酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

Q7とK-50発表

 1週間くらい前から急激にネット上でも噂が広まり始めていましたが、昨日PENTAXから新製品が発表されました。Qマウントの新型機がQ7、Kマウントの新製品がK-50です。Qマウントに関してはレンズ(と言っていいのかどうか...?)も1本追加されています。それにしてもK-50のほうは全く予想も期待もしていなかった製品なのですが、Q7についてはかねてより待望のセンサーサイズ拡大版のQマウント機です。しかしこの時期にこういう内容で出てくるとは思ってもいなかったので、ちょっと虚を突かれてポカンとしてしまいました。

Q7_silver

 気を取り直してじっくりと見てみましょう。これは買わねばならぬのか、買わなくていいものなのか?

Q7 :買わねばならぬ!

 まずはQ7から。上に貼った写真がそうなのですが、外観はまるでQ10から変わっていないように見えます。120色のオーダーカラーも用意されているのも同じ。しかしセンサーサイズがこれまでの1/2.3インチから1/1.7インチに大型化しているのです。Qマウント登場当初から将来的に1/1.7インチになるのではないかと、噂され期待されていました。それが初代Qの登場から2年弱ほどでようやく実現したことになります。

 大型化した1/1.7インチのセンサーは裏面照射CMOSで12Mピクセル、アスペクト比は4:3です。外観があまりにもQ10と変わっていないので、もしかしてセンサーサイズが変わっただけかと思ってしまったのですが、子細に見ていくといくつか重大な変更点があるようです。

 一つは画像処理エンジンの変更。高速化して起動や処理速度が向上しているそうです。これは実使用感に影響があるかもしれません。この画像処理エンジンとセンサーサイズの変更によって、高感度性能も改善しISO12800まで設定可能になっています。何にしても動作が速くなるのは良いことです。そしてもう一つは電子水準器の搭載。これは素晴らしい!Qは電子水準器はおろか、撮影画像の縦位置記録もできなかったので大きな進歩です。

 さてレンズの対応ですが、当初から言われていたとおりこれまで発売済みのQマウントレンズは、ちゃんと1/1.7インチセンサーのQ7にも使えるようになっています。当然画角が変わるわけですが、フルサイズ換算焦点距離の対応は下の表のようになります。

レンズ名 実焦点距離 フルサイズ換算(Q/Q10) フルサイズ換算(Q7)
01 STABDARD PRIME 8.5mm 47mm 39mm
02 STABDARD ZOOM 5-15mm 27.5-83mm 23-69mm
03 FISHEYE 3.2mm 17.6mm(160°) 16.5mm(173°)
04 TOY LENS WIDE 6.3mm 35mm(64°) 33mm(67°)
05 TOY LENS TELEPHOTO 18mm 100mm(24.5°) 94mm(26°)
06 TELEPHOTO ZOOM 15-45mm 83-248mm 69-207mm

 フルサイズ焦点距離への換算係数は、Q/Q10が5.5倍だったのに対し、Q7では4.6倍になります。つまり少しずつ広角側にシフトすることになります。こうなると02 STANDARD ZOOMが俄然面白そうなレンズになってきます。01 STANDARD PRIMEも絶妙な画角になってよりいっそう使いやすくなるかも。
 ただし、上の表をじっくり見るとわかるのですが、03から05の3つのトイシリーズのレンズは、完全に1/1.7インチセンサーをカバーするイメージサークルがないらしく、Q7の4.6倍という換算係数が使えません。これらのレンズを付けた場合は自動的にトリミングされて記録するそうです。特に03 FISHEYEは1/1.7インチで180°対角線魚眼になると思われていたので残念なところ。でもどうせトイレンズなのだから、四隅がけられても構わないわけで、せめて自動トリミングがオフにできると良いのに、と思います。

 ということで、いずれにしろこのカメラは買わざるを得ません。何色にするかが悩ましいところです。今回01 STANDARD PRIMEのカラバリが追加されたり、標準カラーのレンズキットにはカラバリ仕様の02 STANDARD ZOOMが付いてくるそうです。

Q7コンプリートキット :買えない!

 Q7の発売に合わせて、この写真のようなコンプリートキットなるものが限定数で発売されるそうです。

Q7_complete

 Auto110にもこういう全部入りのキットがありましたよね。ちなみにこのキットはブラックボディのみ。01と02がブラック仕様なのは当然として、01用のフジツボフードもブラック仕様になっているそうです。カラバリ仕様のフジツボフードは単品売りはされないようですので、これが特にレアアイテムになりそうです。

 お値段はヨドバシ.comで調べたところ12万円弱となっていました。高い!

07 MOUNT SHIELD LENS :買う!

 Q7と同時発売になるQマウントの7本目のレンズです。ユニークレンズシリーズのなかでも特にユニークな仕様のレンズです。

07_LENS

 その名も"MOUNT SHIELD LENS"というくらいですから、マウントキャップのようなレンズのようなよく分からない製品。焦点距離を伝える電気接点とか付いてるのでしょうか? これ実は2012年のCP+で参考出品されていたものがベースとなっていると思われますが、まさか開発に1年半かかったと言うことではないですよね(^^;
 焦点距離は11.5mm、Q/Q10に使うと63mm相当、Q7では53mm相当になるようです。絞りはF9固定でピントも固定です。

 マウントキャップとしては高いですが、レンズと思えば安いわけで、多分何に使えるのか分からないまま遊ぶだけだと思いますが、Qユーザーとしては買わないわけにはいかなさそうです。

K-50 :要らない

 そしていきなり登場したKマウントの新型機K-50です。K-30の発売から1年経ったとは言え、どうも釈然としない新型機です。

20130613_1a

 K-30はデザイン的に色々尖ってるしカラバリのラインナップを見ても明らかに男性向けの商品でした。一転してこのK-50ではデザインもカラバリのラインアップも普通に戻ったというか、K-x/K-r路線のどちらかというと女性向きになっているように思います。
 それはともかく、肝心の中身は?と見てみれば、これがどこをどうとってもK-30と同じなのです。スペックに表れる差異と言えば最高感度がISO51200まで1段だけ引き上げられているくらい。それ以外はファインダーも、防塵防滴ボディもAFもセンサーもほぼ細部にわたるまでほぼ同じカメラと言えそうです。となると、K-30のデザイン変更ともとれなくありません。K-30は一般的に不評だったと言われれば納得してしまいますが、それにしてもずいぶんマイルドになったものです。

 ちなみにカメラ本体は変わりがないもののキットレンズが変わっています。標準ズームの18-55mmもダブルズームキットに付いてくる55-300mm55-200mmも、キット仕様のDALレンズでありながら、WR化されています。これはパッケージとして大きな変更点かと思います。さらにどうもLi-Ion充電池は標準添付されず、単三電池ホルダーが付いてくるそうです。見かけ上の売値は下がるかもしれませんが、実用上はどうなんでしょう?

 中身がほぼ同じカメラでありながら、K-30はミドルクラスと言われていたのに対し、今回のK-50はエントリークラスと位置づけられています。それは一年の市場の変化とも撮れますし、PENTAXファンのひいき目で見れば、ラインナップの調整が行われている、と勘ぐりたくもなります。

 ということで、このK-50自体は素晴らしく良い一眼レフカメラだと思いますが、私はK-30を持っているし気に入っているので、K-50は必要なさそうです。