酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

初めてのマイクロフォーサーズ:Panasonic Lumix GX7 MarkIIを買う

 一眼レフ、ましてやフルサイズ機のK-1を持ち出すまでもない場面(主に飲み屋や焼肉屋での撮影など)で使うための小型カメラをずっと探していました。今までこの役目はPENTAX Q-S1か、Nikon 1 J5を使っていたのですが、どちらも事実上「死んだマウント」となってしまっています。

 もちろんPENTAX Q-S1もNikon 1 J5もまだ動くし、それぞれ気に入って使ってきましたが、Q-S1は事実上4年前のカメラだし、Nikon 1 J5も発売されてから2年半以上経ちます。その間に主に画質とか機能上の不満や飽きが来ていたところなのですが、買い換えようにも上記の通り、この二つのマウントにはレンズもボディも新製品を望める状態にありません。

 いっそのこと1インチセンサー搭載の高級コンパクト機にするか?とも思ったのですが、やはりここはレンズ交換式にこだわりたいと思うと、これはもうマイクロフォーサーズに行き着くのは時間の問題でした。

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 中でもPanasonicのLumix GX7 Mark IIが今年の春先から激安で売られていると聞いて調べてみたら、これがなかなか良さそうではないですか。

 ということで買っちゃいました!というお話です。ちなみにデジタルカメラを買うのは今年になって初めてです。

小さいカメラは正義!

 PENTAX QシリーズやNikon 1シリーズの不振はもう1年以上前に明らかになっていて、そんな小型のレンズ交換式カメラの未来はどうなのか?という問題については、昨年の夏に以下のような記事を書きました。


 この記事の中で...

もし本当に、PENTAX Qマウントに続いてNikon 1までもが消えていくとするならば、いったい上に書いた私にとっての二つの「正義」を実現させるにはどうしたら良いのか? 途方に暮れてしまいます。

 と書きましたが、その後しばらくもしかしたらNikon 1にはまだ希望があるのではないか?とじっと待っていたのですが、さらに1年以上が経過しもはや完全に諦めがつきました。他のマウントへ乗り換えるしかありません。

 それにしてもどうして私が手を出したマウントは、いずれも存亡の危機へと向かっていくのでしょうか? そういうジンクスを持ってるとしたら困りものです。

 さて不穏なジンクスはさておき、そこでいろいろ次の手を考え始めたのですが、PENTAX QシリーズやNikon 1を使ってきた上で感じたことも踏まえ、新しい小型カメラの選択条件としたのは以下の項目です。

  1. なるべく小型であること
  2. なるべくセンサーサイズが大きいこと
  3. 小型で魅力的な単焦点レンズが選べること
  4. 上記の小型単焦点レンズでも手ぶれ補正が使えること
  5. 出来ればEVF付き
  6. 出来ればアスペクト比が3:2であること
  7. なるべく安いこと
  8. 将来性があること

 ...とまぁこんなところかと思います。半分以上当たり前のことのような気もしますが。

 上記項目のうち、どこに重みを付けるか?が次に考えるところですが、大きさとセンサーサイズのバランスを考えると、実はEOS Mシリーズは悪くない選択です。逆に大きさに多少目をつぶれば、一番使ってみたいのはXマウントだったり。でもどちらも単焦点レンズを使うと手ぶれ補正が効かない...。ここがネックになりました。

 ということで、手ぶれ補正を重視して選ぶと、総合的に一番適しているカメラは自ずと見えてきます。

 ↓これです。

 実はいろいろな過去の経緯により、マイクロフォーサーズは自分には関係ないとずっと思っていました。しかし夏に以下の記事を読んで「ふ〜ん...」と思ったところから、ちょっと気になり始めました。

 むむ? 良く見たらこれは実は自分が考えている条件を一番満たしているんじゃないか?と。しかも製品の中身からすると、現在は驚くほど安く売られています。

 7月時点よりも最近は1000円ほど高くなっていますが、それでも4万円台でこのカメラが買えるとは、むしろPanasonicもカメラを止めるという噂があったし、何かあるんじゃないか?と疑いたくなるほどです。

 ということで、将来性ばかりは実のところ分かりませんし、「私が手を出したミラーレス機はその後衰退する」というジンクスはどうなるのか、こればかりは試してみるしかありません。

久しぶりにヨドバシカメラ店頭で買う

 思い出してみたら店頭でカメラを買ったのは恐らくPENTAX K-7が最後ではないかと思います。それ以降はレンズも含めて、全てネットショップ(必ずしもAmazonとは限らない)で買っています。あるいはネット注文して店頭受け取りとか。

 今回もGX7 MarkIIを買おうと思いついたときに、そのままネットで注文しても良かったのですが、大きさとか重さとか、レンズを付けた感じ、あるいはメニューの中身を一通り見てみたいと思い、最安値ではないのを承知でヨドバシ店頭に出向いて買ってきました。

 久々の店員さん対応はドギマギしてしまいます。SDカードや保護フィルターや延長保証を断らないといけないですから。対人コミュニケーション能力の劣化を実感します。

まずはボディを眺めてみる:LUMIX GX7 Mark II

 前置きがかなり長くなりましたが、そんなこんなで手に入れたLumix GX7 Mark IIを見ていきましょう。

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 まずはお決まりの箱です。見ての通り、レンズキットではなく、ボディ単体と LUMIX G 20mm / F1.7 II ASPH. というパンケーキ単焦点レンズの組みあわせにしました。レンズについては後ほど。

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 説明書類を除いた内容物はこんな感じ。ボディ本体に、電池、ACアダプターとケーブル、それにストラップです。ストラップは使用しないのでビニール袋に入れたまま開封しません。

 ちなみに充電は本体充電方式で、ACアダプター側はUSB Type Aで、本体側はmicroUSBとなっています。なので汎用のACアダプターとUSBケーブルも使用できるはずです(メーカーの推奨ではないので自己判断で)

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 ボディ本体は角形のオーソドックスなスタイル。シルバーボディも選べたのですが、落ち着いた雰囲気で無難なブラックにしてしまいました。トップカバーなどは特に金属製ではないと思われます。

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 センサーはもちろん4/3インチのLive CMOSで16Mピクセルのローパスレス仕様です。発売時期的に現在最新のものよりも1世代古いセンサーと思われます。5軸のセンサーシフト式手ぶれ補正を搭載し、カタログスペック上では約4段分の補正能力があるとされています。レンズ側の手ぶれ補正と協調動作させて補正効果を高めることも出来ます。

 さて、上で箇条書きした選定条件の中に「アスペクト比が3:2であること」という項目がありましたが、マイクロフォーサーズの4/3インチセンサーはその名の通り、アスペクト比は4:3です。これは設定で3:2にすることが出来るので、譲歩することにしました。

 以前Lumixでは本当のマルチアスペクト仕様のカメラを出していたことがありましたが、このGX7 Mark II含め現行製品ではもうサポートされていません。なのでこのカメラで3:2に設定すると、単純に上下が切られるだけ。トリミングするのと変わりません。なので画素数が落ちる(約1400万画素になる)とともに対角線画角がやや狭くなる(約−3.7%)と言う弊害がありますが、それよりも一眼レフ機で使い慣れた3:2のアスペクト比で最初から構図決めをしたいので、このカメラも3:2に設定して使って行く予定です。

レンズを眺めてみる:LUMIX G 20mm / F1.7 II ASPH.

 次にレンズです。上述した通り、とりあえずの一本目は硬派に単焦点レンズにしてみました。

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 焦点距離20mmなので、フルサイズ換算で40mm相当の微妙な画角になりますが、主な用途がテーブルフォトなので、経験的にこのくらいがちょうど良い距離感、遠近感になると思います。なぜか鏡胴にプリントされている通り、最短撮影距離は20cmですから近接撮影能力も十分。そして明るさがF1.7もあればこれもまた十分以上。

 非球面レンズを2枚使用した5群7枚というシンプルな構成で抜けも良さそう。厚み25.5mmで重量はわずか83gと小型軽量で、GX7 Mark IIとの相性も抜群に良く、持ち運びも楽ちんです。

 フィルター径は46mmですが、保護フィルターはつけません。そして純正ではフードが用意されていないのですが、飾りのフードは要らないのでこのまま使うことにしましょう。汚れたら拭けば良いのですから。

LUMIX GX7 Mark II + LUMIX G 20mm / F1.7 II ASPH.

 ではボディにレンズを組み合わせてみましょう。

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 こんな感じです。パンケーキというほど薄くはないのですが、小型のボディとこの薄型のレンズはよく似合います。背面の液晶は上下チルト式ですが、自撮りには対応していません(自撮りしないので構いません)。

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 操作系はわりとオーソドックスで、背面右手側の十字キーといくつかのボタンに加え、モードダイヤルと、シャッターボタンの周囲が前ダイヤル、背面親指の位置少し上に後ダイヤルがあります。電源スイッチが機械式というか、ボタンではなくセレクター式なのは良いのですが、モードダイヤルの下という場所には慣れが必要そうです。

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 そしてこのカメラの大きな特徴は、この小型ボディの中にEVFを内蔵していること。276万画素の液晶パネルを使用しており、フルサイズ換算で0.7倍相当の倍率があります。視度補正ダイヤルももちろんついています。アイポイントはあまり長くなさそうで、眼鏡だと全画面を見回すのにちょっと努力が必要です。特に私は左目が効き目なので難儀しますが、許容範囲内かと思います。明るいところで、横から日光などが差し込むときにどうなるかはやってみるしかありません。

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 大きさをPENTAX Q-S1とNikon 1 J5と比べて見ました。いずれにボディも似たようなスペックの単焦点レンズを付けた状態です。やはりさすがにこの2台と比べるとGX7 Mark IIは一回り大きいのですが、これでより大型のセンサーに手ぶれ補正とEVFを同時に内蔵しているわけで、この程度の違いしかないことにむしろ驚くと言った方が良いのかも知れません。

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 なおストラップ取り付け部の三角環は外してしまい、PeakDesignの新アンカーを取り付け、LEASHやCUFFをつけられるようにしました。特にLEASHはこのカメラにサイズ感がぴったり合うと思います。


早速いくつかカスタマイズをした

 わざわざ店頭に出向いて実機で確認したかったのは、このサイズ感と手に持った感じを確認するとともに、操作系を確認したかったから。Panasonicのカメラはほぼ初めてなので、慣れで何とかなる範囲かどうか心配でした。いくつか戸惑う部分があったのですが、概ねカスタマイズ機能で自分好みに修正することが出来ました。

 現時点のカスタマイズのポイントをざっと書き出すと以下のようになります。

  1. アスペクト比を3:2に変更(上述の通り)
  2. タッチ操作によるAFポイントの選択をオフ
  3. 絞り優先オート時、後ダイヤルで絞り選択、前ダイヤルで露出補正
  4. Fn1ボタンをAFポイント選択に割り当て
  5. Fn3ボタンにWi-Fiを割り当て

 と、現状ではこのくらいです。

 少し補足すると、2.については、EVF時もライブビュー時も、意図せず液晶の端に触れただけでAFポイントが明後日の方向に飛んでいくのが煩わしいのでオフにしました。その代わり4.の通りFn1キーを押すとAFポイントを十字キーで移動できるようにFnボタンの割り当てを変えました。

 3.については、背面ダイヤルのワンプッシュで露出補正は呼び出せるのですが、前ダイヤルでダイレクトに変更する方式は、PENTAXの一眼レフで慣れているやり方なので、それに合わせてみました。そして最後に5. に関して、Wi-Fiはわりと頻繁に使いたい機能なので、メニューからいちいち呼び出すのではなく、ボタン一つでON出来るように、やはりFnボタンに割り当てました。

 ということで、最近のカメラは操作系のカスタマイズ機能が豊富なものが増えてきましたが、中でもこのLUMIX GX7 Mark IIは、なかなか痒いところに手が届く仕様になっていると思います。

雨続きのなかちょっとだけ撮ってみた


 さて、新しいカメラを手に入れたら、早速使ってみるしかないわけですが、買った週末も雨ならその翌週末は台風がやってくる始末で、まだちゃんと使えていません。そんな中でも少しずつシャッターを切ってみたので、何枚か貼っておきます。上に書いた通り、撮影時に3:2に設定しています。RAWで撮影しLightroomで現像しましたので、撮って出しではありません。

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 どこかで写真を撮りたいと思って車に乗って出かけた派良いけれど、結局雨の中歩き回るのが面倒になって、車の中でシャッターを切ってしまいました。しかもいきなりモノクロ。これただのモノクロではなく、質感描写にこだわったという「Lモノクローム」(Lightroomのカメラキャリブレーションを使用)です。

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 気がつけば都内の木々も少し色づいてきました。ビルの谷間の紅葉もなかなか良いかもしれません。

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 さすが現代のレンズですから、このくらいの強烈な光源にもビクともしません。

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 雨の中、どんより空の東京ゲートブリッジ。もうどうにもなりませんね、これ。

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 雨を撮るならこういう方が簡単です。シングルAFポイントモードで、AFフレームを小さく絞って、位置を合わせて... と丁寧にやっていくのが面倒なミラーレス機もありますが、このカメラはカスタマイズしたおかげか、そういうストレスはありません。

 ただ、EVFは丁寧に視度合わせしたつもりでも、意外に細部がよく見えず、結局拡大表示をしないとピントが合ってるのかどうかよく分かりません。あまり他のEVFを知らないのですが、どうもモヤモヤ感が残り、ピントを見るにはイマイチだなと感じています。

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 ちょっとどぎつく仕上げすぎたかも知れませんが、これは地面に散って水たまりの上を一面覆っていた、キンモクセイです。ひとつひとつの花はかわいいですよね。マクロまでは生きませんが、近接撮影もかなりカバーできるレンズです。

おまけ:RAW撮影時のアスペクト比

 さて、3:2で使っていると書きましたが、実際に撮影されたRAWファイルをLightroomでひらいてみると、実際はこういう状態になっていました。
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 データ自体はフル画素の1600万画素(アスペクト比は4:3)あって、それがあらかじめ3:2枠でトリミング指定された状態で記録されていました。なので、撮影後にやっぱりこれは4:3のフル画素にしようとか、もう少し上が良かったかな?などとフレーミングを調整することがいくらでも出来ます。

 なおJPEGファイルは3:2に切り取られた状態で記録されています。

レンズ沼に嵌まりそうで怖い

 といことで、まだちゃんと使えていないのですが、期待通りでなかなか良い感じです。実際にテーブルフォトで使ってみなくてはなりませんが、そうでなくてもすきっと晴れた秋空の元で、普通に散歩カメラとしての相性も確かめたいところです。

 そんな状態なのに、早速気がついたらマイクロフォーサーズのレンズリストを眺めていたりします。やっぱり標準ズームは欲しいよね... とか、いやこのカメラは単焦点専用にしようかな?とかとか...。

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 で、早速こんなことになってしまったり... というのはウソで、マイクロフォーサーズはKマウントよりユーザー層が広く、すぐにレンズを貸してくれる人が見つかるのが良いところです。20mmを買うときに実は、LEICAブランドの15mmとどっちにしようか悩んだのですが、実際にその15mmを持ってるという人が早速このレンズを貸してくれました。

 ブラックボディにシルバーのレンズも似合うよなーとか、またいろいろ妄想が膨らんできてしまいます。まだこのレンズは眺めてるだけで撮影していないので、これも含めていろいろとまずは撮ってみてから今後どうやってマイクロフォーサーズと付き合い、Kマウントと棲み分けていくのか考えてみたいともいます。

 その前に、私が手を出したせいでマイクロフォーサーズが消えてなくなりませんように... (A^^;