酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

フィルムで撮るFA77mmF1.8 Limited

 先日手に入れたFA77mmF1.8 Limitedはフィルム時代に設計されたレンズなので、いわゆるフルサイズ対応となっています。FA Limitedシリーズはこの77mmに限らず、31mmとか43mmとか他社にはない変な焦点距離を持っていますが、それもこれもフルサイズで使うことを前提にしたもの。しかし残念ながら現時点でPENTAX Kマウントのフルサイズのデジタル一眼レフは発売されていないので、デジタルでそのイメージサークルを全て生かし切ることは出来ません。

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 ならばフィルムで使えば良いじゃん、ということで久しぶりにPENTAX MZ-Sを引っ張り出してみることにしました。ちょうど世代的にもFA Limitedレンズにはぴったりです。

 フィルムの選択肢はめっきり減ってしまいましたが、やはりここはリバーサルだろう、しかも鮮やかで派手な方が見栄えがして良かろうと言うことで、富士フイルムのVelvia 100を装填。MZ-S自身はAFもAEも自動巻き上げもあるので、使い始めてしまえば実はデジタルカメラと大きく使い勝手が変わるものではありません。

 MZ-Sはペンタックスのハイパー操作系の完成品みたいなものであり、絞りのコントロールにはレンズ側の絞りリングを使用します。K-5やK-30と決定的に操作感が違うのはこの点です。どちらが良いかと言えば、圧倒的に絞りリングによる操作の方が優れていると思います。

 ということで以下にこんな感じに撮れたよ、というイメージ画像を貼り付けておきます。仕上がったフィルムをライトボックスに乗せて、デジタルカメラで撮影したものなので、クリックして拡大しても意味はありません。アスペクト比4:3でパーフォレーション付きで切り取ってみました。撮影データはコマの上部に写し込まれています。これ中々優れた機能ですね。

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 ショッキングピンクのど派手な花。

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 新緑の木漏れ日

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 逆光の赤い花。絞りは開放。

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 写真を撮る人。これも開放。そこそこ距離はありますが、それでも無限遠のスカイツリーはしっかりボケています。周辺光量落ちもほとんどありません。かなり優等生ですね。

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 季節の花、紫陽花。

 と、ここまでがFA77mmで撮った写真です。フルサイズで使うと何とも言えない絶妙な画角。しかしボケの美しさは健在です。APS-Cに慣れてしまっているので、ファインダーを覗いているだけでも、画角とボケ量の関係がとても新鮮に感じます。大口径レンズですし、開放では周辺光量落ちがそれなりにあるかと思いましたが、ほとんど気になりませんでした。もちろん、デジタルになるとその辺の特性は大きく変わるのかもしれません。いずれにしても、これはやはりフルサイズで使いたくなります。というか、どんな焦点距離のレンズでもそうだと思うのですが、1.5倍の画角差があるともはや全く使い方が変わってしまうというか、別のレンズのように感じます。

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 最後に少しだけFA31mmF1.8ALも使ってみました。こちらはよりはっきりと画角の広さを感じます。苦手な画角になってしまいますが、それでもこれ一本あればとりあえずどこに行っても大丈夫と思えるような懐の深さがあります。35mmより広く、28mmほど遠近感が強調されない絶妙なところ。これこそフルサイズで使わないt意味がないレンズのように思えます。

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 でもね、やっぱりこれが出ました。ファインダー覗いていてもはっきり分かっていたので、手でハレキリをしたつもりだったのですが、仕上がりはこんなことになっていました。やはりこの無意味なフードの罪はかなり重いと思います。
 これ、フレアっていうのでしょうか?画面の下の方にはもちろんゴーストも出ています。APS-Cデジタルで使っていてもこんな感じで急激にコントラストが低下するのをことがあります。かといって逆光では必ずなるというわけでもなく、むしろ基本的に逆光には強いのに、何かの条件が重なるといきなりこうなるんですよね。とても気難しいレンズです。


 フィルムもいろんな意味でたまに使うと面白いですが、こんなに良いレンズがあるのだから、やっぱりKマウントのフルサイズデジタルが欲しいです(^^;