酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

FUJIFILM GA645Zi

 訳あって中判のフィルムカメラを(タダで)手に入れてしまいました。そのカメラとはタイトルにある通り、富士フイルム製のGA645Ziです。フォーマットサイズは6×4.5版でズームレンズ一体型、実像式のズームファインダーを備え、AFもAEも搭載、フィルム巻き上げも自動です。つまり誰にでも簡単に使える中判カメラです。

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 これは面白そうです。いったいどんな写真が撮れるのでしょうか? 早速ブローニーフィルムを買ってきて装填し、写真を撮りに行ってきました。

 撮れた写真をご紹介する前に、どんなカメラなのか簡単に見てみましょう。

 まず、レンズはスーパーECBフジノン55-90mm F4.5-6.9を搭載。135換算で34-56mm相当の画角となります。シャッターはレンズシャッターで最高速は1/700sec、最短撮影距離は1m。GN12のポップアップ式ストロボまで内蔵しており、まさにコンパクトカメラのようです。

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 望遠端までズームするとこのくらいに伸びます。ズームはパワーズームで、無段階ではなく実際には四段階のステップズームとなっています。レンズは沈胴式で電源OFFにすると、ワイド端の状態よりも引っ込んで更に小さくなります。

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 操作系もとてもシンプル。電源スイッチを兼ねたモードダイヤルと、電子ダイヤルがあって、ほとんどの操作はこれだけで出来ます。モードダイヤルの"P"と"A"はもちろん、プログラムオートと絞り優先オートを表していますが、"AS"というのは「絞り優先スローシンクロモード」だそうです。そして"M"はマニュアルです。

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 背面の様子。裏蓋に小さなモノクロの液晶表示がついており、フィルムカウントやISO感度、電池残量などが表示されます。シャッターボタンを半押しして露出計を作動させると、シャッタースピードと絞り値も表示されますが、同時にファインダー内にも露出値とAFの距離情報が表示されます。
 ファインダーは視度調整付きで、非常に見やすいです。ただし、一眼レフファインダーでもライブビューでもないので、本当にどこにピントが来ているか、アウトフォーカス部はどのくらいぼけるのか?などは分かりません。

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 裏蓋を開けるとこんな感じ。電源が入っていてワイド端の状態。後玉はかなり丸くて大きなレンズです。そしてフィルムは横方向に巻き取りなので、普通に構えると縦位置になります。ファインダーももちろん縦長。なかなか新鮮です。ちなみにPENTAX 645は横位置になるようにフィルムは縦方向に装填したはず。645Dも普通に横長ですね。

 ブローニーフィルムを使いますので、スプールの扱いは他の中判カメラと同じですが、それ以外はほとんどイージーローディングと言って差し支えないほど簡単です。スプールを巻き取り側にセットしたら、あとはベロの先を差し込んで裏蓋を閉じるだけ。シャッターを押せば1コマ目まで自動で巻き上がります。

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 こんなに簡単なカメラですが、さすが中判とあってそれなりに大きいです。といってもPENTAX Qと並べてみてもこの程度。重量は885gとそれなりにありますが、ちょっとしたデジタル一眼レフのレンズ込みよりもずっと軽いです。

 さて、実は先日の小江戸川越遠足には、PENTAX QだけでなくこのGA645Ziも持って行きました。デジタルとフィルムという違いもありますが、撮像フォーマットサイズの違いも相当なものです。面積比にして約90倍ほど違うはず。

 以下にGA645Ziで撮った写真を5枚貼っておきます。フィルムはFUJIFILMのVelvia 100Fを使いました。フィルムスキャンではなくライトボックスに載せたフィルムをデジタルカメラ(PENTAX K-x + DA18-135mm)で撮影したものです。ですので、画質云々ではなくあくまでも雰囲気だけ、ということで。

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 以上、メモをしていないので撮影データは分かりません。黒つぶれしているように見えるところは、実物をよく見るとしっかりと階調が残っていますが、実際ポジからプリントするとこのくらいにコントラスト上がってしまいそう。リバーサル風の撮影モードというのが、最近のデジタルカメラにはあったりしますが、やはり本物には敵いません。デジタルの時代だからこそたまに使うフィルムは面白いです。しかも中判。デジタルではなかなか中判には手が出ませんから。

 ハッセルブラッドはかなり気合いを入れないと、なかなか使えませんが、このGA645Ziはまさに中判のコンパクトカメラです。こうなるとこのコンセプトでもう少し大きなフォーマットだと良いのに、って思ってしまいます。6x6とか6x7とか。そのほうがデジタルで味わえない世界により踏み込んでいけそう。

 って、実際に富士フイルムは今でも6x7判のフィルムカメラを現行製品として売っていました。それも昔の製品ではなく昨年発売した新製品と言うから素晴らしいですね。いえ、もちろん買えませんけど(A^^;