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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

EOS M5に搭載されたDual Pixel CMOS AFの威力を実感する:実写編

 製品セミナー編からの続きです。製品についてしっかり勉強したところで、いよいよ実機で撮影してみることになりました。とは言え短い限られた時間ですし、場所はとあるビルの室内のみ。一応被写体になりそうなものを用意いただいたのですが、薄暗い特殊な条件であることに変わりはありません。また、今回試用したEOS M5は試作機であり量産製品とは異なる可能性があります。撮影済みファイルはFlickrに上げてありますが、撮って出しのオリジナルではなく80%に縮小されたものですので、画質がどうこうということではなく、使い勝手を中心に見ていきたいと思います。

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 レンズはやはり新製品のEF-M18-150mmを中心に、マウントアダプターなど各種用意されていました。


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動体追尾

 EOS M5試作機でDual Pixel CMOS AFによる動体追尾を試してみてください!と通されたのはとあるビルの一室。いったいそこに何があるの?と入ってみた部屋の光景に驚きました。

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 目の前に広がる巨大なジオラマと鉄道模型。これ何ゲージって言うんですかね? 人によってはこの鉄道模型自体に興奮ものだったと思うのですが、我々は、なるほどこの鉄道模型で鉄ちゃん気分を味わおうと言うことか! と納得。でも模型ですから至近距離から撮ることになるし、実際の鉄道撮影、動体撮影とは大分条件が異なります。というか、こっちの方がピントの移動量が大きくて難しそう。

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 流し撮りしたりして遊んでみます。でもしかし、慣れないカメラで最適な設定をすぐに探し出すのが難しく、絞りもシャッター速度もISO感度もフルオートのまま、とにかくEVFで動く鉄道模型を追いかけることに集中しました。

 設定はもちろんサーボAF&連写モードに。この場合連写速度は7コマ/secで、26コマ(JPEGの場合)までとなっています。これなら大抵のことはできそうです。

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 真っ直ぐ向かってくる鉄道模型を追いかけ、とにかくシャッターを押しきってみます。左上が1コマ目で右下が16コマ目。時間にしてわずか2秒ちょっと。実際はこの前後合わせて22枚ほど連写したのですが、スペック表にある通りこの程度の枚数ならバッファには余裕があって、息継ぎを起こすこともありません。また、カードへの書込中に操作を受け付けなくなるようなこともなく、撮影のリズムは極めて快適です。

 この小さなサムネイルじゃ詳細は分からないと思うので、代表的なコマを抜き出してみます。


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 これが2コマ目。ジャスピンです。

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 これが8コマ目。ちょっと怪しい感じですかね。時々こういう惜しいコマが混ざることはあります。

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 最後の16コマ目。電車が進行方向を変えはじめたところなのでブレていますが、ピントはちゃんと付いてきています。

 撮影データを見ると分かる通り、テレ端150mmの開放F6.3で、シャッター速度は1/40〜1/50sec、ISO1600〜2000、かなりの至近距離という悪条件です。それでもこれだけ食いついてくるのはなかなかすごいと思いました。それに手ぶれ補正も強力に効いていることがよく分かります。

 EVFを覗いていると連写中の表示は紙芝居になりますが、動体を追いかけることは十分出来るし、AFが動いている様子もよく見えます。あ、今ちょっと外したかも!みたいなのまでよく分かって、これなら大抵の動体撮影には使えそうだな、と思いました。もちろんOVFには敵いませんが。

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 遠ざかっていくほうもちゃんと追従するようです。

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 ちなみに駅もこうして細かく作り込まれていて、素晴らしい鉄道模型でした。

高感度特性

 画質を見るための試写ではないと言いつつ、やはり気になりますよね、高感度性能。と言うことで参考までにやってみました。

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 ビルの窓から街並みを撮ってみたところ。窓枠にカメラを置いてぶれないようにして、ISO感度を変更。露出モードはプログラムですが基本的に絞りは開放でシャッター速度のみ変動しています。レンズはEF-M18-150mmでワイド端を使っています。

 上のサムネイルは撮影カットの一部のみ切り出したもの。もともとリサイズされた画像ですし、等倍とかそういうことは気にせず、何となくノイズの出方が分かれば、と言う程度の比較です。これも小さな画像だけでは何なので、代表的なところを抜き出してみます。


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 これがISO1600。さすが最新のセンサーを使ってるだけあって、APS-Cでもこのくらいは何でもないです。

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 ISO6400でこんな感じ。大分ざらっとしてきましたが、エッジの先鋭感はまだそれなりに残っています。用途によりますが、このくらいは十分使える範囲かも。

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 上がISO12800で下がISO25600。新たにISO25600までが常用感度となりましたが、ISO12800との間には大きな差があるような気がしますね。この辺りも量産機ではさらにチューニングが進んでいるかもしれなませんが。

 ただし、APS-Cの24Mピクセル級のセンサーであることを考えれば、十分に高感度に強いと言えると思います。K-3/K-3IIよりも良いかも...?

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 こちらは模型ではなくて本物の鉄道と駅です。都会なら夜景も手持ちでいけるとは良い時代になりました。

EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM

 今春に発売になったEF-Mの単焦点レンズ。これが他にはない特徴的なレンズなのです。ちょっと興味があったのですこし触ってみました。

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 画角的には28mm相当の広角レンズ。開放はF3.5と暗いのですがその分とてもコンパクトです。特徴はなんと言っても最大撮影倍率が1を超えて1.2倍まで行くこと。そして鏡胴前面にLEDライトを搭載していることです。


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 例えば小さなぬいぐるみとか普通に撮るとこんな感じですかね... ワイドレンズらしいです。

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 が、スーパーマクロで近づくとこういうことになります。いえ、これでもまだ実力の半分も出してなくて、目玉だけだと何撮ってるかわからなくなるので、わざわざ鼻先を入れるために
引いたくらい。LEDライトもONしています。

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 薔薇の花もこうなります(これ造花じゃない?)。LEDを光らせておけば影とか気にせず、むしろ綺麗にライティングされてるかのよう。ワイドマクロであるネガはほとんど感じません。

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 暗闇でLEDライト光らせるとこんな感じで、スローシンクロとか考えてないフラッシュ撮影みたいになります。いわゆる失敗写真ですが敢えてこういうの撮ると面白いな、と思ってしまいました。

 うん、このレンズは面白いです。EF-Mマウントでは必携の1本ではないかと思います。というあたりはキヤノンも自信を持っていて、EOS M5には18-150mmとこのマクロレンズをセットにしたキットを用意しているくらい。いきなりそれを買ってしまうのが一番お得で楽しめそう。

 LEDライト付きの超マクロ可能なカメラと言えば、PENTAXのWGシリーズとかOLYMPUSのTGシリーズみたいなコンパクト機では前例があるのですが、レンズ交換式でも他のメーカーもみんな真似して欲しいですね。

EFマウントアダプターで望遠ズームを付けてみる

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 こんな感じでEF-MのみならずEFマウントのレンズも各種用意されていました。変なレンズを敢えて付けてみたりして遊ぶと面白そうですが、時間もないので2本だけ望遠ズームを試してみました。

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 製品説明でも「白レンズ対応」と言ってたくらいですからやはりこれですかね。白レンズの中でも定番の70-200mmF2.8です。こうしてみるとボディは小さいことが分かります。ですが意外に様になっています。


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 もちろん絞り開放でボカしまくり。ピント面極薄です。アダプター介してるとは思えないほどきっちりAFも手ぶれ補正も、何もかもスムーズに動きます。この組みあわせで動体撮影はしてないですが、どうなんでしょう? Dual Pixes CMOS AFについて特に使用レンズに制限はないようなので、問題なく使えるのだろうと思います。

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 次にEOS M5と同日に発表になったEFマウントの新しい望遠ズームEF70-300mm F4-5.6IS II USMもあったので付けてみました。このレンズもまだ試作品だそうです。

 せっかくの液晶表示部が白飛びしてしまっていてスミマセン。ズーム位置などが白黒の液晶で表示されていました。そんなことする必要があるのかどうか分かりませんが面白い表示方法です。


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 せっかくの望遠ズームですが、テーブルの上にあった静物を捕ってみただけ。ナノUSMを搭載しDual Pixel CMOS AFなどとも相性が良いそうです。AFはとても静かで動画なんかも考慮されてるんでしょうね。

 レンズの筐体は思ったより大きいし、外装も結構素っ気ないのですが軽くて使いやすそうな望遠ズームレンズでした。

まとめ

 ということで、短時間で特殊な条件下ではありましたが、EOS M5試作機で色々撮影してみた結果のレポートでした。

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 やはりEVFがあるとないとでは、ミラーレス機と言えどもその使い勝手は大きく異なります。私のような一眼レフ大好き派にとっては、EOS M5は自然に溶け込めるミラーレス機だと思います。

 そして、一番の特徴となるDual Pixel CMOS AFの威力については、その片鱗を少し体験しただけに留まりましたが、その本当の実力をもっと知るために実際のフィールドでもう色々撮ってみたいところです。

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 時代はじわじわとミラーレスに向かっている感は以前からあるのですが、超えなくてはならない大きなハードルとしては動体撮影能力があり、そのためにはEVFとAFの進化が大きなポイントだったわけで、しかしその辺はもうこのEOS M5あたりでほとんどクリアしてしまったんじゃないの?という気がしてきます。

 このままEOSシリーズはAPS-C機は全てEF-M化されてしまうとか、あるいはこのマウントにフルサイズのセンサーが収まるなんて日もそう遠くなかったりして、と... EOS M5を見ていて思ってしまいました。キヤノンが本当にEF-Mに本気になったのなら、さらにもう一段上位機を是非作って欲しいと思います。ちょうど"M5"の次は"M7"でエースナンバーになりますからね。

 そうなったら、キヤノンユーザーではない私でも、もう一眼レフの時代は終わったんだと、きっと諦めがつくと思います(^^;

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS M5 ボディー EOSM5-BODY

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS M5 ボディー EOSM5-BODY