酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

関東地方で最も遅くまで紅葉が楽しめる養老渓谷で紅葉狩り&滝めぐり

 北海道から東北、日本海側の各地では大雪のニュースが流れてきていますが、東京周辺もまるで冬がもうやってきたかのような寒くて良いお天気の日が続いています。そんな天候のせいもあって、例年よりやや早めに進行している各地の紅葉ですが、関東地方の中では最も温暖な千葉県南部の紅葉の最盛期はこれから迎えるところ。それでも今年はやはり少し早めに色づいてるようです。

 千葉県は標高が高い山がない割りに意外に山谷が深く、山里の自然が多い地域です。そんな千葉県内の紅葉の名所と言えば南東部にある養老渓谷が筆頭にあげられます。例年は12月に入ってから見頃を迎え、中旬くらいまでまで楽しめることから「関東地方で最も遅い紅葉」とされています。

 3年前にも勤労感謝の日前後に訪れたことがありますが、その時はやはりまだまだ最盛期ではありませんでしたが、そこそこ紅葉を楽しむことが出来ました。今年はもしかしたらもう少し進んでいて見頃を迎えているかも?と少し期待して、休日の谷間の金曜日に仕事をサボって出かけてみることにしました。

 養老渓谷と言えば、最近は「チバニアン」で俄に注目を集め始めた地球磁場逆転地層も養老川沿いにあります。渓谷として有名な観光地は地球磁場逆転地層が見られる場所よりもかなり上流の方にあるのですが、その中でも今回は養老渓谷のメインスポットとも言える「滝めぐりコース」の遊歩道を散策してきました。

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 結論から言うと、やはり見頃には少し早すぎましたが、それでも天気も良くてそれなりに綺麗な紅葉散策を楽しむことが出来ました。

養老の滝こと「粟又の滝」を見る

 朝早くに東京を出て、現地に到着したのは午前9時前です。県道171号線を進んで「粟又の滝」の少し先にある駐車場に入れました。

 養老渓谷と一口に言っても、川沿いの10kmくらいに渡っていろいろと見所があるので、詳細は観光協会にある「養老渓谷散策マップ」を事前に見ておくことをお勧めします。

 「粟又の滝」はいすみ鉄道の「養老渓谷駅」から見るとかなり奥の方にあります。車で行くと「滝見苑」にあるタイムズの看板に気を取られがちですが、その少し先の橋のたもとにもっと広い町営駐車場があるので、そちらまで行った方が良いと思います。駐車料金は1日500円です。

 さて、滝見苑脇からさっそく「滝めぐり遊歩道」に入りましょう。急な坂を下ると、いきなり目の前に豪快な「粟又の滝」が出現します。

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 朝日を浴びて逆光になっていますがこんな感じ。いきなり三脚を据え付けてスローシャッターを切ってしまいました。周囲の紅葉もほんのり色づいています。

 この滝の落差は30m、長さは100mあり、高い山のない千葉県内では最大の滝です。ちなみにこの日の水量はかなり多い方だったようで、水飛沫が煙のように立ち上っていました。

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 養老川の上にはワイルドな橋というか、渡るための足場として石列が置かれています。到着した直後は、その石列に大量の流木が引っかかり、水の流れを妨げて両脇の遊歩道に盛大に水が溢れており、歩くのにちょっと躊躇する状態でした。ちょうど作業員の方が流木を取り除いているところで、しばらく待っていると間もなく水の流れは正常化し、石列が開通したので対岸に移動し、滝の真正面にやってきました。

 これでもNDフィルター(ND8)を使ってるのですが、思い切り絞り込んで0.5secがやっと。もっと水の流れをふんわりさせるために30secくらい露出かけたいですよね。ND8では中途半端なようでもっと濃いNDフィルターが必須です。こういう目的ならND400くらいあっても良いのかも。

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 さらにもっと奥へ行ってみました。こっちからなら対岸の木々に綺麗に日が当たっている様子が見られます。

 この「粟又の滝」は養老渓谷の代表的な絶景スポットと言うことで、別名「養老の滝」とも呼ばれているそうです。なんだか居酒屋チェーン店を思い出しますね(もしかしたらローカルネタかも?)

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 それにしてもこの時間に滝を見るにはとにかく逆光なのです。では午後になったら良いかと言えば、そうでもなくて、深い渓谷にあるのですぐに日陰に入ってしまいます。ダイナミックさを写すなら、結局のところ午前中の方が良いのかもしれません。あるいは紅葉の季節ではなく、日の高い初夏と新緑の方頃はまた違った風景が見られそうです。

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 まだこうした青い紅葉もたくさんあって、これらが色づいたらもっと綺麗だろうなぁ、と思います。やはり養老渓谷のベストシーズンは12月に入ってからと思われます。

名前不明の滝めぐり


 さて、この遊歩道は全長2kmほどあります。粟又の滝から先は、下流に向かっていくので、遊歩道もわずかに下って行きますが、基本的にアップダウンは感じません。駐車場ににどうやって戻ってくるかはあとで考えるとして、とにかく先へ進んでみました。この散策路は「滝めぐりコース」と呼ばれているわけで、粟又の滝含めて周辺に5つくらいの滝があるそうです。

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 粟又の滝からかなり進んだところで、そこそこ立派な滝を見つけました。が、それぞれの滝には看板も何もなく名前が書かれていないのです。ネットで調べると、この滝を「千代の滝」と言ってる情報もあれば「万代の滝」と表記しているページもあって、何が正解なのかよく分かりません(多分「万代の滝」が正解と思われます)。

 でも名前なんてどうでも良いです。二筋に分かれて落ちてくる、およそ落差10mくらいの滝は、遊歩道からは少し奥まったところにあってひっそりとした雰囲気が良い感じでした。

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 さらに進むとこんな滝に出会いました。こちらもかなりひっそりしています。こちらに関しては現代のWEBの力を持ってして名前を調べても、候補すら出てこなくて全く分かりません。もしかして滝ではない?

 落差はさらに小さくなり水量も少ないですが、周囲の風景もあわさってなかなか綺麗です。水が流れ落ちている岩肌が先ほどの滝と違って滑らかですが、石の種類が違うのでしょうか?

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 さて、他にもいくつかかなり規模が小さいものの、名前が付いていてもおかしくなさそうな滝がありました。左の滝はもしかしたら「千代の滝」で、右のは「昇龍の滝」かも?

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 対岸に見えたこの滝は名前がなさそう。こういうものを含めると、無数の小さな滝が遊歩道沿いにはあって、その全てが養老川に注いでいます。

 養老渓谷を少し遡ると養老川の源流に至ります。養老川はこのあたりから北西方向に流れて行き、内房の五井あたりで東京湾に注ぎます。源流に近いということもあって、こうやって渓谷のあちこちから名もないような小さなが流れが合流し、次第に水量が増えて川が成長していくことが分かります。

滝めぐりコース周辺の紅葉


 ここまでの滝の写真にはあまり紅葉らしい景色が写っていませんでしたが、散策路は滝以外にもなかなか綺麗な紅葉見物スポットになっています。

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 ほら、少し上を見上げればこんなにカラフル!

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 一面真っ赤に染まるような植生ではなく、こうして色んな色に染まる木や、常緑樹も混ざっていてバラエティ豊か。いかにも温暖な千葉県らしい自然の風景です。

 それにしてもここが深い渓谷であることがよく分かります。お天気の良い日でしたが、とにかく日が差し込まないところは真っ暗で、明暗差が激しいので写真を撮るには露出を迷います。日陰と日なたではホワイトバランスまで違ってきますから。

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 一部分だけ赤や黄色に染まっている紅葉も、望遠で引き寄せて切り取るととても良い感じです。紅葉の前ボケとかやってみたかったんですよね〜。

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 とにかくこの川沿いの遊歩道はとても気持ちの良い道です。ほとんど川岸に作られていて水面からわずかに高いだけ。余計な柵などもなくところどころ水を被っていたりします。これでは川に落ちる人も年に何人かいるだろうとは思うのですが、変に整備されすぎず、川と渓谷の自然をダイレクトに感じられます。

幻の滝こと「小又沢の滝」で終点


 さて、結局約2kmの遊歩道の終点までやってきてしまいました。そのまま引き返そうと思ったのですが、ネット情報を見ていると、この辺りにもう一つ「粟又の滝」に匹敵するほどの大きな滝があるはず。

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 Googleマップを見ながら進んでいった先で見つけたのはこんな風景です。ちゃんと入り口には看板があって、小さな小屋が建っていました。この小又沢の滝の展望スポットは、私有地ということなので、見物料が200円かかります。でも200円くらい払う価値は十分にあると思います。

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 写真でも分かると思いますが、かなり高いところから滝のある深い谷を見下ろしています。お昼過ぎの太陽を背にして、右の紅葉に自分の影が写っています。いやいや、滝壺まで降りるとかなりの高低差ですが、行けるのでしょうか?

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 はい、行けます! というかい行ってきました。かなり急な階段と坂道を下った先で、水飛沫が舞い、今にも抜けそうな一時期はツルツルになっていて、相当に滑りやすいところでした。しかも降りたは良いけど、来た道(滑りやすい急坂)を戻らないといけないのに...。そこをフルサイズ一眼レフと三脚を担いで行ってきました。

 ここから見る小沢又の滝は相当近く、数分いるだけで水飛沫でびしょ濡れになりそうな状態です。カメラのレンズにもすぐに水滴が付くので、撮れるのは数枚だけ。滝の上部にやはり見物用の遊歩道(現在通行止め)が見えているのが無粋ですが、観光地ですから仕方ありません。これは養老川に合流する支流にある滝です。そのウォーン委なかなか水量が豊富です。

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 滝に気を取られていましたが、1枚目の写真からも分かる通り、この深い谷はなかなか綺麗な紅葉に囲まれていました。ただし正午ごろにしてそのほとんどは既に日陰。全体に光が回る時間帯は本当にピンポイントで短いと思われます。まさに幻の滝、幻の紅葉と滝の風景なのかも。

再び粟又の滝へ戻ってくる


 さて、調子に乗って遊歩道の終点まで来てしまったわけですが、ここから駐車場まで県道経由で約2km。遊歩道を引き返すと約2.5km。どうせ歩くなら今見てきたばかりとは言え、綺麗な自然の中のほうが良いと思い、少し遠回りですが養老川沿いの遊歩道を引き返しました。

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 出発点に戻る頃には、粟又の滝の光線状態が良くなってるかも?と少し期待したのですが、最初の方でも書いた通り、結局滝本体が既に日陰に入ってしまっていました。これだったら朝の光で滝自体が輝いていた方が良かったかも。なかなか難しいです。

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 しかし、朝は気がつかなかったのですが、粟又の滝の上の方まで遊歩道が続いていました。その遊歩道を終点まで行くと、さらに上流のにまたちょっとした滝があるのが見通せました。あの滝も粟又の滝の一部なのか、別の名前があるのか、あるいはもしかしたら名無しの滝なのか?

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 と言うことで、たっぷり5km以上歩きまわりました。でも気温が低い時期なので、汗だくになることもなく疲労感はそれほどでもありません。ちょっと膝に来ていましたけど。それよりもとにかくお腹が空いたので、養老渓谷沿いでちょっと食事をし、次に目星を付けていた紅葉ポイントへ向かいましょう。


 その前に、一応歩いたルートをおさらいするとこうなります、。右下の青いピンのある場所が町営駐車場。そこから歩いて川沿いをずっと左上に向かい、小又沢の滝で折り返し、同じ道を戻ってきました。

筒森もみじ谷へ


 さて、腹ごしらえをして次に向かったもう一つの目的地とは「筒森もみじ谷」です。もう名前からして惹かれるものがあります。国道465号線から脇道に入り山を1kmほど登っていきます。

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 離合の難しい細い道路を進んでいくと、急に視界が開けました。路肩の広場に車がたくさん停まっていたので、そこに停めてしまったのですが、本来の駐車場はもう少し先にあったようです。

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 「もみじ谷」のメインスポットはこんな感じ。山一面の紅葉というわけではなく、その一角だけが見事に紅葉しています。なるほど〜 これは綺麗!

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 道路沿いを少し散歩してみると、周囲はこんな感じ。この道路は、さらに奥にある小さな集落へと続く生活道路ということもあって、ガードレールや電線などが無造作にありますが、それもまたアリではないかと思います。

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 しかしどこまでが「もみじ谷」なのかよく分からず、山道をかなえり上ってしまいました。結局のところ特に何もなかったのでそのまま引き返し、くたびれ損になってしまいました。

 しかし高いところから眺める周辺の風景もうっすら色づいています。もう少しすると、この何でもない里山の風景も赤いまだら模様になるのかも知れません。

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 この辺りも谷が深く、まだ午後のそんなに遅い時間ではないというのに、どことなく夕日の風情。そんな中に浮かび上がる巨大な輝く紅葉は美しかったです。


 養老渓谷には他にも見所は一杯ありますが、これ以上歩き回れないので今回はこのくらいにしておこうと思います。

 「関東で一番遅い紅葉」ということで、養老渓谷ではこれから12月に向けて紅葉の最盛期を迎えそうです。でも同じように都心ではまだまだいくつか紅葉が楽しめるところがありそうです。あと1カ所くらい見に行けると良いのですが。

カメラとレンズ

 カメラはいつも通りPENTAX K-1でレンズはF2.8ズーム3本です。こういう場所では広角ズームを多用するかと思っていたのですが、意外に難しくてやはり標準ズームを一番使いました。明るいだけでズーム倍率も微妙でどうかな?と思っていた24-70mmは、全てのメーカーが揃えてるあたり、実は非常に絶妙な焦点域なのかも?と見直しつつあります。

 となると、PENTAXが本気で自社設計したDFA★24-70mmF2.8が欲しい...。それなら2年待たされても文句は言いません。

PENTAX 超広角ズームレンズ HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR 21280

PENTAX 超広角ズームレンズ HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR 21280

Pentax D FA 24???70?mm f2.8ed SDM WRレンズ(ブラック)

Pentax D FA 24???70?mm f2.8ed SDM WRレンズ(ブラック)

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