酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

肴や 呉平

 品川港南口を出て真っ正面。開発から取り残されたかのような、小さな雑居ビルが並ぶ飲み屋街の端っこにひっそりと佇むこのお店。この日の同行者が選んだ候補店の一つで、少々お値段がお高いけれども、焼酎と日本酒の品揃えは素晴らしい、とのこと。品川で飲むとなると、手軽にチェーン居酒屋に入りがちですが、こんなお店もあったんだと、物珍しさも手伝って入ってみることにしました。

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 焼酎と日本酒というからにはもちろん和食がメイン。新鮮なお刺身とお寿司が売りのようですが、普通に揚げ物焼き物など居酒屋メニューも揃っています。メニューを眺めた感じでは、そんなに高いようには思えません。

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 生ビールで乾杯の後、まずいきなりお刺身五点盛り。マグロ、帆立、タイ、アジ、ウニと、かなり豪華です。しかもかなり美味いです。

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 次は本日のお勧めに書いてあったキスの天ぷら。って、写真ではエノキが目立ってますが。これを赤い粗塩でいただきます。いやいや、これは素晴らしい。

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 生ビールもキンキンに冷えていてとてもおいしかったのですが、やはりこの料理には日本酒でしょ!と思いつつも、焼酎メニューに変なものを見つけたので発注してしまいました。というのは「牛乳焼酎」なるものがあったのです。その名は「牧場の夢」。北海道産かと思えば、やはり焼酎だけあって熊本で作られているそうです。
 お店の人曰く、米焼酎が好きな人にはピッタリだそうです。出てきたグラスは真っ白な乳白色... ではなくて透明な液体でした。飲んでみると確かに非常に芳醇で濃い米焼酎のよう。でもほんのり牛乳っぽい香りがするような気がします。まろやかでとても美味いです。これ、気に入りました。

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 お次は三重産のカマスの塩焼き。すごい顔してます。実際にこれ怖い魚なんですよね。でも身はおいしいです。白身の塩焼きにレモンを搾って大根おろしと醤油で食べると、まるで川魚のようなさっぱり感。
 ちなみにこの日はメニューにはないけれども焼き用のノドグロもあるよ、と言われてとても迷ったのですが、カマスの3倍くらいのお値段だったので、涙をのんで諦めました。

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 お魚ばかりでは育ち盛りのおじさんたちには物足りないので、鶏の串焼き盛り合わせなども発注。一気に普通の居酒屋らしくなってきます。味の方も普通の居酒屋レベルでした。やはりここは魚貝のお店ですね。

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 遅ればせながらようやく日本酒に。焼酎は160種以上ありますし、日本酒はそこまで多くないですが、なかなか良い銘柄が数多く並んでいました。まだまだ東北支援ということで、宮城の橘屋の特別純米をいただきました。いやいや、旨味が濃いのにさっぱりしていて、お魚や塩味が濃い和食には良く合いそうです。やっぱり日本酒は良いですねぇ。喉に染みいります。翌日を気にしなければもっと飲んでしまうところでした。

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 と、ここまで上品に和食とお酒を楽しんだようでいて、実はこんなものも食べています。しかも二皿も。でもただのポテトフライではなく、「ポテトフライのアンチョビバター」です。単なる塩による味付けとは風味が違いました。ちょっと脂っぽいけど、しょっぱくて白身の食べ物。日本酒に合うとは言いませんが、焼酎には意外に合います。

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 最後はシジミのお味噌汁をいただきました。店員さんは、「えっ?お味噌汁だけで良いですか? お寿司は食べませんか??」と意外そうな反応でしたが、すでにお腹いっぱいでご飯ものは入りそうにありません。

 さて、お会計をしてみれば確かにちょっと高めでした。お酒も料理もレベルが高いだけに、少しずつお値段が張ってるのですよね。ここで本気で飲んでしまうと、1万円近くかかってしまいそうです。でも、量も満足できるしなによりも質を考えると決して高くはありません。


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