酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

夜景 × 飛行機 × 流し撮り

 京浜島で日没を迎えそろそろ帰ろうかと思っていたとき、ふと思いついてしまいました。このまま羽田空港まで行ってみようと。当然着いた頃には日が沈み、暗くなっているはず。前々から興味はあったものの手を出していなかった、夜の飛行機を撮るというお題を今こそ実行するときと決心したのです。その日は北風運用なので、第2ターミナルへ行けばC滑走路を北に向かって飛んでいく機体の向こうには、東京湾岸の夜景が広がっているはずです。その中にはスカイツリーがニョキッと建っていて... とイメージだけは立派に膨らみます。

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 そのイメージをセンサーに焼き付けることが、どんなに難しいことなのか、この時点ではまだ分かっていませんでした。

 なお今回もカメラはK-3、レンズはDA★60-250mmF4です。長さよりも明るさが少しでも欲しいところなのでテレコンバータは付けませんでした。さらに思いつきで出かけたので、三脚も一脚ももっていません。もともと手持ち派ですし、何とかなるだろと軽いノリで行ってきました。

 第二ターミナルに着いたときはすっかり日が沈み空は急速に暗くなっていきますが、まだほんのりと空は明るさをもっています。展望デッキはさすがにこの時間になると空いています。

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 到着直後はマジックアワー中。ホワイトバランスの難しさもあって微妙な色あいの世界です。飛行機を撮るにはちょっと中途半端な明るさで、かえって難しいのでしばらく待つことにしました。

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 JALのボーイング737-800がゲートブリッジを背景に離陸。とりあえず肩慣らし、と思ってカメラを向けてみたのですが...。なにこれ難しい! この状態でISO3200で1/40secとは思ったより暗いんだな... と実感。先が思いやられます。

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 ANAのボーイング777-200。どこかへ出発するためにトーイング中。動かない機体でしばし息を整えます。しかし辺りはどんどん暗くなり。黒い東京湾の向こうには東京ゲートブリッジが眩しいくらいに輝いています。その横の丸い円盤は葛西臨海公園の観覧車。目立つランドマークがあるのですが、その周囲は公園だったり未開発の埋め立て地だったりするので、夜景的にはちょっと寂しい方かも。

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 ANAのボーイング787-8。就航から2年以上経ち羽田に行けばいつでも目にするようになりましたが、まだまだ目新しく感じ、見かけるとついカメラを向けてしまいます。そのうち「また787か」と邪険にするようになるのは目に見えているのですが。

 そうこうしているうちにすっかり空は暗くなって闇が広がってきました。

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 ANAのボーイング737-800。駐機スポットは照明がありますが、その先の誘導路や滑走路は点々と青や赤のランプが灯っているだけ。それがまた綺麗なんですけどね。さらにその先の海の様子は全く見えません。そのさらに向こうの明かりは千葉県の沿岸の街灯です。ISO3200ではだんだん苦しくなってきました。

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 ANAのボーイング787-8。出発機でプッシュバック中。ターミナルビルのすぐそこにいる機体なのに、暗いです。考えたら当たり前で、空港内といえどもそんなにがんがん照明が付いてるわけではないですから。溜まらずISOを6400まで上げてしまいました。ブレるよりはノイズが浮いてる方がマシです。

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 ANAのボーイング767-300。懐かしのモヒカン塗装機です。これもいつか塗り戻されてしまうのでしょうか。このままでいて欲しいです。で、これは到着機で着陸後タキシングしてきました。前脚や主翼付け根のライトが煌々と輝いていてファインダーを覗いていても眩しいです。そのせいでゴーストが少し出ています。

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 JALのボーイング777。C滑走路に南側から着陸してちょうど減速しきったあたり。その背景には東京都心のビル街が見えます。都会の空港らしい綺麗な夜景ですが、ちょっと暗すぎ。でもこれ以上明るくするとブレ&ノイズで大変なことに。手持ちでは難しいですね。

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 ANAのボーイング777。夜の人工照明に照らされた機体はこれまた美しいです。離着陸を狙わなくても地上の機体を撮るだけで楽しめます。

流し撮り

 で、いよいよ流し撮りに挑戦です。

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 JALのボーイング737-800旧塗装。737はちょうど離陸ポイントが東京ゲートブリッジにかかりやすいようでした。ISO6400にして1/13secという遅さ。こんなに厳しい条件になるとは思っていませんでした。かといってこれ以上にISO感度を上げるのは心配。せめてあと2段、ISO25600あたりが普通に使えるカメラが欲しくなります。

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 JALのボーイング777。ブレを考えるとなるべく引きで撮りたいのですが、ズームを気にしているとぶれるので思い切って望遠端固定で、機体が切れても気にしないことに。奇跡のように1枚だけまぁまぁ止まっていました。いえ、背景の灯りの軌跡がうねっていることから分かるように、これももちろんちゃんと止まっているわけではありません、これが私の腕では精一杯です。

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 JALのボーイング777-300と東京スカイツリー。この日のライトアップは「粋」です。うまく東京スカイツリーをかすめて飛んでいく機体は少ないのですが、これまた何とか見られる一枚が撮れて良かったです。しかしノイズの多さとシャドーの階調の潰れ気味はどうしようもありません。また手前に強烈に明るい照明灯が入ってしまいましたが、これは撮影場所の問題。ベストポイントはもう少し探る必要がありそうです。

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 エアドゥのボーイング737-500。かなり寸胴で可愛い姿をしています。離陸機は難しいので着陸機を狙ってみました。ちょうど目の前で減速しているのでやや撮りやすくなります。

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 JALのボーイング737-800。なぜかこの機体は垂直尾翼の照明ライトが点いていませんでした。かなり速度は落ちています。

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 ということで、夜の羽田空港発体験は以上です。もう少し簡単に撮れるだろうと少しなめてかかっていたのですが、見事に完敗しました。また機会があれば次回へ対策を立てて頑張りたいと思います。

 なお、K-3と空港の夜景の相性ですが... 手持ち流し撮りを前提にするとISO6400前後のノイズの乗り方はやや厳しいものがあります。高感度のノイズという点ではK-5やK-30の方が扱いやすいかも知れませんが、今度はAFが心配。その点K-3は低照度でも安定してAFが動くので、ほぼ問題ありませんでした。どう使うかは別にして三脚か一脚を持っていた方がいいようです。
 流し撮りはF1では1/125sec、遅くでも1/60secで撮ります。ずっと速度域は速いのですが、1/20secを下回る流し撮りというのもなかなか難しいですね。もう少し精進したいと思います。ということで、上手く撮れなかったわりに、なかなか楽しい体験でした。

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