酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

京都御所一般公開と平等院ライトアップと最後の桜を撮りに行く

 先週の水曜日に続き土曜日にも再び京都へ行ってきました。今回は完全なる観光目的で、東京を早朝の新幹線で出発し、ほぼ最終で帰ってくるという日帰り強行軍により、丸一日たっぷりと京都の春を楽しんできました。今回の目的は京都御所の一般公開と平等院の夜間ライトアップです。どちらもごくわずかな期間だけの限定イベント。桜は先週末の嵐でほぼ散ってしまったと思っていたのですが、まだギリギリ楽しめました。

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 今回はバスツアーで巡ったので、時間のロスもなく内容は盛りだくさん。便宜上タイトルには京都御所と平等院と書いておきましたが、その他にも平安神宮、醍醐寺、銀閣寺なども回って山ほど写真も撮ってきたのですが、頑張って一記事にまとめておきます。


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京都御所特別一般公開

 まずは京都御所。4月6日から10日までのわずか5日間だけ普段は一般公開されていない紫宸殿などを見ることが出来ます。

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 御所は京都が京都である由縁であり今でも京都の中心です。まずはここを見ないことには始まりません(と言いつつ、私は今回がはじめてです)。

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 これが京都御所の中心、紫宸殿です。皇室の公式行事を行っていた正殿です。建物に向かって右側には「左近の桜」が、左側には「右近の橘」(写真に写ってる木)があります。左近の桜はもう散っていました。

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 紫宸殿の真正面。さすがに階段は上らせてもらえません。中には天皇陛下が座る「高御座」が置かれています。向かって右側には皇后陛下の椅子もあります。

 誰もが知ってるように明治になって皇居は東京へ移されましたが、この京都御所は今でも宮内庁が管轄しています。一番最近では大正天皇の即位式はこの紫宸殿で行われたそうです。

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 春興殿前では雅楽の演奏と舞のデモンストレーションが行われていました。翌日は蹴鞠が行われたそうです。良くニュースで見るやつですね。

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 おや、誰かいる!? 公開されている建物は、中に入ることは出来ませんが、ほとんど開け放たれていて中が見えるようになっています。こうして時々人影が見えてドキッとしますが、もちろん全て人形です。

 これら現存する御所の建物は江戸末期のものだそうですが、明治までは天皇をはじめ皇族の方々がここにいて、幕末から明治維新に至る政治闘争の中心となった場所です。ある意味当時のまま残されていて、変に照明とかつけられていないのがリアリティありますし、建物の採光の仕組みとか良くわかります。

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 先ほど雅楽を演奏して舞を踊っていた人々が控え室に帰っていくところに出会いました。彼らは人形ではありません。

蛤御門

 さて御所の周囲は御苑となっていてこのエリアはいつでも誰でも入れる公園となっています。ここで御所内部の一般公開とは別に、ぜひ見ておきたい場所がありました。それが御苑の西側にある蛤御門。

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 ありました。思ったよりもずっと小さな門でびっくり。歴史的大事件の現場でありながら、現在はバスとタクシーの出口として普通に使われています。このそっけない扱いはどうしたことでしょう?いえ、変に観光地化するよりも、この自然体なところがむしろ良いです。

 ここは明治維新の過程において政権奪取を狙い御所へ入ろうとした長州藩と、そうはさせじと御所を守備する会津藩、薩摩藩との間で武力衝突が起きた現場で、この門の名前を取って「蛤御門の変」と呼ばれています。元治元年(1864年)夏のことです。

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 こうして鉄砲傷が門柱や門扉のあちこちに残っています。ここに訪れた人はみんなこの戦いの痕跡を探していました。ここで鉄砲や大砲を撃ち合ったとすれば、御所内部までその音はかなり轟いていたことでしょう。

 この戦いで負けた長州藩は朝敵となり絶体絶命となりますが、不思議なものでその後の流れを長州側に引き寄せるきっかけであったようにも思います。御所に鉄砲を撃ちかけた正真正銘の朝敵が、いつの間にか官軍となってその後の明治政府を作ることになるとは皮肉なものです。

平安神宮

 京都御所を後にしてやってきたのは平安神宮。千年の都、京都には平安時代の寺社仏閣などがごろごろしていますが、この平安神宮は明治になって創建されたものです。平安遷都1100年を記念したもので桓武天皇を祀ってある神社とのことですが、明治政府の正当性の拠り所となる天皇制の強化策と無関係ではないのでしょう。

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 本殿前の広場の風景。鳥居から門から建物まで、朱色がまぶしいです。ほとんどの建物は1976年に起きた放火事件で一度消失し、建て直されたものだそうです。

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 ということで、京都にあってはかなり歴史の浅い神社ですが、見所は奥にある神苑です。特にこの季節は見事な枝垂れ桜群が見られます。

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 いずれにしても桜はもう終わってしまっただろうと思っていたのですが、まだ半分くらい残っていました! ソメイヨシノとは違う枝垂桜の風流さは格別です。

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 東神苑栖鳳池のこの風景は有名です。夜はライトアップも行われるそうで、満開のときはさぞかしすばらしい景色だったことでしょう。

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 日本庭園と枝垂れ桜の組み合わせは本当に美しく、神苑を一周しただけですが、すっかり枝垂桜派になってしまいました。

哲学の道~銀閣寺

 水曜日に引き続き今回もまた哲学の道へやってきました。前回は途中で引き返しましたが、今回は南禅寺側から踏破して銀閣寺まで行ってみましょう。

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 さすがに哲学の道のソメイヨシノはほとんど散っていましたが、まだ何とか並木がピンク色に見えますし、葉っぱは出てきていません。

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 それよりも歩道が落ちた花びらでピンク色に。今回は上を見上げるよりも足元を見ながら歩きました。

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 哲学の道を終点まで行くと、東山慈照寺の参道と交差します。その坂道を登っていくと、銀閣で有名な東山慈照寺があります。

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 15世紀の京都で10年間にわたって続いた応仁の乱を引き起こした中心人物、室町幕府八代将軍、足利義政が晩年に建立したことで有名です。政治に疲れ現実から逃れるようにして彼なりの理想の世界観をあらわした庭園です。侘びさびの極みのようなこの銀閣の世界には色鮮やかな桜などはありません。

醍醐寺三宝院

 さて、次は一気に市内中心部を離れ、京都の南東へ。向かったのは醍醐寺です。山裾に広がる巨大なお寺ですが、今回は三宝院を見学しました。応仁の乱で廃墟となった醍醐寺は、戦国時代を経て豊臣秀吉によって再建されます。

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 秋草の間から庭園の向こうに見えるのは唐門。菊の御紋と豊臣家の五七の桐が並んで描かれています。何気なくぽつんとしていますが、国宝です。

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 これまた国宝の表書院の奥、普段は公開されていない純浄観や本堂まで入ることが出来ました。この純浄観は秀吉が「醍醐の花見」のために建てたものを山の上から移築したものだそうです。それにしては質素な建物だと感じました。

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 三宝院はそこらじゅう文化財だらけで、こうして普通に足を踏み入れて良いものなのだろうか?と思ってしまいます。

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 秀吉が花見をしたというほどですから、今でも桜の名所ですが、残念ながらほとんど完全に散っていました。当然のように枝垂桜ですが、ここはソメイヨシノよりも早咲きの品種のようです。

 ソメイヨシノは明治以降に人工交配で作られた桜であるというのは有名な話ですが、江戸や戦国期、さらにさかのぼって室町時代や平安時代、桜と言えばこうした枝垂桜や山桜だったのでしょうね。

宇治川

 そろそろ日が傾いてきました。さらに南に移動して宇治へやってきました。

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 世界遺産にも登録されている宇治上神社に行ってみましたが、残念ながら拝観時間は終えていて、門が閉まっていました。残念。

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 その代わりと言っては何ですが、宇治川のほとりで美しい夕暮れの景色を見ることができました。桜は散っていましたが、ここも満開だったら綺麗だったでしょうねぇ。

平等院ライトアップ

 そしてある意味今回の旅のメインイベント、平等院鳳凰堂のライトアップです。「特別夜間拝観」ということで、実はこれ一般に公開しているものではなく、特定の旅行会社を通さないと見ることができないようです。今回はJR東海のツアーを通して申し込んだので入ることが出来ました。

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 おぉ!素晴らしい! というか、実際のところ実物を肉眼で見るより、写真に写った方が綺麗です。これ、JPEGで撮ったものでRAWからごりごり弄ったわけではありません。真っ暗になる前のマジックアワーです。

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 池の畔にはこれまた散りかけの枝垂れ桜がありました。ライトアップが強すぎてちょっとアレですけど、こちらは逆に肉眼で見た方が綺麗でした。

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 真正面に来ました。十円玉と同じです。中堂は開帳されており、安置されている仏師定朝による阿弥陀仏像がよく見えました。鳳凰堂そのものも阿弥陀仏ももちろん国宝です。平等院は極楽浄土を現世に再現したものだそうですが、この景色はまさに!と言う感じです。

 鳳凰堂と阿弥陀仏は平安時代の11世紀に作られたものが現存しており、今世紀中に築1000年を迎えることになります。その後の度重なる戦災も全て生き延びた貴重な建物です。そういった歴史も含め、現代にこの姿を見ることができるのは本当に素晴らしいことだと思います。

 ということで、春の京都をたっぷり楽しみました。桜の時期だけでなく新緑の時期も、真夏も、紅葉も、そして真冬でも四季折々の姿を楽しめる素晴らしい街だと思います。また行きたい!と強く思いました。まだまだ見てないところが山ほどありますから。


カメラ

 なお今回も使用したカメラはFUJIFILM X-Pro2です。しかし35mmF2だけでは観光&記念写真には不便だろうということで、Xマウントユーザーの知人から標準ズームを借りていきました。

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 XC 16-50mm F3.5-5.6 OISです。X-M1やX-A1のキットレンズとなっていたもので、現在はXC 16-50mm F3.5-5.6 OIS IIにモデルチェンジしているようですが違いは良くわかりません。借りた個体はシルバー仕様でしたが、この際格好は気にしません。

 このレンズはプラスチックマウントの廉価版で、絞りリングがないので絞りの調整はボディの後ダイヤルで行います。その他全体的に「安い」のですが、ワイド端が16mmであるということと、良く効くOISが搭載されてるのがポイントです。旅行&スナップには「これでいいじゃん」的な意味でぴったり。

 XF35mmF2も一緒に持っていったのですが、結局XC16-50mmしか使いませんでした。上に貼った平等院鳳凰堂の夜景は手持ちで撮っています。撮影データにある通り、ISO1600〜ISO3200まで上げたもののシャッター速度はかなり遅いです。しかしX-Pro2の高感度性能とXC16-50mmの手ぶれ補正にかなり助けられました。


FUJIFILM ミラーレス一眼 X-Pro2 ボディ X-Pro2

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