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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

野沢温泉でパウダーからアイスバーンまで滑り尽くす:2日目

スキー 旅行

 1日目からの続きです。明けて日曜日、朝一で出かけようと思っていたのですが、民宿の居心地が良くてグズグズしていたら9時になっていました。雪は上がり昨日よりは少し天気が回復しているようです。まずはまっすぐ長坂ゴンドラを目指したのですが、ちょうど朝のラッシュを迎えており、近年なかなか見ないほどの行列が出来ていました。しかし10分程度の待ち時間でゴンドラに乗れます。東京や名古屋方面からの高速道路は依然として通行止めが続いており、遠くからの客が大幅に増えたはずはないのですが、ゲレンデには昨日とは比べものにならないほど人は増えていました。地元長野県からやってきた人が多いのかもしれません。

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 さて、とにもかくにもやまびこゲレンデへと急ぎます。朝一のパウダーはもう食われてしまっているでしょうが、まだまだ昨日以上に十分楽しめるだけ残っているはず。

ジャンプ台

 と、その前に... 野沢温泉スキー場に訪れたことがある人なら、長坂エリアにジャンプ台があるのを見たことがある人も多いと思います。しかしその途中はスカイラインコースが横切っていたりして、もう使われていないうち捨てられたジャンプ台なのかと思っていました。

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 柄沢ゲレンデから長坂ゴンドラ連絡リフトに乗って、ゴンドラ駅に向かって連絡コースを滑っていると、ジャンプ台の上を横切ります。過去、放置されたままの姿しか見たことなかったジャンプ台で、この週末は多くの人が作業をしています。どうやら近々使われる予定があるようで、このジャンプ台は現役で使われてるんだ、ということに軽く驚きました。ちなみにジャンプ台が稼働すると、この連絡コースは寸断されるのですが、そのときはジャンプ台の下を迂回するようにコースが作り直されるようです。いつもそうしておけば良いのに。

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 これ、そんなに大きなジャンプ台ではないと思いますし、上を見ている分には「ふ〜ん、思ったより幅が狭いな」程度の感想しかなかったのですが、下を見るとゾッとします。着地のスロープやそのさらに下の方でも作業中なのが見えます。いずれにしてもこんなところを直滑降してスキー履いたまま飛び出していくなんて、人間業とは思えません。

やまびこのパウダー再び!

 さてさて閑話休題。混雑した長坂ゴンドラを下りてやまびこゲレンデへ急ぎます。やまびこゲレンデへアクセスするクワッドリフトもやや混雑していました。そしてこのあたりまで来ると、他の一般的なスキー場ではあまり見ないくらいにファットスキー率が上がってきます。アルマダやdps、LINEやベクターなどなど、普通に見かけます。なるほど、こんな良いコースがあるのだから集まってくるに決まっています。ボーダー含め、リフト待ちしている全員がパウダーランを狙ってるように思えてきて気が焦ります。

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 やまびこゲレンデのDコース中腹。整地されたコースもとても綺麗で気持ちよさそう。何となく明るいのに上空はどんよりしている妙な天気です。風はなく雪は締まっています。でも私たちの目はこの整地されたコースではなく、左右の森の中に向けられています。うん、ここは左側だな。

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 昨日と同じくやまびこゲレンデの管理区域外に入ってみました。積雪は昨日より増えているようです。人出は多いですが時間が早いこともあり、場所を選べばパフパフのノートラックがところどころ残っています。素晴らしい!

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 木にぶつからないように滑るには木を見ずに、木と木の間を見ること... とは言うものの、見事な樹氷には見とれてしまいます。こういう雪の付き方をするのは、水分が多いからなのかも知れません。重そうに枝がしなり、ところどころ折れてしまったりしています。スキーを履いていないと入り込むことが出来ない盛りの奥深くの風景は非日常そのもの。ツリーランはいろんな意味で楽しいです。


 この日も動画を撮ってみました。こう見えても本人は相当がんばってるつもりです(^^; 普通にただ滑ってるようですが、恐らく私の足前で普通のカービングスキーではこうはいかないでしょう。ファットスキーのおかげで、深い雪の上でもかなり自由自在にターンが切れますし、踏み込んでも板ごと足が沈むことなく浮き上がって雪面を切り裂いていく感覚は、一度体験するとやめられません。微妙なライン取りも正確で自信を持って木と木の間をすり抜けていくことが出来ますし、ちょっとした崖でも、雪さえあれば安心して飛び込めます。

 ちなみにこの板(ARMADA NORWALK)は、整地でもそこそこグリップがあって安定していて本当の意味でのオールマイティな板ではないかと思います。浮力はもちろん、深い雪の中でもエッジに乗ってターンが切れる感覚は独特で。もちろん私のへっぽこな滑りなどでは計り知れない、もっともっと奥の深い板だとは思いますが、どこでも滑りたい我が儘なオフピステ初心者にもぴったりですし、懐が深くて飽きたり物足りなくなることはしばらくなさそう。

お昼ご飯

 午前中一杯、何度も何度もやまびこゲレンデでパウダーランを楽しみ、足がガクガクになったところで通常コースへ復帰することにしました。おなかが空いてきたのでますは昼食です。

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 疲れて倒れそうだったので、とにかく一番近くて早くたどり着けるレストランへ。ということで、パラダイスゲレンデまでは行かずに上ノ平のゴンドラ終点横にあるレストハウスへ。良い感じに古くさくて落ち着きます。メニューはカレー、カツ丼、ラーメンを筆頭にほぼ王道のゲレ食。私はチーズ味噌ラーメンというものを食べてみました。いやいやどうして、チーズとラーメンは良く合います。おなかが空いていたことを割り引いてもとても美味しかったです。

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 そして野沢温泉と言えば野沢菜。実は昨日の昼食もそうだったのですが、食べ物を頼むと必ずと言っていいほど野沢菜をおまけで付けてくれるのです。このレストランはメニューに「野沢菜漬け200円」と書かれていたので、無料ではもらえないと思っていたのに、ラーメンの食券を渡したおばちゃんが「野沢菜食べる?」と言って、小さいお皿ながらも山盛りくれたのです。それもただの野沢菜漬けではなく、揚げた野沢菜でした。これが猛烈に美味しくて、ラーメンとも合うし、本当ならお酒のおつまみにぴったりな感じでした。

再び難所へ

 昼食を食べて少し元気を取り戻したものの、足が疲れていることに代わりはなく、あとは緩い斜面を流そうと思っていたのですが...

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 気がついたらこんなところに立っていました。最大斜度37°、平均斜度28°は野沢温泉スキー場の数あるコースの中で2番目急斜面をもつ難コースです。コース幅も狭くて太鼓状になっているコースは、その上に立つとゾワゾワと鳥肌が立つような恐怖を覚えます。リフトやゴンドラはあんなに混んでいたはずなのに、この長いコースは私たち以外に誰も滑っていません。

 いわゆる不整地でボコボコのコブ斜面。しかも一部は昨日の牛首コースと同じアイスバーンでガリガリです。この急斜面でアイスバーンに遭遇する恐怖と言ったら... あり得ない条件が揃ったこのコースですが、ずるずると横向きに滑っているうちに面倒くさくなり、無謀にもいつの間にかスキーを縦にする勇気がわいてきて、なぜか楽しくなってくるから不思議です。そして何とか切り抜けた!という達成感に浸れます。

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 そうこうしているうちに、ゲレンデには再び大粒の雪が舞い始めました。天気は場所と時間によってめまぐるしく変わります。当たると顔が痛いくらいの硬い雪でした。

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 午後を大分まわり、そろそろ良い時間なので帰途へつきます。と言っても日影ゲレンデから柄沢ゲレンデへは、ほぼ野沢温泉スキー場を端から端へ移動することになります。その途中、長坂ゴンドラ終点からスカイラインコースのスタート地点へ上がる短いペアリフト付近に、どうも気になる斜面を見つけました。


 リフトのすぐ横、防風林の中を滑ってみました。脇パウに毛が生えた感じではありますが、そこそこ積雪があって、木もあって、こんな感じでツリーラン風味を味わえます。普通に滑っても30秒ほどで終わってしまいますが。しかし名残惜しくてここを2回ほど滑ってしまいました。いえ、2回滑れば十分です。

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 はい、そしてとうとうやってきました、野沢温泉の名物コース、スカイライン。その昔は馬の背コースと呼ばれていたところ、山の尾根を下っていく細くて長い難コースです。過去に個々を何度も何度も滑った記憶があります。厳しいのになぜか楽しいという感覚は、先ほど滑った黒鞍コースに通じるものがあったのかも。

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 天気が良ければとても景色の良くて気持ちの良いコースですが、この日はあいにくの天気。一度気温が上がって雪が緩んだらしく、巨大な氷のバーンがあちこちにあり、そのたびにゴォォ!という音に驚き、足がすくわれ冷やっとします。コース幅が狭い上に転ぶスキーヤー、スノーボーダーが続出。流石のNORWALKもアイスバーンの急斜面の上では自由自在とは行きません。阿鼻叫喚の世界を何とかすり抜けていく感覚は、往路の高速道路のようです(A^^;;

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 何とか転ばずに柄沢ゲレンデへ降りてくることが出来ました。柄沢ゲレンデは広大な幅を持つ超緩斜面です。しかしここが結構楽しいのです。麓のペアリフトが一本しか残っておらず、上部は殆どスカイラインからの連絡路にしか使われていないのが勿体ない感じです。

 それにしても麓は山の上よりもいっそう強く雪が降っています。これはもしかしたら帰路もしばらくは雪を覚悟した方が良いのかも。

帰路

 午後3時前にスキーを終え、宿でお汁粉を振る舞ってもらったり、温泉に入ったりしながらゆっくりと帰りの準備。この日のお昼まではまだ上信越道の佐久から先、関越道まですべて通行止めになっていました。しかし午後にはなんとか外環道まですべて開通したのを確認してから帰路につくことに。野沢温泉村を出るともうすぐ午後5時になろうかという時間でした。ちょっと長居しすぎたようです。

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 高速に乗る前に、同行友人の強い希望で道の駅へ寄り道。お土産等々買い込みます。この周辺は野沢温泉以外にも木島平や斑尾高原など、遠くの山々にたくさんの見えるスキー場が見えます。

 さて、関東地方を襲った冬の嵐は去ったはずですが、飯山ICから乗った上信越道は、長野を過ぎるまでまたもや激しい雪に見舞われていました。路面はともかく大粒の雪がヘッドライトに照らされてフロントガラスに吹き付けてくるのには参りました。ある意味、往路よりも運転が難しい状況。その雪も長野道との分岐を過ぎる頃には止み、いつの間にか空は晴れています。道路状況は綺麗に除雪されており全く問題ありません。それは関越道に入っても同じです。昨日一日通行止めの間どういう状態だったのかは分かりませんが、雪国ではない地域にもかかわらず、短時間にこれだけきっちり除雪できてしまうNEXCO東日本には少し感心してしまいました。

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 ということで、大雪の中のドライブに温泉、そして期待以上の非圧雪ツリーランから、普段は絶対に行かないガリガリボコボコの難コースまで、まるで一泊のスキー旅行とは思えないくらい楽しみました。宿や温泉、スキー場内でも見知らぬ人と少し会話をしたりして、開放的な気分になれる野沢温泉は、本当に素晴らしいスキーリゾートだと思います。またひとつ、毎年訪れたいスキー場が増えました。来年は是非二泊以上したいと思います。


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