酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

さよならMD-90

 日本航空のMD-90が昨日3月30日でラストフライトを迎えました。MD-90は旧JASが17年前に導入した機体ですが、そのルーツは1965年に開発されたDC-9であり、日本においては東亜国内航空が39年前に導入したDC-9-40までさかのぼります。

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2011.8.15, JA005D / PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F7.1, 1/1000sec, ISO200, -0.3EV, AWB

 その後MD-81、MD-87に続きMD-90と、旧東亜国内航空および旧JASはDC-9ベースの新型機を導入し続け、日本航空と合併後もローカル線を中心に日本の空を飛び続けました。

 MD-90の退役により旧JASが独自に導入した機体が消滅するとともに(正確にはB777-289が残っていますが)、旧ダグラス製の旅客機は日本の空から消えてしまいます。

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2009.11.3, JA8062 / PENTAX K-7, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, F4.5, 1/400sec, ISO200, -0.3EV, AWB
 過去に羽田空港近辺で撮った写真をひっくり返してみたら、MD-90の勇壮が何枚か見つかりました。鉛筆のように細長くて特徴的な姿をしていますが、綺麗に写真に収めるのがとても難しい機体です。

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2010.1.14, JA8062 / PENTAX K-7, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, F5.6, 1/1000sec, ISO200, AWB
 一昨年くらいまではやたらに飛んできたのに、昨年に入ってから急に見かけなくなったように思います。退役が急速に進んでいたようです。

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2011.5.8, JA005D / PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F7.1, 1/1000sec, ISO200, -1EV, AWB
 MD-90の特徴はスリムな胴体とともに双発のリアエンジン、そしてT字型の尾翼です。オリジナルのDC-9は全長27mで約90人乗りで、こんなに細長くありませんでしたが、ダグラスの機体らしく、時代を追うごとに少しずつ延長されて行きました。DC-9-40で38m/125人、MD-80シリーズで45m/150人、そしてMD-90では46.5m/166人となりました。

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1990年頃, DC-9-40 / 撮影データ不明
 ノイズだらけでカラーバランスも崩れたひどい写真ですが、これは20年くらい前に撮ったDC-9-40。東亜国内航空カラーですが、当時すでに社名は日本エアシステムになっていたようです。

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2011.12.26, JA006D / PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F7.1, 1/200sec, ISO200, -0.7EV, AWB
 羽田空港にアプローチするMD-90。最低地上高が低くタラップなども機体に内蔵されているため、設備の乏しい空港でも運用できること、もちろん離着陸性能にも優れ、騒音も低く抑えられています。

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2010.10.26, JA8062 / PENTAX K-7, SIGMA APO120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSM, F8, 1/640sec, ISO200, -1EV, AWB
 細い機体の中は新幹線のように2-3でシートが並んでいます。断面は真円ではなく下部が絞られた独特の形状をしています。そして翼の形状も非常にシンプル。

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2011.5.8, JA004D / PENTAX K-x, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F5.6, 1/1600sec, ISO200, -0.7EV, AWB
 DC-8シリーズに続きダグラス製の旅客機としては商業的にも大成功を収めた機体でした。しかしダグラスは大型機の分野でDC-10に続きMD-11でも失敗し、それをこのMDシリーズはカバーすることができず、ボーイングに吸収合併されました。

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2011.5.8, JA006D / PENTAX K-x, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, F5.6, 1/400sec, ISO400, AWB
 時代はまさに200席以下の小型機を求めています。同じクラスのB737やA320は改良を重ね現在でも第一線で活躍し、生産が続けられています。MDシリーズもMD-90の次にMD-95という新型機が開発されていましたが、ボーイングに引き継がれた後B717と名前を変えて、申し訳程度に生産された後、2006年にディスコンとなりました。ボーイングとしてはこのクラスはB737があるのだから当然です。

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2011.8.15, JA8070D / PENTAX K-5, IGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F6.3, 1/1000sec, ISO200, -0.7EV, AWB
 私自身は実は東亜国内航空時代から日本でDC-9、MD-81、MD-87、MD-90のいずれも乗ったことがありませんが、海外では何度も乗ったことがあります。特にアメリカではよく使われている機体でした。一度中国ではリアのタラップから降りたこともあります。

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2011.8.15, JA8070D / PENTAX K-5, IGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F7.1, 1/1000sec, ISO200, -1EV, AWB
 JALを退役するMD-90も17機全機がアメリカのデルタ航空に売却され、現役でそのまま使われるそうです。またどこか旅先で出会えるかもしれません。