酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

灼熱鎌倉遠足

 鎌倉に遊びに行ってきました。鎌倉といえば東京近郊では日光と並ぶ古都市で、古い寺院が点在し歴史を感じることのできる観光地です。少し足を伸ばせば由比ヶ浜や江ノ島などで自然を感じることもできます。記憶によると鎌倉には中学時代と高校時代にそれぞれ遠足で訪れた覚えがあります。ということで、鎌倉にやってくるのは20年ぶりくらいでしょうか(A^^;; 当初の予定では、鎌倉の一通り有名な観光ポイントを巡って、江ノ島まで行き、帰りがけには横浜にも寄ろう!くらいの勢いで出発しました。

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まずは北鎌倉駅からすぐの円覚寺へ。三門をくぐった正面は仏殿です。

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三門入り口。観光日和でしたが意外なほどにひっそりして風情があります。

 鎌倉までは自宅の最寄り駅から電車一本で行けます。所要時間は1時間ちょっと。せっかくなので\750のグリーン券を買ってちょっと贅沢をしました。まず目指すのは鎌倉駅の一つ手前の北鎌倉駅。ここで電車を降りて歩いて観光ポイントを巡りながら鎌倉駅へと向かうルートを計画しています。

 北鎌倉駅で降りたらまずは駅のすぐそばにある円覚寺へ行ってみました。ここは北条時宗が禅を広めるために開いたお寺だそうです。鎌倉の寺社はどこも、拝観料はかかりますが日光のように商売っ気はあまり感じられません。ありのままの自然なお寺の雰囲気が楽しめてとても風情が感じられます。そもそも鎌倉は約800年前の都市であり、奈良や京都に続く歴史の深さがあります。

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名月院山門へ続く階段。梅雨の季節にはこの両側が一面青い紫陽花で埋め尽くされるそうです。

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方丈から庭園の眺め。ユニセフへの寄付金に賛同すれば、方丈に上がって庭園側へ出ることができます。

 円覚寺を後にして横須賀線線路沿いを少し歩き、小川沿いの道を山の方へ入っていくと、アジサイ寺の異名を持つ明月院に辿り着きます。残念ながら紫陽花の季節は完全に終わっていましたが。そのせいか、訪れている人はほんのわずか。ほとんど人気のない境内を堪能できました。他のお寺のような広々とした空間はなく、庭園のような木と草が生い茂った薄暗い境内は、真夏の猛暑から逃れるには最適です。

 紫陽花(の葉っぱ)に埋め尽くされた細い階段を上って山門をくぐると、方丈があります。この奥にはさらに菖蒲などが植えられた庭園があり、座敷からは丸い窓を通して眺めることができます。\300円を寄付して座敷に上がり、熱いお茶とおせんべいを頂きながらしばし休憩。奥の庭園側もこの季節は特に見るべき花もなく、瑞々しい緑に囲まれるばかりでした。菖蒲が咲く時期などは、さらに奥まで入れるそうです。

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紫陽花の葉の裏にあった蝉の抜け殻。植物だけでなく動物も色々いるようです。

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去来庵のビーフシチュー。ちょっとお高いですが、猛烈に美味いシチューでした。

 それにしてもこの日の暑いこと暑いこと。天気予報は前日まで雨マークのついた微妙な状況でしたが、いざ当日になってみれば、快晴の良い天気。先週末も良い天気でしたが、この日は一段と気温と湿度が高いようで、いくら自然豊かな鎌倉とはいえ、炎天下を歩き回るのには最悪のコンディション。大雨よりは良いですが...。

 あまりの暑さに熱中症になりそうなので、早めに昼食をとりがてら休憩することに。明月院を出て鎌倉方面に向かう道路脇にあった、去来庵というお店に入りました。ここは昭和初期に建てられた純日本風の建物、しかしメイン料理はビーフシチューという、ちょっと変わったお店です。涼しい店内で暖かくて美味しいビーフシチューと冷たい瓶ビールをおいしく頂きました。

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鶴岡八幡宮本宮への石段と大銀杏。約800年前に源実朝が暗殺されたという伝説の現場です。

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舞殿では結婚式が行われていました。多くの観光客に祝福されていました。

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絵馬は小さなドキュメンタリー小説です。見知らぬ人々の生活が垣間見えます。

 昼食を食べて休憩し、すこし体力が回復したところで再び歩き始めます。しかしやはり暑さには勝てず、途中予定していたルートを大幅に変更。涙を呑んでいくつかの見学ポイントをカットし、ひたすら鎌倉駅を目指すことに。とはいえ、鶴岡八幡宮は外せません。北鎌倉から歩いていくとと、ちょうど参道とは逆の本宮裏に突き当たります。

 鶴岡八幡宮は鎌倉エリア最大の観光スポットであり、その規模や長い歴史背景ともに日本でも有数の八幡様です。北鎌倉周辺とは違って、ここは大勢の観光客で賑わっていました。お参りするだけでなく、見知らぬ人たちの書いた絵馬を見たり、たまたま行われていた結婚式の様子を見物したり、かき氷を食べたり、池に棲む巨大なスッポンを見たりしながらぶらぶらと参道方面へ。思いがけず長居をしました。その後参道前の賑わうお店を見物しながら(時には買い物しながら)鎌倉駅へ到着です。半日弱かけて一駅ぶん歩ききりました。

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鎌倉駅から江ノ電に乗って長谷へやってきました。もちろん目的は大仏様です。

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やってきました鎌倉大仏。暑さに朦朧とした意識が、大仏様を見た瞬間に戻りました。

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大仏様は背中から見るとしょんぼりして見えます。

 鎌倉からは江ノ電に乗って長谷駅へ。ここへ来た目的はただ一つ、大仏を見ることです。長谷駅を降りて大仏のある高徳院へ向かう道を歩いているときが、暑さのピークだったかも。何度もリタイアしようかと思いましたが、やはり鎌倉へ来たからにはベタであろうと何であろうと、大仏を見ずには帰れません。沿道を歩く人々は皆同じ気持ちだったのではないかと思います。

 暑さを乗り越えて辿り着いた大仏様の姿は神々しいとしか言いようがありません。真夏の日差しを浴びて青銅色の大仏と背景の青空のコントラストが非常に綺麗でした。この鎌倉大仏は台座含めて高さ13.5mだそうです。ちなみにお台場のガンダムは18m。大仏様は座っていますので、全体的なボリューム感では鎌倉大仏の方がかなり大きく感じます。ちなみに\20払うと大仏中に入れるのですが、私は今回見物し損ねました。

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長谷駅前で休憩。美しい生ビールを一杯飲んで生き返りました。

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熱くてもう限界。まだ日は高いですが電車に乗って帰りましょう...。

 長谷駅周辺には長谷寺など、大仏以外にもいくつか見学ポイントがあるのですが、あまりの暑さに歩き回るのはもう限界。大仏を堪能した後はすぐに駅へと引き返します。その途中で生ビールを飲んで休憩しつつ帰路へ。時間は16時を過ぎていましたし、まぁ日帰り遠足の終了時刻としてはちょうど良いところかと思います。結局、北鎌倉周辺の数々の観光ポイントや、江ノ島まで行く気力も体力も暑さに全て奪われてしまいました。

 江ノ電で鎌倉に戻り、行きと同じように横須賀線のグリーン車に乗って地元まで戻ってきました。時刻は18時過ぎ。あまりに暑い思いをした後に、涼しい電車に1時間も乗っていたら、逆に体が冷えてしまいました。リハビリのためにそのまま飲みに行くことに。気がつけばいつもの宴会で一日が終わります。

 鎌倉は紅葉したらまた一段と綺麗だろうなぁと思わせる場所がたくさんありました。また近いうちに涼しくなったころにリベンジしたいと思います。