6コアCPU導入

投稿者: | 2010年5月1日

 久しぶりにPCを作り直しました。CPU交換やSSD導入など細かいアップデートはしていたのですが、マザーボードから入れ替えるのは20ヶ月ぶりくらい。これまで長きにわたって使っていたマザーボードはFoxconnのA7DA-Sですが、これ性能的にも安定度的にも文句ないマザーボードでした。もちろん、まだまだ使えます。
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 が、今回はごっそりとパーツを入れ替えることにしたのは、Phenom II X6の導入のため。AMDのデスクトップ製品初の6コアCPUです。と言ってもこのCPU、AM2+互換のAM3ソケット対応なのでBIOSさえアップデートすればA7DA-Sでも使える(現時点で新BIOSはリリースされていませんが)のですが、せっかくの最新CPU導入に当たり、やはりその性能を生かすためにもプラットフォームも最新のものにしたいということで、マザーボードごと交換することに。自動的にメモリーも買い換えです。ついでにうっかりSSDも新しいのを買ってしまいました。理由についてはのちほど。

PhenomII X6 1090T

 まずはCPU。先月末に発売されたばかりのPhenomII X6 1090Tです。K10.5アーキテクチャの6コアCPUで、L2キャッシュは512KB/コア、L3キャッシュは共有6MBと、Phenom II X4などと同じ仕様。単純にコアが二つ増えただけのようです。動作クロックは3.2GHz/1.3Vで、Cool’n’Quiet機能によりコア毎に負荷に応じて800MHz/1.23Vまで動作クロックは低下します。
 ここまでは従来のPhenomIIと同じなのですが、X6からは逆に特定のスレッドで負荷が重くなったときに、3コアのみ限定で3.6GHz/1.48Vまで上がる、ターボモードを持っているのが特徴です。シングルスレッドだけど重たいソフトを動かす場合には有効な機能。ちなみにこれはIntelのNehalemではとっくに採用されていますが。
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 問題は消費電力。スペック上のTDPは125Wとなっています。これまで使っていたPhenom II X4 905eの約倍。高性能CPUだから仕方ありません。CPUクーラーはそのままSI-128を流用しました。マザーボードのファンコントロール機能により、ファン速度を1200rpm程度に絞った状態で、通常使用時にBIOS読みで40℃(室温約20℃)程度です。夏場に重い作業するときはちょっと考えた方がいいかもしれません。
 このモデル、BEエディションなのでオーバークロックし放題なのですが、それはまた後日やるかもということで、まずは定格運用。ベンチマーク等はやっていません。体感速度的には… 微妙なところです(A^^; Photoshop E8上でNeat Imageプラグインを使いノイズリダクションかけたり、PENTAXのRAW現像ソフトの動作などは体感できる程度に速くなりました。でも主に変わったのは気分です(A^^;

ASRock 890GX Extreme3

 6コアPhenomの威力を生かすためのマザーボードですが、チップセットは最新のAMD8xxシリーズなのは当然として、ゲーマーではない私はグラフィクス内蔵のAMD890GXにしました。AMD890GX搭載のマザーボードは各メーカーから一通り出ています。スペックはどれも似たようなもの。マザーボードの選択には口コミ情報が重要なのですが、今回はほとんど調べてません。店頭に並ぶサンプル品をつぶさに観察して、AMD890GXでは電源周りが一番凝っていそうだったのでこのASRock 890GX Extream3を選びました。ASUSやGigabyteなどよりも安かったですし。
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 内蔵グラフィクスはRadeon HD4290でDirectX 10.1対応。サイドポートメモリもDDR3/1333で128MB搭載しています。で、AMD8xx世代のチップセットの目玉は、ノース側ではなくサウスブリッジのSB850にあります。このチップセットは6GB/secの転送速度をもつSATA3をサポートしています。今後続々出てくるであろう高速なSSDには必須のインターフェースです。
 その他、USBはチップセットでサポートする14ポートに加え、NECのチップを外付けしてUSB3.0も2ポート付き。EthernetはRealtekの8111E、AudioはVIAのVT2020という見たこともないチップが載っています。その他IEEE1394もついています。
 電源は8+2フェーズとグラフィック内蔵のマザーボードにしてはかなり贅沢。VRMとノースにはヒートパイプで接続した立派なヒートシンク付き。コンデンサはもちろん固体で、すべてニチコンのLFシリーズが採用されています。また、ボード上に電源やCMOSクリア用のスイッチ、BIOSのメッセージコードが表示されるLEDがあるなど、かなりマニアックな仕様です。さすがASRock。
 さらにこのマザーボード、X2やX3といったCPUをX4化するUCCという機能があるのですが、X4やX6には無関係です。

CENTURY MICOR DDR3-1333 9-9-9-24 HYNIX

 遅ればせながらようやくAM3に移行ということで、これまで使っていたDDR2は使えなくなるので、メモリーを買い換えないといけません。一時のメモリー価格暴落からはかなり値上がりしてしまいましたが、昔を思えば安くなったものです。
 必要なのはDDR3のメモリー。速度は1333で、容量は8GB欲しいところです。初期のPhenomIIではDDR3-1333使用時は1バンクしか使えない、という制限がありましたが、X6ではどうなっているのかよくわかりません。おそらくその後チップリビジョンも上がっているので、解決しているのかも。
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 でも念のため、ということで2GBx4ではなくて4GBx2にしておきました。マザーボードのメモリースロットは4本ですので、今後のアップグレードパスのためにも。いや、8GBのメモリーでさえ全く使っていませんが。
 また最近は粗悪なノンブランド品もあまり見かけなくなりましたが、一応安心のためにJEDEC準拠で基盤、メモリーチップともブランドの明確な製品にしておきました。

Micron RealSSD C300 128GB

 勢い余って買ってしまったのがこのSSD。マザーボードに搭載されたサウスブリッジ、SB850がサポートするSATA3を生かしてみたい!というだけの理由で現時点でSATA3に対応し最速といわれている、RealSSD C300も買ってしまいました。が、なぜか256GBではなく128GB。読み出し速度は同じですが、書き込みは256GBのほうが若干速いようです。
 しかし、RealSSDと言えばCrucialブランドで発売されたはずなのですが、秋葉原には同じ仕様でMicronブランドのバルク品が売っていました。若干安かったのでMicronブランドのほうにしてみました。
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 さて、その性能はというと… 公称値でシーケンシャルリードが355MB/sec、シーケンシャルライトで140MB/sec。特にリードの方はSATA2での帯域では実現不可能でSATA3が必要な数字です。
 肝心の体感ですが… これがびっくりするくらい変わりません。これまで使っていたOCZのVertexもシーケンシャルリードで240MB/secという十分なスピードがあったので、それに慣れてしまっているのでしょう。まぁ、これも気分の問題でしょうか(A^^;
 このSSDについては後日ベンチマークを取って別エントリーを上げたいと思います。

 ということで、上記のようなパーツ構成の新PCにWindows 7 Professionalの64bit版をインストール。ソフト類の環境も含めほぼ1日でインストール作業は完了しました。相性等々含め特に問題はありませんでした。これで高負荷テストをかければ完璧ですが、やらなくてもいいかな?と思っています。特にオーバークロックもする気がないですし。
 ケースや電源、光学ドライブ、ストレージ用HDDなどはそのまま従来のものを流用したとはいえ、ほぼキーとなるパーツは総取り替え。余ったパーツは2号機に回す予定。しかし久しぶりのPC組み立て&インストール作業で疲れたので、2号機の更新はしばらく先延ばしにするつもりです。

AMD PhenomII X6 1090T BE TDP 125W HDT90ZFBGRBOX

AMD PhenomII X6 1090T BE TDP 125W HDT90ZFBGRBOX

カテゴリー: PC

6コアCPU導入」への2件のフィードバック

  1. 茶ぼうず

    え〜っと、これはHi商会から新しいPCを作っていただけると言うことでしょうか?(^^;;

  2. Hi

    ○茶ぼうずさん、
    毎度ありがとうございます。いつでも受注は受け付けております。今回出るお下がり品も交えご相談に乗ります。

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