酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

富士総合火力演習 2012 (前段演習編)

 昨年に続き、今年も陸上自衛隊の富士総合火力演習を見に行ってきました。一般公開演習は今度の日曜日に行われますが、その一週間前から富士学校主催の予行演習が毎日行われています。ただし"予行演習"と言っても内容は完全に一般公開演習と同様のプログラムが実施されます。縁あって火曜日に行われた第一学校予行を見に行く機会に恵まれました。夏休みが明けたばかりの平日でしたが、この幸運を逃すのはあまりに惜しく、何とか休みを取って行ってきました。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/500sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 290mm)
 昨年とは打って変わって天候は超快晴。現地に着いてみれば、さすがに都内よりも気温は低くて風が気持ちよかったですが、容赦なく照りつける太陽は健在。どこにも隠れる場所がないだだっ広い場所で、日焼け対策、熱中症対策は重要です。


 到着したのは演習開始の約1時間前。スタンドはもう8割方埋まっていましたが、そこそこ良い位置に何とかスペースを見つけました。シート席も前の方は埋まっています。平日とは言え思ったより混んでいると感じましたが、本番の日曜日になるとこれとは比にならないほどの人出になるそうです。
 カメラはいつものPENTAX K-5、レンズはSIGMAの50-500mmです。昨年は借り物でしたが今年は自前のレンズ。それに標準ズームとPENTAX Qも念のため持って行きました。まずは前段演習編です。

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PENTAX Q, 02 STANDARD ZOOM, P AUTO(F4.5, 1/800sec, ISO125, AWB, 9.5mm)
 今週は本当に良い天気が続いています。この日も超快晴で、遠方の標的エリアも良く見えますし、その背後には巨大な富士山がくっきり聳えています。宝永火口側ですし真夏なので冠雪してないのがちょっと寂しいですが。この後富士山には少し雲がかかりましたが、基本的にこの状態のドピーカンが続きました。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/400sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 75mm)
 いよいよ前段演習の開始です。まずは遠距離火力の演習からです。昨年は目標が見えないので軒並み実弾は撃ちませんでしたが、今年はもちろんやります。右から99式自走155mmりゅう弾砲が2両、203mm自走りゅう弾砲、155mmりゅう弾砲FH70です。同時に撃ってるようですが、タイミングと方向を精密にコントロールしています。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/640sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 75mm)
 ...その結果、着弾前に爆発させて本物の富士山の前に、砲弾で富士山を描きます。名物とも言える有名な演習ですがこれも去年はやらなかったので初めて見ることが出来ました。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/400sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 次は中距離火力。まずは81mm迫撃砲。かなり小型で人が持ち運べる武器です。発射された瞬間で弾が飛び出しているところ。弾は砲塔部の真下にいる隊員が直前に前込していました。かなり大きな角度で打ち上げるんですね。その後、89式装甲戦闘車や最新鋭の中距離多目的誘導弾などが登場しました(写真は割愛)。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/400sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 これは... 武器ではありません。広報部隊のカメラマンでしょうか。観客エリアから撮っていたのでもしかしたら私用なのかも? そのわりにはヘルメットまできっちりフル装備ですが。キヤノンのデジタル一眼レフ(機種不明)に私と同じSIGMAの50-500をつけて撮影中。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 そして近距離火力の演習です。ここからヘリコプターがじゃんじゃん登場します。UH-1から対戦車地雷の散布した後にタンデムローターの超大型ヘリ、CH-47JAの登場です。これが結構低空で目の前までやって来ます。かなりの迫力。最大で55人を乗せて1,000kmの航続距離があるそうで、東日本大震災の救援でも活躍したヘリだそうです。
 ちなみにヘリはローターの回転感を出すためにもっと遅いシャッタースピードで撮るのが基本ですが、気が回らずに高速シャッター切ってしまいました。なので、ローターが中途半端に止まってしまっています。以降の写真も同様です。去年は暗かったので自然とシャッタースピードが落ちたのですが、今回みたいに晴れの日は意識して調整しないとダメですね。失敗した...(-_-#

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F9 AUTO(1/400sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 190mm)
 で、ここでやるのはアレです。着陸することなくロープを使って地上での任務を負った隊員達を下ろし、そして作戦完遂後に再び着陸することなくロープで隊員達を回収する、という訓練。水をまいた訓練エリアもCH-47Jの強烈なローターの風圧によって、濛々と砂埃が舞います。完全に乾いてるのではなく、湿った泥粒が観客席まで飛んでくるのです。おかげでレンズの前玉も一気に汚れてしまいました。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F10 AUTO(1/400sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 はい、無事に隊員回収の図。5人まとめてつり上げられています。地上の敵を警戒して銃を下に向けています。まるで人形のようですけど、格好いいですね、これ。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 そうこうしているうちに、地上では軽装甲機動車上から01式軽対戦車誘導弾を発射。砲弾が飛び出る直前はこんなに火炎を噴きます。これ、ハッチの蓋で隠れていますが人が構えています。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 200mm)
 対人狙撃銃をもつ兵士。実際に演習エリアでは遠くの小さな標的を打ち抜くという実演もされますが、小さくて分かりづらいので観客席の前でどういう姿をしているのかサンプルを見せてくれます。見た目がちょっと怖いですね。こんな人に狙われたくありません。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 いよいよ前段演習はクライマックスに入ってきました。次はヘリ火力演習ということで攻撃型のヘリコプターが登場。まずは対戦車のAH-1S、通称コブラです。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F9 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 240mm)
 次に戦闘ヘリコプターAH-64D、通称アパッチです。私のような素人が見ると一見コブラと見分けがつきにくいですが、ローター上におまんじゅうがある方がアパッチと覚えました。背景は富士山の山肌です。コブラやアパッチなどの攻撃型ヘリは、動きが速くて機敏なので、追いかけるのが大変です。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/500sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 450mm)
 こちらは逆に敵のヘリに対する対空火力、87式自走高射機関砲です。空には向けていませんが、やたらに打ちまくって自分の周囲に砂煙を巻き起こしていました。薬莢のようなものも横に飛んでいるのが分かります。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/640sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 290mm)
 そして戦車の登場です。74式のあとに90式が登場。高速で走行しながらの砲撃。いつ撃つのかタイミングが分からず、砲撃の火炎をモノにするのは至難の業です。この写真は砲撃後少し立った後に吐き出される白煙。これはたくさん撮れていました(A^^;ちなみにトップに貼った写真も90式戦車の走行しながらの砲撃のシーンです。狙っていた戦車ではなく背後の戦車が撃った火炎ですけど。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 今回の総火演の一番の目玉がやって来ました。昨年あたりから配備が始まったばかりの最新型、10式(ひとまるしき)戦車です。90式よりも少し小型化されていますが、これまた素人目には見た目がそっくり。でももちろん中身は別物で20年の技術の進歩は伊達ではありません。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 走りながら撃つなんてことは朝飯前で、10式はスラローム走行しながら正確に標的を砲撃することが出来ます(こちらで動画が見られます)。演習エリアをジグザグに、しかも結構な速度で走る10式戦車をファインダーで追うだけでも大変なのに、その間に標的を正確撃ってしまうのだから、もう火炎を写真に捕らえようがありません。それに音と衝撃波はすごい迫力です。さすが最新型!

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/1250sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 170mm)
 10式戦車の余韻に浸っていると、上空遙か高いところをヘリが飛んでいます。そして何かが降ってきました...。前段演習のフィナーレ、陸上自衛隊の花型、空挺降下です。これも昨年は悪天候でやりませんでした。今年は絶好の降下日和。遠くから見てると優雅なパラグライダーに見えます。昔は習志野演習場で、文字通り演習しているのをよく見たものですが。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/800sec, ISO200, -0.7EV, AWB, 500mm)
 5人1組で2組の空挺部隊が降りてきました。全員演習エリアのほぼ同じ場所にふわりと柔らかく着陸。見ていると簡単で楽しそうですが、もちろん超高度な技術が要求されるはず。口をポカンと開けて見入ってしまいました。

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PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, F8 AUTO(1/320sec, ISO400, -0.7EV, AWB, 500mm)
 地上に降り立ったらそれで終わりではなく、素早くパラシュートを畳んで、胸に抱えてとりあえず安全なところへ待避。この灼熱の中大変そうです。

 約一時間、目を離す隙もないほど内容盛りだくさんな前段演習が終了です。昨年は悪天候で遠中距離の砲撃はしなかったですし、空挺降下などは中止になってしまったりしたのですが、今年は好天に恵まれてフルコースの演習を見ることが出来ました。この様子なら後段演習にも期待できそうです。

 ということで(後段演習編)へ続く。

※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります
 富士総合火力演習 2012 -a set on Flickr



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