酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

スキー2009:ウィスラー・ブラッコム(後編)

 中編からの続きです。カナダはウィスラーへの旅も4日目。いよいよウィスラーでスキーをする最終日となりました。この日のメインイベントは早朝のファーストトラック(フレッシュトラックと表現される場合もあり)滑走です。ウィスラーのゴンドラ営業開始時間は通常8時半からなのですが、普通のリフト券の他にファーストトラック・チケットというのを買うと7時半から特別にゴンドラに乗せてもらうことが出来ます。コースは限定なし。基本的にゴンドラから行けるコースは全て滑れます。しかもこのファーストトラックチケットにはゴンドラ終点のラウンドハウスロッジでの朝食券付き。毎日最大650人限定のサービスです。私たちのツアーにはこのファーストトラックチケットが1人1枚ずつ付いてきました。滞在中いつ使っても良いのですが、最も空いているであろうこの日に使うことにしました。

●4日目(1月13日):ウィスラーでファーストトラック体験→ブラッコム氷河へ
 この日の朝のために前夜の飲み会はやや控えめでした。寝坊常習犯な私も朝6時にちゃんと目を覚ましていそいそとスキーの準備。まだあたりは真っ暗です。7時過ぎにゴンドラ乗り場に着いてみればもう気の早い人達が並んでいます。それでも人数は100人くらい。まだまだ余裕です。ファーストトラックのためのゴンドラ運行は7時半からと聞いていたのですが、結局私たちが並んだ直後の7時15分には動き始めてしまいました。特に待つこともなくゴンドラに乗車。7時半過ぎにはラウンドハウスに到着。まだ山の上も夜は明けていません。

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夜が明けてきたばかりのPEAK2PEAKゴンドラ乗り場。

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朝食はバイキング形式。食べかけの写真でスミマセン。

 コースはまだオープンしておらず、とりあえずラウンドハウスロッジの2階に入って朝食を食べます。メニューはいわゆるバイキング形式で、ベーコンとかスクランブルエッグとかウィンナーとかパン各種とかそういうもの。シリアルとかフルーツとかも食べ放題。飲み物も各種用意されていてなかなか本格的です。うっかり食べ過ぎて結構お腹いっぱいになります。

 そうこうしているうちにコースが開いたらしく、多くの人が慌てて準備をして出て行きました。我々は特に焦らず急がずゆっくりと食べてのんびりと出発。一般客は早くても8時50分まではここまで来ないので、それまでに滑り始めればファーストトラックチケットの恩恵を十分受けることが出来ます。残念ながら前夜に雪が降ったわけでもないし、完全な一番乗りではないにしても、ピステンのかかった朝一番の締まった雪面を楽しむことが出来ます。広大なスキー場なだけに仮に最大の650人がいたとしても、ゲレンデに散らばってしまえばほとんどガラガラの状態です。

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ファーストトラックを楽しむの図。やっぱりピステンのかかった雪面を滑るのは気持ちいいです。

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ラウンドハウスの谷側に立つ石像。来年のオリンピックのマークになっています。

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陽が高くなつにつれてだんだん晴れてきました。今日も一日良い天気になりそうです。

 ファーストトラックの時間帯を含め、この日は主にEMERALD EXOPRESSの下を通るEGO BOWLというコースと、BIG RED EXPRESS沿いのPONY TRAILで遊んでいました。特にEGO BOWLは幅が広くて斜度も適度にあり、滑っていてとても気持ちの良いコースです。日本のスキー場だったら恐らく中級に分類されるコースかと思われます。一方のPONY TRAILの方はややコース幅は狭めですが、とても広くて緩い斜面から、すこし狭くて急な斜面、そして林間コースのような細くて緩い斜面まで、変化に富んでいてこちらもなかなか楽しめます。どちらも距離は相当あります。

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今日の昼食は味噌ラーメン。なぜかチキン入り。麺は短く細切れになっています。これまた微妙な味でした。

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パックのお寿司も買ってみました。カナダでも寿司は大人気のようです。

 早めのお昼を食べたあと、今日も再びブラッコムエリアへ行ってみることにしました。PEAK2PEAKを降りてひとまず案内板を見てみると、昨日はクローズしていた7th HEAVENの裏側にあるブラッコム氷河(BLACKCOMB GLACIER)エリアのコースが開いているようです。コースマップの横には案内係のおじさんが立っていて色々教えてくれます。氷河まで行きたいというと、まずは7th HEAVENまで行けと教えてくれました。さらに、氷河周辺のコースは中級マークが付いているけれどもVery Difficultだとも。とりあえず、7th HEAVENからの迂回コースがあることは分かっているので、氷河のコースを見るだけでも見てみようと、再び7th HEAVENへと向かいます。

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7th HEAVENへ向かう人はほとんどがツインチップあるいはセミファットスキーなどを履いています。

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雲が高く昨日よりもさらに幻想的な風景が広がっていました。

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この3人はずっとこのまま景色を見ていたようです。

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ズームして望遠側で撮影。

 7th HEAVENから昨日滑った斜面とは逆側にブラッコム氷河エリアがあります。7th HEAVENからアクセス可能なのはホルストマン氷河(HORSTMAN GLACIER)、そして一つ尾根を超えてさらに奥にブラッコム氷河があります。それら氷河沿いに滑走コースが設定されています。ホルストマン氷河上のコースはあまり長くなく、両脇にTバーリフトが設置されています。7th HEAVENからの滑り出しは、ほとんど直角に思えるほどの急斜面でしかも荒れてコブになっています。大好きな人は大好きな類の斜面ですが、私にはちょっと手強すぎるようです。しかし斜面の脇のTバーリフト沿いは比較的緩やかで普通に滑れそうなラインがあるのを発見。思い切ってそこを1本下ってみました。途中からは氷河の真上にも出てみました。とても軽い雪で雪面の荒れも気にならない、面白いコースでした。見上げると氷河の上の方では最近雪崩があったような跡があります。自然のものかわざと起こしたものかは分かりません。

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7th HEAVENからホルストマン氷河を見下ろしたところ。

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氷河の中腹から上を見上げるとこんな景色です。

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下りきったらTバーに乗って再び7th HEAVENまで上がります。

 氷河のコースも一本滑ることが出来てとりあえず満足。ここも何本も何本も繰り返し滑るような体力はありません。ビレッジに帰るにはここから標高差にして1,500m以上下らないといけないし。と言うことで、7th HEAVENから初級者コースを通ってランデブーロッジまで戻ることにしました。

 スキーも3日目の午後とあってだんだん疲れが溜まってきたようです。ランデブーロッジでしばし休憩のあと、ほとんど滑っていないブラッコムエリアの中腹付近を少し滑ってみることに。中でもSOLAR COASTER下のSPRING BOARDというコースは中級者向けでとても気持ちの良いコース。でもなにしろ長い!時間も午後2時を過ぎたし、疲れもあってそろそろビレッジに戻ろうと思っていたのに、今回のウィスラーも取り合えず滑り納めと思うと、名残惜しくて一本余計に滑ったりして、少しぐずぐずとしてしまいました。

 最後は初級者コースをゆっくりと降りてきて、ブラッコム麓のアッパービレッジへ。そこから連絡路みたいなところを滑り降りてウィスラービレッジに帰ってきました。ウィスラーでのスキーもとりあえず無事終了です。

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ランデブーロッジにはイタリアンレストランもあって、スキーヤー以外の観光客もゴンドラでやってきます。

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ウィスラー・ブラッコムの雄大なスキー場に乾杯!Kokaneeはこの地域のビールです。

 さて、3日間の充実のスキーを終えてウィスラーでの最後の夜です。ホテルに戻ったら昨日と同様にまずはジャグジーに入って体のこりをほぐします。そしてしばらく熟睡してから暗くなった頃にビレッジへ。この日の晩はスノーモービルに乗ってフォンデュでも食べに行こうかと言っていたのですが、ツアー会社に問い合わせると、最小携行人数に達していないので今夜のフォンデュツアーはキャンセルとのこと。仕方ないのでビレッジ内で目を付けた韓国焼肉屋に行ってみました。そうです、バカな我々はウィスラーまで来ても焼肉を食べるのです。

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CELADONと言う名の焼肉屋がありました。入り口含め店内の内装はかなり違和感ありです。

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カルビ、プルコギ、鶏に豚、そしてエビとマヒマヒ。

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日本では見かけないチャミスルだかジンロだか分からないラベル。味は韓国焼酎そのもの。

 入り口にいきなりブルーに照明されたバーがあったり内装は微妙な感じ。サッポロビールを頼むとやっぱり泡がなかったり、いきなり味噌汁がでてきたり、海外のアジア料理店らしい、なかなか面白い趣向がありましたが、肉はそこそこ美味かったです。でも、肉の種類はそんなになくて、むしろシーフードとかそういうものが混ざっているあたりは、上手く現地化されていると言えそうです。お値段もそれほど高くなく良いお店だと思います。もちろん、間違っても本格的な韓国焼肉ではありませんが、海外でしか食べられないのは確かだと思われます。

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雪だらけのビレッジでアイスを食べる...。もちろん美味しかったですよ。


●最終日(1月14日):帰国
 翌日は早朝5時過ぎにチェックアウトし、ウィスラーをあとにしてバンクーバーへ。お土産などを買いつつ12時少し前発のJAL17便で東京に帰ってきました。帰りはジェット気流に逆らうので行きより長い約10時間のフライト。日付変更線を超えて15日の午後に無事に成田に到着しました。

 ちなみに今回乗った飛行機は行き帰りともB747-400。2クラス構成で2階席もエコノミークラスでした。最近はツアーでもWEBチェックインで出発の72時間前に席を指定できます。このサービスを利用して行き帰りともに2階席に乗ってみました。客席数に対しフライトアテンダント人数が多く、サービスが行き届きますし、トイレもそれほど混みません。人も少ないので比較的静か。B747のような超大型機なのにこぢんまりしたキャビンは居心地が良いです。ただ、荷物入れが小さくて争奪戦になりやすいのが難点です。


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 ということで、初のカナダでのスキー旅行は大変充実したものになりました。ウィスラーのスキー場は規模が大きく、コースのバリエーションに富んでいて、ホスピタリティも充実しています。特に7th HEAVENにはとても感動しました。残念ながら今年はウィスラーとしては雪の量も質もかなり不足気味だったようですが、なにぶん自然が相手ですのでそれは仕方ありません。それでもPEAK付近のコンディションは私からすれば申し分ないものだったと思います。スキーは万国共通なれども、ゲレンデではやはり色々な点で異国情緒も感じられます。

 何よりウィスラーのすごいところはスキー場麓にあるビレッジの規模と雰囲気。そこには完璧なスキーリゾートができあがっています。スキー場の規模と質のみならず、アフタースキーを楽しむビレッジ含めたスノーリゾートとしての完成度は、ウィスラーならではのものがありそうです。

 旅先からアップしたエントリーにも書きましたが、ウィスラーは日本からのリピーター率も相当に高いそうです。中には毎年来ているという強者もいるようです。でも、その理由が分かりました。ここは何度でも、出来れば毎年恒例としたくなるようなスキーリゾートです。来年はバンクーバーオリンピックが開催されると言うことで、時期によってはウィスラーには行けないかも知れません。でも、またいつか、それも近いうちに再度訪れたいと思います。

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ブラッコム山をバックに記念写真。また行くぞ!