酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

江東区飲み歩き

 我が地元の江東区。江戸時代に大川(隅田川)の東岸に造成された開拓地にして庶民が暮らす下町として発展。西岸の江戸中心地とは異なる文化を持つ街です。貧乏長屋の八つぁん熊さん達が暮らしてきたこの下町には、気安い庶民派の飲み屋さんが立ち並ぶ飲み屋街がいくつもあります。晩秋のある週末、遙か上方(関西)から「2010 JAFモータースポーツ表彰式」に参加されたお客人2名(表彰された選手の方です!)をお迎えして、そんな江東区のめぼしい飲み食いどころを接待がてら巡ってきました。

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 亀戸天神様と東京スカイツリー。もはや江東区からはどこにいてもその姿が拝めるようになりました。
 以下、かなり長編となっています。

亀戸:とんかつ割烹 萬清

 まずはお昼過ぎに総武線の亀戸駅に集合。今日の飲み歩きはここから始まります。亀戸駅の北口界隈には、ホルモン焼きや餃子、焼き鳥など有名な飲み屋街が続きます。そんな細い路地の中にこれまた知る人ぞ知る、有名なトンカツ屋さんがあります。なぜかラーメン屋と併設されたそのお店が最初の目的地。

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 「割烹」と名乗っていますが、とくに気取ったところはなくて普通のとんかつ屋さんです。人気店ですがこの日は空いていました。奥の座敷に通してもらって早速発注。一押しメニューは3cmはあろうかという分厚い「横綱ロース」ですが、私はこの日の後のことを考えて、普通のヒレカツ定食を発注してしまいました。

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 これでも十分に旨いのです。お値段も高くはありません。同行者が横綱ロースを頼んだこともあって、出てくるまでに生ビールが二杯空いてしまうくらい待ちました。ご飯を控えめにしておいたのですが、一軒目にしてすでに満腹になってしまいました(A^^;

亀戸天神宮

 とんかつ定食を食べた後は、しばし腹ごなしのお散歩。駅と反対側の北にある亀戸天神社に向かいます。ここは学問の神様、菅原道真公が祀られており、私も受験生時代に神頼みをしに来たことがあります。また、境内は見事な藤棚があり毎年春になると「藤まつり」が開かれて、多くの人が訪れます。
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 しかし受験シーズンには早く、藤の季節とはほど遠い11月末は、ほとんど人がおらず空いていました。七五三のお参りと思われる着飾った親子連れがちらほらいる程度。太鼓橋から池の亀を眺めてしばし休憩。
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 亀戸なだけに境内には亀もたくさんいることで有名です。手水場も亀が水を吹いています。個人的にプチ亀ブームが来ていたところだったので、一人でハァハァしてしまいました。

 亀戸天神を後にして、錦糸町まで散歩は続きます。錦糸町も飲み屋の建ち並ぶ歓楽街ですが、ここはスルー。正確には江東区ではなくて墨田区ですし。地下鉄に乗って次の目的地に向かいます。

月島:もんじゃ おしお

 半蔵門線と大江戸線を乗り継いでやってきたのは月島です。もんじゃと言えば東京名物のB級グルメの代表格。ちなみに地元の方はご存じかと思いますが、月島は江東区ではなくて本当は中央区です。でも、ほとんど江東区みたいなものです(暴言)。
 月島のもんじゃロードを散歩しながらお店を探します。週末とはいえお昼には遅く、夕飯には早い微妙な時間なためか、お店は全体的に空いているようです。今回はあまり冒険はせず有名店、おしおのNST店に入ってみました。
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 私は関西の客人二人の鉄板を預かってしまったので、江戸代表としてはちゃんと美味しく焼かなくてはなりません。まずは定番中の定番で「めんたい・もち・チーズ」を発注。隣の東京組のみのテーブルはメキシカンという変なもんじゃを焼いていました。普段は新小岩のゆる〜いもんじゃに慣れているのですが、さすが月島のもんじゃはざく切りのキャベツが多くて汁気は少なめ。とても焼きやすいもんじゃでした。
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 次に少しアレンジ路線に行きつつも、まだまだ定番を外さない範囲で「カレー・ウィンナー」にしてみました。カレー味のもんじゃはよく食べますが、ウィンナー入りというのは盲点でした。カレーにお肉は欠かせません。これもびっくりするくらい固いもんじゃでした。良く焼くとお好み焼きの出来損ないになりそうなくらい。鉄板が育っていたせいか、綺麗な分厚い焦げが出来てこれまた旨かったです。

門前仲町:だるま

 もんじゃでさらにお腹いっぱいにしてお店を出ると、そろそろ日が暮れる時間。ここで客人の一人は次の目的地へ向かうために新幹線に乗ると言うことでお別れです。残り一人の客人を連れて次の目的地へ。再度腹ごなしのためにしばし散歩。清澄通りを北に向かって門前仲町へ。
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 本当は門前仲町はスルーして地下鉄にすぐに乗る予定だったのですが、参考までにちょっと見るだけ、と思って「だるま」の店先へ。今日はちゃんと営業していました。そうすると何だかこのまま引き返すのが惜しくなり、一杯だけチューハイ飲んでいこう、ということになってしまいました。
 本当は次のお店を予約してあったのですが、急遽幹事さんが電話してその予約時間をずらして、30分の猶予を作り出します。うん、せっかく門前仲町まで来たのにやっぱりここはスルーできません。
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 メイン料理の煮込み。猛烈に旨いです。写真はありませんがもう一つの定番、マグロぶつも頂きました。
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 そしてポテトサラダ。手作りらしく、来るたびに出来が違います。今日のポテトサラダはマヨネーズが薄めのあっさり味。ジャガイモの味がよく効いていてとても美味しいです。
 他にも魅惑的なメニューが並んでいます、アレも食べたい、これも旨そうと言いながら、今回はぐっと我慢。宣言通りチューハイ一杯でお店を後にします。

森下:さくら鍋 みの家

 ようやくたどり着いた今日のメインイベント。森下にあるさくらなべの老舗、みの家にやってきました。ここへ来るのは久しぶりです。さくら鍋とは馬肉の鍋のこと。動物の肉を食べる習慣があまりなかった時代、四本足の生き物のお肉は隠語で呼ばれていました。馬はさくら、猪はぼたんです。

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 木造の立派な建物、下足番のいる広い玄関に、広い大広間のような座敷に並ぶ長いテーブル。どじょう鍋のお店と同じような雰囲気は確かに江戸から明治にかけての東京の食文化を感じさせます。

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 こういうお店では生ビールではなくて瓶ビールがよく似合います。下町らしくビールはアサヒ。さくら鍋はすき焼きのように生卵につけてで頂きます。

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 どじょう鍋と同じような浅い鍋に、薄切りの真っ赤な馬肉に特性のお味噌、脂がのっています。別皿でしらたき、長ネギ、お麩がやってくるので、適宜それらもお鍋に投入していきます。

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 良い感じに煮えてきました。浅い鍋なのであっという間にぐつぐつと煮詰まります。火加減の調節は難しく、割り下とたれを混ぜながら調節していきます。
 散々飲み食いして満腹になっているのに、さくら肉と味噌の香りに食欲がそそられます。かなり甘口の鍋の味は最高。ですが、最初の鍋はあっという間に食べてしまったものの、追加のお肉はなかなか進まなくなってしまいました。

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 鍋以外にもいろいろなメニューがありました。この真っ白なお肉はあぶら刺し。いわゆる"たてがみ"と呼ばれている部分です。脂の塊で旨いです。

 その後、冷酒なども飲みつつ、まったりとした時間を過ごします。本当は最後に残ったタマゴをお鍋に投入して、それをおかずにご飯を食べるのが、定番の〆なのですが、そこまではたどり着けませんでした。

 これで今日の行程は無事終了。上方からのお客さんはほとんど最終の飛行機に乗って帰ると言うことで羽田空港へ。我々もいつもの飲み会からすると早いですが、おとなしく帰途につきました。8時間に及ぶ飲み歩きの一日は無事終了です。珍しくやたらに移動してしまいましたが、酔い覚ましの散歩なども出来て、こういう飲み方も健康的でいいものです。



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