません。

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 こちらもたっぷりネギを乗せて煮込みましょう。骨も頭も内臓もそのままなので、苦味は強いし骨のコリコリした食感が残っていますが、それが良いのです。これは元気になる!という感じがしてきます。

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 思わず「まる鍋」をお代わりしてしまいました。鍋はそのままでどぜうだけ追加投入されるのですが、先ほどよりもかなり生々しい姿になりました。いやいや、美味しそう!

どぜう料理で一番美味しいのは柳川かもしれない

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 どぜう料理と言えば、ぬき鍋、まる鍋に続いていもう一つ有名なのが柳川です。卵とじされたどぜう。たまごもたっぷり入っていて、これが一番美味しいかも!

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 ということで、2年ぶりにどぜう料理のフルコースを堪能してきました。どぜう鍋はその食材の物珍しさだけでなく、決して高級料理ではない下町風情を感じられるお店の雰囲気もあって、ちょっとした非日常を味わえます。せっかく東京に住んでいるのだから、年に一回くらいは楽しみたいものです。次は飯田屋と双璧を成す「駒形どぜう」にも久しぶりに行ってみたいです。

 さて、これでスタミナをつけた夏バテしない!...と言いたいところですが、ちょっとその自信はありません(A^^;

浅草ハシゴ

 さて、どぜうの後は... せっかくなので少し浅草でハシゴすることにしました。

煮込み通り

 やはり浅草と言ったら煮込み通りは外せません。
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 お店はどこでも良いので、歩きながら適当に空いてるテーブルを見つけて座ってしまいます。そしてジャンクな食べ物をつまみにビールの飲み直し。この日は曇りで風が吹いていて少し寒かったです。

 昔はここで泥酔するまで飲むことが多かったですが、今は大人になったのでサクッと一杯で切り上げられるようになりました(A^^;;;

梅園

 その後は、酔い覚ましに浅草でスイーツと洒落込みましょう。
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 ということで浅草では老舗の甘味処にして「粟ぜんざい」で有名な「梅園」にやってきました。超有名店なのにそんなに混んでいません。私は思わず季節外れの栗あんみつを食べてしまいました。うん、これは別腹ですね!

焼肉大和

 その後、ロック座当たりをウロウロしていると、いつの間にか焼肉屋がぎっしり集まった裏路地に迷い込んでいました。いえ、分かっていて入り込んでいました。
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 こんな感じで、もう怪しげで魅力的なお店が並んでいます。その中から一軒、勘で飛び込んでみました。

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 いや〜、これはたまらんです。昼から散々飲み食いしたはずなのに、スイーツは別腹とか言っていたのに、焼肉も別腹に収まってしまいました。

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 なおこのお店を選んだ理由はこれ。虎マッコリがあると書いてあったから。そして実際にありました。なかなか熟成されてドロドロになったやつ。ピリピリきて超美味しいです。この刺激は久しぶりです。コッテリした焼肉にはやっぱりこれですね。


 ちなみに場所は↑この辺です。また迷い込みたい魅惑の裏路地です。

 実はこの後、勢いで神谷バーにまで立ち寄ったのですが、私はもう一口も食べられない&一滴も飲めないので、黙って見ていただけです。このあとさらにカレーとか蟹クリームコロッケを頬張るバカな元気の良い人達を長めながら呆れて写真も取る気にならなかったので、割愛いたします。

 ということで「どぜう」にはじまり、焼肉で〆た長い食い倒れの一日が終わりました。食べ過ぎで体力が奪われてかえって夏バテしそうです。食べ歩きはほどほどに...