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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

関東一の歴史と規模を誇る難攻不落の小田原城を見に行く

散歩 百名城

 小田原に新幹線を撮りに行ったついでに小田原城を見物してきました。

 戦国時代に関東に広大な領地を持っていた北条氏の居城であり、巨大な総構を持ち難攻不落と言われた小田原城は、豊臣秀吉による小田原征伐で戦火を交えることなく落城し、間もなくして戦国時代の関東の雄、北条氏は絶えてしまいます。

 今年のNHK大河ドラマ「真田丸」では、前半ハイライトのひとつが小田原征伐に置かれていたように思います。さらに2年前の「軍師官兵衛」でも小田原征伐は重要なトピックとして、特別な描き方をされていました。

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 などと少し大きな話で始めてしまいましたが、以降は現在の小田原城を見てきたよ、というだけの散歩記録です。

 小田原城跡は小田原駅南口から徒歩15分ほど。線路沿いを歩いていけば近道できますが、正式な順路としては城の南側に回って、馬出門から登城するルートとなっているので、駅前を少し南に下り、遠回りしてから小田原城跡公園に入りました。

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 幅の広いお堀の向こうには低い石垣。

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 馬出門の近くには単層のシンプルな隅櫓が出迎えてくれます。

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 小田原城は歴史が長い分、変遷も多岐にわたっていて、北条氏時代の遺構がたくさん現存していたり、復元されているわけではありません。そして度重なる地震などの被害で、修復を繰り返してきたものだそうです。この堀周辺の景観も、石垣などを含めて関東大震災でほとんど倒壊したものを直したものだとか。

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 これが馬出門。かなり新しいです。それもそのはず、7年ほど前に復元されたものだそうです。もちろん木造で忠実に再現されたもの。

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 枡形を形成する馬屋曲輪を抜けて銅門へ。

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 これも枡形となっていて門の本体は奥にあります。見ての通り非常に立派な門ですが、これは約20年ほど前に木造で復元されています。こうして少しずつ復元が進んでいるんですね。

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 門をくぐろうとしたときに、横にいた小学生くらいの子供が「あそこから石落ちしたんだよ!」と、家族と会話しているのが聞こえてきました。それに釣られて上を見上げてみると、こんな風になっていました。なるほど、これはひとたまりもありません。

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 梁は立派な一本木が使われています。表面の模様にも何か意味があったのでしょうか?

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 土塀の構造模型。他でも何度か見たことがあります。現代で言う鉄筋のように竹の格子が芯になっていたんですね。

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 だんだん天守に近づいてきたところで、小田原合戦について説明した巨大な看板があります。布陣図をみるだけでも豊臣秀吉勢の数の多さとともに、小田原城総構えの大きさが良く分かります。

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 小田原城は平城と言われていますが、それでもやはり小高い丘の上に作られていることが分かります。本丸に入る最後の門、常磐木門に向かっては急な上り坂で長い階段になっていました。この門はいまから約45年前に復元されたと言うことで、復元は本丸に近い方から順に進められてきたことが分かります。

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 この門にももちろん石落としがあります。銅板は良い感じに錆びてきて風情が出てきました。あと50年も経つと、まるで現存の建物のような風格が出てくるかも。

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 そして本丸があった広場に出ると、正面には天守閣が聳えています。つい最近まで修復工事が行われていたそうで、そのため姫路城並の白さになっていました。

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 三重四層の天守閣は、昭和35年に復元されたもの。この時代の復元天守らしく鉄筋コンクリートです。元となったオリジナルの天守は北条氏の時代のものではなく、江戸時代になってから建てられたものです。

 江戸時代の天守も数度の大地震や富士山の噴火などで、度々倒壊したようですが、そのたびに復元され明治維新まで現存していました。が、廃城令とともにご丁寧にも解体されてしまい、一時期は天守台の上には神社が建っていたとか。その後小田原城跡は御用邸として使われたり、色々紆余曲折を経ているそうです。

 最終的には関東大震災により、天守台の石垣も全て倒壊し、その後史跡として整備され復元が少しずつ進んできたということで、この無粋なコンクリート天守が立つまでの経緯もまた、長い長い小田原城の歴史の一部であることは間違いありません。

 中は博物館となっていて、北条氏を始め、小田原城にまつわるいろいろな展示品がありました。が、撮影禁止なので割愛し、最上階の展望台に出てみましょう。お城の楽しみの一つですよね。

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 この日はとても良い天気で、小田原の街の向こうに海がスッキリ見通せました。

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 ちなみに南の海の方を向いてパノラマ写真を作ってみました。方角を変えながら複数枚撮った写真をLightroomのパノラマ合成機能を使って作りました。

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 こっちは東側で小田原駅がすぐそこに見えます。徳川家康が布陣していた方向ですかね。

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 これはやや逆光気味ですが、このすぐ目の前の小高い山の上に秀吉は石垣山城を造り、小田原征伐の本陣としました。意外に近いですし、小田原城の様子は丸見えだったのではないかと思います。これはかなりプレッシャーになりそう。

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 ということで、天守閣を出たら、来た道を戻らずそのまま北門を抜けると駅への近道となります。北門付近には御用米曲輪の遺構があって、発掘調査が今まさに進んでいるところのようです。整備されたらまたいつか公開されるのでしょうか。あるいは保存のために埋め戻すのかも知れません。

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 スタンプも無事にゲット。今回は綺麗に押せました。これで8個目です。まだまだ先は長い...


今回使ったカメラ

 写真撮影は試用中のEOS M5を使いました。レンズは標準ズームを持って行ったつもりだったのに、間違えて28mmマクロが付いていました。サイズ感が似てるのでうっかりしてました。画角がやや狭いですが、標準域の単焦点ですから何とかなります。マクロと言いつつ普段使いももちろんこなせる万能レンズだと思います。