酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

Hasselblad 500C/M

 先日ひょんなことからHasselblad 500C/Mを貸してもらう機会に恵まれました。それは以下のようなTwitterのつぶやきに端を発します。

 「光学ファインダーに映る映像は幻なのか? 」これに対する一つの答えとして、手渡されたのがこのHasselblad 500C/Mです。デジタル一眼レフの世界では"フルサイズ"と呼ばれている135フィルムの4倍以上の面積を持つ6X6判フォーマットの一眼レフカメラ。一眼レフと言ってもその成り立ちは、いわゆる135判の一眼レフとは大きく異なります。

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 私はカメラ好きといえども、便利でお手軽な最新の電子制御なデジタルカメラが大好きで、あまりマニュアル、機械式、フィルムへのこだわりはありません。そんな私でもそのブランドの偉大さだけは何となく知っているハッセルブラッド。アポロ宇宙船とともに月まで行ったこともあるスウェーデン製の歴史あるカメラです。
 と言っても、正直言って全く触ったこともないカメラですし、使い方も知りません。そもそも中判カメラを触るのがほぼ初めての経験。まずは使用方法を調べるとともに、ハッセルブラッドに関わるいろいろな蘊蓄を集めるためにネットを徘徊。さすが趣味性が高いカメラなだけに情報は山ほどあります。ネットって本当に便利です。誰でも一次情報は手に入りますから。でもその先はやはり実践と経験あるのみです。
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 今回手にしたのは500C/Mと言うモデル。ハッセルブラッドの中でもベストセラーとなった機種で、1970年に発売されて以来、かなりロングセラーとなっていたようです。状態を判別する目も知識も持っていないのでよく分かりませんが、手にした個体については、外装や各操作部の見た目的には、それなりに使い込まれた様子がうかがえます。しかしミラーもスクリーンもそこそこ綺麗で、目立ったモルト腐食なども見られず、操作系もスムーズ。メカ的に動作は問題なさそうです。とりあえず、一通り掃除をして磨いてみたらかなり綺麗になりました。

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 ハッセルブラッドで使用するレンズはドイツ製のカール・ツアイスレンズ。6x6判のこのカメラでは、Planar 80mmF2.8が標準レンズとされています。
 実は今回、Distagon 50mmからSonner 250mmまで5本のレンズも同時に貸してもらいました。いずれもコンパーシャッター搭載のCシリーズ、でT*コーティング。その中にはPlanar 80mmももちろんあったのですが、残念ながらシャッターが低速側を中心に不動でした。他のレンズもシャッターの動作が怪しいレンズがあるようです。一方でPlanar 100mmは感触的には全速で問題なく動いているようです。なので少し画角が狭くなりますが、80mm並みに明るくてコンパクトなPlanar 100mm F3.5をまずは使ってみることにします。

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 Hasselblad 500C/Mは本体を中心に、レンズはもちろん、フィルムバック、ファインダーなども交換式となっており、スタジオからフィールドまでカバーするシステムカメラです。レンズシャッター式ですので、本体は単なるミラーボックスに過ぎません。しかしここに一眼レフの一眼レフたる由縁が詰まっています。

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 ウェストレベルファインダーは左右倒立像です。しかし6x6判の大きなファインダースクリーンに浮かぶ映像の美しいことと言ったらありません。やはりこれぞ本当の"ライブ・ビュー"なのだと気づかされます。構図確認時はそのまま覗き込みますが、ピント合わせのための跳ね上げ式ルーペも付いています。
 ちなみに、ファインダースクリーンももちろん交換可能ですが、貸して頂いた個体には方眼入りでスプリットプリズム付きのスクリーンが付いていました。これが標準品なのかどうかはよく分かりません。

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 これはフィルムバックに付いている製造番号。本体にも同様の番号が付いています。上位二桁のアルファベットが製造年を示すそうで、"UR"は1978年製であることを表しているそうです。実に30年以上前のカメラと言うことになります。(参考:「* コソアド photo mode: 第10回 ハッセルブラッドの使い方 ―製造年の確認―」)

 と言うことで、思いがけない物を手にしてしまいました。ハッセルブラッドは間違った使い方をすると簡単に壊れてしまう場合もあるようで、まずは使い方と作法をしっかり勉強しなくてはなりません。
 でもすでにフィルムは買ってきて装填済み。まずはISO400のカラーネガです。気軽に持ち歩けるカメラではありませんが、外に持ち出して何か撮ってみたいと思います。上手く撮る自信は全くありませんが、どんな絵が出てくるのか楽しみです。

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