酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

COOLPIX S5100使用感

 2ヶ月ほど前に手に入れたニコンのCOOLPIX S5100ですが、これまで使用してみてのインプレッションをまとめておこうと思います。このカメラはあまり趣味に走らずに実用本位で選んだので、それほど思い入れがあるカメラではないし、実際にそれほど目立った特徴のあるカメラではないのですが、結論をいきなり書いてしまうと、使いやすさと写りともになかなか良くてかなり気に入りました。
 明るい屋外はもちろんですが、薄暗いところでも問題なく綺麗に写りますし、AFも迷うことなく一瞬で合わせてくれます。心配していた人工光源下でのホワイトバランスも許容範囲内で、手ぶれ補正もよく効くし、マクロも十分寄れるし私の使用目的の範囲内ではほぼ完璧に仕事をこなしてくれます。でも一番いいところは小さくて軽量なことかも知れません。

 以下、COOLPIX S5100で撮った写真をズラッと貼ってありますが、サムネイルはFlickrが自動生成したものですが、リンク先には加工も調整もトリミングもしていないオリジナルファイルが置いてあります。いわゆる「撮って出し」というヤツです。

DSCN0083
COOLPIX S5100, 1/50sec, F2.7, ISO100, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

DSCN0167
COOLPIX S5100, 0.6sec, F2.7, ISO400, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

DSCN0247
COOLPIX S5100, 1/30sec, F2.7, ISO1600, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

 いきなり夕暮れから夜景の写真を並べてみましたが、カタログ的にはCOOLPIX S5100の売りは「夜景が綺麗に撮れる」ということになっています。その割にはレンズもCCDもごく普通のもので、特に高感度に強いという要素は見当たらないのですが、画像処理やら露出制御で上手いことやってるのかも知れません。ブレさえ何とか押さえ込めば、確かに極小素子+豆粒レンズのコンパクトカメラにしては、良く写る方だと思います。
 詳しいことは分かりませんが、手ぶれ補正の情報を露出制御にも使用しているらしく、検知される手ぶれが少なければ、むやみに感度を上げずに撮ると言うようなことをしているのかも知れません。通常はISO感度は100〜800のオートモードに設定していますが、かなり薄暗いところでもISO400を超えることがなかなかありません。

DSCN0301
COOLPIX S5100, 1/500sec, F7.6, ISO100, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

DSCN0306
COOLPIX S5100, 1/320sec, F7.6, ISO100, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

DSCN0321
COOLPIX S5100, 1/400sec, F7.6, ISO100, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

 で、良く晴れた屋外では当たり前のように綺麗に写ります。青空も鮮やかでくっきり。もちろん携帯カメラのようにハイライトが飛んで滲んだりもしません。それに、過去いくつかのコンパクトカメラ(Caplio R5、FinePix F70EXR)では顕著に出ることがあったワイド端での周辺減光が十分に少ないと言えるレベルに押さえられています。これくらいなら全く気になりません。地味ですがこれは大きなポイントです。
 ちなみに絞り値は実絞りによるものではなくNDフィルターによる減光なので、レンズ性能は明るいところでも暗いところでもほとんど変わりません。

DSCN0107
COOLPIX S5100, 1/5sec, F2.7, ISO400, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

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COOLPIX S5100, 1/30sec, F2.7, ISO400, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

DSCN0338
COOLPIX S5100, 1/20sec, F2.7, ISO400, AWB, 12Mpixcel, Fine, Auto Mode

 そして一番使用頻度の高い、薄暗い夜の室内での撮影。上の写真はいずれも白色蛍光灯ではない微妙なミックス光源下で撮ったもの。完全な補正はされていませんが、その場の雰囲気が残っていてまぁまぁと思います。個人的な好みとしてはもう少し補正して欲しいところですが、この程度なら後修正にも十分に耐えられます。
 さらにマクロの機能も必要にして十分。マクロモードへの切り替えも専用ボタンで出来ますし、電源を切ってもマクロモードの設定は覚えていてくれます(どちらがいいかはさておき)。秀逸なのはマクロモード時もしっかりとマルチエリアAFが働くこと。AF動作はもちろん遅くなります。

IMGP0001

 と言うことで褒めちぎってみましたが、ちなみに悪いところはないかと言えばもちろんあります。というのは起動速度が遅いのです。最近のCOOLPIXは高速起動を謳ってる機種が多く、このS5100も例外ではありません。カタログで電源ONから最短0.75秒でシャッターが切れることになっています。いや、それが嘘だというわけではありません。
 電源ボタンを押してから、レンズが繰り出され液晶に映像が映るまでは本当に速いです。しかしこの時点で出来ることはただシャッターを切ることだけ。液晶画面上にAFフレームや各種撮影情報は表示されないし、ズームすることも出来ず、ましてやメニューを開くことも出来ません。全ての操作を受け付けるようになるまでは、恐らく感覚的に3秒くらいはかかってるように思えます。
 実際に写真を撮る場合、何も考えずにそのままシャッターを押すことは滅多になく、無意識のうちにでもマクロモードの状態や、ISO感度、ピント位置などをチェックしてしまうものです。フレーミングもとりあえずズームして確認してみたりしたくなります。が、これらの操作は一切受け付けません。最初のダッシュが速いだけに、待たされ感がかなりあります。

 しかし気になる点はこれくらいです。全体的に見てメモカメラとしてはほぼ完璧に仕事をこなしてくれます。最近手にしたコンパクト機の中では一番ストレスなく使えています。ある意味ニコンらしい実用性重視の硬派なカメラです。
 操作や使いこなしが難しいという面は全く無く、誰にでもほぼ期待したとおりの結果が得られるという点で、実は誰にでも勧められるコンパクト機ではないかと思います。残念ながらほとんど人気がないようですが。