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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

豪雪の山道を越えて宝台樹スキー場へたどり着く

 先週の土曜日のことですが、日帰りスキーに出かけてきました。目的地はどうしようかと車の中でスキー仲間と相談した結果、比較的近くて雪がたっぷりありそうで、そこそこコースが面白そうな宝台樹スキー場に行くことにしました。

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 関越道の水上ICから約17km。しかしこの17kmが遠いのです。高速道路を降りた所までは晴れていたのに、水上駅前を過ぎて藤原湖に近づく頃には豪雪へと変わっています。

207SW、スタックする

 群馬県北部に位置する水上周辺の積雪量は関東地方でも随一で、その比較的奥地にある宝台樹スキー場はアクセスが困難なことで有名です。スキー場にはスタックした車を救出する専門部隊、その名も「お助け隊」が待機しているほどです。

 その昔まだ306に乗っていた頃、藤原湖の手前で猛烈な吹雪に遭い、ホワイトアウトして進めなくなり、諦めて引き返したことがありました。3年前に初めて訪れたときは、そこまで悪天候ではなく、しかも車は友人の本格的四駆車だったので特に問題ありませんでした。

 今回もきっと大丈夫だろうと言うことで207SWで出かけました。水上周辺では雪は降っていましたが吹雪ではなく視界は良好。完全な積雪路の山登りでしたが、順調に走行して藤原湖も越えてもうちょっとでスキー場、というところで行く手を車の列が塞いでいます。どうやらスタックした車がいるようです。

 スキー場手前は比較的急な上り坂で、ここで止まってしまうのはまずいなぁ、と思いつつ、状況的には止まらざるを得ません。その後前の様子を見て、対向車線から先に行ってしまおうと、車を少し動かしたところで、突如トラクションが抜けてしまいました。

 結局私が細い道を完全に塞いでしまい、状況をより悪化させたことになります。後続車の皆さんには本当に申し訳ないことをしました。雪は微妙に水分が多くて、しかも一部磨かれてしまったりして、人が立ってるのも難しいような状態。これは厳しいかも...。

 私と同様に、一台のスタックが次々に後続車のスタックを産み、路上は阿鼻叫喚の世界。そんな中、道を塞いでしまった私たちに、親切にもタイヤの下に敷く脱出用の板を後ろの車の人が貸してくれたりしたのですが、これが全く役に立たず、その板を後にはね飛ばすばかりです。

 その後、お助け隊のおじさんが現れて雪上に砂をまいてくれるとともに、「これはチェーン巻かないと無理だね」と言われ、思い出したのが「オートソック」です。そういえばもしもの時のために同行友人が買い置きしておいたものを、サイズが合うからと持ってきてくれて、ラゲッジに積んでありました。

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 装着はタイヤにかぶせるだけとあって本当にあっという間です。しかしその頼りない姿から、実は半ば信用していませんでした。装着後騙されたと思って恐る恐るアクセルを踏むと、じわじわとトラクションがかかって嘘みたいに車が動き始めました。なにこれすごい!

 ちなみにスキー場の駐車場に入ると、チェーンを巻いてあるクルマには「お疲れ様でした!」と、その労をねぎらうためか、ドリンク無料券を人数分くれました。

 ということで教訓です。水上エリアの奥地に行くには、スタッドレスだけでは不十分で、チェーンが必須です。今回はオートソックで何とかなりましたが、本当に状況が悪くなるとそれでも無理かもしれません。あるいはちゃんとデフロックできるような四駆車ならなお可です。とは言え、207に適合するチェーンって殆どないですけど。

 ちなみに比較したわけではないので何とも言えないのですが、感覚的には207SWは306ハッチバックよりも雪道のトラクションは悪いかも?と言う気がします。306はあの軽い車体に重たい2Lエンジンを積んでいて思い切りフロントヘビーだったのに対し、207SWは全体は重くなった上に前後バランスが良くなってしまったせいかな?と思っています。

 あとは、4シーズン目のスタッドレスがどうか?という問題もあるかもしれません。やっぱり来シーズンは新調しなくては。

宝台樹スキー場

 前置きが相当長くなってしまいましたが、おかげでスキーはたっぷり楽しめました。宝台樹スキー場は非圧雪コースがたくさんあって、しかもこれだけ雪が降っているとコブコブにならずに、深雪が楽しめます。

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 ゲレンデベースから乗れる第6ペアと第8クワッドのリフト脇は幅広の緩斜面がずっと続いています。ファミリーや初心者には最適。軽く流すだけでも気持ちいいです。

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 第9クワッドや第7ペアで上れる山の上からのコースはどこも素晴らしい非圧雪コース。特に第7ペアの左右に広がる上級者コースはなかなか面白い斜面でした。

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 脇パウというレベルではありません。コース長もたっぷりあって楽しめます。ただし雪はちょっと重たくてパウダーと言うには微妙なところ。

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 斜度もそれなりにあります。びっくりするような積雪があるかと思えば、突然底付きしたりして、なかなか難しいです。先が読めなくてなかなか思い切って飛び込めません。

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 このスキー場の良いところはコース以外にもあって、それはレストランが沢山あるところです。ゲレンデ各所に4カ所もあり、規模のわりにキャパが多い方だと思います。なので、お昼時に席取り合戦をする必要が(あまり)ありません。メニューは一般的なゲレ食ですが、スタミナもつ丼というのを食べてみたら、結構美味しかったです。

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 午後になっても雪は止むどころか一段と強くなり視界も悪化してきます。しかも気温が急激に下がってきました。おかげで雪は軽くなってきたのですが、ちょっと降りすぎな気がします。

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 午後2時半頃に主要なコースへの唯一のアクセス手段だった第7ペアリフトが、山頂付近強風のために運転をやめてしまいました。この時点でほぼ今日のスキーは終了です。でも、たっぷりと楽しめたので満足です。

 さて、レストランで暖かいココアを飲んで一息ついたところで駐車場へ。すると...

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 クルマはこんなことになっていました。一晩とかではなく日中の5時間くらいの間にこんなことになってしまいました。屋根に積もった雪の量からすると、おおよそ30cmは積もったようです。流石に雪おろしにちょっと時間がかかりました。

宝川温泉

 さて、日帰りスキーの後は温泉です。群馬県の山間部は温泉に事欠きませんが、今回は宝台樹スキー場からさらに少し山に分け入ったところにある宝川温泉と言うところに行ってみました。宿泊メインですが日帰り入浴もできるようです。

 朝よりも積雪が増えた細い山道を分け入ること約15分。秘境の雰囲気漂う温泉街に到着しました。

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 宝川温泉とは↑こんな感じのところです(上記画像は宝川温泉WEBサイトで配布しているフリー画像です)。

 日帰り入浴料は一人1,000円。混浴の露天風呂が三つ、女性専用露天風呂が一つ、男女別の内風呂が一つあります。露天風呂では石けん類は使えません。女性が混浴に入る場合はバスタオルの利用が可能で、宿泊客の場合は湯あみ着が使えます。男性については何もありません。普通の温泉と同じです。つまり... そういうことなのです。

 実際のところ、上の写真よりももっと風情があって絵に描いたような山間で川沿いの谷間にある秘境温泉でした。どこからどうやって来たのか、外国人客も沢山いました。湯船が大きいためかかなりぬるくて長湯ができます。しかも温泉効果は抜群で身体はホカホカに温まりました。

 ちなみに、温泉のおじさんが言うには「今日は道路状況がかなり悪いので四駆車じゃないと帰れないかも。チェーンがあるならFFでも大丈夫だと思うけど...」と脅されました。オートソックスで大丈夫なのか一抹の不安がありましたが、チェーンを持ってることにしておきました。確かに帰り道は急な上り坂があるのですが、オートソックスのおかげか言われたほど酷い状況ではなく、入浴後無事に帰ることができました。

 ということで、東京からわずか3時間なのに水上は本当にすごい豪雪地帯です。この辺りに来ると、その気候の大きな落差をいつも感じます。これだけ多様な自然を楽しめるのは幸せなことだなぁと思います。スキーも雪道ドライブも雪見も、たっぷりと経験した非常に濃いアドベンチャーな一日でした。