酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

20年前の富士山定点観測

 先日発掘した昔のポジフィルムを見ていたら、同じところから撮った富士山の写真がやたらにたくさん出てきました。それらは、先日のエントリーに貼った夕暮れの富士山と東京タワーが同時に見える夕焼け写真(これです)とほとんど同じものばかり。当時CAPA誌のコンテストに入選したのに気をよくして、大量にコピーバージョンを撮っていたようです。進歩が無くて未練たらしいですね(^^;
 でも、そのうちそこそこ撮れているものを何枚か並べると、定点観測っぽくなってちょっと面白かったので何枚か貼ってみます。

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1991年10月 Nikon F-801s, AF Nikkor 28-70mm F3.5-4.5, Kodachrome 64

 この写真はワイドレンズで撮っていますが、ちゃんと富士山と東京タワーが写っています。それにしても空がすごい色していますが、これはスキャン後にPC上でいじったものではありません。オリジナルのフィルムをライトボックスで見てもこういう色をしています。撮影時にフィルターをつけたわけでもないはず。これはコダクローム64のなせる技なのか、この撮影に使ったレンズの色なのか? それとも本当にこの日はこういう色の空だったのでしょうか?

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1991年1月 Nikon F-601, AF Nikkor ED300mm F4, Kodachrome 64

 まずは朝焼けバージョンから。東京の東側から撮影しているので、空気が澄んだ朝はちょうど朝日に照らされて、東京の街も富士山も紅くなっています。なお、富士山を挟んで東京タワーと反対側に建つアンテナは、日比谷の東京電力本社ビル東銀座の電源開発ビルのアンテナです。

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1989年11月 Nikon F-501, AF Nikkor 70-210mm F4, Kodachrome 64

 次に昼間の姿。と言ってもこれも午前中の比較的早い時間、ほとんど朝と言ってもいい頃に撮ったものだと思います。東京タワーの左側は佃島の超高層マンション。現在では何棟あるのか分からないくらい建っていますが、当時は最初の一棟だけ。とても目立つ建物でした。

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撮影年月不明(1991年?) カメラ不明(F-801s?), AF Nikkor ED300mm F4, Fujichrome 100

 で、次はいきなり夕日です。富士山の右側にちょうど沈む夕日。露出がかなり引っ張られて、街の様子はほとんど黒潰れしてしまってます。幸いこの撮影ポイントからだと、日の入りが富士山と絡むのは空気が澄んだ冬場なので撮りやすかったのだと思います。
 それにしても、夕日や夕焼けの写真は大好きだったようです。綺麗な夕焼け見ると写真撮りたくなりますからね。あまりたくさん撮ってもどれも同じ写真になってしまうのですが。

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1989年1月 Nikon F-501, AF Nikkor ED300mm F4, Kodachrome 200

 夕日の別バージョン。上の写真に比べて季節がもう少し冬至に近いのでしょう。太陽は東京タワーよりもさらに左、つまり南の方に沈んでいます。富士山が北の空に影を作り出してるようです。

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1992年9月 Nikon F-801s, AF Nikkor ED180mm F2.8, Ektachrome 64 Pro

 さらに時間が進んで日がすっかり沈んでしまった後、空が暗くなる少し前。地平線は相当暗くなり、夕焼けの色も濁ってきました。代わりに街明かりがかなり輝いてきました。ライトアップされた東京タワーが特に綺麗です。ちなみに富士山の上空に輝いているのは宵の明星こと金星と思われます。
 実はこの年になると、佃島周辺のマンション群も建設が始まり、新川と佃島の間にかかる中央大橋も架けられていることが分かります。少しずつ東京の湾岸地域の街の様子が変わってきた頃です。

現在

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2011年2月 PENTAX K-x, SIGMA APO120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSM, 1/40sec, F4.5, ISO400, -0.7EV, AWB

 最後の一枚は、上に並べた写真とほぼ同じ場所から同じ方向にカメラを向けて、つい先日撮ってみた写真です。東京タワーはかろうじて先端付近が見えていますが、富士山が見えていたらしき場所は汐留のビル群で覆われてしまいました。東京電力電源開発ビルのアンテナも少しだけしか見えてませんし、佃島の超高層マンションはより巨大なものが建っています。その他多くの新しいビルが建っていることが分かります。

 この日は天気が暇一つで霞んでいましたが、空気が澄んでいる日でももはやこのポイントから富士山を見ることは出来ません。

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