酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

ニセコ 2010-2011(3日目)

 2日目からの続きです。明けて3日目は土曜日。世間では特に連休ということもなく、普通の週末。しかし今週はよく冷え込んで雪が降った上に、この週末は天候の回復が見込めるとあって、人出は多いのではないかと思われます。
 起床は昨日よりもやや遅めになったのは、飲みすぎのせいではなく、慣れない運動で体にかなり疲労がたまってきたせい。でも何だかんだで挽回し、やはり9時過ぎにはゲレンデに立っていました。

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 晴れるといわれていた天候はやや微妙な感じ。でも今日こそはすべてのリフトが運行されているそうです。ということで、全山共通リフト券を購入し、過去行ったことのないニセコビレッジやアンヌプリを目指してみることにしました。
 ここまで一口に"ニセコ"と書いてきましたが、実際のところニセコは、ニセコアンヌプリ国際スキー場ニセコビレッジスキー場ニセコグランヒラフスキー場ニセコHANAZONOリゾートの4つに分かれており、この4つのスキー場をまとめてニセコユナイテッドと呼び、全山共通リフト券を買えば、どこでも自由に滑ることができます(ただし、グランヒラフとHANAZONOはもともと共通リフト券になっています)。

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 まずはヒラフゴンドラからペアリフトを乗り継いでキング第5リフトに乗り、ゲレンデ最上部へ。リフトを降りてみると... 何となく景色は明るいのですが、視界がかなり悪いようです。吹雪と言うほどではないのですが、風もあって雪の量も心なしか多いようで、結局天気はイマイチのまま。しかし、昨日まで動いていなかった、ビレッジやアンヌプリ方面から山頂に向けて登ってくる他のリフトも全て運行されているのが見えます。

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 キング第5リフトを降りたところから、谷側ではなくアンヌプリ山頂方向に目を向けてみると、昨日は閉鎖されていた山頂へのゲートがオープンしていました。そのゲートの先はスキーやボードを担いでハイクアップする人で行列になっています。歩く距離は100mや200mではないようです。このさらに上から滑るとどんな感じなんだろう?と興味はあるものの、挑戦してみる勇気はまだありません。

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 ということで、山頂周辺の斜面を斜めに横切りつつ、何度か短いリフトを乗り継いで、花園とは正反対側のアンヌプリスキー場方面を目指します。山の西側へ出るに従って風が強くなってきました。わずかな間にどんどんとコンディションは変化していきます。
 それにしても、この山頂付近の一面に広がった斜面はとても面白いです。どこを滑っても素晴らしいパウダー!と言うのではなく、サラサラの薄雪の斜面もあれば、凍った斜面もあり、さらに硬いコブで凸凹してるかと思えば、急にフカフカの新雪が現れたり。めまぐるしく変わる雪にびっくりしながらも、様々なコンディションを楽しめます。

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 そしてようやくアンヌプリ山をほぼ半周ほどして、アンヌプリスキー場のゲレンデまでやってきました。13のコースからなるこのスキー場は、もちろんここだけでも普通の中規模のスキー場並の大きさがあります。

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 アンヌプリのゲレンデベースにはホテルなどもあるようですが、グランヒラフよりは滑っている人はかなり人が少なめで、コース上はとても空いていました。コースの特性もヒラフのような特徴ある厳しいコースばかりではなく、最大斜度20°程度の、割と滑りやすいコースが特徴。木立も少なく開けたコースが多く、この辺も普通の一般的なスキー場に近いかも。綺麗に整地されたゲレンデはやはりニセコ級の素晴らしい雪質と合わせて、とても滑りやすいのです。

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 アンヌプリの麓まで滑り降りてきたところで、ちょっと早めですが昼食をとることにしました。ここまで来るだけでも結構体力を使って疲れています。
 いくつかあるレストハウスの中から、ヌックアンヌプリという建物にあるニューサンコーというレストランに入ってみました。そこは古き良きドライブインまたはデパートの大食堂みたいな雰囲気。メニューも和洋中華いろいろ揃っています。で、そんな中で目についたのがスパゲッティ+とんかつというメニュー。味は見たまま想像通り。HANAZONO308のメニューと同様にかなりのボリュームがありました。疲れた体へのエネルギー補給にはもってこいです。

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 さて、腹ごしらえしたら再びゴンドラとリフトを乗り継いで、次に目指すはニセコビレッジです。が、再び山の上に上がってみると、そこは午前中にも増して雪と風が強まっており視界は一段と悪くなっていました。リフトから見える景色は真っ白。慣れない場所なので自分がどこにいてどこへ向かっているのか今ひとつ自信が持てなくなります。どうやら天気予報はこのニセコのスキー場群には当てはまらなかったようです。

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 なんとかニセコビレッジへのルートを見つけて、コースを下ってきました。このスキー場には"みそしる"とか"なまら"とか"じゃがいも"などなど、食べ物にちなんだ変な名前がコースにつけられています。この写真は"なまら"コースの中腹付近。最大斜度27°で、幅が広く長さもかなりあり、滑り切るにはかなり体力が要ります。そんな滑り応えがあるコースばかりなのですが、こちらもアンヌプリ同様にかなり空いています。土曜の午後とは思えないくらい人がいません。おかげでこの手の手強いコースも思い切って安心して滑れたのですが、これだけ広いスキー場で人が少ないというのは何となく寂しいです。

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 頂上からニセコビレッジのベースにあるヒルトン・ホテルまでの総コース長は3,000mを超えていそう。休み休みだと結構時間がかかります。ちなみにこのホテル、元々プリンスホテルでした。
 それにしても不思議なことに、このヒルトンホテルの周囲には、たくさんのスキーヤー&ボーダーがいました。彼ら彼女らはどこで滑っていたのでしょう? ゲレンデが広大なために散らばってしまっただけなのか? それとも多くの人がグランヒラフ方面に移動して滑っているのかも。

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 しばし休憩後、ビレッジゴンドラに乗って再び山の上を目指します。そこで目を奪われたのはゴンドラ周囲の綺麗な雪景色。ここは水の沢と呼ばれ、特別管理区域に指定されています。昔はコースだったのではないかとも思える景色なのですが、かなり広範囲にわたり全く滑走痕がありません。ここは管理区域外滑走が条件付きで認められているニセコにおいても、特別な許可が無いと立ち入ることは出来ないエリアだそうです。
 さらに、水の沢とヒラフの中間、およびビレッジとアンヌプリの中間には完全立ち入り禁止区域があります。このエリアは雪崩の危険が高いためにこのような措置がとられているそうです。それにしてもあまりに綺麗な雪原なので、ゴンドラの上から目を奪われてしまいました。

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 ビレッジをあとにして再びヒラフへと向かいます。山頂は経由せずにビレッジゴンドラ降り場から200mほどの、微妙な上り坂の連絡路を歩いてヒラフエリアへ。この時間、この辺りは次第に明るくなって日が差してきたりもしました。でも3月の比較的強い日差しがなかったおかげで、この時間でも雪質は極上のまま保たれています。快晴のスキーも良いですが、本当は曇りくらいがちょうどいいのかも?

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 ヒラフのグリーンコースからアルペンコースへ抜ける辺り。3日目にしてようやく羊蹄山が姿を見せ始めました。まだ山頂付近は厚い雲に覆われていますが。やっぱり前言撤回。スキーは晴れているのが何より一番じゃないかと思います。スッキリ晴れ渡ってくっきりと羊蹄山を見ながら滑るのは、さぞ気持ちいいことでしょう。

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 この日最後にやってきたのは、思い出のファミリーコース。ヒラフで一番下部にある小さなコースです。平均斜度7°でわずか700mあまり。幅もそれほど広くなく、建物と林に囲まれた盲腸のようなコースです。
 ずいぶん前にニセコに来たときは、嵐のために日中このゲレンデしか滑れなかったことがありました。しかも大混雑。それでもずいぶんここで楽しんだ記憶があります。しかし、こうして何でもないときに滑ってみると、1本で完全に飽きてしまうほど退屈なコースなのですが。

 今日はスキー3日目で同行友人達含めて全員かなり疲れが溜まってきています。まだそれほど遅い時間ではないのですが、今日はほどほどで引き上げようということに。滑走時間は短かったようでいて実は距離的にはかなり滑ったと思われます。ゆったり3泊のスキー旅行なので、こういう大人としてのゆとりというか余裕も欲しいものです。朝から晩まで滑り続けるほど若くはありませんし、そんなにアクセクする必要はありません。いや、言い訳してるんじゃなくてホントに(A^^;

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 スキーを早く切り上げたこともあって、夕飯もいつもより早めの5時から頂いてしまいました。この日のメインディッシュは「留寿都産もち豚のローストポーク」です。ローストなだけ合って、かなり厚みがあるのに柔らかくて美味しかったです。で、この日はホテルではお酒もあまり飲まず、夕食はさっさと片付けて、すぐにヒラフの飲み屋街に繰り出しました。

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 で、やってきたのが「阿武茶」という人気店。実は前日からここを予約してあったのです。このお店には以前にも来たことがある思い出の店。お酒も食べ物もとても美味しかった思い出があります。以前はこの店舗のみでしたが、いつの間にか2号店も出ていました。

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 そこで気になったのがこの青いビール。北海道の地ビールで「流氷ブルー」という名前がついています。ちなみにこの色、着色ではなくて天然色だそうです。どうやるとビールでこんな色が出るのでしょうか。実際にはこの写真よりはもう少し濁った感じの青に見えましたが。
 この青さを出すためだけに心血を注いだのか、残念ながらビールとしての味は今ひとつ。というかほとんどビールの味わいがありません。むしろビールの苦みが苦手な人には、飲みやすく感じる類のお酒なのかも。

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 料理が美味しいお店とは言っても、私たちはすでにホテルのコース料理を食べたばかり。さすがに鍋物とか重たいものを発注する気力はなく、おつまみ類をひたすら頼んでいました。北海道らしいと言うにはあまりにもベタですが、じゃがバターとか。こういう何でも無いものが美味しいです。
 その後日本酒なんぞも飲んでみたのですが、いつものようにペースは上がってきません。いや、明日もあるのであまりに良い調子になるのもまずいのですが。宴会としては何となく不完全燃焼気味でしたが、それでもやっぱりこの店は良いです。人気が出るのも頷けます。

 ということで、まだ夜更けと言うには早すぎる時間に3日目の行程は終了。ホテルの部屋に帰り着くと突然花火の音が。窓から外を見てみれば、恐らくゲレンデの麓辺り、すぐ近くで花火を打ち上げているようです。こんなイベントがあるなら、事前にもっと宣伝して教えてくれれば良いのに。結構立派な花火が結構な本数上がっていました。真冬の雪を見ながらの花火も乙なものです。

 過去には泊まりスキーと言っても連続で4日間も滑ったことは滅多にありません。さて、これ以上体は持つのでしょうか? バキバキになってきた体は、隣の部屋の深夜までのバカ騒ぎにも動じず、すぐに眠りに落ちてしまいました。明日こそは羊蹄山を眺めながら滑れることを夢見て。

4日目につづく>



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