酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

2012年F1第16戦 韓国GP

 第15戦日本GPの興奮もさめやらぬ先週末、韓国GPが行われました。ということで、またまたF1カテゴリーのエントリーが続くこととなってしまいましたが、この季節は仕方ありません(^^;
 韓国GPは今年で3回目。当初からいろいろな問題を抱え、観客も入らずに盛り上がりに欠けると言われ、早々に開催の危機が言われているレースでしたが、とりあえず今年は無事に行われました。テレビで見る範囲では、思ったよりもお客さんが入ってるように思えました。とは言え、鈴鹿の日本GPとはいろいろな意味でレベルが違うようです(その日本GPにもひどい運営が行なわれた黒歴史はありますけど)。

 アロンソがリタイヤし、ベッテルが今季3勝目を挙げた日本GPで、チャンピオン争いは振り出しに戻りました。アロンソが日本GP後にコメントしたように、ここからまた、ベッテルと1対1の5戦限りのミニグランプリが始まったようなものだと言えそうです。さて、そのミニチャンピオンシップの初戦の結果はどうなったでしょうか?

王者の復活

 秋のアジアラウンドに入ってからシンガポールと日本を2連勝し、勢いに乗ってきたベッテルは、予選で少し躓いてポールポジションこそ取れなかったものの、スタートで鮮やかにトップを奪うとそのまま圧勝。まるでポールtoウィンを決めたかのような安定感でした。
 アロンソは3位に入ったもの合計ポイントは逆転し、ベッテルの6ポイントリード。とは言えまだ1回の優勝でひっくり返せる範囲内です。状況はアロンソに不利なのは確かですが、ベッテルにとっても残りをすべて勝つつもりで行かないといけない状況は変わりません。残り4戦がますます面白くなってきました。
 ちなみに、レース終盤にチームはベッテルのタイヤを相当気にして、しきりに無線でスローダウンを促していましたが、あれは本当にタイヤがダメだったのではなく、とにかくベッテルに無茶をさせない(ファステストラップを狙ったアタックをさせない)ための、チームとベッテル間の駆け引きだったのでは無いかと思いました。
 ベッテルは本当にタイヤの状態を無視して無茶をするドライバーなのか、あるいはちゃんと自分でマネージメント出来ているからこそ、ファステストラップを狙いに来るのか?
 結果がすべてを物語っているようにも思えます。

セカンドの復活

 日本GPではタイヤ戦略の妙で小林可夢偉を出し抜き、2位をさらっていったマッサですが、その力がまぐれでなかったことを今回も良いレースをすることで証明して見せました。アロンソに続く4位でフィニッシュしたわけですが、ペースはアロンソよりも良くて、3位を取れる力がありそうでした。
 事故から復帰してからはずっと不調が続き、フェラーリのシートももはや今年で終わりと見られていましたが、ここへきて一転して契約延長となりました。復調の兆しは日本と韓国での活躍によって、本物と認められたと言うことなのでしょう。
 テレビの解説者は試しにアロンその前に出して、2位を行くウェバーにプレッシャーをかけてみれば良いのに、みたいな極端な奇襲作戦を言っていましたが、もしかしたらそれもありだったのかも?と思います。しかし、その奇襲が成功するにしろ、失敗するにしろ、最後には"Fernando is faster than you"(=ポジションを戻せ)と言われていたはずです。
 もしそうなっていたら、その後の契約延長のニュースはマッサ本人にとっても少し違った意味に聞こえたかも知れません。

オープニングラップのクラッシュ

 注目のグロージャンは今回は誰にもぶつからずにレースを終えることが出来ました。オープニングラップに限らず、レース中にバトルになると、大げさなくらいに接触を回避しようとする行動が、やや痛々しいというか、滑稽というか。それはともかく、今回のレースのオープニングラップで起きたクラッシュは、グロージャンによるものではなく、小林可夢偉が引き起こしたことになっています。
 3コーナーに向かうストレートエンドで、バトンのフロントタイヤに激突しながらコースを飛び出していく小林可夢偉のザウバーは、なぜかその時点ですでにリアタイヤが完全にパンクしていました。高速のストレート走行中に誰かにリアタイヤを切られ、ブレーキも利かずコントロールを失った上に、バトンとロズベルグに道を塞がれてしまっい、行き場を失い発生した事故であることは明らかです。
 ペナルティについては、現在のレギュレーションがそうなのであれば仕方ないところでしょう。しかし、基本的にはレーシングアクシデントであり、小林可夢偉はタイヤを切られ、道がふさがれるような場所にいたという以外に、明確な非があるとは思えません。
 本人が非を認める発言をした以上、テレビの画面では分からないことが当然現場では起きていたのでしょうが、今回のようなレーシングアクシデントに対し、特定のドライバーを非難する、感情的で一方的なコメントを残すドライバーがいることにも驚きを隠せません。

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 次戦は来週末、2年目のインドGPです。今シーズンのF1も残すところあと4戦。チャンピオン争いとともにザウバーがメルセデスの上に行けるか? 小林可夢偉はポイントランキングで10位に入れるか? などなど、いろいろと見所満載です。