酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

水準器の傾き

 PENTAX K-7には電子水準器が内蔵されています。この機能自体は最近のカメラとしては珍しくありませんが、K-7にはこの電子水準器に加えボディ側手ぶれ補正機構を併用した、自動水平補正という機能があります。その名の通り撮影時にカメラの傾きを検知し、CMOSセンサーを回転させ自動的に水平を補正してくれるのです。もちろん手ぶれ補正と同時に機能しますし、ラフに構えても自動的に水平が保たれるという優れた機能。気に入って常にONで使っていました。
 しかし、先日修理から戻ってきて以降この機能が不調に陥っています。この修理時に水準器の校正も同時にやってくれたのですが、逆にセンター(水平)がずれてしまったようです。自動水平補正をONしていると、微妙に傾いた写真が撮れてしまいます。もちろん水平インジケーターも同じようにずれて表示されます。

IMGP9290
K-7, FA31mmF1.8AL, 1/500sec, F5.6, ISO100, 自動水平補正: OFF
IMGP9291
K-7, FA31mmF1.8AL, 1/500sec, F5.6, ISO100, 自動水平補正: ON

 上の2枚の写真、ほぼ同じ構図なのですが、どちらが水平に撮れているでしょうか? 建物が凸凹していて地平線ははっきりしないのですが、私の目にはどう見ても下の写真の方が大きく右下がりになっているように見えます。どちらも光学ファインダーを覗いて普通に撮影したもので、上は自動水平補正をオフ、下はオンで撮影した写真です。

 水平を正確に確認しようとするとなかなか難しいのですが、あまり広角ではないレンズで遠景を撮る(出来れば水平線で→地平線は水平とは限らない...)というのが一つの有効な簡易的確認方法だと思います。

 次にもう一つ別の簡易実験をやってみました。以下、埃だらけの汚い写真でスミマセン。

IMGP9300
K-7, FA31mmF1.8AL, 1/4sec, F3.5, ISO800, 自動水平補正: OFF
IMGP9301
K-7, FA31mmF1.8AL, 1/4sec, F3.5, ISO800, 自動水平補正: ON

 上の2枚の写真は、我が家の床にカメラを置いて撮影したものです。上が自動水平補正オフ、下がオンです。
 と言っても、被写体となっているレンズの箱(の模様)が床に対して水平、垂直である保証はありません。さらには目測で設置しただけなので、カメラが箱に正確に正対しているとは限りません。なので各写真を個別に見て被写体(箱の緑のライン)が水平に写ってるかどうかはこの際関係なく、あくまでも2枚の写真の差に注目して見る必要があります。結果は遠景を撮影した場合と同様に自動水平補正を使用すると右下がりに補正されていることが分かります。
 しかし、これももしかしたら我が家の床自体が左に傾いているためかも知れません。つまり、実は自動水平補正をオンした状態こそが、地面に対する正確な水平である可能性もあります。

 そこで、今度はカメラと被写体の箱の位置関係を180°反転させて同じことをしてみました。

IMGP9302
K-7, FA31mmF1.8AL, 0.3sec, F3.5, ISO800, 自動水平補正: OFF
IMGP9303
K-7, FA31mmF1.8AL, 0.3sec, F3.5, ISO800, 自動水平補正: ON

 その結果は上の2枚の写真の通り。やはり自動水平補正を使うと右下がりになります。
 この実験の意味がおわかりでしょうか? そもそも床が傾いているのなら、カメラの向きを180°反転させて自動水平補正を入れると、撮れた写真は逆に左肩下がりにならなくてはなりません。しかしそうはならず、相変わらず同じだけ右肩下がり。これにより、少なくとも床の傾きの影響はないということが言えます。
 ちなみにこの実験と同じことは、わざわざ写真を撮らなくても、カメラの水準器インジケーターを見ているだけでも確認できることに気がつきました。家中のあちこちの床やテーブル上で、様々な方向に向けて置いてみても、下の写真のように常に3目盛りほど左下がりを表示しています。

DSCN0347

 唯一残る可能性は、カメラの底面(筐体)に対して水準器やセンサー類が水平に組み付けられていないだけ、という可能性があるわけですが... そうだとしても結果的に撮れた写真が傾いてしまう現状ではそれはそれで問題ということになります。

 実はこの問題は修理完了直後(SIGMA120-400mmの試写)ですぐに気づいたのですが、F1日本GPまで時間がなかったので、とりあえず鈴鹿ではそのまま水準器と自動水平をOFFにして写真を撮りました。
 その後二度目の調整をしてもらったのですが全く改善せず。ここに貼った写真はその二度目の調整後の状態です。そもそも電子水準器の精度出しには限界があるということで、「出来る限りの範囲で調整します」ということだったのですが、この結果にはどうにも納得いかないので、再々度PENTAXに持ち込んでみました。

 とりあえず、こちらの訴えを細かく聞いてもらい、今回はただの調整ではなくセンサーの不具合も視野に入れて調査してもらうと言うことになりました。今回は少し時間がかかるようで戻ってくるのは来月中旬の予定。

 さてさて、どうなっていることでしょうか? これでダメならこういうものだと思って諦めるしかないかも。何だか心配です。秋は写真を撮るにはいい季節なのにカメラがないのは不便です。やっぱりサブ機が欲しいですね(A^^;

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2010年11月11日:修理が完了しました → 今度こそK-7復活!