酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

雨の京都を散策する大人の休日:三十三間堂など

 姫路編からの続きです。姫路から夕方のうちに移動しやってきたのは京都です。行ったことがあるようで実はないのが京都。いえ、私の場合ですが。修学旅行など思い出しても、この日本有数の観光地を見て回った記憶がありません。

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 なのでここで一泊して、翌日は一日散歩して回ることにしました。

 数少ない京都の思い出と言えば、4年前の夏には、神戸からの帰りにちょっと寄り道して貴船の川床に食事だけしに行ったことがありました。

 そして3年前にやはり神戸に行く前に立ち寄ったことがありましたっけ。

 駅前から半日の観光バスツアーに乗り、下鴨神社、祇園、南禅寺を巡りました。これが京都観光初体験でした。南禅寺は捨てがたいですが、今回はまだ見たことのないところに行ってみることにします。

先斗町


 その前に、まずは姫路から京都に到着し、ホテルにチェックインしたら食事です。断酒中なのですが夜の京都と言えばということで、四条大橋から先斗町へ足を踏み入れてみました。

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 もっと大きな繁華街かと思っていたら、意外なくらいに細い路地。その両側は小さなお店がびっしりと並んでいます。なるほど、こういう所だったのか!

 敷居の高そうなお店から、バー、イタリアン、ただの居酒屋などなど、バラエティに富んでいますが、適当に勘でその中の一軒に飛び込んでみました。

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 合鴨の小鍋とおばんざい三点のコース料理をいただきました。適当に入ってみた割にはとてもおいしかったです。お値段はそれなりにしましたけど。

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 こうした裏路地というか、土間のような細い通路が左右にあって、その奥の方にもお店があったりします。先斗町は奥が深そうです。

 そういえば、見世物ではない本業でお仕事中の舞妓さんや芸子さんとも何度かすれ違いました。外人さんはじめ観光客は騒然とします。

二条城


 さて翌朝。天気予報通り雨がすでに降り始めていました。うーむ、残念ですが仕方ありません。雨の京都も風情があるはず... と前向きに考えましょう。まずはホテルからほど近い、二条城へ行ってみました。

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 二の丸御殿への入り口にある唐門。装飾がきらびやかです。ここは特に幕末の歴史を語るには欠かせない舞台ですが、現在も残っている建物は徳川家康が建てたもので、豊臣秀頼との会見なども行われた場所なんですね。全く知りませんでした。その260年後には徳川慶喜が大政奉還を行う場にもなります。まさに徳川幕府の最初と最後を見届けた現場です。

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 京都の多くの寺社の例に漏れず、二条城も建物内は撮影禁止です。二の丸御殿の中は興味深いものだらけでとても面白かったです。その後、雨の中お庭を散策し、本丸跡のほうへ行ってみました。

 しだれ桜は残念な姿で少しだけ残っていました。そのほか八重桜はまだまだ元気です。が、それよりも少し早い新緑が綺麗です。水を得て特に緑は際立っていました。

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 石垣だけが残る天守跡。二条城といえば石垣もない平屋のお城かと思っていましたが、その昔には立派な石垣の上に五層の天守閣があったとか。それも知りませんでした。今も残る石垣の上から本丸や二の丸、庭園が見渡せます。

六波羅蜜寺


 二条城の次は、ずいっと南東方向へ移動して六波羅蜜寺へ。

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 創建は千年以上前であり、平安時代には平清盛はじめ平家とゆかりの深いお寺として知られていますが、観光地としてはかなり渋く人もまばらでした。しかし今も残る本堂は平安時代以降に再建されたものですが、それでもなんと七百年前の建物だそうです。

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 本尊の十一面観音立像は国宝。もちろん本物は本堂の奥にあって、通常は公開されていません。が、そのレプリカと思われる仏像が雨に濡れて境内に建っていました。

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 狭い敷地内ですが、見るものはたくさんあります。小さな宝物館には重要文化財が所狭しと並んでいます。その背景や成り立ちをよく知らなくても、なにやらすごいものを見た!という感覚が得られます。

三十三間堂


 六波羅蜜寺から少し南に下ったところにある三十三間堂へ。ここは是非見てみたかったんですよね。土門拳の写真とか有名ですが、とにかくずらっと千体以上並ぶ千手観音像は圧巻です。ここもまた平清盛と関わりの深いお堂です。

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 名前の由来にもなっている横にずらっと長い建物です。中はもちろん撮影禁止。もし可能だったら、ここだけで何枚シャッターを切ってしまうか、想像が付きません。レプリカではなく、本物の千体の千手観音像の光景は目に焼き付いて、言葉で表現するのは無理です。

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 中を見終わった後、建物の外もぐるっと歩いてみました。横に長い特徴的な建物も見所ですが、中にはかないません。今回の京都見物では一番のハイライトでしたが、むしろこれ以上貼れる写真もないし、とにかく一度は訪れることをおすすめします、以上に書けることがありません。

養源院


 次は三十三間堂のすぐお隣へ。予定に入っていなかったのですが「血天井」と書かれた、看板を見て興味を持ち、立ち寄ってみることにしました。平安時代から再び時代は進んで、戦国時代から江戸初期へと戻ってきました。

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 こんなの見たら「何だろう?」って思いますよね。三十三間堂の美しい仏像群とは正反対の雰囲気ですが、怖いものを見てみたいのも人の性です。

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 新緑に囲まれた参道の奥に、三葉葵の幕が掛かったお堂があります。その手前には散ってしまったしだれ桜。桜が咲いていればすばらしい景色だったことでしょう。それ以上に紅葉の季節はもっとすごいかも。

 元々は淀殿が実父である浅井長政を追善するために建てたお寺だそうです。すぐに焼失してしまったのですが、徳川の世になってから、淀殿の実妹にして徳川秀忠の正室であったお江の方が、再建したそうです。ただ、豊臣色が出てはまずいので、あくまでも徳川家の菩提寺としてその後存続してきたとか。

 養源院のお堂は伏見城からその廃材を使って移築された部分が多く、問題の血天井も、伏見城落城の折りに自刃した鳥居元忠以下30名あまりの武将たちの血が染みこんだ、廊下の板を天井に使っているものだそうです。鳥居元忠の人型が残っている、と説明を受けましたが正直なところこじつけだと思います。しかし、所々に黒ずんだ手形や足形はしっかりと見て取れ、震えが来ました。

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 帰り道も参道は美しかったです。
 養源院はおどろおどろしい「血天井」があるわりに、落ち着いたとても雰囲気の良いお寺でした。「血天井」の他にも風神雷神の屏風絵で有名な、俵屋宗達の筆による杉戸絵がありました。それもレプリカではなく本物をそのまま見ることができます。これって結構凄いことだと思います。

東寺


 さて、最後に訪れたのは東海道本線を渡って南に更に下り、五重塔が有名な東寺へ。

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 五重塔です。雨に煙っています。屋根のサイズが五層とも同じというのが特徴だとか。

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 すごい雨ですが、近くへ寄ってみました。浅草寺などよりも遙かに大きそう。一層目には芯柱を囲んで四つの仏像が安置されていますが、この日は公開されておらず、見ることができませんでした。

 開祖以来何度も焼失し、そのたびに再建されたそうですが、現在の塔は徳川家光の時代に建てられたものだそうです。

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 金堂と講堂は中に入れました。そこは国宝だらけのすごい荘厳な空間でした。ひっそりとしていてとても静かな場所です。東寺や一つ一つの仏像の由来をよく知らなくても、ぼけーっと時間を忘れて見ていられます。

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 東寺は広くて、そのほかにも大師堂などなど、いろいろな見所があります。この日は通常はあまり公開されていない小子房の中を見学することができました。

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 宝殿を取り囲む池には青鷺がいました。食事中だったのか、かなり近寄ってもこちらを気にするそぶりは見せません。人慣れしてるんですかね。

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 八重桜はちょうど見頃でした。

京都駅


 ということで、雨の中の京都散歩はここまで。他にも見ていないところがいっぱいあるので、またいつかぷらっと訪れたいです。その気になれば日帰りできますしね。
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 それにしても京都駅はすごい建物ですね。タクシーの運転手さんも言っていましたが、京都らしくない駅舎です。かといって、京都らしい駅とはどんなものなのか、想像つきませんが。多くの観光客を迎える玄関としてはこれで良いのかも。

K-3雨に濡れる

 撮影データをつけておいたように、今回の姫路と京都の旅行ではK-3にHD DA16-85mm一本だけつけて写真を撮ってきました。焦点距離のレンジなど含め旅行にはぴったりのレンズです。

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 京都は結構強い雨に降られました。もちろん傘を差していたので、本人はそれほど濡れていないのですが、長めのストラップをつけてたすき掛けにしてたこともあって、移動中などに結構カメラは雨に当たってしまいます。が、K-3は防塵防滴だしHD DA16-85mmも簡易防滴だし、これまでにも他のレンズですが雨に濡れた経験は何度もあるので、今回も大丈夫だろうと、あまり気にしていなかったのですが、今回はちょっとやり過ぎたようです。特に東寺の五重塔の写真を見ればわかるように、雨の降る空にレンズを向けたりして、ズーム機構の隙間から水が中に入ってしまったのかも。

 旅行中は何ともなかったのですが、家に帰ってきて何気なく電源を入れると、K-3が16-85mmを認識しなくなっていました。クロスチェックしたところ、ボディではなくレンズ側の問題のようです。見える範囲では中に水が入った様子はありません。が、自然故障でなければ考えられるのは「水」だけ。

 とりあえず乾かすしかないということで、ズームを伸ばした状態で放置。目に見える浸水はないのでそれほど長い時間はかからないだろうと言うことで、2日後に再びK-3に取り付けて電源を入れたら、元通りに復活していました。ほっと胸をなで下ろしているところです。

 でも、どこかに水が入ってしまったことは確かで、このレンズをこのまま使って良いものかどうか悩みどころです。まぁ、使える限りは使えば良いのでしょうが、ここぞというところで動かなくなるのは困りますから。