酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

早すぎる桜の開花に慌てて東京の桜の名所「六義園」と「千鳥ヶ淵」を巡る

 確かに3月になって暖かい日が増えてきたものの、それは毎年恒例のことであって、今年の気候が特別だという感覚はありません。いえ、むしろ今年の冬は寒かったなぁ、というのが実感であって、だとすれば春の訪れを注げる桜の開花は例年より遅れるものとばかり思っていました。

 しかし先々週末に高知で開花宣言が出されたのを皮切りに、誰かが何かを操作してるのではないか?言ったもの勝ちではないか? と思えるほど異例のスピードで東京でも開花宣言が出され、その数日後には満開宣言に至ります。

 都心から10kmと離れていない我が地元では、確かにちらほら咲き始めてはいるものの、満開とはほど遠い状況に実感がまったく湧いていないのですが、ニュースやSNSで流れてくる都心の桜は確かに満開のようです。

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 ということで、慌ててカメラを持って出かけてみることにしました。毎年咲く桜、毎年同じような駄作を撮り続けている桜ですが、やはり写真を趣味にしている人間の端くれとしては、ちょっとウキウキしてきます。

過去の開花時期を振り返る

 ブログとは便利なもので、過去の桜の開花時期をおおよそ振り返ることができます。昨年の桜記事を探してみると...

 六義園のしだれ桜の記事をアップしたのは4月8日付け。写真の日付を見ると4月4日に撮りに行っています。入学式と桜という組み合わせが普通と考えれば、昨年はちょうど良い時期に咲いたと言えそうです。

 そして今年と同じように都心部と地元では1週間ほどの時間差がありました。気候はそんなに違わないはずなんですが、不思議ですね。

 さらに一昨年は3月の末から咲き始め、4月の初め頃に満開を迎えていたようで、このときはさらに勢い余って京都まで出かけていました。京都は東京より少し時期が遅いのだろうと思いますが、全体的にこの年は長く桜が楽しめたようです。

 と言うことで、今年はやはり1週間から10日ほど開花が早いということが、私自身の記録からも伺い知ることができます。

六義園の見事な大しだれ桜


 都内の桜の名所の中では、個人的に一番好きなのが六義園の大しだれ桜です。ソメイヨシノがわさわさと咲く並木もいいですが、巨大な一本木のしだれ桜が咲く姿は、それとは全く違う風情と迫力があります。

 まったくチェックしていなかったのですが、六義園の大しだれ桜も先週半ばにはすでに満開になってるとの情報をSNSで見て、慌てて平日の仕事帰りに六義園まで行ってきました。しだれ桜はソメイヨシノより開花時期が少し早いんですよね。うっかりしていました。

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 六義園に到着したのは日没直後。まだ少し空は明るいです。なお桜と紅葉の時期の六義園はとても混雑します。JR駒込駅から近い染井門は入場券購入の待ち行列が出来て入園できるまでに時間がかかりますが、少し歩いて反対側の正門まで行けばガラガラです。しだれ桜はどうせ正門側にあるので歩く距離もそんなに変わりません。なので、染井門はパスして正門まで回り込んでから入場するのがお勧めです。

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 この門を越えた向こうが一面ピンクに染まっています。もうライトアップは始まってるようです。早速行ってみましょう。

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 これです、これ。はぁ〜、何度見ても、何度撮っても美しいですね。実際実物はものすごい迫力です。これがたった一本の桜の木だとは信じられないくらい。だから素直にそのまま撮るのが一番かと思います。

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 しかし六義園のこの桜の良いところは、木のすぐそばまで近づけること。実際にしだれている枝の先に触れられるどころか、こうしてしだれた枝の内側に入ってしまうことも出来ます。もちろん、木と花の保護のためには触らないようにした方が良いですが、無意識に頭や荷物に触れ、場合によっては何かに巻き込んでしまうこともありそう。写真を撮りたい身としてはここまで近づけるのは嬉しいのですが、大丈夫なんだろうか?と心配になります。

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 少し明るさを残す空をバックに、枝垂れてくる枝と花を下から見上げてみたり。

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 目の前にぶら下がってる花をアップにして、背景を玉ボケにして暗闇に浮き立たせてみたり。

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 一面ピンク色で埋め尽くしてみるのも良いですね... ファインダーを覗いているだけでも楽しいです。やはりこうして近寄って撮るのも楽しいし美しいです。花の形はソメイヨシノよりもむしろ桜らしいと思います。

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 私のように一眼レフを持ってる人も沢山いますし、それ以上にミラーレス機は多いかもしれません。そんな写真を目当てに来ている人だけでなく、スマホまで含めればほぼ100%の人が必ず写真を撮っています。かなりしっかりとライトアップされていますし、最近のスマホならとても綺麗に写ることでしょう。

 それにしても、いきなり咲いたことに戸惑っているのは私だけじゃないらしく、こんなに完璧に咲いているのに例年と比べるとお客さんは少ないように感じました。実際この日はまだ肌寒かったです。

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 それにしても、放っておけばずっとここでシャッター切りながら何時間でも過ごせてしまいそうです。でも、寒くなってきましたし今年はこのくらいにしておきましょう。

 昨年は木の上の方の花が開花せず、少し寂しい姿だったこの六義園のしだれ桜ですが、今年は完璧な姿を見せてくれました。先週金曜日の時点で本当の満開の一歩手前くらい、恐らく週末中にピークを迎えたことと思います。ソメイヨシノよりは花が長持ちするようなので、嵐にならなければもう少し楽しめるのではないかと思います。

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 個人的には、桜は花びらが舞い始めたころが、本当のクライマックスだと思います。だからこれから、ハラハラと花びらが舞い、地面も白くなってきた頃の方がより一層美しいかもしれません。

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 六義園には大しだれ桜の他に、もう一本ライトアップされている見事なしだれ桜があります。それがこの第二のしだれ桜です。縦方向に背が高く、しだれ桜としては変わった姿をしています。その高さは実に13mもあるとか。こちらは照明に少し趣向が凝らしてあって、時間とともに色がどんどん変わっていきます。


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 こんな風に真っ青になることもありました。妖艶というかちょっとおどろおどろしい感じですね。桜はただでさえ何が本当の色なのか、写真に撮るのは難しいですが、こうなるとカメラのホワイトバランスと発色が試されてるみたいになります。


 ということで、今年も六義園のしだれ桜を見ることができて満足です。とは言え、実はこれまで夜の姿しか見たことがないので、来年辺りは青空の下で見てみたいような気もします。また違った印象になること間違いないでしょう。

東京のもっともベタな桜の名所と言えば千鳥ヶ淵


 東京で桜のニュースになると必ず出てくるのが千鳥ヶ淵です。江戸城跡のお堀沿い立ち並ぶ桜の巨木が満開になる風景は圧倒的です。人出も多すぎてありふれたベタな風景ですが、その規模感、堀の斜面に立つ木の大きさがあまりにも見事なので、毎年見に行きたくなります。

 今年は満開情報が出た直後、快晴の日曜日の昼間に大混雑覚悟で出かけてきました。ただし九段下駅は駅を出るだけでも大変そうなので、敢えて一駅先の半蔵門駅で降りて逆側から歩いていくことにしました。現場の緑道公園に入ってしまえば混んでるのは同じですし、少し歩くことになりますが、九段下駅を利用するよりは圧倒的に楽ちんです。

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 ボート乗り場の上にある展望デッキから。これが典型的な千鳥ヶ淵の風景です。人混みをかき分けて何とかベストポイントへたどり着き、2, 3枚だけ撮ってきました。本当はレンズを取り替えてじっくり撮りたいのですが、そういうことができそうな状況ではありません。とにかくサッと撮って次の人に場所を明け渡すのが大人のマナーというものでしょう(A^^; 誰が撮っても同じような写真になりますしね。

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 で、見ての通り日曜日の時点で桜はまだ満開の一歩手前のようです。特に木の上の方はまだ蕾が多そう。テレビやネットのニュースで散々「千鳥ヶ淵は満開!」って言ってたのに!と少しガッカリしたのですが、どうやら満開の定義は8分咲き以上を指すそうですから、確かにこれで「満開」なのでしょう。そう言われると納得してしまいます。

 ちょうど今(28日水曜日)くらいが最盛期ではないかと思いますし、週末から来週にかけてはは散り始めて花筏なども見られるかも。それはそれで見応えがあるはずです。

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 一番贅沢な眺めは水上からなのかもしれません。どんな風に見えるんでしょうね。ボートはたくさん出ていましたが、そのボート乗り場は長蛇の列。1時間待ちなのか2時間待ちなのか想像も付かないくらいでした。

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 でもまぁ、せっかくだから乗りたいですよね。水上の人達がちょっと羨ましいです。

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 半蔵門から九段下に向けて千鳥ヶ淵沿いの緑道公園を歩いて行くのですが、その遊歩道も全て桜並木ですごいことになっています。そしてすごい人の波。

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 そして九段下側に抜けると、もう一つの典型的千鳥ヶ淵の風景を見ることができます。ここも押し合いへし合いしながらササッと撮るに限ります。正面に見えるのは東京タワー。でもここはお堀の北から南側を向いてることになるので、どうしても逆光気味。あまりスッキリしませんね。夜になって夜景とライトアップの時間が写真を撮るにはベストなタイミングだと思います。

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 八分咲きでちょっとガッカリと書きましたが、いやいやどうして、すごい綺麗です。ちなみにこの千鳥ヶ淵の桜はソメイヨシノなのでしょうか? こんな巨木になるのかな?とちょっと不思議な感じがします。それくらい見事です。

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 桜というと、こうして寄りたくなるものですが...

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 千鳥ヶ淵は全体の風景が完成されているので、こうして引きで撮る方がそれらしいし美しいです。桜はちゃんと「樹」としての姿を撮りたいと前々から意識していたのですが、ここ千鳥ヶ淵はそれが簡単に実現できる撮影ポイントです。

 千鳥ヶ淵はライトアップされた夜桜も見事で、どちらかと言うとそっちの方がメインかもしれません。久々に夜の姿も撮ってみたいところですが、今回は日曜日の青空があまりにも素晴らしかったので、昼の姿を楽しんできました。来年はまた夜に挑戦してみたいと思います。

使用したカメラ

 カメラはK-1にレンズはF2.8トリオの3本を使いました。本当は超広角だけで撮りきるくらいのことをしてみたいところですが、そういう勇気も技量もありません。そして結局どちらかと言うと望遠に頼ってしまいました。

 なお、撮影データには見慣れないカメラの名前が表示されているカットが混ざってるかと思いますが、それについては別途エントリーします。