酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

2011年F1第16戦 韓国GP

 もう1週間以上も前のことですが、日本GPの翌週に韓国GPが行われました。一応テレビで観戦したという記録の意味で、いつも通り観戦感想エントリーを書いておきます。
 昨年はほとんどサーキットが未完成のまま強硬開催された感があった韓国GPですが、1年経ってすっかり出来上がってるかと思えば、チーム関係者のいろいろな話によると、1年前から時間が止まっているかのようだとのこと。当然サーキット周辺施設(特にホテル)含めて大きな変わりはなかったようです。それでも1年前も走れたのだから今年もトラックではF1マシンが走ります。まさに1週間前に鈴鹿を走っていたあのマシンとドライバーたちが。
 ドライバーズ・チャンピオンは鈴鹿で決まりましたが、2位以下は激しく争っていますし、コンストラクターズ・チャンピオンシップも同様。「チャンピオンシップで2位になるよりも、あと1回でも優勝することを目指す」とアロンソはコメントするなど、決して消化試合ではない、白熱したレースとなりました。

「僕らはモンツァやここのようにロングストレートのあるサーキットですごく強い」 セバスチャン・ベッテル/レッドブル

 ポールポジションを逃したものの、オープニングラップで鮮やかにハミルトンをオーバテイクしてトップに立ち、あとはお得意の独走体勢で今季10勝目をあげたベッテル。とはいえ、前半戦のように圧倒的なスピードでギャップを稼ぐわけでもなく、結構綱渡りのトップ独走のように見えました。何かが少しずつうまくいかなくなると、日本GPのようにトップを失うことになりそうでしたが、今回は絶妙にバランスを取って持ちこたえたようです。
 しかし彼のコメントにもあるように、コーナリング・マシンと言われているレッドブルが、実はストレートが長い超高速サーキットにも強いとなると、手のつけようがありません。ニューウェイのマシンが速いの確かですが、最近のレース内容から見て、彼自身の速さとレースの上手さ、勝負強さ、チャンピオンとしての適性を疑う人はもういないでしょう。

「まあまあ悪くない」 ルイス・ハミルトン/マクラーレン

 最近ハミルトンの様子がおかしいのは、レースでの暴れっぷりを各方面から批判されて、いじめられているせいなのか?あるいは逆に様子がおかしいからレース内容も乱れているのか? 各種様々な説がありますが、今回そこそこ良いレースをしたにも関わらず、愛想のない対応をメディアにしています。レース自体はポールからスタートしたのに2位に終わったため、がっかりしていると取ることもできますが、ポールを取った予選後の表情も憮然としていたのは、やはり何か問題を抱えているからなのでしょう。ヒール役に徹するのもいいですが、F1ドライバーはもう少しにこやかにしたほうが良いのではないかと思います。
 それはさておき、レース内容は悪くありませんでした。確かにポールからスタートしてトップを守れなかった点は反省点かもしれませんが、今回はチームメイトのバトンよりもペースが良かったですし、レース後半で長い周回に渡って冷静にウェバーを抑え込んだレースぶりはフェアでしたし、とても見応えがありました。安定してこういうレースができれば誰もバッシングはしないと思います。

「調子が悪いときに不運が襲う」 小林可夢偉/ザウバー

 これで6戦連続ノーポイント。快進撃を続け明るい未来が思い描けていた前半戦に比べて、最近はなんだか来季以降のシートを心配してしまうくらいの不調ぶり。日本GPの決勝はチームメイトのペレスと結果の差が目立ちましたが、今回は両者ともにチームロータスより下位に終わるという体たらく。マシンのスピードが決定的に不足している上に、作戦でも失敗し、さらにレース中に不運が襲うという悪循環に見舞われました。これまでもマシンのスピード不足を作戦と腕でカバーしてきた小林ですが、最近はキラッと光る何かがレースから感じられません。
 ザウバーは現在コンストラクターズ・ランキングで微妙な位置にいます。数戦前にフォースインディアに5位の座を奪われたばかりで、もうすぐトロロッソにも追いつかれそう。ランキングは来年の収入に直結するだけに、下位チームに取っては名誉だけでなく存亡に関わる重大問題です。チーム全体の力が必要ですが、ファーストドライバーにも大きな重圧がかかっているはず。残り3戦は正念場だと思います。

韓国GPは存亡の危機?

 昨年から始まったばかりの韓国GPは早くも存亡の危機が囁かれています。チケットは売れず費用は嵩むばかり。F1開催の収支が合わないのは他のレースでも言われていますが、特に状況はひどそうです。一方、我が日本GPは観客数はF1カレンダー中随一の多さと高さを誇りますが、やはり数億円単位で微妙に赤字を出しているともいわれています。
 新興国のレースが根付かず、オールドレースもやっていけなくなるのはF1のブランドに取って良くないことなはず。なんとか大人の解決が図られればと思います。

 次回は今週末、インドGPです。これまた新興国で今年初開催のレース。昨年の韓国並に実現するかどうかドタバタがありましたが、何とか実現されるそうです。

 なお、韓国GPのリザルトはこちらです。