酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

アルツ磐梯 2010-2011

 今年もアルツ磐梯に行ってきました。ここは私にとってのスキーの原点とも言える、大好きなスキー場のひとつ。東京から東北道と磐越道を乗り継いで300km以上。日帰りも無理ではありませんが、やはり泊まりで行きたいものです。距離的時間的にもそうですが、磐梯山の周辺には色々と遊べるところがあって、ゆっくりしないと勿体ない気がします。ということで、今回は裏磐梯のペンションに宿を取って土日1泊で行ってきました。

IMGP0292.jpg
 東京出発はいつもの日帰りスキーよりも少し早めで4時半。一路東北道を北上します。道路の混雑も皆無で9時にはアルツ磐梯の駐車場に到着しました。残念ながら今回も第3駐車場だったので、支度が済んだらシャトルバスでセンターハウスまで移動です。
 それにしても今シーズンの雪の多いこと。磐越道出口からアルツに至る道路の積雪は半端ではありません。ちなみに今回の足は306ではありません。日産のエクストレイル(同行友人のお父さんの車)を借りていきました。スキー含め4人分の荷物をすっぽり車内積みできて、しかも4WD。もちろんスタッドレスを履いています。

IMGP0289-Edit.jpg

 アルツのゲレンデに到着してみると、人出はそこそこ多くセンターハウス周辺は人でごった返していましたが、メインの2本のクワッドもゴンドラもほとんど待ち行列はありません。リフトの輸送力は高く、広大なゲレンデに人が散らばるので滑っていても混雑を感じることはまずありません。

IMGP0305.jpg
 荒れるかもと思っていた天候は望外に晴天になりました。それはアルツが磐梯山の南斜面に位置するためかも知れません。しかし磐梯山の姿もくっきり見えており、空は遠くまで晴れ渡っています。風もなく気温はやや低め。今シーズンはどこに行ってもそうですが、積雪量はたっぷりです。

IMGP0295.jpg

 スキーは今回もファットスキーのKIKUを投入。新雪は前日まで降っていたようですが、この日は好天。非圧雪コースも凸凹に荒れていたりします。むしろアルツは圧雪に力を入れているようで、綺麗なフラットバーンが特徴。でも別にそれならそれで良いのです。年末に安比で体験したような、膝上まで埋まる良質で本格的なパウダーが延々とどこまでも続くなんてことは、そうそうあるとは思っていません。それよりも今はまだ、どんなバーンであっても、今までと全く違うこのスキーで滑ることが楽しいのです。毎回滑るたびに発見があります。

IMGP0312.jpg

 上の写真はゴンドラの頂上付近から眺めた猫魔ボールのコースの数々です。ここでヒトリストと思われるおじさんに「あそこへ行くにはどうしたらいいですか?」と聞かれました。そう、何だか分からないけど猫魔ボールには引きつけるものがあるのです。行ってみたくなるのです。

IMGP0326.jpg

 で、猫魔ボール(ボウルが正しいのかも?)にやってきました。遠くまで景色が綺麗に見渡せます。猪苗代湖を挟んで(写真には写っていませんが)右のほうには会津若松市街、そして左背後には磐梯山。ここは本当に景色の良いスキー場です。というか、なぜか私がここに来るときはいつも晴天だったりします。この日も久しぶりに磐梯山が姿を見せた一日だったそうです。

 猫魔ボールエリアには、長さはありませんが色々と面白いコースが揃っています。このエリアだけでもちょっとしたスキー場一つ分の規模があります。メインのゲレンデからの連絡路も細く、明確に意志(意図)を持った人しか入ってこないので、人が比較的少ないのもポイント。しかも上手い人の割合が多いように思えます

IMGP0342.jpg

 でもって、猫魔ボールへ来たからには滑らなくてはいけない名物コース、アルツバーン。斜度29度、全長1kmオーバーのフラットバーンです。スペック的には特に何がどうってことはないのに、実際には滑り応え抜群です。雪面は荒れておらず綺麗でした。思い切ってエイヤっと飛び込んで滑ってみたら、お昼に食べたカレーがこみ上げてくるほど疲れました。と言っても気持ち悪くなったのではなく気分の良い疲労感。普段の運動不足がたたってゼイゼイハァハァしてしまいます。足もガクガク。でも気分爽快。

IMGP0356.jpg

 KIKUは本来パウダー向きにデザインされた板とはいえ、普通の圧雪されたゲレンデにも充分対応できるスキーです。でも今までのような感覚では上手く滑れません。ここまでの印象では、整地では何をしても何も起こらない板だと思っていたのですが、今回はポジションをいろいろ調整し、少しスピードに乗って板をしっかり撓ませつつ意識して傾け、板が勝手に回ってくれるのを期待せずにちゃんと操作してやると、しっかりと反応が返ってくるのが感じられるようになりました。当たり前のことなのですが、その当たり前をきっちりやるのが私にはまだまだ難しいです。

 トップはばたつきやすく、エッジのグリップも弱くすぐずれていくし、反応も反発も鈍くて遅いのですが、それでも方向もスピードもコントロール出来るし、思ったようなラインに綺麗に乗れます。普通のデモ系の板のようなキレはありませんが、そのゆっくりさ加減はむしろ私の脚力にはちょうど合っている感じ。しかし、ただ柔らかくて緩いだけの板とは違って、雪面を舐めるようにズバスバと進んでいきます。多少の凸凹もものともしない安定感もあり、これはこれでとても面白いのです。

 なるほど、この板は普通はこうやって滑るのか、ということが分かってきた気がします。私が成長したのか、アルツのコースに合ってたのか、雪質と圧雪の良さがなせる技なのか分かりませんが。

IMGP0344.jpg
 猫魔ボールよりも私が一番アルツらしいと思うのは、第4クワッドからベース方面へ下るコースです。特に9コースは猪苗代湖に向かって下っていく細長いコースで、晴れている日には本当に気持ちよく滑れます。野沢温泉のスカイラインに似たパノラマを楽しめるのです。この日も目の前に綺麗な猪苗代湖を望むことが出来ました。

IMGP0352.jpg
 午後になると空は曇って雪がぱらついてきました。磐梯山も上の方は隠れてしまったようです。この週末はまた大寒波がやってきてると言うことで、磐梯山周辺もこれから雪になる予報。
 だからというわけではないのですが、今日はいつもより少し早めに切り上げることに。程よい疲労感で満足感も十分。今回はKIKUの何かを掴んだこともあって気分も上々です。アルツはやっぱり楽しいです。相性が良いってことなのでしょうか。

IMGP0364.jpg
 スキーを終えてエクストレイルに乗り込み、今夜の宿へと向かいます。少し山を降って磐梯山の東側麓をグルッとまわり、裏磐梯へ。進むにしたがって景色はどんどんと変わっていきます。表磐梯側もずいぶん雪が多いと思ってましたが、裏磐梯はそれをはるかに上回ります。高い雪の壁に囲まれた真っ白な道路。雪はひっきりなしに降ってきます。桧原湖入り口の奥まったところに今夜の宿、ペンション マーベリックはありました。

IMGP0366.jpg
 ログハウス風で素朴な木の温もりのある部屋はとても落ち着きます。チェックインしたら一風呂浴びて一眠りしてしまいました。ハッと気づけば宴会の時間です。今宵のメインメニューは鶏鍋。あっさり出汁のスープで鶏も野菜もたっぷり。それを会津地方で採れる山塩やニンニク入りの味噌などで食べると超美味い!というか、そもそも鶏肉が大きくて柔らかいのです。それにオプションでつけた馬刺しもあります。こちら辛味噌とタレをつけて頂きました。その他豆腐、お豆、野菜、魚がついた豪華料理。どれもこれも最高に美味しいです。こういう地元の食材がふんだんに使われた素朴だけど他にはない本格的な料理は、ペンションや民宿の醍醐味ですね。

IMGP0365.jpg
 そしてもう一つ重要なのがお酒。このペンションはご主人の拘りなのでしょうか、お酒にもかなり力が入っています。まずとりあえずのビールからしてエビスの生だったりします。食堂にちゃんと生ビールサーバーが設置されていました。しかも1時間飲み放題で\1,000。

IMGP0371.jpg
 そしてさらに、冷蔵庫にはなにやら魅惑的な日本酒の一升瓶が並んでいます。やはり今回の美味しい料理の数々には日本酒が合います。生ビールもそこそこに(と言っても3〜4杯飲みましたが)、日本酒にスイッチ。4種類の利き酒セットで\1,000ということで、とりあえず冷蔵庫にあるだけ2セット8本分全部出してもらいました。国権特別本醸造、国権たれ口、泉川、蔵太鼓、あぶくま、奈良萬、会津娘、会津娘雪がすみ。全て会津を中心とした福島県のお酒です。

IMGP0374.jpg
 隣のテーブルの一行も巻き込んで、あれやこれや飲み比べてわいわい騒ぎ、最後に各自気に入った一杯を改めて発注。私は国権特別本醸造にしました。正統派な辛口のお酒で美味しくスルスルと飲めてしまいます。

 美味しいお酒の数々に美味しい料理を前に、いつものペースでグダグダと飲み続け、食堂に長居してしまいました。〆のおじやは無しにして今宵の宴会は終了です。外はいつの間にか雪が深々と降り続けているようです。この夜はアジアカップの決勝戦ですが、ライブで見る気力もなくそのまま就寝。明日に備えます。

つづく


より大きな地図で アルツ磐梯 を表示