酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

F1日本GP2011 予選

 午前中のフリー走行3回目が終わり、午後はいよいよ公式予選です。昨年は大雨により予選が翌日に延期されて大荒れとなりましたが、今年は天候に恵まれてタイムスケジュール通りに進行していきます。予選開始時刻は午後2時。ノックアウト方式の3つのセッションとインターバルを入れてきっかり1時間勝負。各ドライバーの本気アタックがいよいよ見られます。

IMGP0669
小林可夢偉/ザウバー C30 Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F9, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 290mm, 銀残し)

 撮影場所はDスタンドのカメラマンチケット専用エリアを目論んでいたのですが、予選開始20分くらい前に到着した時点では満員で、もうほとんどカメラを構えられる隙間が残っていませんでした。やはりここは人気があるようです。なので次の選択肢として、C2スタンドの西端に用意された専用エリアに行くことに。ここはまだスペースが十分に残っていました。

 この日の観客数は公式発表で6万2千人。西コースに比べるとこの辺はまったく違うサーキットに来たかのような混雑ぶりでした。のどかな田舎の風景の中を走るF1も味わいがありますが、やはり年に1度のお祭りですのでこのくらい活気があるのも良いものです。

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Cスタンドのカメラマン専用エリアはS字の最終区間が目の前

 背後には森があってちょうど午後の日差しを遮ってくれます。ひんやりとした空気が感じられて、しかも地面は草の生えた土手に丸太を埋め込んだだけの斜面。とても気持ちの良い場所です。上の写真はそのカメラマンチケット専用エリアの様子。混んでるとは言ってもこの程度。狭いシートにぎゅうぎゅう詰めされる、通常の指定席よりは自由です。もちろんみんな望遠レンズをつけた一眼レフカメラを持って、写真を撮ることを目的にした人たち。紫色のビブスはチケット代わりです。これを着ていれば専用エリアには自由に出入りできます。


より大きな地図で F1日本GP2011 撮影ポイント を表示

 同じC2スタンドとは言っても、金曜日の午前に行った2コーナー寄りの席とは、見える風景がだいぶ違います。どちらも一長一短で捨てがたいのですが。こちらも、2コーナーの立ち上がりから逆バンクまでが見渡せ、S字の2個目はちょうど目の前。上から見下ろすかたちになりますが、コースにとても近くフェンスも低く、正面には大型スクリーンもあって、絶好の撮影&観戦ポイントです。

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セバスチャン・ベッテル/レッドブル RB7 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F13, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 290mm)

 目の前を走り抜けていくベッテル。Q3でスーパーラップを叩き出した周回だったと思います。これは今回撮影したカットの中で、もっともピタッと止まった1枚。良い写真かどうかは別にして。少しトリミングしていますが、300mm程度でもここまで寄れる近さです。

IMGP0353
ブルーノ・セナ/ルノー R33 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)


IMGP0288
小林可夢偉/ザウバー C30 Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F11, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)

 Q1は20分。ここで16位までが決まります。上位のチームはプライムタイヤで余裕のアタック。通過圏ギリギリの下位チームはソフトタイヤも投入して何度もアタックを重ねます。そんな中、ある意味今回の日本GPでの一番のハイライトとも言える、小林可夢偉の渾身のアタック。ソフトタイヤを使い、鈴鹿名物の超高速コーナー130RをDRSを開けたまま走り抜け、なんとQ3でトップタイムを記録。これには場内も大きくどよめきました。

IMGP0691
ルイス・ハミルトン/マクラーレン MP-4-26 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)


IMGP0134
ミハエル・シューマッハ/メルセデス W02 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/320sec AUTO (F7.1, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 170mm)


IMGP0761
フェルナンド・アロンソ/フェラーリ 150°Italia Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/320sec AUTO (F7.1, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 170mm)

 続くQ2では上位10台が決まります。順当に行けば3強6台は決まりとして、あとの4つのグリッドを巡って他のチームによる争いとなりますが、最近はメルセデスが抜き出ているので残るは2つ... のはずでしたが、ニコ・ロズベルグがマシントラブルで予選に出走できず。3つのグリッドをルノー、フォースインディア、ザウバー、トロロッソが奪い合い。結果ルノーの2台と、先ほどトップタイムを叩き出した小林可夢偉が見事にトップ10に残りました。と言っても、上位チームも本気アタックをしてくるQ2はQ3に比べて1秒以上タイムが速くなっています。

IMGP0276
パストール・マルドナド/ウィリアムズ FW33 Cosworth
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F11, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)


IMGP0709
マーク・ウェバー/レッドブル RB7 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)


IMGP0224
ハイミ・アルグエルスアリ/トロロッソ STR6 Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -1.3EV, WB:AUTO, 500mm)

 そして最後のQ3も熾烈な争いでした。フリー走行から調子のよかったジェンソン・バトンを9/1000秒の差で上回ってセバスチャン・ベッテルがポールポジションを獲得しました。そして小林可夢偉はセッション開始直後にプライムタイヤで出てきて、一応アタックラップに入ったものの、途中で諦めてそのままピットイン。これが後の審議において、「アタックする意志を見せた」という理由により、ノータイムの3人を差しおいて7番グリッドを獲得することになりました。
 上位5台のQ3タイムは1分30秒台。2006年に記録されたミハエル・シューマッハのコースレコード1分28秒台には届きませんでした。

IMGP0269
エイドリアン・スーティル/フォースインディア VJM04 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F16, ISO100, -1.3EV, WB:AUTO, 500mm)


IMGP0230
マーク・ウェバー/レッドブル RB7 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F11, ISO100, -1.3EV, WB:AUTO, 500mm)

 このポイントからは、S字の二つ目のコーナーのクリップがちょうど真正面に見えます。マシンはある程度の速いものの一定の速度でやってくるので、ファインダーで追いやすいかと思ったのですが、1つ目のコーナーを抜けて2つ目に切り込んでいくときのF1の挙動は予想以上に鋭く、ステアリングを逆に切った瞬間にあっという間にフレームアウトしてしまいます。しかもみんな本気アタック中ですし。撮影は見た目よりもかなり難しいポイントでした。
 日影だったこともあってか、午前中に多発した熱暴走はまったく発生せず。うまく撮れていなくても今回ばかりはカメラのせいにはできません(A^^;

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 1時間の予選はあっという間に終了。小林可夢偉の大活躍によって予想以上に盛り上がりました。ということで、日が傾いてきた中、今日も帰途につきます。鈴鹿サーキットと近鉄白子駅を結ぶ三重交通のシャトルバスは信じられないくらいに順調。待ち行列が止まることなく進み、立ち止まって休む暇もありません。この運行のスムーズさと効率の良さはさすが25年の経験と言ったところでしょうか。
 10万人が集まり混雑するイベントとはいえ、安心して予選やレースを最後まで楽しめるのは、不便なりにも交通の便がしっかりと整っているからに他なりません。鈴鹿のF1日本GP運営に対する真面目さとホスピタリティのレベルの高さを実感すればするほど、2007年の悪夢の日本GPに対する怒りがいまだにこみ上げてきます。

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 さて、今宵も名古屋で夕食です。名古屋駅から歩いて10分ほどのところにある。手羽先屋さんにいきました。というか、世界の山ちゃんですけど。ここは禁煙フロアがある珍しい店舗。安いなりにとてもおいしい手羽先を堪能しました。
 この日はとにかく歩きまくって疲れました。お酒も程々にしてホテルへ戻りました。明日はいよいよ決勝です。

 <番外編につづく予定>

※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります
 F1日本GP 2011 -a set on Flickr