酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

スキー2009:ウィスラー・ブラッコム(中編)

 前編からの続きです。3日目も終日スキーの予定。この日は特にツアーもガイドも申し込んでおらず、完全にフリーです。前夜に飲み過ぎたためか予定より1時間遅れで起床。9時過ぎにようやくホテルを出てゲレンデに向かいました。妙にテンションが低い一行はそれでもやることはちゃんとやります(A^^; 前日に続き、どうしてもヘルメットが欲しいという友人は滑る前に朝から買い物。手に入れたヘルメットをそのまま被っていざゴンドラへ!
●3日目(1月12日):ウィスラーからブラッコム 7th Heavenへ
 昨日と同様にウィスラーのゴンドラに乗ってまずはラウンドハウスロッジへ。今日はそこからすぐにPEAK2PEAKゴンドラに乗ってブラッコムエリアに渡りました。この日は月曜日ということで昨日よりはだいぶ人出が少ないようです。ゴンドラもかなり空いていました。PEAK2PEAKはかなり大型で一つのゴンドラに20人くらいは乗れそうです。ブラッコムとウィスラー間の4.4kmを11分で結んでいます。PEAK2PEAKゴンドラを降りると、すぐそこにはブラッコム側スキー場の中心となるランデブーロッジがあります。標高は1860mです。

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ウィスラーとブラッコムを結ぶPEAK2PEAKゴンドラ。

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P2Pのロゴマーク。恐らく来年のオリンピックのために建設されたものと思われます。

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PEAK2PEAKを降りるとランデブーロッジがあります。ブラッコムエリアの中心地。

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この日は山の上に上がると綺麗に晴れていました。ウィスラーのコースがよく見えます。

 ブラッコムエリアはビレッジから直通のゴンドラはなく、麓からはゴンドラとリフトを乗り継がないとランデブーロッジまでは上がってこられません。それを考えるとウィスラーへ上ってからPEAK2PEAKを乗り継いでくる方が簡単です。そしてブラッコムエリアもまた、ランデブーロッジが頂上というわけではありません。ランデブーロッジから7th AVENUEという連絡路のようなコースを経由し、7th HEAVEN EXPRESSに乗ると、ブラッコムエリアの頂上7th HEAVENまで登ることが出来ます。ここはウィスラーの山頂よりも高くて標高2,284m。ちなみにブラッコム山の頂上はもっと高くて標高2,440m。しかしそこまで行けるリフトはありません。

 幸いこの日は7th HEAVENへの向かうリフトは運行していたので、さっそく行ってみることに。するとリフト乗り場はとても混んでいました。なぜそんなに多くの人が7th HEAVENへと向かうのか...?。ウィスラー・ブラッコムで標高が最も高いだけに雪質がさらに良くて面白いコースがあるのだろう、程度に最初は思っていました。リフトに乗るまでは。が、リフトに乗ってしばらくすると、今までに見たことのないような風景が目の前に広がってきました。

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7th HEAVEN Expressで森林限界の上へ。そこは今まで見たことのないような景色の世界でした。

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山頂のコースマップ。最近強い吹雪があったようです。

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下を見下ろすと一面の広い広いバーン。どこがコースだかよく分かりません。

 7th Heavenへ向かうリフトは途中で森林限界を超えて一面真っ白な白銀の世界へ出ます。リフトを降りたところはスキー場とは思えない光景が広がっていました。心なしか空の色も濃いようです。そして背後には巨大な岩の山がそびえています。中でもひときわ大きいのがブラッコム山です。リフトをかけるどころか登山者も容易には寄せ付けないような風格。ここはゲレンデスキーと言うよりも山スキーの世界。そういえばファットスキーを履いている人がたくさんいました。

 それでも一応誰でも滑れるような細いコースが作られているのですが、基本的にここは全面がゲレンデ。あちこちに滑走痕があり、みんなそれぞれ好きなところを滑っています。もちろん整備が入ったりすることはなく降りっぱなし、滑りっぱなしの状態。雪面は荒れていますがひどいコブというわけでもありません。所々に岩や倒木や深いパウダーが突然あったりしますが、全ては自己責任。私たちもとりあえず広大な雪面を滑り下ってみました。

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右にそびえるゴツゴツの岩山がブラッコム。それにしてもすごい景色です。

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ひたすら続く広い広い斜面。荒れていますが雪質は申し分なく、意外に滑りやすかったです。

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この板でこんなところを滑るとは...。コースには全くに合ってません。とりあえずブラッコム山を背景に記念写真。

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7th Heavenエリアは中級以上のコースしかありませんが、初級者用の脱出ルートもちゃんとあります。

 中級者コースを経由して7th Heaven Expressの乗り場まで一気に下ってみましたが、このコースも標高差は500m以上、距離は2,000m以上はありそうです。中級者コースと言っても不整地なのでかなり疲れます。何本も何本もここを滑る体力も腕もありません。しかし7th Heavenの雄大な景色を眺め、その斜面を滑ることが出来ただけでも十分です。正直なところ7th Heavenへ登ってきた瞬間に、カナダへ来て良かった!と心の底から思いました。いや、ちょっと大げさなようですが、今までで一番スキーをやってて良かった!と思った瞬間と言っても良いかも知れません。

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ラウンドハウスで昼食に食べたアジアンボウル。サーモンにカレーソースかけ。かなり微妙な味でした。

 7th Heavenを楽しんだあと再びランデブーロッジに戻ってきました。気がつけば既に13時を過ぎています。朝が遅かったのでこんなもんかな? とりあえず再びPEAK2PEAKに乗ってウィスラー側へ戻り遅い昼食を食べました。ラウンドハウスはさすがに空いていました。それは良いのですが、食事メニューが半分くらい終わっていてほとんど選べません。仕方なく注文したアジアンボウル。サーモンにカレーソースをかけたもの。まずくて食べられないと言うことはないのになぜか残してしまいました。お腹がぺこぺこだったのに。

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ウィスラー山に日が沈んできました。ゲレンデもほとんどが日陰です。

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空は晴れ渡っていてとても気持ちの良い一日でした。

 ちなみにウィスラーの初級コースとは日本で言う初級コースとはちょっと定義が違うようです。誰にでも滑りやすいという意味では同じなのですが、たいていは初級コースとは思えないほどの斜度があります。こちらで言う初級コースとは、幅が広くてしっかり整備され、パトロールも頻繁に巡回している安全性の高いコースを指すようです。山の下の方はほとんどが初級者コース。しかもそのほとんどはスローゾーンに指定されていて、所々に監視員が立っており、あまり飛ばしすぎると注意されてしまいます。

 中級者コースになると、不整地だったり所々に木立や岩があったりしますが、斜面的には初級者と大きくは変わりません。上級者となると見下ろすのも怖いくらいの急斜面だったり、どこがコースだか分からないような林の間を突っ切る林間コースだったりします。私には到底滑れる気がしないコースばかりでした。

 遅い食事のあと、上の方で少し滑ってから山を下ることに。ビレッジまで下るにはやっぱり1時間くらいかかります。上に並べた写真のように、山の上は綺麗に晴れ渡っていたのですが、実は山の下には雲が出ていてビレッジは雲の下。山を下りていくと雲に突っ込みどんどん視界が悪くなって行きます。見えないとまた一段と疲れが出てきますが、なんとか山の下まで降りきりました。かなり汗だくです。体から湯気が上がるくらいに。いや、ホントに湯気が上がりました。

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泡のないペールエールでウィスラービレッジに乾杯!

 ホテルへの帰り道にちょっと寄り道。オープンテラスのあるバーに入って地ビールを一杯(本当は二杯)飲みました。いやいや、スキーあとのビールの美味いこと美味いこと。体に染みこんでいきます。しかしなぜか酔いを感じません。ところでウィスラーで飲む生ビールはなぜか泡がほとんどありませんでした。泡がなくても冷えた生ビールは美味いです。

 ホテルにたどり着いてからは温水プール&ジャグジーへ。温泉ではないのですがやはり温かいお湯にゆっくり浸かるのは疲れた体には最高です。スキーで疲れてお湯に浸かってしまったら猛烈な眠気がやってくるのですが...。

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パック入りのパスタとか。

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骨付きのステーキとか。

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マカロニサラダにポテトサラダとか。

 この日の夕食はレストランに出かけず食材を色々買ってきて部屋で食べることに。ホテルの部屋は一応コンドミニアムタイプなので、キッチンがついており食器等々も一通り揃っています。でも料理をするのは面倒なので基本的に調理済みで暖めれば食べられるものばかり買ってきて食べました。美味しいとかどうとか言うこととは別に、こういうのも気楽でとても良いものです。昨晩ほどではありませんがビールとワインももちろん飲みました。眠たくなったらそのままベッドで眠れますし。

 

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同行友人につられてヘルメットを買ってしまいました。左の白いのが私のヘルメットです。

 ところでこの日の夜に私も買い物をしました。ウィスラーではなぜかとてもヘルメット装着率が高いのです。恐らくスキー or スノーボードに関わらず80%の人はヘルメットをしています。老若男女、子供までみんなしています。しかもみんなとても格好いいのです。もちろんレーサーばかりな訳ではないですし、そういう規則があるわけでもありません。スキーは危険と隣り合わせのスポーツという意識が根付いているのでしょう。確かに防寒の意味も込めてスキーでヘルメットをすることは理にかなっています。そのせいかビレッジ内のスキーショップに入るとたくさんのヘルメットが売っています。いわゆる帽子よりも多いくらい。もちろんレジャー仕様で、デザインやカラーリングなども凝ったものがあり、お値段も高くはありません。

 こんな状況下で同行友人達が次々にヘルメットを買っていくのを見て、私もたまらずに買ってしまいました。色々見てみて結局選んだのはSMITHのHUTSLEという今年の最新モデル。色はMAT WHITEでサイズはL。お値段は友人達が買ったHOLTよりも少し高かったですが、それで100CAドルちょっとと円高のおかげもあってか日本で買うよりも激安でした。お店の人も親切で面白かったし楽しい買い物でした。

 ヘルメットをする利点は安全性の他にもゴーグルをおでこの位置に外しておけること。帽子でそれをやるとゴーグルがすぐに曇ってしまいます。欠点は頭のどこかが痒くなってもすぐにかけないことです(^^; あとは日本のスキー場では浮いてしまうかな?

 後編に続く。