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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

ビールやカクテルから日本酒や芋焼酎まで! :ノンアルコール飲料を飲み比べてみる

 昨年来ことあるたびにこのブログには書いてきましたが、私は2015年の1月1日からずっと断酒をしています。満1年で解禁する予定だったのですが、諸々の事情があって年明け後も延長中です。お酒の席ではとりあえずの乾杯でノンアルコールビールを飲んだりしますが、その後は普通にウーロン茶とか緑茶を飲んだりしています。

 しかし約1年も断酒していてようやく気づいたのですが、巷にはビールテイストに限らず非常に多くの種類のノンアルコール飲料が販売されています。居酒屋さんなどではビール系しかありませんが、コンビニや酒屋やスーパーに行けばよりどりみどり、あらゆる種類のノンアルコール飲料が並んでいます。

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 断酒中こそこれらを飲んでみる絶好の機会ですので、年明けから集中的にノンアルコール飲料を買い集めて試してみました。

 最初にいきなりざっくりした結論を言うと、すごく美味しい!ものはなし。概ね「まぁまぁ飲める」ものから「超不味い」ものまで色々でした(^^;

 ちなみ飲み比べてみようと思ったきっかけは以下のデイリーポータルZの記事です。

 特に、日本酒と芋焼酎のノンアルコールがあるなんて、この記事で初めて知りました。これは是非飲んでみなくては!

 と、その前にまずは普通にある程普及しているビールテイスト飲料から始めて、カクテル系をいくつか試し、最後に大御所のゲテモノ、日本酒テイストおよび焼酎テイスト飲料を試してみたいと思います。

ビールテイスト

 まずはノンアルコール飲料で最も歴史が古いと思われるビールテイストのノンアルコール飲料です。コンビニでもどこでも売っていますし、外食でも最近はだいたいメニューに並んでいます。

 初めて飲んだのは10年くらい前だったと思うのですが、その頃はアルコール0%と表示されていても実はわずかにアルコールを含んでいたと記憶しています。しかも非常に美味しくなくて、1本飲みきるのがやっとでした。しかし最近はメーカーの努力の賜なのか、かなり味わいは改善されてきたようです。

 ビールテイストのノンアルコール飲料は、需要があるのか非常に品種は多いですが、ここは代表的な3品種だけ試してみました。ちなみに最近の製品は全て、アルコールだけでなくカロリーも糖質もゼロとなっています。

アサヒ ドライゼロ

 まずはアサヒ。缶や瓶のデザインがスーパードライにそっくりで、間違える人がいないか心配です。

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 グラスに注いだ直後、泡もたっぷりあって冷えた状態で、最初に一口飲んだときのスーパードライ感は良く出ていると思います。長らく飲んでいなくても、良くも悪くも忘れられない、あの風味はまさしくスーパードライ。

 しかしそう思うのは最初の一口だけ。あとは飲めば飲むほど残念感が襲ってきます。最後の方はビールテイストノンアルコール飲料独特の、なんとも言えない苦さというか後味の悪さが気になってきます。

 冷えていればまたあのスーパードライ感が感じられるかも?と期待して二本目を飲んでみると、確かに少しはマシになりますが、最初の一口の感動はもはや戻ってきません。

 アルコール感:★★★☆☆
 おいしさ  :★★☆☆☆

サントリー オールフリー

 これ人気ありますよね。でも元々私はサントリーのビール自体が余り好きじゃないのですが。ノンアルコールですが麦芽が使用されてます。本物感が期待できます!

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 うん、悪くはありません。ドライゼロよりは安定している感じ。でもビールと言うよりは発泡酒っぽい気がします。ビール風味も薄い割にノンアルコールの悪い部分もあまり感じなくて、気がつかないうちに1本空けてしまっていたり。裏を返せば飲み応えはまったくなし。

 ビールと違ってお腹がいっぱいになるので2本以上は飲めないです。そういう意味では変な後味もなくていいのかも。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :★★☆☆☆

キリン パーフェクトフリー

 アルコールはもちろん、カロリーも糖質もゼロというのは最近のビールテイスト飲料に共通していますが、このキリン パーフェクトフリーはさらに機能性表示食品となっています。どんな機能があるかと言えば「脂肪の吸収を抑え、糖質の吸収を穏やかにする」だそうです。黒烏龍茶みたいなものですね。

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 うーん、薄い...。というのが第一印象。これ目隠しして飲まされたらビール風味って思わないかも。オールフリーよりさらに薄く感じます。でも一方で炭酸は強くてシュワシュワするところは、ドライゼロっぽい気もします。そのちぐはぐさから、何を飲んでるんだかよく分からなくなってきます。

 両者のいいところを足して2で割ったら、0.5になってしまった感じでしょうか。飲みやすくていいですけどね。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :★★☆☆☆

ビールテイスト総評

 オールフリーと同様に麦芽を使用しているという、サッポロのプレミアムアルコールフリーも是非試してみたかったのですが、なかなか売っているところを見つけられませんでした。

 ということで、個人的に現時点ではアサヒのドライゼロの最初の一口目に特化したところを評価したいと思います。でもビールテイストは全般にとてもよくなってきました。飲みたくもないウーロン茶飲んでるよりは、こっちの方が良いと思えてくることもあります。いずれにしろ2本が限界ですけど。


カクテル系

 ビールテイストに並んでやたらと種類が多いのがカクテル系のノンアルコール飲料。ブランドはもちろん、味付けのバリエーションを含めるとやたらに品種があります。全部は飲めないので各品種それぞれ適当に選んできました。

 ビールテイスト飲料と同様に、こちらもアルコールに加えてカロリーおよび糖質ゼロが基本です。

キリン 氷零

 まずはチューハイ系の代表です。お酒を飲む人なら恐らく誰もが一度は飲んだことあるであろうキリンの氷結のノンアルコール版。下馬評でも「これは完全に氷結以外の何物でもない」とのこと。これは期待出来ます。

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 氷結と言えば基本はグレープフルーツでしょ、ということでグレープフルーツ味を買ってきました。

 で、飲んでみた印象ですが、思ったよりもいろんな意味で薄いです。炭酸も柑橘系の酸っぱさも薄くて、薄いグレープフルーツジュースみたい。でも、後味に若干の苦味が感じられるところがチューハイテイストというか、氷結テイストを出そうとしている部分なのでしょうか。

 私が氷結の味を忘れてしまっただけなのかもしれませんが、期待した割にあまり感動はありませんでした。でも不味いわけでもなく、普通に飲めます。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :★★★☆☆

サントリー のんある気分

 最近コンビニでも見かけます。サントリー製でこちらは正真正銘のカクテル系ノンアルコール。標準ラインナップでは、カシスオレンジテイストとか、ソルティドッグテイストとか、そういった一般的なカクテルをベースにしています。

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 色々並んでいた中から今回は冬季限定の「洋梨スパークリング」というのを選んでみました。そんなカクテルあったっけか?と思って調べると実際にあるようです。私は飲んだことありません。

 飲んでみると一番感じたのがアルコール感。なんとなく甘いフルーティな白ワインのような感じ。そもそも色が白ワインぽいですし、洋梨自体がどこかワイン風味な気もします。なるほど、これはこれでありかも。

 こうなるとジンライムテイストとかカシスオレンジテイストとか、素材が全く違うやつはどうなのかが気になってきます。なまじオリジナルのカクテルを知ってると、やっぱり「これじゃない」感が出てしまうのでしょうか。

 アルコール感:★★★☆☆
 おいしさ  :★★★☆☆

アサヒ スタイルバランス

 お次はアサヒの製品。機能性表示食品に分類されており「脂肪と糖質の吸収を抑える」とされています。もちろんカロリーも糖質もゼロ。ドライゼロとは別に、スタイルバランスのビールテイスト飲料もあるのですが、ここはカクテル系を試してみましょう。

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 ということで選んだのはレモンサワーテイストです。レモンサワーも居酒屋で飲むお酒の定番ですよね。ちょっとビールに飽きたな、とか今夜は飲み過ぎるとまずいな、と言うときに発注するやつ。あれのノンアルコール版です。

 飲んでみるとまず感じるのは「酸っぱい!」でした。レモンサワーだから当たり前。炭酸も結構利いています。これにほどよい苦味が混ざってるとレモンサワーっぽくなる気がするのですが、後味で感じるのは甘さでした。うーん、微妙です。こうなると薄いレモンスカッシュを飲んでる気分になってしまいます。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :★★☆☆☆

メルシャンフリー ロゼ

 これをカクテル系というのかどうか分かりません。シャンパン風味のノンアルコール飲料は子供用に昔からあったと思うのですが、あんな感じかと思って飲んでみることにしました。

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 アルコールフリーではありますが、カロリーや糖質については記載がないので、その辺はゼロではないのでしょう。果汁もわずかながら入っているようですし。

 が、これは不味いです。薄い炭酸入りブドウジュースなんだろうな、という先入観を裏切る不味さでした。それがむしろアルコールっぽさを出してる証拠なのかもしれませんが、シャンパンの風味もワインの風味も何も感じませんでした。

 もったいないですが飲みきることが出来ずに半分以上廃棄してしまいました。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :☆☆☆☆☆

カクテル系総評

 カクテル系を飲んでみて思ったのは、こうなるとアルコール風味にこだわる必要はもはやなくて、普通にジュースを飲んだ方がいいんじゃないか?ということです。それでもこれらの製品にはカロリー&糖質ゼロだったり、機能性表示食品だったりする付加価値があるわけですが、それだったらウーロン茶のほうが潔いし、フルーツの甘みが欲しければカロリーゼロ等は諦めて、素直にジュース類を飲んだほうが満足感は高いのではないかと思います

 あと、アルコールっぽさを少しでも出すために必要なものなのか、人工甘味料の甘さがどうしても感じられるのが気になります。個人差はあると思いますが、私の場合人工甘味料の甘さ自体はそれほど嫌いではないのですが、その後半日くらいに渡って口の中に残る違和感がどうにも不快で仕方ありません。

 マーケティング的に無理なのかもしれませんが、カロリーや糖質があってもいいから、もう少しなんとかならないものかな?と思います。


日本酒

 さて、ある意味ここからが本題です。まずは日本酒テイスト飲料なるものを飲んでみました。あの酒のうまさがアルコールなしでどこまで表現出来るのか気になります。

月桂冠 New フリー

 まずは大手清酒メーカー月桂冠が出している日本酒テイスト飲料です。これもまた、アルコールだけでなくカロリー糖質もゼロとなっています。そんなもので日本酒テイストなんて出せるのでしょうか? 原材料を見てみると「柚子抽出物、調味料、酸味料、香料、甘味料、香辛料」となっています。栄養成分はナトリウムが含まれている以外は全てゼロ。いったいこの液体は何なのか? どんな味がするのか?興味津々で飲んでみました。

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 液体自体は無色透明です。そして栓を開けた途端に猛烈なアルコール臭が漂ってきます。しかもそれは完璧に日本酒のそれ。いや、これってアルコールゼロじゃなくて、ただの糖質ゼロ日本酒じゃないの?って再確認したほどです。否応なく高まる期待とともに、うすはりのグラスに注ぎます。冷やのまま飲んでみましょう。

 しかしそこで高まった感動と期待は一口飲んだ瞬間に吹き飛びました。不味い!ものすごく不味い!! 真っ先に感じるのは甘み。日本酒というのはこんなに甘いものなのか? しかもその甘みは人工甘味料です。記憶の中の美味しいお酒を思い出そうとしたら分からなくなってきました。いずれにしても、私個人的の感想としては、小さなコップ一杯飲み干すことも難しい、生理的に拒否感を感じる飲み物でした。まさか燗すると美味しくなるとか? いやいや、試してみる気力はありません。

 アルコール感:☆☆☆☆☆
 おいしさ  :☆☆☆☆☆

福光屋 零の雫

 さてお次も日本酒テイスト飲料。それがこの「零の雫」です。月桂冠NEWゼロに対して、こちらはノンアルコールではありますが、カロリーゼロではありません。ラベルには100mlあたり36kcalほどのカロリーがあると書かれています。原材料にも米、米麹となっており、より日本酒に近い成分となっています。今度こそいけるのではないか? と、性懲りもなく期待して飲んでみました。

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 こちらの液体はかなり黄色みがかっています。ここまで色が付いているのは本物の日本酒でも珍しいような気がします。香りは月桂冠 NEWフリーのような強力な酒臭はしません。ほんのりと香る程度。

 果たして飲んでみると... 酸っぱい!というのが第一印象。おそるおそるもう少し口に含んでみると、これはアレですね、お酢の味。薄めたお酢に少し甘みを加えたような味。それって「みりん」じゃね? いや、アルコールの抜けたみりんか。

 美味しいかと言われると美味しくないですが、飲めないほど不味くはありません。何かの健康飲料だと言われたら、この瓶一本(200ml)くらいは飲み干せてしまいます。やはり米と米麹から造られてるだけに、身体はそれなりに受け付けるようです。

 ただ「これは日本酒ではない」と結論づけたいと思います。

 アルコール感:★☆☆☆☆
 おいしさ  :★★☆☆☆

小正醸造 小鶴ZERO

 最後はまさかの芋焼酎テイスト飲料です。そんなのアリなんだ!と存在を初めて知ったときはビックリしました。焼酎と言えばアルコール濃度は普通に20%以上あるわけで、日本酒よりもアルコール成分への依存度は高いわけで、あれをノンアルコールで実現できるなんて想像がつきません。

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 原材料にはサツマイモと米麹が含まれています。そして香料、調味料、そして甘味料。しかしカロリーも糖質もゼロ。その他ミネラル成分も全てゼロ。この液体こそいったい何モノなのでしょう?

 焼酎と言えばロックでしょ、ということで焼酎に合いそうなグラスに氷(冷蔵庫の製氷機製ですけど)を入れてみました。うん、雰囲気だけは出てきました。色は無色透明。つんと鼻に来るようなアルコール臭は当然ありません。それよりもイモの香りがします。

 一口飲んでみると... イモです。しかも甘いイモ。最初に貼ったデイリーポータルZの記事では「いろはす さつまいも味」と表現されていましたが、なるほどと思いました。しかしがんばって味わっていると一瞬、焼酎っぽさが感じられる瞬間があります。でもすぐにどこかに消えていきます。非常に淡いアルコール感。しかし強烈なイモの風味。そして甘さ。芋焼酎の記憶は薄らいでいるのですが、こんなのではないというのだけは断言できます。

 で、これも一本飲みきるのはかなり難しいです。グラス一杯もちょっと無理。勿体ないですが、これもまたほとんど廃棄してしまいました。

 アルコール感:☆☆☆☆☆
 おいしさ  :★☆☆☆☆

日本酒&焼酎テイスト総評

 期待が大きかったこともあって、がっかり感は半端ありません。まぁ、そもそも無理な挑戦なんじゃないの?というのが今のところの感想です。それだけにこれらの製品を商品化した努力と技術と勇気には敬意を表したいと思います。不味くて飲めないですが、本当に素晴らしい製品だと思います。

 なお、この3本は実店舗で取り扱ってる店は見つけられず、全てAmazonから入手しました。一本から小売りされていますので、コストはかかりますが必ず最初は一本だけ買って試飲されることを強くお勧めします。


まとめ!

 さて、飲み比べはここまでです。ワインのノンアルコール飲料があるので、それも試してみたかったのですが、またの機会にしようと思います。

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 ビールテイスト飲料は需要もあるでしょうし、歴史も長いことあって、さすがによく出来ています。積極的に飲みたくなるレベルではありませんが、ビールが飲めないという状況下における代替としては、十分にその役割を果たし得ます。乾杯!の雰囲気も出ますし、アルコールはないのになんとなくその場の状況に「酔う」感じがしてくる場合もあるほどです。

 それ以外はちょっと厳しいです。カクテル系は人工甘味料さえ気にならなければ飲めるのですが、わざわざここまでして「レモンサワー」を飲みたいかと言われると、必要ないことに気付いてしまいました。

 日本酒と焼酎は本文に書いた通り、残念ながら不味くて飲めません。でも今後の改善、改良に期待したいと思います。