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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

小石川後楽園で気の早い梅の花を見る

 先週のとある平日、野暮用があって水道橋界隈をウロウロしていました。良く晴れた気持ちの良い日で、用事を済ませた後しばし散歩をしてみることに。そういうこともあろうかとカメラを持って出かけていました。

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 iPhoneで地図を見ていて目に入ったのが小石川後楽園です。都内にある三大庭園の一つですが、実は私は行ったことがありません。ということで、行ってみることにしました。

 庭園と言えば草木や池に生息する生き物たちが、とりあえず被写体になりそうですが、季節はあいにく真冬。椿や水仙など冬に咲く花はもちろんありますが、基本的に園内は寂しい風景が広がっています。

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 春になると見事な花が咲きそうなしだれ桜の木などがありますが、葉もすっかり落ちて枝のみ。もちろん堅い蕾は出てきています。冬囲いがされている木もありますが、雪はないので、やっぱりどことなく寂しい風景です。

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 この庭園は元々水戸藩上屋敷の庭園として人工的に作られた自然の風景ということで、園内には山あり谷あり、川あり池あり滝あり... と見所は沢山あります。春の花の季節、夏の緑、そして秋の紅葉などはきっと見事なのでしょう。

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 要所要所の風景には名前がつけられ、それぞれのモチーフが説明されています。多くは京都をモデルにしているようです。

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 さて、そんな真冬の寂しい庭園を一通り散歩していたら、一番奥の方に梅の木がたくさんある一帯に行き着きました。なるほど、水戸と言えば梅、という連想は安易にも浮かんできます。

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 で、さすがに1月中旬とあってまだ花はほとんど咲いていません。が、ゼロではなくてちらほら花をつけていたり、もうすぐ開きそうなつぼみはたくさん見られました。うーん、梅が咲くとなると春も近いと感じますね。

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 この白い梅が一番開いていたようです。トップに貼ったとおり「光圀」という木札が下げられていました。きっとこの木(品種)の名前なのでしょう。水戸と言えば光圀、というのも安易な連想ですが、間違いではないようです。

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 本物の水戸のご老公もこの梅林の風景を見たのでしょうか?

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 一方こんな真っ赤な梅も咲きかけ。というか一輪だけ気の早いやつが開いていました。これは「鹿児島紅」という名前の梅だそうです。

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 真っ赤な玉のような蕾だらけでしたので、開花はまもなく。というか、この写真を撮ってからすでに1週間経っていますので、今頃はかなり咲いていることでしょう。

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 気の早い梅と言えば蝋梅が代表格ですよね。黄色い梅はたくさん咲いていて、まもなく見頃を迎えそうです。質感と言い、色と言い、蝋梅とは上手いこと言ったものです。

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 遠くから見ると枯れ木の林のようでいて、何となく紅く色づいてると思ったら、こんなに咲いていました。梅と桜は似ているようでいて、その咲き方というか風情は全く違いますね。

 しかし気の早い梅見客は私だけではないようで、何人もの人がわずかに咲いている花を探しては愛でていました。すれ違ったあるおじいさんなどは「絶対にもう咲いてると思ってわざわざ来たのに!」と残念がっていましたが、東京ではさすがにまだ気が早すぎるのでは...? と思ってしまいましたが、にっこり笑ってごまかしておきました。

 ま、平日の昼間に一眼レフカメラ構えて梅の蕾を撮ってるほうが、よほど気が早い人に見えますよね(^^;

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 その後も園内をしばし散歩。大きな木に囲まれて日差しの届かない一角、草むらの向こうでガサゴソとなにか生き物の気配。猫かな?と思って覗いてみると、なん鴨でした。地上で何やってるんでしょう? こんな姿は初めて見ました。

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 池の上に浮かんでるこっちの姿の方がお馴染みですね。

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 小石川後楽園内を巡っていて気づいたのは、多くの「遺構」があること。お堂や祠のようなものは多くが震災や戦災で焼けてしまったそうで、その基礎石だけが残っていたりします。敢えて再建していない辺りが、かえって歴史を感じさせます。この狛犬さんも、主はいません。

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 この朱塗りの橋を渡った向こうにある得仁堂は、17世紀の創建当初から残っているようです。水戸光圀公が建てたお堂だそうです。

 と言うことで、わずか1時間ほどの庭園散歩、ちょっと気の早い梅を楽しみました。来月中頃辺りは梅の最盛期でしょうか。スキーヤーとしては春が来るのはちょっと残念なのですが、やっぱり楽しみでもあります。またどこかへ梅を探しに行きたいと思います。