「さくらの山」と「さくらの丘」へエアバスA380を撮りに行く

投稿者: | 2015年8月15日

 さて、新しい望遠レンズを手に入れたらやはり初撮りとしては飛行機を撮りに行かなくてはなりません。手軽に慣れている羽田空港周辺にしようかと思ったのですが、実は今週中はお盆休暇だったこともあって、この際成田空港まで遠征してみることにしました。

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 我が家からは車で1時間ほどですが、せっかく成田まで行くなら、羽田では見られない超大物エアバスA380を撮ることを目標にしてみました。

成田空港周辺の撮影ポイント

 成田空港周辺にはいくつか撮影スポットがあります。まずは前回のおさらい。

 6月初旬の良く晴れた日。実は成田に写真を撮りに行ったのはこの日が初めてでした。定番の「さくらの山」は果たして素晴らしいロケーションでした。

 今回は「さくらの山」だけでなく、「さくらの丘」にも行ってみることにしました。

 位置関係はこんな感じ。赤いマーカーが「さくらの山」で、青いマーカーが「さくらの丘」です。「さくらの山」のほうが駐車場が大きく、売店や綺麗なトイレなどもあり整備された公園となっています。バス停やコンビニも近くにあります。「さくらの丘」は環境としてはもう少しワイルドで、本当に車以外の交通手段はなさそうな感じです。

 さて、成田空港に定期就航するA380は現在のところシンガポール航空とタイ航空しかありません。シンガポール航空は早朝に到着し、お昼前に出発していきます。タイ航空は午後4時前に到着し、夕方遅くに出発してきます。なので、シンガポール航空の出発と、タイ航空の到着が狙いやすい時間帯になります。

シンガポール航空のA380 @さくらの山

 夏場は南風運用でA滑走路を南へ向けて離着陸することが多いのですが、この日は台風の影響でこの時期には珍しく北東の風。そのため北風運用でA滑走路を北に向かって離陸していきます。なので前回も訪れた「さくらの山」からはシンガポール航空のA380が離陸する姿が撮れるはず。

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 ということでほぼ定刻通り離陸しました。しかしやはり夏場は空気の揺らぎがひどく、天気もイマイチで光線状態もよくありません。こうなっては解像感もコントラストも何もあったものではありません。なので地表付近のカットは全滅です。嘆いても仕方ないので、とりあえずシャッターは切りました。巨人機の割には思ったよりも早い時点で滑走路を離れました。

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 あっという間に頭上を通過していきました。ただならぬ巨体に、周囲もどよめきます。上空は青空も覗いていました。

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 撮影データにあるとおり、テレ端とワイド端しか使っていません(A^^; あまりの迫力に慌ててしまいました。最接近時はワイド端150mmでも、機体前半分しかフレームに収められず。全体像を撮るには標準域のレンズで十分かも。テレ端の長さは期待通りに十分ですが、思わずもっとワイド側に広いと良いのになぁ、と思ってしまった瞬間でした。

タイ航空のA380 @さくらの丘

 次はタイ航空のA380です。これは前回も撮ることができましたが、再挑戦です。ただしこの日は北風運用なので「さくらの山」ではいくら450mmあっても、陽炎の向こうに揺らぐメラメラの姿しか撮れません。なのでA滑走路南側にある「さくらの丘」に移動しました。

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 待つこと約1時間半。A380目当ての人が多いのか、到着時刻になるとカメラを持った人が増えてきました。そしてとうとう南の空に巨体が姿を現しました。上空に雲は多いですがタイミング良く日が差しています。

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 やっぱりでかいぞ、こいつ!

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 あっという間に目の前までやってきます。離陸の方が力強くて迫力ありますが、着陸の方が高度が低くて近く感じます。

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 機首を少し上げつつ、すぐ目の前を横切り、まもなくタッチダウン。残念ながらここからはその瞬間までを見通すことはできません。また着陸時はエンジンの出力をそれほど上げていないので、巨人機の割にとても静かに感じました。

 なお、ここで撮る分には150-450mmというレンジはちょうど良い感じでした。しかし撮影ポイントとしては「さくらの山」のほうが色々自由がきいて良いと思います。「さくらの丘」は障害物が多すぎるのと、滑走路が見通せないのが残念なポイントです。

その他の飛行機@さくらの山

 さて、せっかくなのでA380以外の写真も貼っておきます。まずはお昼前後の「さくらの山」で撮ったもの。全体的にお天気がイマイチです。

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 チャイナエアのボーイング747-400F、貨物機です。成田は未だ747がたくさん飛んでいるのも良いです。この一瞬だけ厚い雲が垂れ込めていました。

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 アエロフロートのエアバスA330-300。もうロシア製の機体はほとんど使われていないんですよね。

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 ジェットスターのエアバスA320-200。成田はLCCの宝庫でもあります。そのほとんどがA320です。

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 全日空のボーイング787-8の後ろ姿。どこから見てもこの翼は特徴的。湿度が高く翼面から少しベイパーが出ています。

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 先日就航したばかりのJALのボーイング787-9も飛んでいきました。787にしてはどうもフレームへの収まりが悪いな… と思って後でよく見たら長胴型でした。

その他の飛行機@さくらの丘

 午後に移動した先の「さくらの丘」です。上では撮影ポイントとしては今ひとつ、みたいな感想を書きましたが、仕上がりを見るとこっちの方が面白い写真が撮れています。天気のせいだけでは無いと思います。

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 アリタリアのボーイング777-200ERです。離陸のために滑走路に進入する機体が目の前にやってきます。比較的低い位置から真正面を撮れるるので、これはこれで面白いです。ただ、ここでもメラメラ揺らぎの影響がありますけど。

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 北風運用時は遠くからアプローチしてくる機体が見えます。夏の雲をバックにするのも良いですね。奥の飛行機はB滑走路へ向かっています。

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 ユナイテッドのボーイング787-9。長胴型の787です。ふと思いついて流し撮りしてみました。明るくても思い切り絞り込めばシャッター速度は1/125secくらいまで落とせます。これなら十分に背景は流れます。

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 JALのボーイング787-8。同じようなシャッター速度でも少しズームするとより流れてる感が増します。背景もごちゃごちゃしてますし。ここは流し撮り向きな場所です。ただ低い位置になると残念ながら手前に電線が横切っています。

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 気がつけば成田も787だらけです。エアカナダはボディ色が綺麗です。

HD D FA150-450mm F4.5-5.6の使い心地(その1)

 さて、HD D FA150-450mm F4.5-5.6 とK-3 IIの組み合わせですが、一番心配していた取り回しはそれほど問題ありません。ファインダー像が暴れてどうしようもないとか、そういうこともなく、支えている左腕が痛くて30分が限界とか、そういうことはありませんでした。どうやらSIGMAの50-500mmを使っていた時代を体が覚えているようです。昼間なら十分に手持ちでいけますし、流し撮りの練習も思ったより歩留まりが良かったです。
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 AFの設定はAF.Cで9点セレクトワイドにして、すべてピント優先、ホールドオフで使いましたが、旅客機を追いかける程度は何の問題もありません。それよりも、AFフレームを外したりしてピントが抜けた後のリカバリの速さが印象的です。これはフォーカスリミッターのおかげかとは思いますが。ただ、ファインダーを見ていて感じるのは、食いつきの良さというかAFの立ち上がりの速さです。迷うとか考え込むような間や動作が一切ありません。もちろん、十分に明るくて条件が良かったせいもあるでしょうが、DA★系のレンズよりもAFは良くなってると思います。

 画質についてはちょっと期待しすぎていたかもしれません。空気の揺らぎがひどくてテレ端付近に関しては、まだ実力がよく分からないのですが、それでも印象としてはやはり開放はできれば使いたくないかな… という感じが今回の結果から感じてるところです。DA★300mm+1.4xテレコンと比べると良い勝負かもしれません。が、その辺はもう少し使い込んでみる必要がありそうです。

「さくらの山」と「さくらの丘」へエアバスA380を撮りに行く」への2件のフィードバック

  1. ヒコーキ大好き

    こんにちは。成田に行かれたんですね。情報ありがとうございます。ヒコーキ撮るには冬の澄んだ空気が良いのですが、夏の入道雲と絡めて撮るのもいいですよね。さくらの山は私も良く行きます。ここは着陸が迫力ありますね。標準レンズでもそれなりに撮れますね。 離陸も300㎜以上あれば楽しめますね。150-450よさそうですね。ヨドバシで試した範囲ではAFもシグマより速そうですね。あとは、AFの迷いですかね。最近私のシグマは良く迷います。。。

  2. hisway306

    ヒコーキ大好き さん、
    はい、成田空港は飛んでくる機体も面白いし填まりそうです。他の定番撮影スポットも巡ってみようと思ってますが、さくらの山は本当に素晴らしいですね。空気の澄んだ冬が待ち遠しいです。入道雲との絡みは、実は羽田にも行って撮ってきました。また近々アップしたいと思います。
    SIGMAについては手ぶれ補正は大きなポイントですし、それよりもお値段かと思いますが、150-450はAFの安定感は抜群です。純正品のDA★と比べても差があるように思います。

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