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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

深川八幡祭りの子供神輿連合渡御はやっぱり本格的な水かけ祭りだった

 お盆休みの時期はどこでもお祭りの季節ですが、私の生まれ育った地元には江戸時代初期に創建した富岡八幡宮という大きな神社があり、そこのお祭りは400年近い歴史を持ち、江戸三大祭りの一つに数えられています。見所は三年に一度の本祭りで行われる氏子町内神輿の五十基以上による連合渡御なのですが、前回が二年前でしたので次の本祭りは来年のお楽しみとなっています。

 しかしお祭りはもちろん毎年行われていて(本祭りに対して蔭祭りと呼ばれています)その中のクライマックスはやはり御神輿です。昨年の蔭祭では国内でも最大級の御神輿、富岡八幡宮所蔵の二の宮神輿が氏子町内を練り歩きました。そして今年は子供神輿の連合渡御が行われました。

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 子供神輿ですから大したことはないだろうと思っていたら大間違いです。練り歩くコースこそ八幡様前の永代通り500mくらいの範囲に限られましたが、本祭り同様に五十基以上の御神輿が出て、しかも本格的な水掛が行われて、その大迫力にびっくりしました。

 今年のお盆期間中の東京地方はどうもスッキリしないお天気が続いています。この日も朝から曇り。ただし気温は猛暑と言うほどではなく普通の暑さで助かります。御神輿の宮出しは午前9時。合図の花火が上がりました。私が現地へ到着したのは午前10時前。宮出しは終わって永代通りにずらっと子供神輿が並んで休憩中でした。

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 子供神輿と言っても小ぶりなだけで、本体はちゃんと宮大工さんの手によると思われる細かくて豪華な造りです。氏子各町は本祭り用の普通の御神輿とともに、こういった子供用の御神輿もちゃんと持っています。さすが深川っ子!

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 ミニチュアかと思うようなこんな小さい御神輿も、細工は本格派。町名が書かれた駒札は通常サイズなのでしょうか?やたらに大きく見えますね。

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 中には本格派の子供神輿を持っていない町会もあるようです。公式発表では子供神輿49基に仮装神輿5基となっていました。これはその仮装神輿の一つです。毎回手作りするのでしょう。その時代の旬を捕らえたデザインです。モンスターボールを投げつけたくなります。

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 こんなのもありました。これも今年ならではの御神輿でしょうか。長い歴史と伝統と仕来りがあるようでいて、お祭りですからけっこう自由でもあります。この辺のバランス感覚がこの富岡八幡宮のお祭りは優れています。

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 休憩中はあちこちでこうした太鼓の演奏があったりして賑やかです。これ、太鼓を叩いているのももちろん地元民の方々です。どこで練習するのやら、とても上手いです。

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 猛暑ではないとは言え、プールを見たら入りたくなるのが人情というか、子供心というものでしょうか。このプールはもちろん水掛用です。この準備を見れば、この後行われる水掛が本格派になることが予想できます。

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 御神輿はもちろん子供だけで担ぐわけではなく、大人の監視と指導の下で行われます。というか大人の方が本気になってる人が多かったような気がします。

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 さてと、いよいよ後半、宮入に向けた御神輿連合渡御の始まりです。

水かけ!

 さて、先にも書いた通りこのお祭りは江戸時代初期から行われていますが、御神輿に水を掛けるようになったのはいつの頃からでしょうか? 水が貴重だった江戸時代には行われておらず、わりと最近のやり方だと何かで読んだ記憶があります(もしかしたら勘違いかもしれませんがググっただけでは分かりませんでした)。

 ともかく、現代の深川八幡祭りでは、お清めを建前としてその実、担ぎ手や観客が熱中症にならないためにも、御神輿に向かって盛大な水掛が行われます。

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 ほら! 子供神輿だからと言って容赦はありません。いや、正直かなり手加減されてバケツでバシャバシャやる程度かと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。

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 ゲリラ豪雨ではありません。それにしてもこの御神輿なんですかね。これも仮装神輿の一つでしょう。子供に酒樽担がせるなんて!(などと野暮なことを言う人は居ないかな ^^;)

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 この大量の水の出所は消火栓です。本祭りでも消火栓からの放水が行われますが、子供神輿でもそこまでやるか!という状態。これが深川の粋ってやつでしょうか(^^;

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 あまりの水の量に泣いてる子供も居ましたが、ほとんどは大はしゃぎでした。こんな経験はなかなかないですからね。彼ら彼女らは未来の本祭り神輿の担ぎ手として英才教育を受けてるようなものでしょう。

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 ちゃんと地元の消防団の面々が総出で放水します。放水にも技術があるようで、一カ所に3人か4人がかりになっていました。見えた範囲で3カ所でやっていました。一時期心配された深刻な水不足に陥らなくて良かった。

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 水しぶきでファインダー内の景色が真っ白になり、どこにピントが来てるのかも分からない状態でしたが、放水が途切れるとこんなにクリアになります。水しぶきってすごいです。

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 この状態ですから見物客も水に濡れることは覚悟しないといけません。というか、水を浴びると涼しくて気持ちいいです、カメラはこんなことになりますけど。完全防備な人も沢山いましたが、PENTAXの防塵防滴ならこのくらいは何でもありません。

 ちなみに今回のカメラは見ての通りPENTAX K-1、レンズはDFA★70-200mmF2.8とDFA28-105mmF3.5-5.6です。御神輿に近づくのは危ないし邪魔なので、最近お気に入りの15-30mmは使いませんでした。

宮入

 本祭りでは約8kmのコースを一日かけて一周しますが、子供神輿は永代通りを往復するだけ。午前11時には宮入を迎えます。

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 八幡様鳥居前には宮元の御仮屋があり、仮設の櫓が組まれて最後の水掛が行われ、各御神輿は鳥居の中に入っていきます。この辺りは人がすごくて大変です。

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 水を掛けているのは富岡八幡宮の神職の方々のようです。これはまさにお清めの水かけでしょう。子供神輿は背が低いのでもはや担ぎ手達は見えません。

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 人力車に乗ってやってきたのは富岡八幡宮の宮司さんでしょうか? 見ての通り全国的にも珍しく女性宮司さんなんですよね。数年前には色々と御家騒動があったようですが、解決したのでしょうか? などといらぬことを考えてしまいました。

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 それはともかく、各町の子供神輿が最後の水を浴びながら参道を入っていきます。

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 宮入を追えたら連合渡御は終了。最後は本殿前で何か行われていましたがよく見えませんでした。ちなみに横に見えるジバニャンも御神輿です。

 このあと各町へと帰って行きますが、そこからまた地元を練り歩いたりしてまだまだ祭りは続きます。

来年は本祭り!

 このお祭りについて毎年記事を書くたびに同じ事書いてるのですが、この深川八幡祭りの御神輿連合渡御は、富岡八幡宮と各氏子町内会などの長年の努力の末、身体に入れ墨を入れ、それを見せびらかすことを目的としたような「その筋」の人たちを徹底的に排除し、あるいは表には見えないようにしてきた結果、今では真に地元住民達による御神輿連合渡御が行われるようになっています。

 江戸三大祭りに数えられる規模でありながら、適度にローカルなほのぼのとした雰囲気があり、浅草の三社祭や神田明神のお祭りに感じられる「江戸の粋」とは違う、隅田川東岸の「深川の粋」を感じられるお祭りです。

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 さて、来年はいよいよ本祭りです。今から楽しみです! というか、私は氏子町内に住んでいるので、せっかくなら見物するだけでなく担いでみたいと思ってるんですけどね。さてどうしたものか?